目次
- 野菜種子のプロ厳選!栽培しやすいゴーヤのおすすめ品種Best6
- 教えて!ゴーヤってどんな種類があるの?
- ゴーヤの種類の選び方|家庭菜園で育てやすい品種を選ぶポイント
- ゴーヤの種類おすすめNo.1は「沖縄あばしゴーヤ」!たくさん採れてグリーンカーテンにも◎
- たくさん収穫できて大満足!おすすめのゴーヤ2選|百成レイシ2号・節成ゴーヤ300
- 苦味が少ない&実が大きい!おすすめの白ゴーヤ2選|沖縄白ゴーヤ・アップルゴーヤ
- 種も採れる!固定種のゴーヤの種類|さつま大長れいし
- 育てるゴーヤの種類を決めたら、栽培を成功させるコツを知ろう!
- プランターや畑でグリーンカーテンをうまく作るポイント
- 栄養満点&緑のカーテンにもなるゴーヤを育てよう
株式会社グリーンフィールドプロジェクト
松崎 英【株式会社グリーンフィールドプロジェクト】有機認証の中でも厳しいとされる「ヨーロッパ有機認証」を取得した、有機種子を輸入・販売。2017年には、日本の固定種を残すことを目的とした「SAVE THE SEED (セーブ・ザ・シード)プロジェクト」を開始。「有機栽培するなら、その種も有機種子であってほしい」という思いから、日本での有機種子の普及に尽力しています。 HP:http://gfp-japan.com/…続きを読む
種子販売会社「株式会社グリーンフィールドプロジェクト」で代表取締役を務める、松崎英(ひで)さんに、家庭菜園でゴーヤを栽培しやすい時期や育てやすい種類についてお伺いしました!
野菜種子のプロ厳選!栽培しやすいゴーヤのおすすめ品種Best6
今回紹介するゴーヤの種類を一覧表にまとめました。それぞれの種類の詳しい情報は、このあと解説していきます!
ゴーヤの名前 | 主な特徴 | ||
1 | 沖縄あばしゴーヤ | ・収穫量が多い ・グリーンカーテン向き ・苦みが少なく果肉が厚い | |
2 | 百成(ひゃくなり)レイシ2号 | ・収穫量が多い ・生長が早く、収穫晩期まで実がなる | |
3 | 節成(ふしなり)ゴーヤ300 | ・収穫量が多い ・早い段階から実がなる | |
4 | 沖縄白ゴーヤ | ・苦みが少なく果肉が厚い ・純白の太い実が採れる | |
5 | アップルゴーヤ | ・大ぶりで収穫量が多い ・苦みが少ない | |
6 | さつま大長れいし | ・収穫量が多い ・種が採取できる ・苦みが強くシャキシャキとした食感 |
教えて!ゴーヤってどんな種類があるの?
ゴーヤは表面がぼこぼことした濃緑色の長いものだけではなく、突起が少ないもの、白いもの、丸いもの、また苦味が強いものや少ないものなどさまざまな種類があります。生産量の多い九州地方のゴーヤの種類や、個性的な色や形のゴーヤも紹介します。沖縄や九州で栽培されているゴーヤの種類とは?
ゴーヤといえば、熱帯アジア原産で、日本では沖縄のイメージが強い野菜。実際に沖縄県はゴーヤの生産量がダントツ日本一です。最近は群馬県や茨城県産など関東地方のものも多くみかけますが、沖縄県に続くゴーヤの出荷量の多さは、同じ九州地方である宮崎県、鹿児島県、熊本県と続きます。九州地方で育てられているゴーヤは、地域それぞれで個性豊か
沖縄はもちろん、鹿児島県、宮崎県、熊本県などの九州地方では、それぞれの地域によって、色・形・苦味が違うさまざまな品種のゴーヤが栽培されてきました。最近では苦味の少ない品種が人気ですが、鹿児島県の在来種「長レイシ」など細長くて苦味の強いものなど、特徴的なゴーヤの種類も多くバリエーションが豊かです!GFP松崎さん
1980年代までは南九州で、「ニガウリ」という名称のしっかりとした苦味のある、緑色で円筒形の細長いゴーヤが生産されていました。
沖縄産ゴーヤは、苦味が控えめな品種「あばしゴーヤ」が人気
沖縄のゴーヤは苦くない、ともいわれる沖縄産ゴーヤ。実際には、沖縄で盛んに栽培されている苦味が少ない品種「あばしゴーヤ」が全国に広く出回っていることから、沖縄産=苦くない、と思われることもあるようです。GFP松崎さん
沖縄県は、もともとあばしゴーヤーと呼ばれるタイプが主流でしたが、今ほど多く出回っていなかったようです。1990年代に、雌花の着花率が高い「群星(むるぶし)」と呼ばれる、実がつきやすく育てやすい画期的なあばしゴーヤのタイプが開発され、一気にゴーヤは全国的に人気になりました。
色の種類|白いゴーヤの品種も!
