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AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
画像提供:福田俊
春が近づくと、ホームセンターや園芸店などで野菜の苗が並び始めます。ここ数年、家庭菜園の人気がさらに高まっていることから品目も豊富。見るだけでワクワクしてきますよね。そんな野菜の苗を購入して、野菜づくりに挑戦したい!という人もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では家庭菜園初心者に向け、家庭菜園のプロに聞いたおすすめの品目と、基本的な苗の植え付け方を紹介!野菜の品目は、植え付けに適した月ごとに分けていますので、栽培をスタートしたい季節にぜひチェックしてみてくださいね!
植え付けにおすすめの野菜を月別にピックアップ!
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今回紹介する野菜の種類を、定植月ごとに一覧表にまとめました。収穫時期と、栽培する際の難易度の目安も参考にしてみてくださいね。栽培難易度は星(☆~☆☆☆☆☆)で表していますが、数が多いほど難しくなります。
1~2月は厳寒期となるため、ハウス栽培以外では野菜の苗は植え付けられません。基本的には育苗をする時期となります。
定植月 | 品目名 | 収穫時期 | 栽培難易度 |
3月 | キャベツ(春まき) | 6~7月 | ☆☆☆☆ |
3月 | ブロッコリー(春まき) | 5月 | ☆☆☆ |
3月 | カリフラワー(春まき) | 5月 | ☆☆☆ |
3月 | ハクサイ(春まき) | 5月 | ☆☆☆ |
3月 | ヨモギ | 4~5月 | ☆☆ |
4月 | ナス | 6~10月 | ☆☆☆ |
4月 | トマト | 6~8月 | ☆☆☆ |
4月 | ピーマン | 7~11月 | ☆☆☆ |
4月 | カボチャ | 7~8月 | ☆☆☆☆ |
4月 | トウガラシ | 7~11月 | ☆☆☆ |
4月 | 白ネギ(長ネギ・根深ネギ) | 11月~翌3月 | ☆☆☆☆ |
5月 | ニガウリ(ゴーヤ) | 7~9月 | ☆☆☆ |
5月 | スイカ | 8月 | ☆☆☆☆ |
5月 | オクラ | 7~9月 | ☆☆ |
5月 | シソ | 5~10月(葉) | ☆☆ |
5月 | エゴマ | 9~10月(葉) | ☆☆ |
6月 | サツマイモ | 10~11月 | ☆☆☆ |
6月 | ラッカセイ | 9月中旬~11月上旬 | ☆☆☆☆ |
6月 | ショウガ | 10~11月 | ☆☆☆ |
6月 | モロヘイヤ | 7~9月 | ☆☆ |
7月 | アズキ | 10月 | ☆☆☆ |
7月 | キュウリ | 6~10月 | ☆☆☆ |
7月 | セロリ | 7~12月 | ☆☆☆ |
8月 | ジャガイモ(秋植え) | 11月 | ☆☆☆ |
8月 | オニオンセット(ホームタマネギ) | 10月下旬~12月 | ☆☆☆ |
8月 | 芽キャベツ | 12月~翌2月 | ☆☆☆ |
9月 | ワケギ | 10~11月 | ☆☆ |
9月 | ニンニク | 翌5~6月 | ☆☆☆ |
9月 | スティックブロッコリー(夏まき) | 5~6月 | ☆☆ |
10月 | レタス(秋まき) | 12〜翌2月 | ☆☆☆☆ |
10月 | ザーサイ | 翌1月 | ☆☆☆ |
10月 | アイスプラント(秋まき) | 11月 | ☆☆ |
10月 | パクチー(秋まき) | 10~11月 | ☆☆ |
11月 | ソラマメ | 翌4~5月 | ☆☆ |
11月 | タマネギ | 翌3~6月 | ☆☆☆☆ |
11月 | スナップエンドウ | 翌4~5月 | ☆☆☆ |
12月 | レタス | 翌2~4月 | ☆☆☆ |
12月 | キャベツ(秋まき) | 翌5月 | ☆☆☆ |
3月に植え付けるおすすめ野菜
画像提供:福田俊
本格的な春に向け、徐々に気温が上がってくる3月。いよいよ野菜の植え付けができる季節の到来です!
