目次
- 大きめのプランターでゆったり育てよう!ハクサイ栽培のポイント
- 夏に種まき、冬に向かって育つ!ハクサイのプランター栽培の特徴・時期・気温
- プランター栽培にぴったり!ハクサイのおすすめ品種
- ハクサイ栽培を始めるときの準備|必要なプランターのサイズや土・肥料の種類など
- ハクサイの種まき方法1|ビニールポットに種をまいて育苗&プランターに植え付ける
- ハクサイの種まき方法2|プランターへ直まきする
- プランターでのハクサイの育て方|水やり・追肥・収穫のタイミングなど
- 次の種まきに使える!プランターでハクサイの種を採ってみよう
- ハクサイの栽培が終わったら?プランターの土をリセットする方法
- おいしいハクサイをプランターで育てよう!
プランター野菜栽培家
安藤 康夫自宅のベランダと屋上のプランターでさまざまな野菜や果樹を栽培し、50品目達成。栽培の様子や採れたて野菜を使った料理などを、「Hanna-papaの菜園日記」にて発信しています。 現在は、プランターの限られた土の量で、どれだけ高品質な野菜が育てられるかを探求中! ■関連サイト:Facebook「Hanna-papaの菜園日記」、 2019年5月以前のブログ「Hanna-papaの菜園日記 2」 ■著書:『プランターで有機栽培1』(農文協)、『プランターで有機栽培2』(農文協)…続きを読む
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大きめのプランターでゆったり育てよう!ハクサイ栽培のポイント
- プランターで栽培するハクサイの種まきは8月
- 10号の丸形プランターで大きめサイズのハクサイが1株、65型の長方形プランターでミニハクサイ2株が栽培可能
- プランター栽培中のハクサイは、朝夕の1日2回たっぷり水やりする
- 肥料が多いと虫が付きやすいので、大きめのネットでの防虫対策は必須
- ハクサイの収穫時期は11~1月。結球して硬く締まってきたらOK!
夏に種まき、冬に向かって育つ!ハクサイのプランター栽培の特徴・時期・気温
プランターで育てるハクサイの栽培時期
・種まき(育苗):8月・植え付け:9月
・収穫:11~1月
※年間平均気温が、15~20℃の温暖(中間)地基準
種まきの時期が遅くなるとハクサイが結球しない
ハクサイは、気温が15~20℃の期間中に、葉が18~20枚程度まで育っていないと結球しません。プランターや育苗ポットへの種まきの時期が遅れないようにしましょう!プランターで育てるハクサイの栽培適温
15~20℃程度ハクサイ栽培に適したプランターの置き場所
ハクサイを栽培するときは、日当たりと風通しの良い場所にプランターを置きましょう。ベランダで育てる場合は、エアコンの室外機の風がプランターに直接当たらないように注意します。安藤康夫さん
ハクサイは、冬に向かって育っていく野菜なので、できるだけ日が当たるところにプランターを置きましょう。
ベランダでプランター栽培を始めるときの注意点はこちらの記事をチェック
プランター栽培にぴったり!ハクサイのおすすめ品種
安藤康夫さん
プランターでハクサイを育てるときは、生長が早い極早生か早生の品種、もしくはミニハクサイがおすすめです!
プランターで育てやすい!ミニハクサイの品種
CRお黄にいり|歯切れの良さと鮮やかな黄色の芯が特徴
プチヒリ|シャキットした食感で甘みが強い!
早く収穫できる!早生系のハクサイの品種
郷秋50日|約2カ月程度で収穫できる標準サイズのハクサイ
ハクサイ栽培を始めるときの準備|必要なプランターのサイズや土・肥料の種類など
プランターでハクサイを育てるときは、ハクサイの種とプランター以外に、鉢底石と野菜培養土、肥料と防虫ネットを用意しましょう。ハクサイの栽培に適したプランターのサイズや深さ
大きめのハクサイを育てる場合は、深さのある丸型の10号プランター(ポット)で1株、ミニハクサイなら、長方形のプランターで2株育てられます。大きめのハクサイを1株栽培するのにおすすめ!丸形プランター
直径30×高さ30cm程度の、深さのある丸型の10号鉢(プランター)がおすすめです。複数株育てたいときは、同サイズのプランターの数を増やして、1株ずつ育てましょう。ミニハクサイが2株栽培できる!おすすめの長方形プランター
幅65×20×20cm程度の65型プランターなら、ミニハクサイを2株育てられます。ハクサイのプランター栽培におすすめの土・鉢底石
ハクサイ栽培に使う土は、一般的な野菜培養土でOKです。通気性と排水性を良くするために、プランターの底には鉢底石や赤玉石などを敷きましょう。ハクサイの根腐れ防止にも効果的です。プランターのハクサイが元気に育つ野菜培養土
プランターの底に敷く鉢底石や赤玉土の記事はこちら
ハクサイのプランター栽培におすすめの肥料
ハクサイの中心の葉が結球し始めたころに、追肥として油かすを一握り程度まきます。肥料を与え過ぎると害虫を呼び寄せる原因になるので、注意が必要です。プランターのハクサイが元気に育つ油かす
防虫ネットはプランターを囲える大きめサイズを選ぼう
ハクサイは虫が付きやすい葉物野菜なので、防虫ネットが必要です。葉を大きく広げて育つハクサイの生長を妨げないように、プランターの周りを大きく囲む防虫ネットを使いましょう。プランター栽培中のハクサイを害虫から守る!最適な防虫ネット
おすすめの防虫ネットや張り方について詳しい記事はこちら
ハクサイの種まき方法1|ビニールポットに種をまいて育苗&プランターに植え付ける
