カボチャを長く貯蔵するには?収穫時期の見極めと保存のコツ

カボチャの収穫時期は早すぎても遅すぎてもいけません。収穫のベストタイミングや食べごろの目安、保存のきく品種選びまで徹底解説します。ちょっとしたポイントさえ押さえれば、特別な施設がなくても野外で保管し、年越しまで長く楽しむことができます。


かぼちゃ

出典:写真AC
1つの苗から一度に食べきれないほど収穫できるカボチャですが、ちょっとしたポイントさえ押さえれば、特別な施設がなくても野外保管で年越しまで長く楽しむことができます。収穫のタイミングと食べごろの見極め方、品種選びまで、カボチャの収穫を徹底解説します。

カボチャの収穫時期、タイミングは見極めが難しい

カボチャの収穫期は一般的に開花後から40~50日といわれています。関東圏では7月から8月にかけてがカボチャの収穫シーズン。しかし、坊ちゃんカボチャのようなミニカボチャの場合は開花後30~40日と比較的短いこともあります。実際は、その年の天気や梅雨明けのタイミングなどにより生育が変わってくるので、カボチャの生育状況を観て判断します。

私の経験では収穫のベストタイミングは、収穫シーズン中の4、5日で、その前後では早すぎたり遅すぎたりして品質が変わってきてしまうと感じるほど。見極めが難しいのです。

カボチャの早採り、採り遅れは禁物

見た目でカボチャができたからといって、早どりをしてしまうと味も品質も落ちてしまいます。早どりのカボチャは外皮が薄く、傷付きやすいので保存性が低くなります。また、食味に関しても水っぽくなってしまったり、甘味が落ちてしまうといった傾向があります。
また、採り遅れてしまうと夏の暑さにさらされて果皮が褐色に変色したり、熟し過ぎて腐ってしまうことも…。

カボチャには収穫の目安がある

実際に収穫のタイミングの目安になるのはカボチャに出るサインです。ヘタとヘタ周辺の果皮に注目しましょう。

1. コルク化しているかチェック

コルク化する前のカボチャ
出典:写真AC
第一のカボチャの収穫の目安はヘタのコルク化の進み具合です。写真のように緑色の部分が多い場合はまだコルク化したとはいえません。

ヘタ周辺がコルク化したカボチャ
出典:写真AC
こちらの写真のように果皮に近いヘタの周辺がコルクのように固くなり、それより上のヘタの部分もコルク色である状態が収穫のベストタイミングです。

2. 果皮の色と硬さをチェック

果皮の色と硬さも収穫の目安となります。果皮の色につやがなくなり、緑色が濃くなっていること、果皮に爪を立てても傷が付かないことが収穫のサインです。

収穫時期、天気のチェックは必須

カボチャの収穫適期が近づいてきたら、乾燥した晴れの日を天気予報でチェックしましょう。梅雨明けの7月初旬から中旬には長雨が続くことがあり、そのころに収穫すると腐りやすくなってしまいます。また、晴れた日であっても朝露が乾く9時頃から作業するとより乾燥した良い状態で収穫できます。

よくある失敗を回避するテクニック

生育旺盛なカボチャゆえに、採り遅れると畑で腐ってしまったり、地面についていた部分だけが熟してしまったりとトラブルが発生することがあります。その中でもよく起こりやすい失敗と対策をご紹介します。

1. 黄色く日焼けしたところが熟して腐ってしまった

かぼちゃ変色
出典:写真AC
梅雨明け後の高温や強い日差しにさらされると、カボチャの表面が褐色から茶色に変色し、さらにそこから腐敗してしまうことがあります。収穫の前になるとカボチャを覆っていた葉がうどん粉病などになり枯れてしまい、直射日光が直接表面に差し込むことが大きな原因です。

このような直射日光による変質を防ぐ対策として、新聞紙を被せたり、わらで覆ったりといったことが行われていますが、風に飛ばされてしまったり、雨で劣化してしまったりして管理に手間がかかるのがネックです。おすすめはクラフトテープの利用です。
ITEM
積水クラフトテープ
白くて通常の幅より3倍ほど大きいクラフトテープ。陽の当たるカボチャの表面に貼るだけで白が熱を遮断し、風などで飛んでしまう心配もありません。

・色:白
・長さ:150mm×50m

2. 表面が白く腐ってしまった

カボチャは元々排水の良い土地を好む野菜ですが、排水の悪い土地での栽培や梅雨の長雨によりカボチャ綿腐病にかかりやすいことが知られています。白色・綿状のかびが密生した状態になり、果肉が軟腐化してしまいます。露地栽培で、果実の地面に接する部分からよく発生します。カボチャ綿腐病への対策としてはカボチャを地面に接触させないことが一番です。フルーツマットとグリーンマルチによる方法が一般的です。