3月はまだ寒い日も多いため、害虫予防と共に、寒さ対策も忘れずに。苗を植え付けたら防虫網トンネルをかけ、強い風で飛ばされないようにしっかりと固定しておきましょう。防虫網トンネルは害虫忌避だけでなく、強風や寒さ対策にも役立ちます。
キャベツ(春まき)
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キャベツの栽培は、春まき~秋まきまでありますが、それぞれの時期に合った品種を選ぶのが大切です。キャベツの苗を3月に植え付ける場合は、2月に種まきし、温床で育苗しておきましょう。定植の際は、防虫網トンネルは必ず設置してください。キャベツは虫がつきやすいため、収穫まで防虫網トンネルの中で管理します。
育苗期間中に、モンシロチョウに産卵されることもあります。気付かずにそのまま苗を植えてしまわないよう、日ごろから苗の状態をよくチェックしておきましょう。
栽培カレンダー
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キャベツの詳しい育て方や、おすすめの品種はこちら!
ブロッコリー(春まき)
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ブロッコリーは、春まきと夏まきが可能。2月に種まきをして育苗をしておけば、3月の植え付けで栽培をスタートできます。2月は気温が低いため、温床管理で発芽させましょう。ブロッコリーも害虫がつきやすいため、植え付時けから収穫まで防虫トンネルは欠かさずに設置してください。
苗の植え遅れや植え傷み、病害虫による被害は、生育上の大きなロスになります。花蕾が大きくならない原因になるので注意しましょう。
栽培カレンダー
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ブロッコリーの詳しい育て方や、おすすめの品種はこちら!
カリフラワー(春まき)
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白以外にも、紫や黄色、緑色などさまざまな花蕾のカラーがあるカリフラワー。花蕾を大きく育てるためには、元気な苗を植え付け、害虫対策も徹底することが大事です。定植の際にマルチを利用すると、雨による泥はねを防ぎ、病気にかかりにくくすることができます。
畑にブロッコリーの苗を植え付けたら、根鉢のまわりに土が密着するように周囲をしっかり押さえましょう。
栽培カレンダー
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カリフラワーの詳しい育て方はこちら!
ハクサイ(春まき)
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ハクサイの種まきと定植のチャンスは、春と夏の年2回。春まきの苗を3月に定植すれば、5月に収穫することが可能です。ハクサイにはさまざまな品種がありますが、ミニハクサイを選べば、ベランダなど狭いスペースでも栽培ができますよ。
ハクサイも害虫対策は必須です。苗を植え付けたらすぐに防虫網トンネルを設置してくださいね。
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ヨモギ
出典:写真AC
ヨモギは9月に種まきし、翌年に苗を植え付けます。土手などに自生しているヨモギを移植すると、育苗の手間がかからないのでおすすめです。ヨモギは生育が旺盛なので、うまく育てればたくさん収穫できますよ。
ヨモギの種や苗が販売されていることは珍しいので、店頭などで見かけたら迷わず購入しましょう。
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4月に植え付けるおすすめ野菜
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春本番!気温がどんどん上がってくる4月は、野菜の生育が早まります。定植できる野菜の種類がたくさんあるのもうれしいですね。
ただし、4月といっても晩霜には注意が必要。また、反対に急に暑くなるときもあるので、ポリトンネルを張っている場合は換気管理をこまめに行ないましょう。
ナス
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4月はナスの植え付け適期です。定植したら水と肥料を切らさないように育てていきましょう。苗がまだ小さいうちは仮支柱を立て、花が咲き始めたら本支柱で支えます。収穫は6月ごろから始まりますが、整枝や追肥を欠かさないことで、秋まで実を採ることができますよ。
最初の実がついたらすぐに採るようにすると、その後の実付きがよくなり、収穫量も多くなります。
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トマト
