カボチャ|基本の育て方と本格的な栽培のコツ

農業に興味を持っている方や家庭菜園で本格的に野菜作りをしている方、そしてこれから始める初心者の方にもわかりやすいカボチャの育て方を紹介!カボチャ作りに欠かせない土づくりや病害虫、カボチャの収穫適期の見分け方などを説明します。


カボチャ栽培

出典:写真AC
農業に興味を持っている方や家庭菜園で本格的に野菜作りをしている方、そしてこれから始める初心者の方にもわかりやすいカボチャの育て方を紹介します。カボチャ栽培に欠かせない土づくりや病害虫、生理障害の原因について、植え付け時期や整枝の方法、水やり、追肥、収穫適期の見分け方など詳しく説明します。

本記事は、現在「伝統農法文化研究所」で代表を務め、数多くの栽培方法や農業技術の書籍を執筆されている農学博士の木嶋先生に、カボチャの栽培について監修いただきました。

木嶋利男さんプロフィール

木嶋先生
提供:木嶋利男

主な経歴:
・1987年 農学博士(東京大学)
・1993~1999年 栃木県農業試験場 生物工学部長
・1999~2004年 自然農法大学校 校長
・2004~2010年 WSAA 日本本部 専務理事
・2006~2013年(財)環境科学総合研究所 所長
・2015~2019年(公財)農業・環境・健康研究所 代表理事

上記以外の主な役職:
一般社団法人MOA自然農法文化事業団 理事
伝統農法文化研究所 代表

主な著書:
『プロに教わる安心!はじめての野菜づくり』(学研プラス)
『「育つ土」を作る家庭菜園の科学 』(講談社)
『コンテナでつくる家庭菜園[新版]』(マイナビ出版)

カボチャについて

カボチャ
出典:pixabay
日本に初めてカボチャが伝わったのは16世紀、豊後国(現在の大分県)にポルトガルの船が流れ着いた際、領主の大友宗麟(そうりん)に献上したのが日本最古となる「三毛門(みけかど)かぼちゃ」(カボチャの種)で、それがカンボジア産だったことからカボチャの名前の由来となっています。
この三毛門かぼちゃは、ニホンカボチャの種類の一つで、主に西日本を中心に広まり栽培されました。現在の市場に出回るほとんどはセイヨウカボチャですが、これは明治時代以降北海道や東北の寒冷地で多く栽培されはじめた種類で、戦後の日本の食卓に定着しました。ペポカボチャはじつに形や色が多様で、つる性のカボチャとは草姿が異なるズッキーニもペポカボチャの仲間です。セイヨウカボチャとニホンカボチャの種間雑種「万次郎」は、1株あたりの収穫量が100個以上で世界最大の作物ともいわれているカボチャです。
 植物名 カボチャ(南瓜)
学名 セイヨウカボチャ Cucurbita maxima
 ニホンカボチャ Cucurbita moschata
 ペポカボチャ Cucurbita pepo
 英名 Pumpkin
 科名 ウリ科
 属名 カボチャ属
 原産地 中央アメリカ、南アメリカ

伝統野菜のカボチャ
日本最古の「三毛門かぼちゃ」を筆頭に、ニホンカボチャの種類がその土地に合った伝統野菜として徐々に根付いていきました。
京の伝統野菜「鹿ヶ谷かぼちゃ」は、安楽寺の「かぼちゃ供養」で用いられる由緒あるカボチャです。 この鹿ヶ谷かぼちゃは、江戸時代に津軽から持ち帰った菊かぼちゃの突然変異で生まれ、明治時代中頃までは京都で食べられるカボチャのほとんどが鹿ヶ谷かぼちゃだったそうです。
なにわの伝統野菜「勝間南瓜」は、勝間村(現在の大阪市西成区玉出町)で栽培されていましたが、明治時代に日本に伝わったセイヨウカボチャの普及によって1930年代に栽培が途絶えてしまったカボチャです。この勝間南瓜の栽培が途絶えてから60年以上経った2000年に、和歌山市の農家で勝間南瓜の種子が偶然発見されたことをきっかけに、再び育てられるようになった経緯をもっています。


