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ライター - sana
農業研究センターで6年間、大豆と稲の研究作物の栽培及び実験助手業務に従事。その後、屋上ガーデン・屋上菜園などの管理業務を経て、植物ライターに。植物・園芸サイトやフリーペーパーなどで活動。AGRI PICKでは新規就農者のための野菜の栽培方法や農業経営者の取材を執筆中。…続きを読む

撮影:AGRI PICK編集部
出荷する野菜の実に95%をレストランに卸し、一人で年間140種類以上の野菜を育て、1日たった6時間の作業で収益を上げている「タケイファームから学ぶ時短と収益UPを目指すヒント」を連載中です!
今回は武井さんが自分自身の新規就農時を振り返り、農業の道を歩き出したばかりの新規就農者に向けた、余計な失敗や遠回りをしないための秘訣を紹介します。
新規就農のときに「やらない」と決めたこと

出典:Pixabay
武井さんは農業という職業についてから一年足らずで、市場に卸す親の農業スタイルとは異なる「新たな農業」の道を目指します。その原動力となったのは「農業の地位を上げたい」という強い想いでした。親が農業を営んでいたせいで、友達に「百姓、百姓」と呼ばれからかわれた経験から「農業は嫌な仕事」というイメージを持っていたため、武井さんは農業で絶対に成功したいと考えていました。
▼武井さんが代表を務めるタケイファームについてはこちらの記事をご覧ください。
なぜ「やらないこと」を決めたのか?
やりたくなかった農業をやろうと決め、とりあえず勉強しようと行動を始めた武井さん。本屋に行ってたまたま手にした一冊の本が、29人の新規就農者にインタビューしたドキュメンタリーでした。
武井さんはその本を読んで、新規就農者の2割は農業で成功しているが、残り8割の人が失敗しているという感想を持ちました。
だとすれば、農業に失敗した8割の新規就農者が、やって失敗したことをやらなければ成功する可能性はある。そう考えた武井さんはまず「やらないこと」を決めました。
新規就農者の現実
実際に独立して農業経営を開始した新規就農者の2~3割は5年以内に離農していたり、借入金の返済負担などによって厳しい経営状況に立たされたりする現状があります。
参考:
農林水産省農林水産省 「担い手の動向」より
武井さんが「やらない」と決めたこと
農業に失敗した8割の新規就農者が「やったこと」のなかから、武井さんはいくつかのやらないことを決めました。