みずみずしいナスの栽培方法|秋まで長く楽しめる収穫方法も伝授!

家庭菜園で栽培しやすく人気野菜のナス。初心者でもできる支柱の立て方や収穫量を増やすための剪定方法など、基本の育て方とコツを紹介します!植え付けの時期や肥料のタイミング、摘芯や残すべきわき芽のことなども知っておきましょう。プランターでも育てられますよ。


ナスの栽培

出典:写真AC
ナスはジューシーでくせがなく、和洋中さまざまな料理に使える野菜なので、夏だけでなく1年中食べたくなってしまうほど。家庭菜園では冬に栽培することはできませんが、ポイントを押さえれば、夏から秋にかけてたくさん収穫することができますよ。プランターでも育てられるので、ベランダ菜園にもおすすめです!

ナスの栽培時期と育てやすいおすすめの品種

机の上に並んだナス
出典:写真AC
ナスは整枝や追肥などの管理をきちんとすれば、初夏から秋にかけて長く収穫できます。暑いほうが育ちやすく、太陽の光をしっかり当てると色がきれいになりますよ。

栽培適温と連作障害

栽培適温:22~30℃
連作障害:1~2年

栽培カレンダー

ナス栽培カレンダー
図:まつたかずき

初心者でも育てやすい!おすすめのナスの品種

形や大きさ、色もさまざまな種類がありますが、初心者でも育てやすいおすすめの品種はこの2つ!店頭に並びにくい珍しい品種に挑戦するのも家庭菜園ならではなので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

ナスといったらこれ!「千両2号」

収穫量が多く、トゲが少なく栽培しやすい品種。ナス特有の柔らかい肉質が特徴で、炒め物や煮物、浅漬けなど幅広い料理に使えます。
ITEM
千両二号 種
・内容量:40粒

きゅうりのような長さ「庄屋大長(しょうやおおなが)」

長さが35~40cmにもなる長ナスで、次々に収穫ができます。耐暑性もあり、秋まで長く栽培を楽しめます。種は少なく、果肉がやわらかで焼きナスにすると絶品です!
ITEM
庄屋茄子 種
・内容量:60粒

良い苗選びやナスの育て方のポイントを知ろう!

苗選びがポイント!良い苗の見分け方

ナスの苗
出典:写真AC
「苗半作」といわれるほど、ナスの栽培においては、苗の選択が栽培の半分を決定することも。苗を購入する場合は、以下のポイントをチェックして良い苗を選びましょう!

Point1. 節間が詰まっている苗を選ぶ

葉や枝が出ているところを「節」といいます。節と節の間を「節間(せっかん)」といいます。良い苗はこの節間が狭いものです。節間が長いものは徒長した苗と呼ばれており、病気などになりやすくなるため選ばないようにしましょう。

Point2. 葉が大きく、茎が太い苗を選ぶ

背丈が大きいだけではなく、葉も大きく茎もしっかり太くなっている苗を選びましょう。のびのび元気に育っている苗は、植え付け直後の生育と病気の抵抗力が強いため、収穫までしっかり育ちますよ。

押さえておきたい!失敗しないナス栽培のポイント

ナスの実のなり始め
出典:写真AC

Point1. 肥料を切らさない

ナスは、肥料切れすると実の付きが悪くなります。元肥を十分に与えて土作りを行い、追肥は2週間に1回程度、忘れずに与え続ける事がポイントです。

Point2. 一番初めにできた実は、小さいうちに採る

番最初の花(一番花)が咲いたあとに、最初の実(一番果)ができます。最初の実だからこそ嬉しくて、食べられるほど大きくしてから収穫したくなる気持ちがありますが、なるべく早く採ってしまうのがコツです。一番果に与えられる栄養分をその後の生育に行き渡るようにすることが、ナスの収穫量に良い影響を与えます。

地植えでもプランターでもできる!ナスの基本の育て方

ナスの栽培
出典:写真AC
畑の準備は早め早めに行い、苗の植え付けに備えておきましょう。特に苗を購入してから植え付けを行う場合、買ってきたままにしておくと苗はどんどん弱っていきます。元気に生長させるためにも、買ってきた苗をすぐに植えつけられる、早めの土づくりが大切です。

Step1. ナス栽培の準備

ナスの種と、土作りや栽培に必要な道具を用意しましょう。

Step2. 苗づくり

ナスの苗
出典:写真AC
1. 3.5号ポットを準備します。培養土を入れて、1~2cm間隔でナスの種を2点まきします。室内など、25~30℃程度の暖かい場所で管理しましょう。
2. 本葉が3~4枚のころ、育ちが悪い株を間引いて、1ポット1株にします。