種類

カボチャ品種
出典:Flickr(photo by VasenkaPhotography)
セイヨウカボチャ、ニホンカボチャ、ペポカボチャのほかにも種間雑種のカボチャや、メロンなどウリ科のつる割れ病を防いだり、キュウリのブルームの発生を抑える目的で使われる台木用カボチャが栽培されています。
ここでは日本で多く栽培されているセイヨウカボチャ、ニホンカボチャ、ペポカボチャについて紹介します。

▼接木や台木についてはこちらをご覧ください。

セイヨウカボチャ

セイヨウカボチャ
出典:Flickr(photo by Maja Dumat)
 学名 Cucurbita maxima
 原産地 南米高原乾燥地帯
 耐寒性 やや強い
 年生 1年生
 生育適温 20〜23℃
 花芽分化 高温長日条件下では雌花の分化・発達が抑えられ、低温条件によって分化が促進される
 草型 つる性(まれに矮性)
 とげ 軟毛
 葉 丸形
 果柄 コルク質、円筒型
 食味 ホクホクとした甘み
  品種 えびす、みやこ、くりじまん、雪化粧、くり坊、白爵、つるなしやっこ、利休、コリンキー、中山、打木赤皮甘栗、バターカップ、おかめ、アトランチック・ジャイアントなど

ニホンカボチャ

ニホンカボチャ
出典:写真AC
 学名 Cucurbita moschata
 原産地 メキシコ 南中部高温多湿地帯
 耐寒性 弱い(耐暑性:やや強い)
 年生 1年生
 生育適温 約25℃
 花芽分化 短日
 草型 つる性
 とげ 軟毛
 葉 やや切れ込みがある、白斑があるものが多い
 果柄 固く、果実との間に座がある
 食味 甘みは少ないが、粘質があって、味の染み込みが良い
 品種 小菊、勝間南瓜、三毛門、会津早生、愛知白縮緬、鹿ヶ谷、鹿の子、つるくび、バターナッツ、シマカボチャなど

ペポカボチャ

ペポカボチャ
出典:Flickr(photo by Anna)
ハロウィンとカボチャ
出典:pixabay
 学名 Cucurbita pepo
 原産地 メキシコ南部高原地帯
 耐寒性 強い(品種にもよるが耐暑性にも強い)
 年生 1年生
 草型 つる性または矮性
 とげ ややかたい
 葉 切れ込みのある掌状(一部白斑有り)
 果柄 角張って五稜形
 食味 種類によって味、形共に多様。食用以外にも観賞用のおもちゃカボチャやハロウィン用、飼料用がある
 品種 ズッキーニ、金糸瓜、テーブルクイーン、錦甘露、プッチィーニなど

栽培時期

カボチャ 新規就農レッスン 栽培カレンダー
Illustration:rie
育てる地域や栽培する品種、仕立て方など、またハウスやトンネル栽培、促成・抑制栽培の違いによって植え付けや収穫時期が異なりますので、種や苗を購入するときに確認しましょう。
※主に露地栽培の栽培時期です。

カボチャの栽培準備

カボチャ、栽培
出典:写真AC
栽培の準備を始めましょう。

収量

1a(100平方メートル)で127kgほど収穫することができます。
出典:作物統計調査 平成29年産野菜生産出荷統計
都道府県別の作付面積、10a当たり収量、収穫量及び出荷量」(農林水産省)

苗、種の準備

カボチャ、発芽
出典:pixabay
地域の種苗会社やホームセンターから購入することができます。

品種

セイヨウカボチャ品種     主な産地
大玉

 えびす

 北海道、長野、長崎、鹿児島

 くり将軍

 北海道、長崎、茨城

 くりゆたか

 北海道、長野、長崎、鹿児島

カボチャの品種選定においては、気候や土質に対する適応性があって消費者の嗜好や市場性の高いものを選びます。
セイヨウカボチャは大玉のほかに「ほっこり姫」や「栗坊」、「坊ちゃん」「バターナッツ」などのミニカボチャの品種も人気です。
現在セイヨウカボチャの品種が多く栽培されていますが、古くから日本で栽培されていた伝統野菜などのニホンカボチャの品種や、さまざまな形態があるペポカボチャの栽培も注目されています。

