プランターでのパクチーの育て方｜菜園家に聞く！フレッシュな葉を次々に収穫できる栽培のコツ

鼻に抜ける独特なにおいとホロ苦い風味がやみつきになるパクチー。パクチーとはタイ語の呼称で、英名を「コリアンダー」、中国名を「香菜（シャンツァイ）」といいます。暑さや寒さに強く病気にもかかりにくいため、プランター栽培初心者でも成功しやすい野菜です。

家庭菜園に最適なプランターの大きさやおすすめの土、発芽率がアップする種まきのコツなど、プランターで簡単にできるパクチー栽培について紹介します！

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4～9月まで種まきOK！プランターで育てるパクチー栽培のポイント

1. パクチーの栽培適温は15～25℃。4～9月まで種まきOK！
2. 65型プランターで4株のパクチーが栽培可能
3. 種を一晩水に浸してからまくと発芽率アップ！
4. 本葉が4～5枚出てきたら、株間15cmに間引き
5. 外葉から収穫すると内側から新しい葉が育ち、長く栽培できる

パクチーの詳しい育て方はこのあと解説していきます！

種まきから約2カ月で収穫可能！家庭菜園でのパクチーの栽培時期・気温

パクチーは暑さや寒さに強い野菜なので、夏はもちろん、地域によっては真冬でも栽培できますよ。

プランターで育てるパクチーの栽培時期

・種まき：4～9月
・収穫：6～11月
※年間平均気温が、12～15℃の温暖（中間）地基準

プランターで育てるパクチーの栽培適温

15～25℃

パクチー栽培に適したプランターの置き場所

パクチーを栽培するプランターは、風通しが良い半日陰に置きましょう。直射日光を避けることで、やわらかいパクチーの葉が収穫できます。

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室内でパクチーを育てる場合のプランターの置き場所

室内でパクチーを育てるときは、陽当たりの良い窓辺にプランターを置きましょう。ただし、高温多湿に弱いので水のあげ過ぎと直射日光には注意が必要です。加湿を防ぐため、プランターの受け皿にたまった水はこまめに捨てましょう。

パクチー栽培に必要なプランターのサイズ・土・おすすめの種

プランターでのパクチーの栽培には、パクチーの種、プランター、鉢底石、野菜培養土があればOKです。

パクチーのプランター栽培におすすめの品種

プランターで育てやすい＆安藤さんおすすめの品種は「パクチー」一択！「コリアンダー」と表記されている場合もあります。

プランター栽培に適したパクチーの種

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パクチー栽培におすすめのプランターのサイズや深さ

パクチーは、丸形プランター（ポット）でも長方形プランターでも栽培可能です。根が真下に伸びる性質を持つので、プランターを用意するときは深さが20cm以上あるものを選びましょう。

省スペースで栽培できる！パクチー栽培におすすめの丸形プランター

・A：直径18cm
・B：深さ20cm

パクチーの栽培に丸形プランターを使うときは、直径18×深さ20cm程度の6号サイズで1株の栽培が可能です。丸形プランターを使うと省スペースで栽培できるので、庭やベランダが狭い方におすすめです。

複数のパクチーを栽培したいときは長方形プランターがおすすめ

・A：幅65cm
・B：奥行20cm
・C：深さ20cm

もう少し多くパクチーを育てたいときは、幅65×奥行20×深さ20cm程度の長方形プランターがおすすめです。15cm間隔で4株のパクチーが栽培できるので、丸形プランターより多く収穫できますよ。

元気なパクチーの栽培に欠かせない土

パクチーは一般的な野菜培養土で十分育ちます。あらかじめ野菜の生長に必要な栄養が配合されている、元肥入りの培養土を使いましょう。

元肥入りの野菜培養土を使えば準備も簡単！

ほかの野菜栽培に使用した土を再利用する場合

野菜栽培に使用した土を再利用する場合は、65型プランターの土の量で、堆肥（腐葉土）10%、カキ殻石灰ひと握り、油かすひと握り、くん炭もみがらひと握りを土に混ぜ込みましょう。新たに肥料を足すことで土の力が復活します！