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夜の冷え込みがなくなる4月中旬からは、トマトの定植に適した時期です。苗の花が咲き始めたら、植え付けましょう。生長と共に葉の付け根からわき芽が出てきますが、栄養を取られないようにわき芽は摘み採るようにします。トマトの実は雨が当たると傷んでしまうので、ビニールなどで雨よけ対策しておくと安心です。
トマトは支柱が必要です。苗を植えたらすぐに支柱の設置も行うと良いでしょう。
トマトの支柱の立て方は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
栽培カレンダー
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ピーマン
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ピーマンは収穫期間が長く、たくさん採れるのが魅力。開花から15~20日後に収穫可能です。ピーマンの仲間であるパプリカも育て方は一緒ですが、果実が熟すまで2カ月ほどかかります。
ピーマンの苗を植え付けたら、ポリトンネルを設置して寒さや風から守りましょう。苗が活着したら、ポリトンネルは外して支柱を立てます。
栽培カレンダー
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カボチャ
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カボチャの苗の葉が4~5枚になったら、植え付けのタイミングです。地植えではスペースを取るので、株間は70cmほどと広めにしましょう。広いスペースがないという場合は、支柱とネットを使って空中(立体)栽培にすることで、コンパクトに育てることができます。
カボチャの苗を植え付けたら、大きくなるまでトンネル支柱を立てて、防虫ネットをかぶせておきましょう。害虫を防ぐだけでなく、春先の強風対策にもなります。
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トウガラシ
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夏野菜であるトウガラシは、4~5月が定植の時期。丈夫で育てやすいので、初心者にもチャレンジしやすい野菜です。トウガラシは高温を好むため、晩霜の心配がなくなってから植え付けましょう。
早い時期に植え付ける場合は、ポリトンネルで寒さ対策をすると安心です。
栽培カレンダー
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白ネギ(長ネギ・根深ネギ)
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野菜の栽培に慣れてきたら、ぜひ挑戦したいのが白長ネギです。白ネギは育成期間が長く、4~5月に定植してから収穫まで半年ほどかかります。植え付けは、支柱などで土に深さ30cmの穴をあけ、苗を1本づつ落としこんでいく「穴あけ落とし植え」がおすすめです。
苗が伸び始めたら、ぼかし肥料を振って土寄せもしましょう。収穫するまで、追肥と土寄せは繰り返し行います。
栽培カレンダー
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5月に植え付けるおすすめ野菜
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5月は、家庭菜園をスタートさせるベストシーズン!5月から育てはじめられる野菜はバラエティ豊かなので、好きな品目を選んで育ててみましょう。初心者向きの野菜や連続して収穫できる野菜もたくさんありますよ!
ニガウリ(ゴーヤ)
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「緑のカーテン」としても人気のゴーヤ。真夏の暑い時期でも毎日のように実をつけてくれるので、ぜひ苗を植え付けて育ててみましょう。ゴーヤは地植えにすると深く根を張り、収穫量もアップしますよ。
ゴーヤの定植時期である春は、強風の日が多いため、苗が風に振り回されないように行灯(あんどん)で囲んでおくと安心。苗のつるが長く伸び始めたら、行灯を外します。
栽培カレンダー
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スイカ
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スイカは5月に苗を植えれば、8月に収穫が可能です。苗を定植したら生長点の先端を摘心し、その後はできるだけ茎や葉、つるを触らないようにして育てましょう。放任主義で育ってくれますが、広いスペースが必要になるので、場所の確保は必須です。
スイカの苗を購入する場合は、病気に強い台木を使った「接木苗」がおすすめです。