一般的によく目にするのは緑色のゴーヤですが、中にはクリーム色や、雪が積もったような真っ白な色の品種もあります。白いゴーヤは、比較的表皮が滑らかで、苦味も控えめで食べやすいですよ。GFP松崎さん
白ゴーヤにはレモンのような紡錘形(ぼうすいけい)が多いですが、丸くて大きく実がなるアップルゴーヤという品種もあります。
白ゴーヤの育て方やレシピが気になる方こちら
形や大きさの種類|ボールのような丸いゴーヤや超ロングな種類も!
ゴーヤは、円筒形やレモンのような紡錘形の種類がほとんどですが、ボールのような丸型の「デリシャスゴーヤ」や、ヘビのように細長い形の「長勝ゴーヤ」などの種類もあります。よく目にするゴツゴツした突起のあって緑色のゴーヤの種類は、長さが25〜30cm程度まで生長したころが、最もみずみずしくて食べごろ。また、イボがたくさんあるものは、ゴーヤらしい苦味が強く味わい豊かです。
ゴーヤの種類の選び方|家庭菜園で育てやすい品種を選ぶポイント
家庭菜園で育てたいゴーヤの種類を探すときは、まず、「たくさん実を収穫したい」「グリーンカーテンを作りたい」など、目的を決めるといいでしょう。目的によって、たくさん実のなるもの、葉が大きく茂って緑のカーテン向きのものなど、おすすめのゴーヤの種類が変わってきます。たくさん収穫したい人向け!ゴーヤの種類の選び方
ゴーヤをたくさん収穫したい場合は、雌花が多く咲く品種や着果率が高い品種などを選ぶと良いでしょう。栽培するときに人工受粉をすると、より多くの実が付くようになります。グリーンカーテンを作りたい人向け!ゴーヤの種類の選び方
グリーンカーテンを作りたい場合は、実が大きくなる品種よりも、葉や茎の草勢が強い品種を選びましょう。親づるを目的の高さまで伸ばしたあとは摘芯し、子づるをしっかりと伸ばすようにすると、葉も元気に育ち、きれいな緑のカーテンができます。ゴーヤの種類おすすめNo.1は「沖縄あばしゴーヤ」!たくさん採れてグリーンカーテンにも◎
沖縄あばしゴーヤ|いいとこ取りの優秀な品種
「沖縄あばしゴーヤ」は、スーパーなどでよく売られている、濃緑色で太くてずんぐりした紡錘形タイプの品種。果肉が分厚いので、食べ応えがあります。つるがよく伸び、グリーンカーテンづくりに向いた品種でありながら、収穫量が多いのも特徴!収穫したゴーヤから種を採れば、次の種まきにも使えます。GFP松崎さん
ゴーヤをグリーンカーテンにしたい、収穫もたくさんしたい、種も採りたいという要望をすべてかなえてくれるのが「沖縄あばしゴーヤ」です!
沖縄あばしゴーヤの栽培ポイント
日当たりが良く、肥沃な土壌で育てると、つるもよくのび、実付きも良くなります。水切れには注意し、実がなり始めたら2週間に1度のペースで追肥をしましょう!野菜種のプロ 松崎さんおすすめ!沖縄あばしゴーヤの種
たくさん収穫できて大満足!おすすめのゴーヤ2選|百成レイシ2号・節成ゴーヤ300
百成(ひゃくなり)レイシ2号|収穫時期の終わりごろまでたくさん採れる
生長が早く、株が小さいうちから子づるを伸ばし花を咲かせる「百成レイシ2号」。収穫晩期まで果実をしっかり実らせるため、たくさんのゴーヤの収穫を期待できます。百成レイシ2号の栽培ポイント
親づるを1mの高さで摘芯して、子づるを3〜4本に間引きましょう。野菜種のプロ 松崎さんおすすめ!百成レイシ2号の種
節成(ふしなり)ゴーヤ300|人工授粉が大量収穫の決め手
スタートダッシュが早く、比較的早い段階から果実ができる「節成ゴーヤ300」。親づるの節ごとに子づるが伸び、葉の付け根からすぐに花を咲かせます。筋成ゴーヤ300の栽培ポイント
雌花が少ないのが、節成ゴーヤ300の特徴です。マンションやアパートのベランダで育てる場合など、飛んでくる虫も少なく自然に受粉しにくいので、人工受粉してあげると収穫率はさらにアップします!野菜種のプロ 松崎さんおすすめ!節成ゴーヤ300の種
