【畑でもプランターでも!】失敗しない落花生の育て方

お馴染みのおつまみ食材の「落花生」を、お庭やベランダで育ててみませんか?家庭菜園のプロが栽培方法について、畑で育てる場合とプランターで育てる場合をそれぞれ詳しく解説します!特に栽培に関する5つポイントは必見です!!


落花生の収穫

出典:PIXTA
おやつやお酒のおつまみとして、世界中で愛されている落花生。「ピーナッツ」という名前から、木の実だと勘違いされることもありますが、実は畑で育つ野菜の仲間です。落花生はあまり日持ちがしないため、生のものはなかなか手に入りませんが、自分で育てれば、ゆで落花生やローストピーナッツなど、好みの食べ方で思う存分味わうことができます。収穫までの期間はやや長いものの手がかからず、畑でもプランターでも栽培できるので、ぜひ気軽に挑戦してみてください。ジャンボサイズの「おおまさり」、希少価値の高い「千葉半立」など、人気の品種を育てて味わう楽しみもありますよ。

落花生の品種や苗作りについては、こちらの記事を参照してください。

落花生の栄養やおいしい食べ方については、こちらの記事を参照してください。

1. 落花生栽培のポイント

落花生の子房柄
出典:PIXTA
落花生は、枝豆やそら豆などと同じマメ科の野菜ですが、ほかの豆類とは違った、ちょっと珍しい育ち方をします。種まき後、株が成長すると夏に黄色い花が咲き、花が終わると、その付け根から「子房柄(しぼうへい)」という細いつるのようなものが伸び始めます。つるの先が地面に届くと、自ら土の中にもぐり込み、そして先端に小さなさやを付けます。「落花生」の呼び名は、この成長の様子から付けられたもので、さやの中の豆は数カ月かけて太り、夏の終わりから秋にかけて収穫を迎えます。

成長のサイクルを知っておくと、栽培中の管理作業もやりやすいので、ぜひ覚えておきましょう。栽培にを成功させるためのポイントは、次の通りです。

【ポイント1】連作に注意する

落花生畑
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同じ場所で同じ科の野菜を続けて育てると、土壌のバランスが崩れる、特定の病原菌や害虫が増えるなどの理由で、野菜の成長が悪くなり、ひどい場合には枯れてしまうこともあります。これを「連作障害」と呼び、ほとんどすべての野菜が影響を受けます。連作障害を防ぐには、栽培する場所を変えるか、科の違う野菜をローテーションして植えるなどの工夫で、同じ科の野菜を育てる際は一定の年数を空ける必要があります。年数は野菜によって違いますが、落花生の場合は2~3年空けるようにします。

【ポイント2】種まきは十分気温が上がってから

太陽と木陰
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落花生の種は、温度が低いとうまく発芽しません。発芽には20~30℃の地温(土の中の温度)、その後の成長には15~25℃の気温が適しているので、気温が十分に上がってから栽培をスタートしましょう。温暖地(中間地)では、5月上旬から6月にかけてが種まきの適期となります。気温が低い場合は、畝を立てた後に保温のためのマルチを張り、種をまくと良いでしょう。

【ポイント3】肥料を与えすぎない



肥料を与える人
出典:PIXTA
落花生をはじめとするマメ科の植物の根には、根粒菌という菌が共生し、チッ素分の供給を助けています。そのため、肥料は土作りのときの元肥と、6~7月に花が咲き始めてから与える追肥のみで、それ以外は必要ありません。多く与え過ぎると茎や葉ばかり茂り、肝心の収穫量が減ってしまうので注意しましょう。

【ポイント4】花が咲いたら中耕

落花生の花
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開花が始まったら、株の周りのかたくなった土を一度耕してほぐし、子房柄が土にもぐりやすいようにしておくのが、収穫量アップのための重要ポイント。マルチを張りっぱなしにしていると子房柄がもぐれないので、このタイミングではがしましょう。中耕は追肥と同時に行い、最後に株元にしっかり寄せします。固い土をほぐすことで、土の通気性が良くなる効果もあります。