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オクラ
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オクラは生長スピードが早く、5月に定植すると、7月には収穫できるようになります。オクラはすぐに大きくなりますが、採り遅れるとサヤが固くなってしまうので要注意。真夏は毎日のように実がつくので、こまめに収穫するようにしましょう。
オクラは、1株植えにすると大木になってしまいます。苗を植えるときは、1穴に3〜4株植えにすると大きくなり過ぎるのを防げます。密植にすると収穫量もアップしますよ。
栽培カレンダー
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シソ
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丈夫でどんどん増えるシソは、家庭菜園ビギナーにもおすすめの野菜です。葉を収穫できる期間も長いので、ひと株植えておけば薬味に大活躍しますよ!肥料もいらず、地植えにすれば水やりの必要もないので、手間をかけずに育てられるのも魅力です。
シソは移植にやや弱いため、ポットから植え替えるときに根鉢を崩さないようにしてください。
栽培カレンダー
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エゴマ
画像提供:福田俊
シソの仲間であるエゴマも、育てやすい野菜です。葉だけでなく、芽や花、種も食べられるのもうれしいポイント!収穫を兼ねてこまめに摘芯すると、わき芽が増えて収穫量もアップします。収穫時期の終盤になったら、花穂は摘まずにそのまま伸ばし、種を収穫してみましょう。次の年の種まき用に保存しても良いですし、エゴマペーストに加工するのもおすすめです。
エゴマは、植え付けた年の冬には枯れてしまいますが、こぼれ種で翌年また生えてきますよ。
栽培カレンダー
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6月に植え付けるおすすめ野菜
写真提供:福田俊
だんだん夏らしい気候になってくる6月。梅雨入りすると作業できない日々が続くので、晴れ間を逃さずに植え付けを行いましょう!また、温室やポリトンネルなどで栽培する場合、高温で苗がひょろひょろと徒長してしまいがちです。温室のドアをあけたり、トンネルの裾を上げたりして、風通しを確保しながら温度管理してください。
サツマイモ
撮影:福田俊
秋の終わりから冬にかけて収穫期となるサツマイモは、5~6月が定植のタイミング。秋の味覚として楽しむためにも、ぜひ栽培に挑戦してみましょう!サツマイモの苗は植え方により、収穫量やイモの大きさをアップさせることもできます。苗のつるを土の中に寝かせるように植える「水平・船形植え」は収穫数を増やし、つるを土に斜めに挿し込む「斜め植え」では大きなイモに育てることができます。
サツマイモは、伸びたつるを切ったものを苗として使います。種芋から育苗する方法もありますが、初心者には管理が難しいため、販売されている苗を買うのがおすすめです。
栽培カレンダー
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ラッカセイ(落花生)
画像提供:福田俊
おつまみの定番、ラッカセイも家庭菜園で育てることができます。収穫までの期間は長めではありますが、プランターでも栽培できるのでぜひチャレンジしてみてください!苗を地植えにする場合は30cm間隔、プランターでは20cm程度あけるのが目安です。
ラッカセイの栽培で最も重要なのは、土づくりです。水はけが良く、ふかふかで肥沃な土壌づくりを心がけましょう。
栽培カレンダー
・種まき(育苗):5月上旬〜6月上旬
・植え付け:5月中旬~6月中旬
・収穫:9月中旬~11月上旬
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ショウガ(生姜)
画像提供:福田俊
ショウガは、春になるとタネショウガが店頭に並び始めます。雑草に負けないように育てるために、芽出し作業をしてから植え付けましょう。タネショウガの芽が10cm以上伸びたら、塊根が土に隠れる程度の深さに植え付けます。
ショウガは強い日差しに弱いため、1日数時間は木や建物などで日陰になるような場所が適しています。
栽培カレンダー
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モロヘイヤ
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寒さに弱いモロヘイヤは、4~5月が植え付けの適期です。生育が旺盛なので、摘芯を兼ねた収穫を日々行うことで、大きくなり過ぎるのを防ぎます。栄養豊富なモロヘイヤは、夏バテ防止にもぴったりですよ!
