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レタスは、育てながらこまめに収穫が楽しめる野菜です。結球タイプからリーフレタスなどの非結球タイプまで、プランターで栽培できる品種も豊富。野菜栽培家監修のもと、必要なプランターの大きさや種まきのコツなど、初心者でも簡単にできるレタスの育て方について紹介します。
レタスの栽培監修は、プランター野菜栽培家の安藤康夫さん

画像提供:安藤康夫
プランター野菜栽培家。自宅のベランダと屋上のプランターでさまざまな野菜や果樹を栽培し、50品目達成。栽培の様子や採れたて野菜を使った料理などを、「Hanna-papaの菜園日記」にて発信しています。
現在は、プランターの限られた土の量で、どれだけ高品質な野菜が育てられるかを探求中!
関連サイト
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2019年5月以前のブログ 「Hanna-papaの菜園日記 2」
著書
『プランターで有機栽培1』(農文協)
『プランターで有機栽培2』(農文協)
レタスを畑や庭で育てたい人はこちら
農業でレタスを栽培したい人はこちら
種まきから約1カ月で収穫スタート!プランターでのレタス栽培のポイント

出典:写真AC
- レタスの栽培適温は15~20℃。種まきは3月と8月の年2回OK
- 種まきから1~2週間でベビーリーフが収穫可能
- 5号サイズのポットやプランターで1株、10号で3株の栽培ができる
- セルトレイで育苗してプランターに植え替えると、丈夫なレタスが育つ!
- 家庭菜園では、長く収穫を楽しめる非結球タイプがおすすめ
レタスの詳しい育て方はこのあと解説していきます!
レタスをプランター栽培できる時期は春と秋の年2回!半日陰で育てよう

出典:Pixabay
プランターで育てるレタスの栽培時期
・種まき:春まき/3月、秋まき/8月
・植え付け:春まき/4月、秋まき/9月
・収穫:春まき/5月、秋まき/10月
※年間平均気温が、12~15℃の温暖(中間)地基準
ベビーリーフなら、種まきから1~2週間で収穫できますよ!
プランターで育てるレタスの栽培適温
15~20℃
涼しい場所が好き!レタス栽培に適したプランターの置き場所

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プランターは、風通しの良い場所に置きましょう。レタスは冷涼な環境を好むので、
半日陰で育てると、やわらかい葉が収穫できますよ。真夏の栽培ではないため、遮光ネットは不要です。
室内でペットボトルを使ったレタス栽培をしたい人はこちら
プランターで育てやすい!レタスのおすすめ品種

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レタスは、丸く内側に葉がまいている結球レタスから、サニーレタス、リーフレタスなどの非結球レタスまでプランター栽培できる品種が豊富です。
家庭菜園では、葉を何度も収穫できる非結球の種類がおすすめ!プランター栽培に適したレタスの品種
韓国カキチシャ チマサンチュ|苦みが少なく、やわらかな葉は子どもでも食べやすい!
ITEM
韓国カキチシャ チマサンチュ 青葉種
鮮やかな濃緑色が特徴のレタス。葉がウェーブしていてやわらかいため、焼肉などを包んで食べるのにぴったり!
・内容量:1ml
スーパーで売っているものは高い。だったら、作ってみようと購入しました。いつもなら、近所のホームセンターに出向きますが、今はちょっと……。通販で助かりました。しっかり育てて思う存分味わいます。
出典: 楽天市場
サニーレタス|鮮やかな赤褐色が食卓を華やかに
ITEM
サニーレタス 種
プランターでも栽培しやすいサニーレタス。葉が細かく波打っているため、ドレッシングなど味が絡みやすいのが特徴です。
・内容量:3ml
発芽率が非常に高い様に思います。次回又購入したいと思います
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ロマリア|ほのかな苦みとシャキシャキ感が特徴
ITEM
ロマリア 種
比較的簡単に栽培できるロメインレタス。葉肉がしっかりしているので、生でも火を通しても食感が楽しめます。
・内容量:100粒
実際に作ってみて食べてみたところ、サラダでも炒め物にしても美味しい!最近では某コンビニでもロメインレタスのサラダを見かけました。人気なレタスなんですね^^これからも作り続けたいです◎
出典: 楽天市場
グリーンサラダボールレタス|1880年代から受け継がれている伝統品種!
ITEM
レッド&グリーン・サラダ・ボウル・ミックス 種
イギリスで有機栽培されたリーフレタスの種。レッドどグリーンの品種がブレンドされています。
・内容量:約750粒
レタスのプランター栽培で準備するもの|適切なプランターの大きさや土の種類など

