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ライター - まつたかずき
市民農園のスタッフをしながらライターとして活動しています。野菜づくりを誰もが気軽に出来る趣味にすることを目標に、初心者の方でも興味を持っていただける記事を執筆していきます!…続きを読む

画像提供:福田俊
ザーサイの育て方は意外にシンプルで、地植えの場合は追肥もいらないなど管理も楽!大きな葉が茂るので、広めの栽培スペースで、株元をコブのように肥大させながら育てます。
害虫対策がポイント!ザーサイ栽培の特徴

画像提供:福田俊
ザーサイは害虫が集まりやすいアブラナ科の野菜。栽培時の管理は難しくないですが、虫の食害を避けるために防虫ネットは必ず設置しましょう。
ザーサイはどんな野菜?
根に近い茎の節から枝分かれして、株元がコブのように肥大していくザーサイ。9月に種まきして翌年の1月にかけて収穫時期を迎えます。大きな葉が茂り、草丈は70〜80cmぐらいまでになります。
大きめの防虫ネットを設置!栽培時に気をつける2つのポイント

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Point1. 株間をゆったりとって、風通しを良くする
ザーサイは葉が大きく茂るので、密集して栽培すると害虫のすみかに。株間はゆったりとあけて、風通しが良くなるようにしましょう。
Point2. 大きめの防虫ネットで覆う
アブラナ科の野菜には、アブラムシに限らずたくさんの害虫がやってきます。ザーサイは背丈が大きくなるので、大きめのトンネルを作って防虫ネットで覆いましょう!
栽培カレンダー

イラスト:rie
・種まき:9月
・植え付け:10月
・収穫:翌1月
※年間平均気温が12〜15℃の、温暖(中間)地基準
栽培適温
15〜20℃
連作障害
堆肥を十分入れて、有機質たっぷりの土づくりができていれば連作障害は出ません。どんな堆肥を入れたらいいかわからない場合は、市販のミックス堆肥などでも大丈夫です。
地植えでもプランターでもできる!ザーサイの栽培方法とは?

画像提供:福田俊
Step1. ザーサイの種を用意する
ザーサイの種は、ホームセンターなどで売っていることも。自家栽培したザーサイの種を採る方法(自家採種)は、記事の後半で紹介します。
おすすめのザーサイの種
四川搾菜(ザーサイ)
株の重さが3~4kgほどの大きなサイズまで生長します。ザーサイは暖地を好みますが、寒地でも栽培できます。
・内容量:200粒
Step2. 土の準備
【地植え栽培の場合】土づくりの手順&おすすめの堆肥など

画像提供:福田俊
1. 畝を作る場所の土に、
1平方メートルあたり5kgの堆肥を混ぜ合わせます。事前に、石や土の塊があれば取り除いておきましょう。

画像提供:福田俊
2.
1平方メートルあたり300g程度のボカシ肥と、カリウムを豊富に含んだ草木灰を70〜100gまいて、レーキやスコップを使ってしっかり混ぜます。 堆肥やぼかし肥料などは市販の以下のようなもので大丈夫です。
完熟腐葉土 40L
汚泥や発酵剤などを使わず、落ち葉だけを1年間しっかり発酵させた堆肥。ふかふかの土ができますよ。
・内容量:約10kg
ぼかし完熟有機100%肥料
ミネラル・ビタミンが豊富で、効きめも穏やかな有機質肥料で、まきやすい粒状(ペレット)です。
・内容量: 5kg
カキ殻入り 草木灰
植物とカキ殻で作られた天然有機物100%の灰です。リン酸やカリ、ミネラルたっぷりで元肥にぴったり!
・内容量:500g
有機質たっぷりの土づくり!詳しくはこちら
【地植え栽培の場合】畝を作る