夏の間は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりして、葉が固くなるのを防ぎましょう。肥料切れでも葉が固くなるので、週に1回程度液肥も与えてください。
栽培カレンダー
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7月に植え付けるおすすめ野菜
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暑さが本格的になる7月。植え付ける野菜の品種は、耐暑性を重視して選ぶと失敗が少なくなります。この時期は、害虫の活動も活発になるため、日ごろから野菜の状態をよく観察し、防虫ネットを活用するなど対策をしっかり行いましょう。
アズキ(小豆)
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アズキは6~7月に育苗したものを7月に定植し、10月に収穫します。肥料は与えなくてもよく育ち、摘芯などの管理も必要ないので、育てやすいのが魅力です。プランター栽培では水切れに注意が必要ですが、地植えの場合は水やりせずに雨まかせでOK!
追肥なしでも生育には問題ありませんが、生長具合に不安がある場合は、花が咲き始めたら株元にボカシ肥料か、稀釈した液肥を与えてください。
栽培カレンダー
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キュウリ
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夏の定番野菜、キュウリも7月に苗を植えることができます。プランターでも育てられるので、ベランダ栽培にもおすすめです。キュウリは支柱を立てる必要がありますが、そのほかはあまり手間がかりません。ただし、収穫が始まったら株元や通路にバケツでじゃんじゃん水やりしましょう。
苗を植え付ける際は、マルチを使用すると生育が良くなります。敷わらを敷いても良いですよ。
栽培カレンダー
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セロリ
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セロリは発芽するまでに時間がかかり、育苗期間も2~3カ月ほどと長くなりますが、収穫が長期間楽しめる野菜です。収穫は、根本から丸ごと切り取る「株採り」のほか、外葉から1枚ずつ採る「葉かき収穫」もOK!
虫がつきやすいセロリは、苗を植え付けたら防虫網トンネルをすぐにかけ、収穫が終わるまで外さないようにします。
栽培カレンダー
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8月に植え付けるおすすめ野菜
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連日のように猛暑日が続く8月。植え付けができる野菜は、暑さに強い種類や品種であることが条件になります。また、土がカラカラに乾きやすくなるので、水やりはひんぱんに行うようにしましょう。植え付け作業をするときは、熱中症対策も忘れずに!
ジャガイモ(秋植え)
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ジャガイモの植え付けチャンスは、2~3月と8月下旬の年2回。収穫までに70日ほどかかりますが、8月に定植すれば、秋ジャガが楽しめます。植え付けの時期になると種芋が販売され始めるので、ぜひ入手して育ててみましょう。ジャガイモは乾燥に強く過湿を嫌うため、水を与え過ぎると病気の原因に。水はけの良い土壌に植え付けて、控えめに水やりするのが栽培のポイントです。
種芋は、植え付けの2~3週間前から日光浴させて芽出しさせてから植え付けます。このひと手間をかけることで、生育が良くなり、ウィルス系の病気にもかかりにくくなるのです。
栽培カレンダー
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オニオンセット(ホームタマネギ)
画像提供:福田俊
ホームタマネギは、春にまいた早生タマネギの小球を乾燥貯蔵させ、種球として販売しているものです。そのため栽培期間が短く、夏に植え付けると年内には収穫が可能。植え付けが遅れると、球が十分太らなくなってしまうので注意しましょう。ホームタマネギの種球は、大き過ぎても小さ過ぎてもうまく育ちません。2~3cm程度の大きさのものがおすすめです。
よく太ったタマネギに育てるために、どんどん追肥をしましょう!