1a(100平方メートル)あたりの苗の本数

カボチャ苗
出典:写真AC
一般的なカボチャの育苗の場合、1a(100平方メートル)あたり、セイヨウカボチャの種で6~8ml、ニホンカボチャでは2~3mlくらいが目安ですが、品種によって側枝の発生しやすいカボチャとそうでないものがあり、仕立て方の本数で植え付ける株数が異なってきます。
(目安)
・主枝仕立て1a(100平方メートル)あたり65〜80株
・側枝仕立て1a(100平方メートル)あたり30〜45株

土づくり

排水性、通気性、保水性の整った団粒構造の土質は、微生物が多く住む作物にとって良い土壌です。作物を作る土壌の状態が良ければ、石灰資材など多く投入する必要がない場合もあるので、栽培の前には必ず土壌診断をし、pH、ECなどを測定したうえで、診断結果に基づいた適切な堆肥資材などの散布を心掛けましょう。

▼土づくりのことならこちらをご覧ください。

▼土壌診断のことならこちらをご覧ください。

土壌pH

pH5.6~6.8が最適値です。

適した土壌

土質を選ばず、やせた土地でも比較的栽培しやすい作物です。

肥料

元肥は10平方メートルあたり窒素100~120g、リン酸150~200g、カリ100~120gを施します。
吸肥力が強いので元肥の量が多過ぎると、葉やつるの生育ばかりが旺盛になり着果しにくくなるので注意しましょう。

畝立て

品種や仕立て方にもよりますが、セイヨウカボチャ(大玉)露地栽培の場合畝幅250~300cmくらいが目安です。


カボチャの育て方

カボチャ栽培
出典:写真AC
畝や苗の準備が整ったら栽培のスタートです。

育苗

発芽に適した温度、発芽後の育苗期間の温度、この2つの温度管理が重要です。
また、発芽までは種を乾燥させないように注意し、育苗期間の灌水は晴天の午前中に行ない、夕方に土の表面が軽く乾く程度を心がけましょう。
※灌水とは水を注ぐこと、植物に水を与えること。

播種

発芽地温25〜30℃で3〜4日で発芽します。発芽をそろえるために一晩水に浸漬し、種の尖った方を同じ方向に向けて種をまくと葉の向きがそろいます。
セルトレイに1粒ずつ種をまくか、播種箱(鉢上げが必要)に条間7cmで2cm間隔ですじまきにします。3.5〜4号のポリポットに種をまく場合は、2〜3粒まきましょう。
嫌光性の作物なので、種の上に1cmほど覆土して新聞紙などをかけて光を遮り乾燥を防ぎます。発芽後は直ちに新聞紙を取り、光に当てて育てましょう。

鉢上げ
手順は、3.5〜4号のポリポットに土を入れ十分灌水して温めておきます。暖かい日を選んで発芽後2~4日経過した子葉(双葉)苗をポリポットに移植します。鉢上げが遅れると活着が悪くなるので注意しましょう。
鉢上げ後は活着を促すため、日中の温度は20~28℃、夜間は18~20℃にします。活着後はポリポットの育苗管理と同じように温度を設定しましょう。


育苗管理(ポリポット)

子葉展開後生育の良いものを1本残してほかの芽を抜き取り、本葉が3〜4枚ごろまで(育苗期間30日前後)育てます。
発芽後の子葉展開期の温度は日中約20℃、夜間は15℃ほどにして、本葉が展開するころ日中は23〜25℃で夜間は12〜13℃ほど、定植前の本葉2〜3枚のころは夜間の温度を10〜12℃ほどにします。このとき、10℃以下または35℃以上の環境下では健全な生育はせず、その後の着果も悪くなります。
植え付けの1週間くらい前になったらポリポットの間隔を広げて、日中外気に慣らすようにしましょう。