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レタスのプランター栽培は、
レタスの種以外にプランターと野菜培養土、鉢底石があればOK!少ない道具で気軽にレタス栽培を始められます。
レタス栽培におすすめのプランターのサイズや深さ
レタスは、丸形プランター(ポット)でも長方形プランターでも栽培可能です。
10号サイズのポット、もしくは65型の長方形プランターなら、3株のレタスが栽培できます。レタスを1株栽培できる!おすすめの丸形プランター
ITEM
スリット鉢 5号
スリットが通気性と排水性を促し、植物が元気に育ちます。
・サイズ:直径15×高さ12.5cm
・容量:約1.4L
このサイズが一番使いやすいです とにかく花屋さんから持ち帰ったらこのスリット鉢へ(*^-^)v
すぐに植え替えてスッキリ・ゆったりさせてあげると元気に育ってくれてます この鉢にしてから
失敗しないので良いです 有難うございました
出典: 楽天市場
レタスを3株栽培できる!おすすめの長方形プランター
ITEM
NBプランター 65型
通気性と排水性を促すために、プランターに敷くスノコが付いています。
・サイズ:幅65×奥行23.5×高さ19cm
・容量:12L
サイズや形が良くスノコ付!値段が安く、とても良い商品でした。まとめ買いさせていただきました。
出典: 楽天市場
レタスのプランター栽培に欠かせない土・鉢底石

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まずは、通気性・排水性を良くするために
プランターの底に鉢底石を敷き、その上から元肥入りの野菜用培養土を入れましょう。レタスのような葉物野菜は、
肥料が多いと葉にエグみが出たり、害虫を呼び寄せる原因になるため、追肥は不要です。
肥料が含まれていない土を使う場合は、65型プランターの土の量で一握り程度の油かすを混ぜましょう。
レタスのプランター栽培に適した野菜培養土
ITEM
花と野菜の有機培養土
通気性・排水性・保水性に優れた元肥入りの野菜培養土。野菜がすくすく生長します。
・内容量:12L
ホームセンターで売っているのと比べると土の色が黒く、栄養が高いと想像出来ます。実際ゴーヤを育てた所多くの収穫を得る事が出来ました。値段がやや高い所が星一つ減らした理由です。
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プランターの底に入れる鉢底石や赤玉土についての記事はこちら
【セルトレイへのレタスの種まきと育苗方法】丈夫な苗を作ってから、プランターへ植え付ける

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レタスのようなキク科の野菜は、
育苗してからプランターに植え付けることで、根が刺激されて丈夫に育ちます。またビニールポットやセルトレイで1株ずつ育苗すれば、間引き作業も不要です。
セルトレイなどの準備ができない場合、プランターに直接種をまいて育てることもできます。間引きの手間はかかりますが、間引き菜をベビーリーフとして食べられるというメリットも。栽培方法はこのあと紹介します。
Step1. レタスの種をセルトレイに1粒ずつまく

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- 土を入れたセルトレイの底から水が流れ出るぐらいまで、じょうろなどで水をかけ、十分に土を湿らせておきます。
- セルトレイに1粒ずつ種をまきます。レタスは好光性種子のため、厚く土をかぶせると発芽率が下がることも。種まきの際は、土に種を軽く押し込む程度にしましょう。
レタス栽培は、セルトレイで育苗してから始めるのがおすすめです。私は、2×2cm(288穴)のセルトレイに種を1粒ずつまいて、育苗しています!
育苗ポット、セルトレイなどの関連記事はこちら
Step2. 優しく頻繁に!発芽前後の水やりは霧吹きで

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セルトレイでの育苗は乾燥しやすいため、種まき後は毎日こまめに水やりをしましょう。
発芽前は種が流れ出ないように、発芽後は幼苗が倒れないようにそっと水やりします。
レタスの苗は繊細なので、霧吹きを使って優しく散水するのがおすすめです。
Step3. レタスの苗をプランターに植え付ける

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レタスの葉が3~4枚程度出てきたら、プランターに植え付けます。
- プランターの土にはあらかじめ散水しておきます。
- セルトレイから、根が回った土ごと苗を取り出し、プランターの土にあけた穴の中へ植え付けます。最後に再びプランターに優しく水やりしましょう。複数株植える場合は、株間は15cmに。
レタスの苗を購入する場合

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種からの栽培に自信がない場合は、園芸店などでレタスの苗を購入しましょう。
レタスの苗の選び方
・葉が傷んでいない
・根がぐらついていない
・本葉が3~4枚ついて、茎が太くしっかりしている
【プランターへ直接レタスの種をまく方法】ベビーリーフも収穫!