栽培カレンダー
・植え付け:7月下旬~9月上旬
・収穫:10月下旬~12月
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芽キャベツ
画像提供:福田俊
鈴なりになる姿がユニークな芽キャベツ。8月の定植で、冬の間に収穫が楽しめます。苗を植え付けるときは、根鉢の高さと地表を合わせるようにするのがポイント。植え込んだら、根鉢周りに畑の土がよく密着するように押さえましょう。
草丈が50~60cmほどになったら、上部の葉を10枚残してあとは根元から摘み取ります。余分な葉を取ることで、わき芽に光と養分が行き届き、芽キャベツが肥大化します。
栽培カレンダー
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9月に植え付けるおすすめ野菜
画像提供:福田俊
暑さがようやくひと段落する9月。畑作業はしやすくなりますが、この時期は日に日に日照時間が短くなり、気温も下がってきます。そのため、植え付けのタイミングを逃すと、後々の育成に悪影響を及ぼすことになるので注意しましょう。
ワケギ
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ワケギは9月に球根を植え、出てきた葉を収穫します。厳寒期には地上部が枯れ込みますが、春になるとまた芽吹き、再び収穫することが可能。5月に入ったら収穫はストップして球根を太らせ、6月に掘り上げて冷暗所で保存した後、9月に植え付けます。
ワケギは植え付けてしまえば、あとは何もしなくてもどんどん生長する手間いらずの野菜です。畑の片隅に植えておくと、何かと重宝しますよ。
栽培カレンダー
・植え付け:8月下旬~9月
・収穫:10~11月
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ニンニク
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ニンニクは、栽培期間が150日ほどと長い野菜です。9~10月に種球を植え付け、翌年の初夏に収穫します。スーパーで売っている食用のニンニクでも栽培できるので、ぜひ気軽に挑戦してみてください。
種球を選ぶときは、なるべく大きくて無傷のものにしましょう。
栽培カレンダー
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スティックブロッコリー(夏まき)
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花蕾だけでなく、柔らかな茎もおいしく食べられるスティックブロッコリー。春まきと夏まきが可能で、7月に種まきをして育てた苗は8~9月に定植します。苗を植え付けたら、すぐに防虫網トンネルを設置して害虫を防ぎましょう。
秋冬採りにする場合は、12月頃には虫が少なくなるので、トンネルをはずしても大丈夫です。
栽培カレンダー
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10月に植え付けるおすすめ野菜
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過ごしやすい気候で、菜園作業もはかどる10月。ただし、この時期は日増しに秋が深まっていき、上旬と下旬では気温差が出てきます。収穫の時期が大幅にずれてしまうこともあるので、気温の差には注意して栽培をスタートさせましょう!
レタス(秋まき)
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レタスは春まきのほか、秋まきも可能です。苗を定植する際は、穴あきマルチを利用するのがおすすめ。雨天時の泥の跳ね返りなどで病気になるのを防ぎ、きれいなレタスに育てることができます。
レタスは、9月に種まきして育苗していた苗を10月に植え付けると、冬には収穫できますよ。
栽培カレンダー
・育苗(種まき):1〜2月、9月
・植え付け:3月、10月
・収穫:5月、12〜翌2月
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ザーサイ
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ザーサイも10月が植え付け適期の野菜です。葉が大きくなってよく茂るので、密集させると害虫のすみかになってしまいます。株間は40cmほどとゆったりめにし、風通しを良くするようにしましょう。
ザーサイは虫に狙われやすいため、防虫網トンネルは必須です。苗を植えたら、すぐに設置してください。
栽培カレンダー
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アイスプラント(秋まき)
画像提供:福田俊
葉の表面をびっしりと覆う、透明な粒々が特徴的なアイスプラント。最近注目を集めている葉物野菜ですが、家庭菜園でも簡単に育てることができます。塩水を与えることで葉に塩味がつくというユニークな性質があるため、塩害を出さないようにプランターでの栽培がベター。種まきして育った苗の葉が、4~5枚になったら植え付けましょう。
苗が伸び始めたら、水やりの際に塩水も与えると、アイスプラントに塩味をつけることができますよ!
栽培カレンダー
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パクチー(秋まき)
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エスニック料理のブームと共に、注目を集めるようになったパクチー。丈夫で育てやすいことから、菜園ビギナーにもチャレンジしやすい野菜です。パクチーを10月に定植するには、9月に種まきして苗を用意しておきましょう。プランター栽培も可能なので、スペースがあまりないという人にもおすすめ!