フルーツマットを使った栽培

収穫の2週間ほど前から、カボチャの下に白いマットを敷いて土が直接つかないようにします。マットにはくぼみがあり、空気が通るようになっているのでカビの発生を防いでくれます。ダンゴムシやミミズなどによる食害からも守ることができます。
ITEM
フルーツマット
・サイズ:大
・枚数:20枚

グリーンマルチを使った栽培

フルーツマットをカボチャ1玉1玉に対して敷いていくのが大変という場合は、カボチャの定植の時期の少し前にグリーンマルチを畝間にまき、ツルが畝間に伸び始めたころに刈り倒して、敷きわらとして活用するという方法もあります。その場合は、マルチ大麦の「てまいらず」がおすすめです。地面を素早く覆うことで、雑草を抑制できますし、通常の緑肥と違い出穂せずにそのまま枯れてしまうので、刈り倒さずにそのまま敷きわらとして利用できます。
ITEM
マルチ大麦 てまいらず
・容量:タネ1kg

3. 地面についているところだけ黄色い

かぼちゃ裏
出典:写真AC
カボチャの変色は熟成していることの現れでもあり、褐色の部分は甘味があります。ただ、そこから腐敗が進んでしまったり、見た目にも影響があったりすることから、出荷規格でのランク落ちの原因にもなります。
もし、色むらなくきれいに栽培したい場合は、玉直しという作業を行う必要があります。果皮の色がある程度濃くなってきたら、実の位置を変えて裏面にも日を当て、色をしっかりのせるようにします。

空中栽培
出典:写真AC
玉直しには相当な手間がかかるので、放任でも色むらなく育てられる支柱を使った空中栽培もおすすめです。


食べごろはキュアリングのあと

収穫直後のカボチャは水っぽくて甘みも弱いので、2~3週間ほど日陰で風通しの良い保管場所に置いて追熟させます。これをキュアリングといいます。保管している間にでんぷんが糖分に変わり、甘味が増していきます。

収穫したあとは?保管場所と保管方法

カボチャの保管場所の温度は10~15℃が理想ですが、夏の間のみ20℃前後の場所でも長期保存ができます。収穫後に30℃以上の高温が続くと、キュアリングの期間でも腐敗が進んでしまうことがあるので、その場合、夏の間は冷蔵保存で暑さに当てないようにできると良いでしょう。

私の農園には、森に近い日陰に遮光ハウスがあり、そこで扇風機を回しながら乾燥・保管しています。カボチャ同士が接触しないように置いて、腐ったものは早めに廃棄するといった対策をとれば、一般的なカボチャでも11月ごろまで持たせることができます。


長期保存に向いた品種を選ぶのも手

えびすカボチャや栗カボチャなど一般的なカボチャに比べ、保存性の高い品種を栽培することも長くカボチャを楽しむポイントの1つです。基本的には白い色をしたカボチャは保存性が高く、冬越しして次の年明けまで楽しむことができます。
ITEM
雪化粧カボチャ
・内容量:6ml

また、冬至カボチャに近い品種は12月中旬までであれば保管しやすい品種です。
ITEM
カボチャ ロロン
・内容量:9粒

他の家庭菜園の方が初心者でも結構ごろごろなると言うので購入しました。
打木赤皮より少し小さめの双葉ですが、
本葉2枚が展開した時には根が回っているので生長は早いと思います。


糖度が高くないスープ用の品種は使い方が限られますが、変色などがなく保存管理が楽なのでおすすめ。
ITEM
バターナッツ
・内容量:約18粒

長期保存でカボチャの旬に販売!

暑い夏の盛りに収穫されるカボチャですが、夏や初秋にはあまり売れない野菜です。秋以降、ハロウィーンやシチューなどの需要が高まる時期に売れ行きのピークがやってきます。夏の間にカボチャを腐らせてしまってはもったいないのです。長期保存をすることで確実に販売できますし、家庭菜園であれば冬至カボチャとして甘いカボチャの旬を楽しむことができます。ここで紹介した情報を活かしてぜひカボチャの長期保存にチャレンジしてみてください。

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はる農園
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はる農園 千葉県印西市で無農薬の野菜を作る農家。その他、狩猟、養蜂、木こり、大工仕事など、風土づくりをテーマに活動中。 facebook : https://www.facebook.com/inba.vege.farm/ instagram : harunoen84