図:AGRI PICK編集部
・A:畝幅/70cm
・B:畝の高さ/10cm
・C:株間/40cm
上記サイズの畝を作ります。草取りなどの定期的な管理がしづらい方は、マルチシートを設置したほうが楽ですよ。
畝づくりやマルチの張り方など詳しくはこちら
【プランター栽培の場合】プランターと土の準備
1.
深さ30cm以上の大きいサイズ(20~40L)のプランターを用意します。
2. 根腐れを防止するため、鉢底石を底に敷き、培養土を縁から2cm下の高さまで入れましょう。
【プランター栽培の場合】おすすめのプランターと培養土
菜園上手 丸36型
根の生育に十分な、30cm以上の深さがあるプランター。移動しやすいので、ベランダやガーデンなどで栽培するのに最適です。
・サイズ:深さ36×直径33.5cm
・容量:20L
花と野菜の培養土
天然有機物由来原料のみを配合した培養土で、元肥入りのためそのまま使えます!
・内容量:約25L
Step3. ザーサイの種まき・間引き

画像提供:福田俊
ポットで育苗する場合
1つのポットに4粒程度まいて、最終的にポット1つに1株になるように間引きをします。本葉が5枚ぐらいになったら畑に植え付けましょう。
地植え・畑への直まきの場合

画像提供:福田俊
株間が40cmになるように深さ1cmの穴をあけて、そこに種を4粒まきます。ザーサイの芽が数本出てきたら、元気のいいものを1本残すようにしてほかを間引きしましょう。
間引いた葉は食べられる!
間引きした柔らかい葉は、さっと茹でて、おひたしや味噌汁などで食べられます。コブを育てている株の葉は採らずに、そのまま育てましょう。
プランターへの直まきの場合
プランターの真ん中に穴をあけて、地植え同様、4粒程度種をまいて軽く土をかけます。
プランター1つにつき、ザーサイが1株になるように間引きながら育てます。もしザーサイの苗がホームセンターなどで入手できたら
苗が入っているポットの中の土と同じぐらいの深さの穴を土にあけて、上記と同じ方法で植え付けします。
Step4. 防虫トンネルの設置

画像提供:福田俊
種まきや苗の植え付けが終わったら、トンネルを設置して防虫ネットをかけます。ネットに穴があいていたり、裾の部分に隙間ができないように、ネットの端は必ず土やピンなどでふさぎましょう。
ザーサイが生長してネットの高さが窮屈になったら、高さがあるものに変えた方がいいですが、下でおすすめしている防虫トンネルのように、
初めから高さがあるものを設置しておくのも楽ですよ!
中ゆったり!ザーサイ栽培におすすめの防虫トンネル
雨よけ虫よけミニ菜園ハウス
害虫被害に遭いやすく、背の高くなる野菜に最適な、ゆったりサイズの防虫トンネルと防虫ネットのセット。間引きや追肥などの作業がラクラク!雨よけも付いているので、トマトの栽培にも◎
・設置サイズ(約):間口150×肩幅120×高さ190×奥行き360cm(高さは30cm埋め込み時)
・シートサイズ(約):2.3×5m
・主原料:スチールパイプ(樹脂コーティング)、ポリエチレン
・色:シルバー (支柱)
誰でもできる!防虫ネットの張り方
ザーサイに付きやすい害虫の種類や対策
Step5. 水やり

出典:写真AC
地植え栽培の場合
日常の雨で十分育ちますが、土の表面が極端に乾燥していたら水をあげましょう。
プランター栽培の場合
乾燥しやすいので、水切れしないように水やりはまめにしましょう。土の表面を触り乾燥していたら水やりのタイミングです。受け皿に水が出るくらい与えます。
頻度の目安:【秋】朝1回/1日【冬】朝1回/2~3日
Step6. 追肥
地植え栽培の場合
元肥をしっかり投入していれば
追肥は不要です。余計に与えると害虫が寄ってくる可能性があるので、収獲まで焦らずに生育を見守りましょう。
プランター栽培の場合
水やりを兼ねて、以下のような液肥を水に薄めて週1回程度与えましょう。株を押さえながら、葉に液肥が直接かからないようにまんべんなく土にかけます。
エキタン有機 特選エース
魚を原料にした有機液肥です。野菜に必要な栄養素がしっかり含まれています。
・内容量:600g
Step7. ザーサイの収穫