苦味が少ない&実が大きい!おすすめの白ゴーヤ2選|沖縄白ゴーヤ・アップルゴーヤ
沖縄白ゴーヤ|苦味が苦手な人にもおすすめ
果肉が肉厚で、苦味がマイルドな「沖縄白ゴーヤ」。実がつく数は少ないですが、直径が8cmと太く、食べ応えのある大きさです。白ゴーヤの中でも特に純白の実で、味は爽やかですっきりとしているので、サラダにぴったり!初めての人でも無理なく食べられるゴーヤですよ。沖縄白ゴーヤの栽培ポイント
緑のゴーヤよりも草勢が弱いので、夜の寒さに注意しながら、日当たりの良い場所で管理しましょう。大きさが20cm前後になったら収穫どきです!野菜種のプロ 松崎さんおすすめ!沖縄白ゴーヤの種
アップルゴーヤ|かわいい見た目で収穫量も◎
表皮や果肉は白やライムグリーンで、大ぶりなリンゴのような形をした「アップルゴーヤ」。苦味が少ないだけではなく、開花時期を迎えるころはいくつもの黄色い花を咲かせ、収穫もたくさんできます。アップルゴーヤの栽培ポイント
果実をまんまるで大きくするには、水やりと肥料を切らさずに管理することがポイント!寒さには弱いので、暖かく日当たりの良い場所で育てましょう。野菜種のプロ 松崎さんおすすめ!アップルゴーヤの種
種も採れる!固定種のゴーヤの種類|さつま大長れいし
さつま大長れいし|初心者でも育てやすい品種
果実の見た目がキュウリのような細長い形の「さつま大長れいし」。収穫した実から種を採って、次の栽培に使うことができる固定種で、生育旺盛で着果率が高く、収穫量も多いゴーヤです。苦味が強く、シャキシャキとした歯応えのあるので、料理の味のアクセントに!さつま大長れいしの栽培ポイント
日当たりの良い場所で管理し、水切れには注意して育てます。実が大きくなり過ぎると硬くて食べられないので、長さが35cmほどに生長したら収穫しましょう。野菜種のプロ 松崎さんおすすめ!さつま大長れいしの種
育てるゴーヤの種類を決めたら、栽培を成功させるコツを知ろう!
Point1. 栽培スペースは広くとる
ゴーヤは根を浅く広範囲に伸ばすので、栽培スペースをできるだけ広くとりましょう。株間は1m程度はあけるようにすると、株同士がぶつからず生長も良好!プランターで育てるときは、深めのものより表面積の広い幅広タイプを選び、育てるのは1つのプランターに対して1株だけにしましょう。Point2. 表面の土が乾いたら水はたっぷり与える
熱帯アジアが原産のゴーヤは、水が大好き。表面の土が乾いたらたっぷりと与えましょう。プランターの場合は土が乾きやすいので、乾燥させないように気を付けてください。Point3. 肥料は与え過ぎない
ゴーヤは実がなる野菜なので、肥料は株が弱っていたら与えましょう。ただし、与え過ぎると葉やつるの方に栄養がいってしまうので、注意してくださいね。Point4. 収穫量UP!親づるを摘芯&子づるを伸ばす
品種にもよりますが、親づるを摘心し、子づるを伸ばした方が雌花が多く付き、実がなる数も増えます。たくさんの実が付く品種を選び、摘芯を忘れずにしましょう。GFP松崎さん
収獲を増やしたい場合は、本葉が5~8枚くらいで摘芯するのが良いですよ!
Point5. ウリ科との連作は避ける
キュウリやカボチャなどのウリ科の野菜を育てた後に、同じ場所でゴーヤを育てるのはやめましょう。生長不良など連作障害が起きる可能性があります。畑や地植え、プランターでの詳しい栽培方法はこちら
プランターや畑でグリーンカーテンをうまく作るポイント
日よけのためにゴーヤの葉をたくさん茂らせ過ぎてしまうと、風通しが悪くなったり過湿になったりして、生長不良を起こし枯れてしまいます。親づるを摘芯したら、子づるが広く伸びていくように場所を決めてネットに誘引していくと、葉と葉が重ならず、つるも葉もたくさんの光を浴びてのびのびと生長し、きれいなグリーンカーテンができますよ!実を小さいうちに採るようにするのも効果的です。GFP松崎さん
子づるは3〜4本までしか伸ばさないと決めて、ほかは摘芯してしまうのも手です。