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パクチーのプランター栽培に追肥は必要？

元肥入りの野菜培養土を使えば、パクチー栽培に追肥は不要です。パクチーにとって過剰な肥料は、アブラムシなど害虫の発生要因になるので注意しましょう。

パクチーの発芽率アップ！やっておきたい種の下準備

パクチーの種は硬実種子と呼ばれ、硬い殻（種球）の中に半球状の小さな種が2つ入っています。種を一晩、水に浸けてからプランターに種まきすると、発芽しやすくなります。

直接プランターの土の上へ！パクチーの種まき方法

パクチーは根がまっすぐ下に伸びる直根性で、植え替えを嫌う性質を持ちます。植え替え時に根が傷つくとうまく育たたないため、直接プランターに種まきしましょう。

丸形プランターにパクチーの種まきをする場合

1. プランターの中央に直径5cm、深さ1cm程度の穴をあけ、3～5粒の種を重ならないように点まきします。
2. 薄く土をかぶせ、手で軽く鎮圧します。

パクチーのベビーリーフを多く収穫したいとき
間引きしたパクチーは食べられるので、種を多めにまいてベビーリーフを採ることもできます。土の上に、種を重ならないようにしてパラパラとばらまき、薄く土をかぶせ軽く鎮圧します。種を密にまく「厚まき」をすることで、種同士の接触が刺激となり生長を促進する効果も。

長方形プランターにパクチーの種まきをする場合

1. 1～2cm間隔で土に深さ1cm程度の穴をあけ、パクチーの種を1～2粒ずつまきます。
2. 薄く土をかぶせ、手で軽く鎮圧します。

プランターでたくさん収穫できる！パクチーの育て方｜水やり・間引き・収穫のタイミングに注意

虫の心配も病気の心配もほとんどない、プランターでのパクチー栽培。水やりの仕方、間引きや収穫のタイミングだけ注意すれば、次々とおいしい葉の収穫ができますよ！

Step1. プランターの土が乾いたら優しく水やりしよう

パクチーは茎が細く、強い風や水圧で倒れやすい植物です。ホースについたシャワーヘッドを使う場合はミスト状に、ジョウロを使う場合はできるだけ細かい穴のものにして、優しく水をあげましょう。土の内部が乾いた状態になってから、たっぷり水やりをします。

Step2. パクチーの本葉が4～5枚出たら、1度だけ間引きをする

本葉が4～5枚出てきたら、元気な株を残すようにして間引きをしましょう。長方形のプランターの場合は、株間が15cm程度になるようにします。
パクチーは1粒の種から2本発芽するので、放置するとすぐに葉が混みあってしまいます。傷んだ葉や弱っている葉がついた株を間引きすることで、元気なパクチーが育ちます！間引きしたパクチーもベビーリーフとしてもちろん食べられますよ。

Step3. パクチーの背丈が20cm程度になったら収穫！

パクチーの背丈が20cm程度になったら、外葉からはさみで切り取り収穫しましょう。内側から新しい葉が次々に育ち、長くパクチーの栽培を楽しめます。

次の種まきにもスパイスにも使える！パクチーの種を収穫する方法

パクチーの花が咲いてしまったら葉の収穫は終わりにして、種が付くまでそのまま待ちましょう。採れたパクチーの種は香辛料として使ったり、次のパクチー栽培にも使えますよ！

パクチーの種採りの手順と保存方法

1. パクチーの実が茶色くなったら、株を根元から刈り採ります。
2. 刈り採った株を束ねて軒下につるし、乾燥させます。
3. カラカラに乾いたらパクチーの枝から、種を外します。
4. ゴミや枝を丁寧に取り除き、乾燥剤を入れた密閉性の高いビンなどに種を入れて保存しましょう。

パクチーの種をスパイスとして使う

パクチーの種は香辛料のコリアンダーとして使えます。すりつぶしてカレーに入れたり、ピクルスの液に種を丸ごと入れて風味付けにしたりすると、料理の味に深みが増しますよ。たくさん種が採れたら、キッチンの常備スパイスとして、ぜひ活用してみてくださいね。

種も根も味わい尽くす！プランター栽培でパクチーを丸ごと堪能しよう

葉がおいしいのはもちろん、種はカレーのスパイスやマリネに使ったり、根も香味野菜として煮込み料理のだし取りに使ったりと余すところなく味わえるパクチー。家でいつでも好きなだけパクチーが食べられるなんて、パクチー好きにはたまらないですよね！栽培に必要な道具も少なく手軽に始められるので、ぜひ家庭菜園でチャレンジしてみてくださいね。