注意事項
ハウスで育苗する際は、春先でも晴天の日には30℃以上になることが多いため、換気など温度管理が必要です。逆に寒い日や曇雨天の日には保温が必要ですが、密閉することで湿度が上がってしまうと病気の原因になるので注意しましょう。


植え付け

地温が12℃以上になったら植え付け開始です。畝に灌水を行い、苗にも水分をしっかり吸収させましょう。
苗の植え付けが遅れると生育が悪くなるので、播種後30〜35日ほどの本葉4枚程度の苗を定植します。生育不良の苗と交換できるようにあらかじめ補植用の苗も用意しておきましょう。

株間

仕立て方や品種によって異なりますが、株間は親づる1本仕立てで30〜40cmくらい、2本仕立て以上では60〜100cmは必要です。
畝の片側に苗を植え付けることで、つるの誘引が同じ方向となり作業がしやすくなります。

被覆資材

春先の定植では土壌温度を保つためにトンネルやホットキャップ、マルチ(透明マルチ)の使用がおすすめです。マルチなどを使用することで雨による泥はねや、除草の手間も省ける(黒マルチ)利点があります。畝にマルチを貼る場合にも、あらかじめ水分が十分含まれているか確認しましょう。
また、アブラムシが多発するのを避けるため、寒冷紗などで幼苗を守ってあげましょう。

ITEM
ホットキャップ
リブと通気孔により、葉の接触障害や高温障害がなく、保温力や耐久性に優れているので何回も使用できます。
遅霜、強風、豪雨など悪天候のほか、害虫、鳥、犬や猫のいたずら防護に効果的です。
果菜類の定植のほか、つぎ木、挿し木、種の催芽、ハウス内での二重覆い、パインの台風避け、スイカ玉の保護などの用途があります。


▼マルチやトンネル栽培、寒冷紗のことならこちらをご覧ください。

水やり

カボチャの根は、深く広く根を張って水養分をしっかり吸収してくれるので、露地栽培では特に水やりの必要はありませんが、砂地など乾燥しやすい土壌では適宜灌水が必要です。

追肥

窒素肥料で10平方メートルあたり30〜40gほど施用します。追肥のタイミングは第一着果後と第二着果後ですが、茎葉が小さくなり草勢が落ちたときには、開花直前または開花後でも追肥を施します。

敷わら

カボチャ、敷き藁
出典:写真AC
つるが1mほど伸びてきたら、幼果が傷付かないようにわらを敷きます。地面に果実が触れるのを防ぐので、病気の防除にもなります。また、敷きわらにカボチャの巻きづるが絡み付くと、葉の付け根から不定根が発生し、養水分を吸収するので、生育が旺盛になり、病害虫にも強くなります。

整枝

セイヨウカボチャは主に親づるに着果するので、摘芯せずに親づると生育の良い子づるを伸ばす仕立て方に、ニホンカボチャは親づるを摘芯して子づるを伸ばして仕立てます。セイヨウカボチャ、ニホンカボチャ共に孫づるは全て取り除きましょう。
一般的に、7節目までに咲いた雌花は大きくならないので最初から摘み取り、8節目以降18節目くらいまでについた雌花を生かします(品種によって最適な節目が異なるようです)。一番果がつくころ子づるの発生も落ち着くので、それ以降の子づるや孫づるは摘み取らず放任で育てます。
カボチャはこの整枝作業に時間がかかりますが、品種によっては摘芯も誘引も不要なつるの短い品種(「ほっとけ栗たん」など)もあります。

親づる1本仕立て

密植気味に育てて、一番果を早く収穫する目的の仕立て方です。親づるだけを伸ばし、親づるから伸びる子づるは全て摘み取りましょう。

親づる1本、子づる1〜2本仕立て

親づるに着果するカボチャの早期収穫と、子づるにつくカボチャの総収量を上げるために、親づると生育の良い子づるを1〜2本伸ばして育てる仕立て方です。

子づる2〜4本仕立て

子づるに着果したカボチャをいっせいに収穫するための仕立て方です。親づる5〜6節(本葉4〜5枚)で摘芯して、生育の良い子づるを2〜4本伸ばし、各つるに1〜2果を着果させます。