Step3. 土づくり

土に肥料を混ぜている様子
撮影:まつたかずき

畑・地植え

1. 苗の植え付け2週間前までに1平方メートルあたり100gの苦土石灰をまき、土に混ぜ込みます。
2. 種苗の植え付け1週間前までに1平方メートルあたり300gの化成肥料をまき、土に混ぜ込みます。
3. 高さ10~15cm、畝幅60~70cmの畝を作成します。
4. 黒のマルチシートを張ります。

畝の立て方、マルチの選び方や張り方は、この記事で確認しましょう。

プランター

1. プランターは、深さ30cmで、幅も奥行きも30cm以上の物を準備しましょう。丸型でも横長でも大丈夫ですが、この大きさのプランター1つに対して1株の植え付けにしてください。
2. 根腐れを防止するため、鉢底石を底に敷き、野菜用培養土を縁から2cm下の高さまで入れます。

素材も形もいろいろ!プランターの種類はこちら。

Step4. 植え付け

ナスの苗
出典:写真AC

畑・地植え

1. 苗の根がポット内に回って来たころに、植え付けを行います。
2. マルチカッターを使って、シートと土に穴をあけて、水をなみなみと注ぎます。複数植える場合は、株間を最低50cmは確保しましょう。
3. 水が完全に引いたら、苗を穴に植えます。
4. 隙間なく土をかけて、軽く鎮圧します。畝と苗の土に高低差ができないように注意してください。
5. 水をたっぷり与えましょう。

プランター

1. 苗の根がポット内に回って来たころに、植え付けを行います。
2. 手やスコップで苗が入る程度の穴を掘って、そこに苗を植えます。隙間なく土をかけて、軽く鎮圧しましょう。深植えにならないように、土の高さに注意してください。
3. 水をたっぷり与えます。

Step5. 仮支柱を立てる

仮支柱
撮影:まつたかずき
ナスの栽培には支柱が必要ですが、苗が小さいうちは仮支柱に枝を誘引して育てます。仮支柱とは、本支柱を立てるまでの間に、強風などで苗が折れないようにするための補助の役割があります。
支柱に枝を誘引するように、麻ひもを八の字結びして、支柱側で結びます。

八の字結びとは?

誘引
出典:写真AC
支柱と茎の間をクロスさせて結ぶ方法です。茎側からひもを支柱に対してきつく縛り、苗側はある程度自由がきくようにします。

Step6. 病害対策

ナスは、乾燥に弱く水が大好きな野菜です。一方で高温多湿が続くとウイルスやカビが原因の病気になる可能性があります。

注意する病気|うどんこ病

葉の表面に白色のかびが点々と出始め、次第に広がって白色の病斑になります。主に葉に発生しますが、多発すると茎、実などにも出てきます。28℃前後で、湿度が50~80%のときにまん延しやすいため、梅雨の時期は要注意!見つけ次第、葉をカットして、ほかの葉にうつらないように袋などに入れて処分しましょう。

「うどんこ病」についてはこちらの記事で詳しく解説しています!

注意する害虫 1|ニジュウヤホシテントウ(テントウダマシムシ)

ナス科野菜の主要害虫。幼虫・成虫が葉裏から食害し、被害が進むと果実も加害します。放置すると株の生育が遅れ、収穫量も減少してしまいます。日頃からよく観察し、食害が起きていたら周囲に幼虫・成虫がいないか探し、捕殺しましょう。

「ニジュウヤホシテントウ(テントウダマシムシ)対策」はこちらをチェック!

注意する害虫 2|ワタアブラムシ

体長1mmほどの暗緑色の害虫。葉裏や新芽に寄生して吸汁し、植物の生育を阻害します。アブラムシは吸汁だけでなく、葉についた排泄物がすす病の原因になったり、モザイク病を媒介することも。日頃から葉や新芽の状態をよく観察し、見つけ次第取り除きましょう。シルバーマルチも有効です。

「アブラムシ対策」はこちらをチェック!

注意する害虫 3|チャノホコリダニ

吸汁性の害虫で、寄生されると新葉が奇形したり葉がちぢれたりするのが特徴。被害を受けた株は新芽の伸びが止まり、果実の表面は褐色になって変形してしまいます。微小な成虫は目視が難しいため、被害が起きてから気づく厄介な害虫です。

「チャノホコリダニ対策」はこちらをチェック!

注意する害虫 4|オオタバコガ

年3~4回発生する、ガの仲間。幼虫が小さなうちは新芽や花のつぼみを食害し、成長すると果実や茎の中に侵入して食い荒します。高温と乾燥を好み、夏期が高温で雨が少ない年に発生が多い傾向にあります。防虫ネットや寒冷紗で成虫の飛来を防ぎましょう。

「タバコガ(オオタバコガ)対策」はこちらをチェック!