【ポイント5】収穫のタイミングを逃さない

落花生の実
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落花生の収穫時期は、品種や栽培する地域によって違います。種のパッケージに書かれた日数が目安になりますが、収穫前に一度試し掘りをしてみるのが確実。浅い部分を掘り返してみて、十分に太ったさやがたくさん付いているようなら収穫してOK。早過ぎると豆が十分太らず、採り遅れると虫に食われるので、タイミングの見極めが大切です。

2.【畑編】落花生の育て方

畑で育てる落花生
出典:写真AC
落花生の種は、ホームセンターや園芸店、インターネット通販などで手に入れられます。人気の品種は売り切れてしまうこともあるので、栽培時期が近付いたら早めに購入しましょう。種を畑に直接まいて育てられますが、低温で発芽が遅れたり、発芽前に鳥に食べられてしまったりすることがあります。心配なときは、ポットに種をまいて本葉3~4枚の苗に育ててから、菜園に植え付ける方法がおすすめです。

野菜作りに必要な道具、資材については、こちらの記事を参考にしてください。

落花生の栽培カレンダー

種まき:5月上旬~6月上旬
収穫:9月中旬~11月上旬

栽培方法

Step1. 土作り

栽培する区画の土壌酸度を測り、pH6.0~6.5になるように、必要に応じて石灰をまきます。1週間以上置いてから、堆肥3L/平方メートル、肥料(固形の化成肥料の場合)100g/平方メートルをまいてよく耕し、幅60cm(2列に植える場合は80cm)の畝を立てます。地温が低い場合は、保温のためのマルチを張り、風で飛ばないように土を乗せて押さえます。

Step2. 種まき・苗の植え付け

畝の表面に、直径5cm深さ3cmのまき穴を30cm間隔で空けます。底の平らな空き缶などを用意しておくと便利です。まき穴に等間隔で3粒ずつ種をまき、土をかぶせて軽く押さえ、たっぷりと水やりをします。苗を植える場合は、苗のポットと同じ大きさの穴を30cm間隔で掘って植え付け、水やりをします。

Step3. 鳥よけ

人の目が届きにくい菜園では、まいた種を鳥に食べられてしまうことがあります。心配なときは、畝の上に鳥よけネットや防虫ネットをトンネル状に張るか、畝に不織布をかぶせて被害を防ぎます。ネットや不織布は、発芽したら取り外して構いません。

Step4. 間引き

発芽したら、本葉2~3枚のころに成長の良くないものを1本抜き取り、2本にします。本葉3~4枚になったら、元気の良いほう株を残して、もう1本は抜き取ります。

Step5. 追肥・中耕・土寄せ

6~7月になり黄色い花が咲き始めたら、追肥と中耕を行います。マルチを張っている場合は、はがしてから作業しましょう。株の周りに肥料30/m2をパラパラとまいて、固くなった土の表面をクワや移植ゴテでほぐしながら、土と肥料をなじませます。全体がなじんだら、株元に土を盛り上げる土寄せを行います。2~3週間後、たくさんの子房柄が土にもぐり始めたら、もう一度軽く土寄せをします。

Step6. 収穫

品種にもよりますが、開花から収穫までは90日ほど。葉が黄色く枯れてきたら、そろそろ収穫のタイミングです。土を浅く掘ってみて、太ったさやがたくさん付いていたら、株ごと掘り上げて収穫しましょう。土の中にさやを残さないように気を付けます。ゆで落花生は早めに調理するのがおすすめですが、すぐに食べない場合は、株を逆さにして雨の当たらない場所に並べ、さやの中の豆がカラカラ音を立てるまで天日で乾かします。

3.【プランター編】落花生の育て方

手いっぱいの落花生
出典:PIXTA
プランターの場合も、栽培方法は基本的に畑と同じです。落花生は土の中にできるので、土の容量が大きい深型プランターを準備しましょう。また、水やりを繰り返すと土が固くなりやすいので、花が咲き始めたら、土をきちんと中耕します。