人工授粉

当日に咲いている雄花を摘み取って、同じく当日咲いた雌花の柱頭に雄花の花粉を付けます。
午後になると花粉の受精能力が低下するため、早朝から遅くとも午前9時ころまでに受粉させます。雨や夜露などで濡れている場合は受粉しにくいため、なるべく晴れた日に行いましょう。
日付けがわかるように、人工授粉をした花にはラベルを付けるなど目印を残しておきます。収穫が早過ぎると食味が劣るので、人工授粉後の日数を把握しておくと収穫適期の判断が容易になります。

摘果

カボチャ、摘果
出典:写真AC
変形果になりやすい1番果は摘果します。品種にもよりますが、着果個数の目安として1本仕立ては2~3個、2本仕立てで4~5個、3本仕立てでは5~6個くらいを目指します。

玉直し

カボチャ、栽培
出典:写真AC
収穫10日前に玉直しを行って、果皮が部分的に黄色くなるのを防ぎましょう。

カボチャの収穫

カボチャ、収穫
出典:写真AC
着果からセイヨウカボチャで55~65日、ニホンカボチャで30~35日ほどで収穫適期になりますが、品種や栽培環境によって違いが出るので必ず試し切りをしてから収穫期を決めます。
セイヨウカボチャは果梗部分が果実までコルク化したころ、ニホンカボチャは果皮がやや褐色になり白い粉が吹いてきたころが適期です。

貯蔵(キュアリング)

カボチャ
出典:pixabay
収穫後果梗の切り口から雑菌が入らないように、雨の当たらない風通しのよい場所にスノコを敷いて収穫したカボチャを並べて乾燥させます。
25℃前後の温度で1週間~半月程度を目安に追熟すると、デンプンが糖化して甘くなります(品種によっては1カ月ほど追熟させるものもあります)。
1カ月ほど長期保存する場合は5〜10℃の低温を保ちましょう。

カボチャの病害虫

カボチャ、病害虫
出典:写真AC
栽培する上で、かかりやすい病気や気を付けたい害虫について紹介します。

かかりやすい病気

ほかの作物と比べて比較的病害虫の被害が少ないですが、アブラムシによるモザイク病には注意が必要です。

モザイク病

ニホンカボチャはキュウリモザイクウイルス(CMV)によるモザイク病感染が多く、セイヨウカボチャはキュウリモザイクウイルスのほかに、カボチャモザイクウイルス(WMV)でも発病します。

▼モザイク病のことならこちらをご覧ください。

炭疽病

葉、茎、果実に発生し葉では暗褐色で同心輪紋状の病斑となります。果実でも黒い病斑ができます。多湿条件が続くとサーモンピンク色の粘質物(胞子の塊)を生じます。

▼炭疽病のことならこちらをご覧ください。

べと病

はじめ淡黄色の病斑が現れ、次第に淡褐色に変化して広がり、葉の裏側に暗紫色のカビが生じる糸状菌が原因による病気です。

▼べと病のことならこちらをご覧ください。

うどんこ病

葉に白いうどん粉をまぶしたような白カビが発生する糸状菌(カビ)による病気です。

▼うどんこ病のことならこちらをご覧ください。

疫病

葉に暗緑色で水に浸したような病斑を生じ腐ります。果実にも同様の病斑を生じて、多湿時には白色綿毛状の菌糸が見られます。

▼疫病のことならこちらをご覧ください。

食害する害虫

アブラムシやアザミウマは植物の汁を吸うだけでなく、病気の伝染源にもなるので注意が必要です。

ミナミキイロアザミウマ(アザミウマ類)

植物の汁を吸い、食害を受けた葉は褐色化し、最終的には枯死します。別名スリップスと呼ばれる、さまざまな病気のウイルスを媒介してしまう害虫です。

▼アザミウマ類のことならこちらをご覧ください。

アブラムシ類

主に新芽や茎、つぼみに発生し、植物の汁を吸う害虫です。アブラムシを媒介にしてモザイク病やすす病などが発症しやすいので、アブラムシ発生後は病気が発症していないか注意が必要です。