注意する害虫 5|ハスモンヨトウ(ヨトウムシ)

葉裏に産卵され、孵化したヨトウガの幼虫(ヨトウムシ)が葉を食害します。日中は株元の土中に潜って隠れており、夜間に活動するため、見つけにくい厄介な害虫です。放置すると株全体が食害されてしまうこともあり、早めの対策が必要になります。

「ハスモンヨトウ(ヨトウムシ)対策」はこちらをチェック!

注意する害虫 6|カンザワハダニ

黄緑や暗赤色をした0.5mmほどの微小な虫。寄生された葉は変色した後、落葉してしまいます。高温多湿を好み、梅雨明け以降の被害が特に多く見られます。

「ハダニ対策」はこちらをチェック!

Step7. 追肥

植え付け後、2週間に1回のペースで追肥を行います。
地植えの場合は、マルチに穴をあけるか、すそをめくって株から20~30cm くらいの場所に1平方メートルあたり30gの化成肥料を土に混ぜ込みます。プランターの場合は、10gの化成肥料をパラパラとまき土に混ぜ込みましょう。

Step8. 芽かきと一番果の収穫

ナス一番花
出典:写真AC
生育が良いとされている一番花のすぐ下の脇芽を残し、それ以外の脇芽はすべて摘み取りましょう。一番花が咲いたら一番果もすぐにできます。栽培のコツにも書きましたが、最初の実は見つけ次第採ってしまってください。

Step9. 支柱立て

3本したて
作成:まつたかずき
株の高さが約30cmまで生長したタイミングで、仮支柱を抜き取り1.5mの支柱に交換しましょう。
まず、支柱をまっすぐ1本立て、そこに残りの2本をクロスするような形で固定します。そこに、一番花の下の側枝と一番花の上にある芽を伸ばして、生長の中心の枝を3本にしていくイメージです。枝を優しく支柱に結びつけてください。

風にも強い!支柱のうまい立て方


Step10. 水やり

ナスの実
出典:写真AC
果実がついてきたころには、水切れに特に注意しましょう。ナスは栽培に多くの水分を必要とします。乾燥が続くようなら毎朝水やりをしてください。毎朝が難しければ、週に1回は水をたっぷり与えるようにしましょう。

秋まで長くナスを収穫できる!上手な整枝&収穫方法

収穫したナス
出典:写真AC
ナスは、摘芯や不要な枝を切ったりする整枝作業と収穫時のコツを知ることで、最長11月ごろまで収穫できます。きれいに整枝して長く収穫していると、家庭菜園の仲間にも一目置かれますよ!ぜひポイントを押さえて、ナスを長い期間楽しみましょう。

Step1. 摘芯しよう

ナスの剪定
作成:まつたかずき
花が咲いたタイミングで花の上にある葉を残して、枝の先端の生長点をカットします。また、支柱に結んだ3本の枝にしっかりとした実を付けるために、根本から3本の枝の間に生えている脇芽は取ってしまいましょう。

Step2. 脇芽を残す上手な収穫方法

ナス剪定
作成:まつたかずき
気温が上がってくると、次々に花が咲いて実ができ始めます。通常は、はさみでヘタの上を切って採りますが、より長く収穫を楽しむためには、枝の付け根に近い元気な脇芽は残して、実が付いている枝ごとカットします。収穫のたびにこの作業を繰り返しましょう。
実が大きくなり過ぎると株に負担がかかるので、千両ナスのような中長系は10cm前後、長ナスは30cm 前後で収穫してくださいね。

追肥は忘れずに!
栽培のコツにも書きましたが、追肥は忘れずに行ってください。いくらきれいに整枝を実施しても、追肥を忘れては生長が止まってしまいます。定期的な管理を忘れずに!


Step3. 更新剪定する

7月以降に実の付きが悪くなった枝や、病害虫などによって生育が衰えた枝などを回復させる方法を「更新剪定」といいます。秋ナスを収穫したい方は試してみてくださいね。
伸びている枝に葉が2~3枚残すようにして、半分ほどの長さにカットします。切ったあとはすぐに10gほどの追肥を行いましょう!

早めに収穫!柔らかくみずみずしいナスを味わって

ナス料理
出典:写真AC
ナスは生長が早く、実もどんどん大きくなります。頻繁に収穫できるのは嬉しいですが、収穫が遅くなると種も多くなり味も悪くなります。早めに収穫して、柔らかいうちに浅漬けや炒め物などで食べるのがおすすめですよ。採れたてのジューシーなナスのおいしさを堪能してくださいね!

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まつたかずき
まつたかずき

市民農園のスタッフをしながらライターとして活動しています。野菜づくりを誰もが気軽に出来る趣味にすることを目標に、初心者の方でも興味を持っていただける記事を執筆していきます!