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レタスの種を、プランターに直接まいて育てることもできます。株間をしっかりあけるように幼苗を間引きをしながら、生育の良い株を育てていく方法です。間引き菜はベビーリーフとして食べられます。
Step1. プランターへレタスの種をまく

- 複数株を育てる場合は、種をまく場所の間隔を1cm程度あけて、1カ所につき4〜5粒の種をまきます。土に種を軽く押し込む程度にしましょう。
- 発芽前後の水やりは、霧吹きなどでやさしく頻繁に行いましょう。
Step2. レタスの間引きは収穫までに2回
プランターにレタスの種を直まきした場合、収穫までに2回程度、間引きします。
茎が細く弱っていたり、葉が痛んでいたり変色したりしているものを摘み取り、元気な苗に栄養を行き渡らせましょう。
間引いた後は苗が不安定なので、土寄せして苗を安定させます。
1回目の間引き|双葉が出そろったとき

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レタスは、種まきから1週間程度で発芽します。レタスの双葉が出そろったら、
1カ所につき元気な3本の芽を残して、ほかは間引きしましょう。
2回目の間引き|本葉が3~4枚出そろったとき
レタスの本葉が3~4枚出そろったら、
一番元気な株を1本残して、ほかは間引きしましょう。
プランター栽培でレタスの収穫を長く楽しむ育て方|水やり・収穫・種採り

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植え付け直後の水やりはたっぷり、その後は乾燥気味に
レタスの苗の植え付け直後は、
根を定着させるためにたっぷり水を与えます。ただしレタスは過湿状態が続くと根腐れを起こすので、
植え付けから2週間程度したら、乾燥気味に育てましょう。プランター内の土がしっかり乾いてから、水やりをします。
プランターで栽培するレタスの上手な収穫方法
非結球タイプのレタスの収穫

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丸くならない非結球レタスは、
外葉の大きさが20cm程度になったら、外葉から1枚ずつかき取るようにして収穫します。「かき取り収穫」をすることで、内側の葉にも光が当たるため、新しい葉が次々に育ち、長く収穫を楽しめます。光合成する葉がなくなってしまうと生長しないので、全ての葉をかき取ってしまわないように注意しましょう。
結球タイプのレタスの収穫
丸くなる結球レタスは、
玉を手で押してみて固く締まっていたら収穫します。
包丁などを使い、株元から刈り取りましょう。切り口がぬれると収穫した後のレタスが腐りやすくなるため、晴れた日に収穫します。
トウ立ちしたら、収穫終了

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レタスは陽が出ている時間が長く気温の高い日が続くと、花芽が付いてトウ立ちします。トウ立ちすると葉が艶を失って固くなり、苦みが増します。
おいしいレタスを味わえるのは花芽が付くまでが目安です。
レタスのプランター栽培で種を採ろう!

種を採りたい場合は、
レタスの花が枯れて綿毛になるまでそのまま待ちましょう。綿毛の先端には、レタスの種が付いています。綿毛になると風で飛ばされてしまうため、採取のタイミングを逃さないようにしましょう。
我が家では、綿毛と一緒に種があちこちのプランターに飛び、春と秋に自然にレタスが発芽しています。育ったレタスは5号ポットに鉢上げして、サラダバーを楽しんでいますよ!
レタスの栽培が終わったら?プランターの土の再利用法

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レタスを収穫後、連作したい場合は堆肥を使用後の土に足しましょう。
堆肥の量は、プランター内の土の10%程度が目安です。土に栄養を与えることで連作障害もなく、また新しいレタスの栽培が始められますよ。
プランター栽培のレタスで起こりやすいトラブルと対策

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レタスの栽培で起こる可能性があるトラブルをチェックしておきましょう。
レタスは栽培期間が約1カ月と短いため、病気や害虫の被害はあまり心配いりません。栽培中は、日当たりが強過ぎないか、プランターの水はけが悪くないか注意しましょう。
プランター栽培中のレタスにつきやすい害虫

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レタスは肥料が多いとアブラムシが寄ってきます。水やりの際は葉の両面や茎などをよく観察し、見つけたらすぐに捕殺しましょう。野菜培養土に含まれる栄養だけで栽培すれば、そこまで多くのアブラムシが寄ってくることはありません。
キク科のレタスは、キャベツやハクサイなどアブラナ科の野菜と並べて育てると、お互いの害虫を回避する作用があります。
プランター栽培中のレタスがかかりやすい病気
レタスはプランターの水はけが悪いと、軟腐病(なんぷびょう)にかかる可能性があります。軟腐病にかかると細菌が繁殖して株がしおれ、地際の葉は腐ってしまうことも。
高温多湿の状況で発生しやすいため、冷涼な場所にプランターを置き、受け皿にたまった水はこまめに捨てましょう。家庭菜園でみずみずしいレタスを堪能しよう!

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必要なときに食べたいだけ、採れたてのパリッとしたレタスが収穫できるのは、身近でできるプランター栽培ならでは!ベビーリーフから大きな葉まで味わえる機会が多いレタス栽培、ぜひ挑戦してみてくださいね。