▼アブラムシ類のことならこちらをご覧ください。

ウリハムシ

ウリ科野菜の葉や果実を食害する茶色く光沢のある害虫です。葉の表面を浅く輪状に食害するため、多発すると葉が網目状となります。

▼ウリハムシのことならこちらをご覧ください。

ハダニ類

葉裏に潜み、植物の汁を吸うダニ目ハダニ科の害虫です。食害する植物によって、葉の色が抜けたような白や黄色のカスリ状になります。

▼ハダニ類のことならこちらをご覧ください。

センチュウ類

センチュウ類のなかでもサツマイモネコブセンチュウが、暖地のカボチャ栽培で被害を与える傾向があります。

▼センチュウ類のことならこちらをご覧ください。

カボチャの生理障害

カボチャ栽培
出典:写真AC
強過ぎる直射日光が果実に直に当たると、日焼けやひび割れの原因になります。葉がない部分にはわらをかけるなどしてある程度遮光してあげましょう。

日焼け果

被害状況 果皮の黄色化
原因 茎葉が不足して果実が露出したこと
▼そのほかの生理障害のまとめ

カボチャの栽培のまとめ

カボチャ栽培
出典:写真AC
品種にもよりますが、播種後3~4日で発芽して、約60日後に開花し、果実の肥大に30~65日ほど合計で約100~120日で収穫できる作物です。育苗中の温度管理に注意すれば、ほかの作物に比べて比較的病害虫にも強く育てやすい野菜です。
市場で好まれる種類の多くはホクホクとした甘みのあるセイヨウカボチャですが、日本の在来種が数多くあるニホンカボチャや、形態がさまざまなペポカボチャの生産は、農園のオリジナリティーを高める栽培作物になるのではないでしょうか。

以上、農学博士の木嶋先生に監修いただきました。

カボチャの経営指標

カボチャ、出荷
出典:写真AC
ここからはカボチャの経営指標について説明します。

新規就農者への道は、各都道府県にある農業の支援機構などに相談してみることから始めます。というのも、新規就農者の多くが悩まされる農地の確保は、農地法や農業経営基盤強化促進法の要件をクリアしないと購入したり借りたりできないようになっているからです。

新規就農までの流れ

相談から農地の準備までの7つのステップを踏みながら、その土地の一員として「自覚」と「信頼」を第一に考えて、地域に溶け込んでいきましょう。
 1. 相談 実際に相談窓口で相談(忙しい方にはメールでの対応もできます)
 2. 情報収集 研修先や農業普及センター、農協、営農のプロのアドバイスや手助け先の獲得
 3. 経営像 各都道府県の経営指標を参考にして、自身の農業計画を立てる
 4. 就農計画 農地の確保、栽培作物の選定、農業技術の取得方法、資金などの具体的なプランを作り
 5. 農業技術 栽培に適した作物、栽培方法などを身に付ける
 6. 資金確保 自己資金、公的助成金・融資の確認
 7. 農地の準備 そのほかの住居や農機具、農業施設等の準備
参考:全国新規就農相談センター
▼新規就農が必要な情報についてはこちらをご覧ください。

▼後継者がいない農家から農地や施設とともに経営を引き継ぐ第三者農業経営継承のことならこちらをご覧ください。

▼農業の課題と将来の展望についてはこちらをご覧ください。

カボチャの農業経営指標

新規就農者として野菜作りを本格的に始めるならば、農業経営の見通しが不可欠です。職業として生活を成り立たせ、なおかつ豊かなものにするために、しっかりとした農業経営指標を考えましょう。

日本政策金融公庫の農林水産事業が、2020年1月に編集・発行した情報戦略レポート「平成30年農業経営動向分析結果」を参考に農業経営の動向について紹介します。
※農業経営動向分析は、農業を営む日本政策金融公庫の融資先を対象に、売上高が最も高い部門で区分し、3カ年(2016~2018年)の決算データを集計して損益の動向や財務指標などを分析したもの。