栽培方法

Step1. 用意するもの

落花生の種(または苗)、深さ30cm以上のプランター、野菜用培養土、移植ゴテなど。

プランター栽培に必要なものは、こちらの記事を参照してください。

ITEM
落花生 千葉半立
落花生の一大生産地・千葉県を代表する品種で、コクのある濃厚な味が楽しめます。落花生には茎や葉が上に向かって成長する「立性」と、地面を這うように広がる「ほふく性」があり、「半立」はその中間型の品種を言います。

・内容:45ml

ITEM
ベジタブルプランター深型650
落花生や根菜、イモ類など、土の中にできる野菜の栽培に適した深型プランター。幅65×奥行45cm×高さ38で、約70Lの土が入ります。

・容量(約):70L
・商品サイズ(約):幅65×奥行D45×高さ38cm
・プランター底サイズ:50×30cm

Step2. プランターの準備

プランターの底に鉢底ネットを敷き、底面が見えなくなるくらい鉢底石を敷きます。培養土を縁から3~4cm下まで入れて表面を平らにし、ジョウロで水をかけて湿らせます。

Step3. 種まき

直径5cm深さ3cmのまき穴を開けます。2株以上育てる場合は、25~30cm間隔を空けましょう。まき穴に等間隔で3粒ずつ種をまき、土をかぶせて軽く押さえ、もう一度水やりします。鳥の被害が心配な場合は、ネットをかけておきましょう。苗を植える場合は、苗のポットと同じ大きさの穴を掘って植え付け、水やりをします。

Step4. 水やり

土の表面が乾いていたら、ジョウロでたっぷりと水やりをします。発芽後も、収穫まで同様に水やりを続けます。株が大きく育つとより多くの水を吸い上げるようになるので、水切れさせないように注意しましょう。

Step5. 間引き

発芽したら、本葉2~3枚のころに成長のよくないものを1本抜き取り、2本にします。本葉3~4枚になったら、元気のよいほう株を残して、もう1本は抜き取ります。

Step6. 追肥・中耕・土寄せ

花が咲き始めたら、追肥と中耕を行います。株の周りに肥料をパラパラとまき、移植ゴテで土の表面をほぐしながら、土と肥料をなじませ、株元に土寄せします。2~3週間後、子房柄が土にもぐり始めたら、もう一度土寄せをします。

Step7. 収穫

9月中旬以降、葉が黄色く枯れてきたら、収穫時期が近付いたサイン。土を浅く掘ってみて、太ったさやがたくさんついていたら、株ごと掘り上げて収穫しましょう。土の中に落ちたさやも残さず掘り上げます。すぐに食べない場合は、株を逆さにして雨の当たらない場所に並べ、さやの中の豆がカラカラ音を立てるまで天日で乾かします。

4. いろいろな食べ方で楽しもう!

フライパンで煎られている落花生
出典:写真AC
落花生の食べ方には、たくさんのバリエーションがあります。とれたての落花生のおいしさを満喫するなら、おすすめはやっぱりゆで落花生。コクのある甘みとほっくりした歯ごたえが後を引き、お茶うけやお酒のおつまみにぴったりです。香ばしさとカリカリの食感を楽しむなら、ぜひ煎りたてのローストピーナッツを試してみてください。そのまま食べても、砕いてサラダや麺類のトッピングにしても抜群のおいしさです。

落花生は品種によって違った食感や風味が楽しめるので、数種類育てて食べ比べをしてみるのもおすすめです。お気に入りの品種を見つけるのも、家庭菜園ならではの楽しみですから、ぜひ挑戦してみてくださいね。


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Akiko Isono
Akiko Isono

編集者兼ライター。家庭菜園・ガーデニング専門誌の編集に8年間携わり、現在は雑誌やムック、WEBを中心に、植物、農業、環境、食などをテーマとした記事を執筆。好きな野菜はケールとにんじん。