画像提供:福田俊
株の背丈が70〜80cmの高さになって、株元を見て膨らんでいたら収獲します。

画像提供:福田俊
上の葉を落とすように切っていくと、根元のザーサイが出てきます。根元にナイフを入れて切り、上の枝を切り落としましょう。
カットした葉は、ちょっと硬くなっていますが食べられます。塩と水で漬け込みを繰り返せば、高菜漬けのようにできますよ。
浅漬けや炒めものなど手軽に!ザーサイのおすすめレシピ

画像提供:福田俊
ザーサイといえば中華料理のピリ辛の漬物として有名ですが、半年以上かかる古漬けで作り方も簡単ではありません。家庭菜園で作った採れたてのザーサイは生でも食べられ、ぬか漬け・浅漬け・炒め物など手軽に料理に使えます!
超簡単!ザーサイの浅漬け

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収穫した根元のコブを薄くスライスして、保存用袋に入れます。塩か市販の浅漬けの素を適量入れ揉み込みます。そのまま2時間ぐらいおけば、きれいな薄みどり色のザーサイの浅漬けのできあがり。ザーサイのコブを丸ごと漬けることもできますが、スライスした方がすぐに食べられて、とってもフレッシュ!
豚バラとザーサイの中華風炒め物

出典:写真AC
採れたてのザーサイは食感が楽しめる炒めものもおすすめです。ごま油とにんにくを熱して、豚バラ肉とザーサイを一緒に炒めてから、鶏ガラスープの素やしょうゆで味を整えるだけ!ご飯のお供にも、お酒のおつまみにもなりますよ。
ザーサイの種を採って保存する!自家採種の方法

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ザーサイの栽培をするなら、ぜひ種も採ってみましょう!市販の種を探さずに、またザーサイを育てることができますよ。自家採種のコツは、異種交配させないこと。栽培前から注意するポイントを知っておくと、失敗が少なくすみます。
1. ザーサイの栽培を始める前に、「種を採る!」と決めよう
ザーサイの周りにほかのアブラナ科を植えない

出典:写真AC
アブラナ科の野菜であるザーサイは交雑といって、ほかのアブラナ科の花粉を受粉して異種交配し、雑種になってしまうことがあります。ザーサイの近くにほかのアブラナ科を植えないようにしましょう。
種を採るザーサイを、株ごとネットで覆う
もし近くにアブラナ科の野菜がすでに植えてあったり育っていたら、その野菜の花が咲く前に花をカットします。花を全てカットできない(その野菜も収穫したい)などの場合は、ほかのアブラナ科の野菜の花粉がつかないように、
種を採る株だけさらに防虫ネットで覆ってしまうのも手です。2. サヤがついた茎ごとカットし、ネットに入れて乾燥させる

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ザーサイを収穫せずに
トウ立ちさせてサヤができたら、株の根元から切って、茎も葉もサヤもすべて防虫ネットに包みましょう。雨のあたらない場所に吊るなどして、サヤなどを乾燥させます。
3. ネットごと踏んで、種と分ける

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サヤが茶色くなって完全に乾燥したら、
防虫ネットに包んだまま地面に置いて、上から足で踏みます。 
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茎や葉やサヤと種が分かれます。
4. 種を採って乾燥させる

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種をふるいにかけ、細かいゴミを取ったら、天日で1日乾燥させます。その後は、日かげで1週間程度さらに乾燥させたら、ビニール袋などに入れて次の種まきまで保存しましょう。
栽培した人だけが味わえる!生のザーサイを味わおう

画像提供:福田俊
ザーサイを自分で育ててみると、大きな葉やコブの生長を観察したり、収穫したてのフレッシュな味わいが楽しめたりと、新しい発見があるかもしれません。めずらしいザーサイの栽培にぜひ挑戦してみてくださいね!