ハクサイはビニールポットで育苗してからプランターに植え付けると、発芽の失敗が少なく初心者におすすめです。Step1. 育苗ポットにハクサイの種をまく
- 3号(直径9cm)程度の育苗用ビニールポットに、野菜培養土を入れます。
- 中央に直径5cm、深さ1cm程度の穴をつくり、その中にハクサイの種が重ならないよう3粒程度まきます。
- 少し土をかぶせてから、種が浮いてこないように優しく水やりをします。
- ハクサイが発芽して本葉が出始めたら、一番元気な苗を1本残してほかは間引きしましょう。
- 育苗中のハクサイに本葉が5~6枚付いたら、プランターに植え付けましょう。
安藤康夫さん
夏の種まきなので、ポットは半日陰に置きましょう。土が乾かないようこまめに水やりをします。
育苗ポットについて知りたい方はこちら
ハクサイの苗を購入する場合
種まきからの栽培に自信がない場合は、園芸店などでハクサイの苗を購入してからプランターに植え付けると簡単です。苗選びの際は、以下のポイントに気を付けましょう。・緑色が濃いもの
・葉に虫食いや傷みがないもの
・節間が間延びしていないもの
・本葉が3~4枚付いているもの
Step2. ハクサイの苗をプランターに植え付ける手順
- プランターの底に5cm程度の高さまで鉢底石を敷き、その上に培養土を8分目の量まで入れます。
- プランターの中央に、育苗ポットから取り出したハクサイの苗の根鉢がすっぽり入る程度の穴をあけ、水を注いで土を湿らせます。
- ハクサイの苗を穴に植え付けて、手のひらで軽く鎮圧し、苗を安定させます。
- ジョウロを使う場合は細めの穴で、シャワーヘッドの場合はミスト状にして、たっぷり散水します。
- 虫の被害を防ぐため、植え付けと同時に防虫ネットでプランターを囲みましょう。
ハクサイの種まき方法2|プランターへ直まきする
ハクサイの種は、プランターに直まきしてもOKです。種まきの手順や間引き、長方形のプランターでミニハクサイを2株育てるときの株間などチェックしておきましょう。ハクサイの種をプランターにまく手順
- 鉢底石と土を入れたプランターに直径5cm、深さ1cm程度の穴をあけ、ハクサイの種を3粒程度まきます。長方形のプランターでミニハクサイを2株育てる場合は、種をまく穴の間隔を20cm程度あけましょう。
- 種をまいて土をかぶせたら、手で軽く鎮圧し、優しく水やりをします。
種まき後、すぐに防虫ネットを!
種まきと同時に、防虫ネットでプランターを囲んでおきましょう。ハクサイの本葉が4~5枚出そろったら、植え穴1カ所につき元気な苗を1本だけ選び、ほかは間引きします。少量ですが、間引き菜はベビーリーフとして食べてもOKです。プランターでのハクサイの育て方|水やり・追肥・収穫のタイミングなど
Step1. プランターの土の表面が乾いたら、たっぷり水やり
ハクサイは葉が大きく蒸散作用が激しいため、土が乾かないようたっぷり水やりをしましょう。気温が高い時期は、朝夕2回の水やりがおすすめです。Step2. ハクサイの中心が結球し始めたら追肥
ハクサイの株の中心が結球し始めたら、油かすを与えます。株に直接触れないように、一握り程度まきましょう。肥料の与え過ぎは、害虫を呼び寄せる原因になる
ハクサイには、アブラムシやアオムシ、ヨトウムシやシンクイムシなどが付きます。いずれも肥料に含まれるチッ素が多いと虫が付きやすくなるため、与え過ぎには注意が必要です。水やりの際は葉の両面や茎などを細かくチェックして、見つけたらすぐに捕殺しましょう。安藤康夫さん
私もピンセットを使って、毎朝プランターのハクサイの虫取りをしていますよ!
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Step3. ハクサイが硬く締まってきたら収穫!
ハクサイの結球部分を手で押してみて、硬く締まっていたら収穫OKです。株を傾けて根元に包丁やナイフを差し込み、丸ごと刈り取りましょう。結球に失敗したハクサイも食べられますよ。安藤康夫さん
結球しなかったハクサイをそのまま育てると、3月ごろにトウ立ちします。トウ立ちさせてつぼみが付いたら菜花として食べるのもおすすめですよ!
安藤流!プランターで育てるハクサイの冬越し対策
安藤康夫さん
ハクサイの収穫が12~1月になるときは、ハクサイの外側の葉をまとめてハチマキをするようにひもを一周させて、縛り付けます。ハクサイを縛ることで、外葉が凍っても中の葉をみずみずしく保つことができますよ。
次の種まきに使える!プランターでハクサイの種を採ってみよう
ハクサイは収穫せずにそのままにしておくと、3月ごろに黄色い花を咲かせます。花が咲き終わってできた種を採れば、次のハクサイ栽培に使えます。ただし家庭菜園で育てやすいハクサイの品種は、次に同じ特徴を受け継がないF1種が多いので、種採りをしたい場合は、固定種の品種を育てるのがいいですよ。安藤康夫さん
また、ハクサイのようなアブラナ科の野菜は他家受粉(たかじゅふん)といい、別の株の花粉がつくことで種ができます。ただし、近隣の畑なども含め、ハクサイではないほかのアブラナ科の野菜が近くにあると、ハチなどの虫や風によって交雑し、ハクサイではない植物の種ができてしまいます。交雑が心配な場合は花が咲いたら、不織布などで数株を覆ってしまうと安心です。
ハクサイの種を採る手順
- ハクサイの花が咲いたら、房が付くのを待ちます。
- 房が茶色く枯れたら収穫し、1週間程度天日干しして、房から種を取り出しましょう。1つの房から10~20粒程度の種が採れます。
- 種を乾燥剤と一緒に封筒や清潔なビンなどに入れて、冷暗所で保管します。