パクチーは、過湿の状態が続くと根腐れしてしまいます。プランターで育てるときは、水のやり過ぎに注意しましょう。
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11月に植え付けるおすすめ野菜
画像提供:福田俊
冬が近づき、平均気温がぐっと低くなってくる11月。苗を植えられる野菜の種類も少なくなりますが、ソラマメやタマネギなどは栽培をスタートすることができます。
ソラマメ
画像提供:福田俊
春~夏の味覚であるソラマメですが、栽培のスタートは秋。11~12月に苗を定植して越冬させ、収穫は翌年の春~初夏と長期間の栽培になります。しかし、収穫できる期間は2~3週間ほどで終わります。
一般的なソラマメ栽培は支柱が必要ですが、株元に別の野菜を植える多品目栽培にすれば、支柱を立てなくても倒れにくくなりますよ。
栽培カレンダー
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タマネギ
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少々育て方にコツがいるタマネギですが、良い苗を作り、栽培のロスに気をつければ丸々と太らせることができます。タマネギは寒さに強い野菜ですが、厳寒期は注意が必要。ポリトンネルをかけて、低温障害を防ぐことも重要です。
タマネギ栽培の初心者には、苗を購入して植える方法がおすすめです。5~6mm径の太さで、根がたくさん付いた苗を選んでくださいね。
栽培カレンダー
・種まき:9月
・植え付け:11月
・収穫:翌3~6月
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スナップエンドウ
画像提供:福田俊
スナップエンドウも、11月に苗の植え付けができる野菜です。収穫は翌年の4〜5月。冬の間は、防虫網トンネルなどで霜よけをして越冬させましょう。
スナップエンドウは、肥料を与えなくてもよく育ちます。
栽培カレンダー
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12月に植え付けるおすすめ野菜
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野菜の栽培をスタートさせるには厳しい気候となる12月ですが、レタスと秋まきのキャベツなら、露地栽培でも苗を植え付けることができます。ポリトンネルで冬の冷気から守り、じょうずに越冬させましょう!
レタス
出典:写真AC
本来のレタスの定植時期は、秋まきであれば10月になります。しかし、レタスは冷気を好むため、10月以降に苗を植えても育てることは可能です。冬の栽培は、害虫被害の心配がないというメリットも!
栽培カレンダー
・育苗(種まき):11月
・植え付け:12月
・収穫:翌2~4月
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キャベツ(秋まき)
画像提供:福田俊
春まき~秋まきまで栽培期間が幅広いキャベツは、10月まきの苗を12月に定植します。収穫は翌年の5月になるので、苗にはポリトンネルをかけ、冬越しさせましょう。
キャベツは、苗の移植時に根を切ってしまったりして、植え痛みを起こさないよう十分注意してくださいね。
栽培カレンダー
イラスト:rie
キャベツの詳しい育て方や、おすすめの品種はこちら!
野菜を植え付ける前に気をつけること
画像提供:福田俊
育てたい野菜が決まったら、さっそく苗を手に入れましょう!種から育苗しても良いですが、家庭菜園初心者はポット苗から育ててみるのがおすすめです。
そこでここでは、野菜の苗を購入する際の注意点や植え付けに関するポイントを紹介します!
春に苗を定植するときは、強風に注意しましょう。風よけのトンネルやホットキャップをかぶせると良いですよ。
Point1. 苗の選び方
撮影:AGRI PICK編集部
野菜の栽培は「苗半作」と言われるように、良い苗を使うことがとても大切。良い苗は生育も順調で、植え付けた後も元気に育ちます。お店で苗を選ぶ際には、以下のポイントをチェックしてみてください。
苗選びで気をつけたいポイント
・葉が黄色くなっていないか
・葉がちぢれていないか
・虫食いがないか
・茎が太く、しっかりとしているか
・葉の緑色は濃いか
Point2. 買ってきたらすぐに植える
画像提供:福田俊
野菜の苗は、トマトなら本葉が7~8枚、ナスなら5~6枚など、品目ごとにそれぞれ植え付けに適した大きさがあります。お店に並ぶ苗は、植え付けにちょうど良い大きさまで育てられたものが多いので、買ってすぐに植えるのがおすすめです。大き過ぎたり小さ過ぎたりすると、うまく根付かなかったり、寒さで傷んだりしてしまうので気をつけてください。
Point3. 生育適温に達してから植える
画像提供:福田俊
野菜には、それぞれ生育に適した温度があります。トマトやキュウリ、ナスなどの夏野菜の多くは、1日の平均気温が20~30℃でよく育ちます。気温が低いと生育が遅れたり、霜などで枯れてしまう心配が。成長に適した温度になってから植え付けるようにしましょう。
野菜の植え付け方法
画像提供:福田俊
好みの苗を入手したら、いよいよ栽培スタートです!