参考:日本政策金融公庫 農林水産事業 「平成30年農業経営動向分析結果

2018年農業者決算「露地栽培の動向」

北海道は天候不順による不作のため減収減益。
そのほかの地域では、秋からの好天に恵まれたことで回復して増収となったものの、労務費・人件費・燃料動力費などが増加したため、結果的に減益になりました。

この傾向は法人経営も同様で、売上高は前年と同水準となっていますが、材料費や燃料動力費等の増加によって減益となっています。

露地栽培においては、北海道のような大規模栽培においては、農業機械を導入することで人件費を抑えることができますが、小規模栽培ではいかに作業を効率化し、人件費などを削減できるように工夫することが増収の決め手になってきます。

▼ICTやロボット、AIなどを活用した次世代型のスマート農業についてはこちら

▼農作業マッチングサービスのことならこちらをご覧ください。

▼シェアリングサービスのことならこちらをご覧ください。

▼露地栽培での農薬散布の効率を上げるヒントならこちらをご覧ください。

2018年農業者決算「施設栽培の動向」

栽培施設の面積拡大により、作物全般増収となったものの、人件費などの費用が増加したため、結果的に減益となっています。

近年、生産規模の拡大に向けた設備投資が活発になっている「施設トマト」の個人経営に着目すると、規模拡大などを背景に若干の増収となったものの、施設面積あたりの売上高は減少しています。というのも、ほかの野菜の施設栽培の経営と比較すると、労務費や燃料動力費の増加率が高いことから、減益幅が大きくなったことが原因のようです。

施設栽培においては温度・湿度などの環境制御が収量・品質向上の要になります。作物の生育の特徴や光合成の仕組み、最適な飽差を知って栽培にいかすことが大切です。

▼ハウス栽培の環境制御のことならこちらをご覧ください。

▼ハウス栽培など施設栽培での農薬散布の効率を上げるヒントならこちらをご覧ください。

国産と外国産のカボチャ

卸売市場の月別の入荷では、7月以降国産の割合が多くなり、8〜11月には北海道産が大部分を占めますが、一年の半分以上にあたる12〜6月ではメキシコ産やニュージーランド産などの海外産の輸入カボチャに支えられている現状です。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

カボチャの卸価格

平成30年の国産カボチャの卸価格は1kg当たり240〜430円(年平均281円)ですが、輸入カボチャの価格は93〜230円(平均139円)と半値くらい安い価格になっています。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

カボチャの消費動向

1人当たりの年間購入量は年々減少して平成30年の調べで1.2kgですが、小売価格については平成24年に360円/kgだったに対して、平成30年は504円/kgと上昇傾向にあります。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

10aあたりのカボチャの経営収支

平成26年度における鹿児島県内の農業経営体の中で上位の農家(家族2人労働)の技術水準をベースに作成した経営指標を紹介します。
鹿児島収量(kg)粗収益(円)経営費(円)農業所得(円)労働時間
 半促成3,5001,102,500962,996 139,504325.5
 大型トンネル3,500990,500679,184311,316315.5
 小型トンネル2,600598,500493,66898,352234.5
 抑制1,400375,480266,429109,051143.5
参考HP:鹿児島県

カボチャの経営の見通し

栽培する圃場の規模から予想される収量と収益、受けられる補助金について把握しておくことは重要です。また、栽培にかかる農業資材や農業機械、それらを保管する倉庫の設置など支出する項目についても予算をしっかり立てておきましょう。

▼農業の補助金や収入など就農の基礎知識

▼新型コロナウイルス対応策のことならこちら

カボチャの販路

カボチャの栽培の見通しの前に、販路を設定することが大切です。販売先のニーズに合った栽培・出荷スタイルを考えましょう。

▼新規就農者必見!「タケイファームから学ぶ時短と収益UPを目指すヒント」のことならこちらをご覧ください。

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sana

農業研究センターで6年間、大豆と稲の研究作物の栽培及び実験助手業務に従事。その後、屋上ガーデン・屋上菜園などの管理業務を経て、植物ライターに。植物・園芸サイトやフリーペーパーなどで活動。AGRI PICKでは新規就農者のための野菜の栽培方法や農業経営者の取材を執筆中。

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