ですが、その前にまずは必要な道具や、野菜の植え付け方法をチェックしておきましょう。
植え付けに必要な道具
初めて野菜を栽培するという人は、菜園作業に必要なものをそろえておくとあわてずに済みますよ。
家庭菜園に必要な基本の道具は、こちらの記事で紹介しています!
Step1. 土づくり
画像提供:福田俊
野菜の栽培に最も重要といえるのが、土づくりです。どの品目にも当てはまることですが、理想の土は有機物が豊富に含まれ、それを分解する微生物がいっぱい活動している、ふかふかの状態のもの。苗の植え付け作業までには、しっかりと畑の土を整えておきましょう!
畑の準備は、1平方メートルあたり、堆肥5kgとぼかし肥料300g、草木灰100gを混ぜて畝を立てます。品目によっては、マルチを張ってから苗を植え付けることも。
Step2. 植え穴の位置を決める
画像提供:福田俊
土の表面をよくならしてからメジャーで間隔を測り、目印をつけて苗を植える穴を掘ります。穴あきマルチを利用するのもおすすめ!
植え付けの際は、生長後の大きさを考えて、苗と苗の間隔をきちんとあけることも大切なポイントです。間隔が狭過ぎると、大きくなった苗が密集して風通しが悪くなります。そのような状態になると、病気になったり、害虫がつきやすくなってしまったりと、生育に悪影響を与える場合があるので気をつけてください。
Step3. 植え穴をあける
撮影:AGRI PICK編集部
植え穴は、苗の根鉢がすっぽり入るくらいの大きさにしましょう。
Step4. 土が乾いているときは、水で湿らせる
撮影:AGRI PICK編集部
土が乾燥している場合や、植え付けた後にしばらく雨が降らないときは、苗を植える前にジョウロで植え穴のふち近くまで水を注ぎます。しばらくして、水が引いたのを確認してから苗を植え付けましょう。土に水分を含ませることで、苗の根をしっかり地中に根付かせることができます。
Step5. 苗をポットから取り出す
撮影:AGRI PICK編集部
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苗の根元近くを指で挟んで逆さにし、ポットから抜きます。このとき、ポットの底の側面を軽くつまむと簡単に苗を取り出すことができます。根鉢は崩さないように注意しましょう。
Step6. 苗を土に植える
撮影:AGRI PICK編集部
植え穴に苗を入れたら、根鉢を周りの土に密着させるように、土を寄せます。
最後に手の平で押さえて土の表面を平らにしましょう。
Step7. 水やりをする
撮影:AGRI PICK編集部
苗を植え付けたら、仕上げにたっぷりと水をあげましょう。葉にできるだけ水がかからないよう、株元の近くにまんべんなくかけてください。マルチを張っている場合は、穴にきちんと水が入るようにしましょう。
野菜の植え付けをマスターして家庭菜園を始めてみよう
画像提供:福田俊
野菜栽培の基本ともいえる植え付け作業。じょうずに植え付けることで、その後の野菜の生育も順調になります。野菜の品目ごとに、定植の適期や株間なども変わってくるので、苗を選ぶ際はよく確認しておきましょう。最初は失敗してしまうこともあるかもしれませんが、何回も作業をしていると、だんだんコツもつかめてきますよ。ぜひ野菜づくりを楽しんでくださいね!