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- YumiYamashita
作家・コラムニスト 身体と社会との関わりに関心を持ち、五感、食、日本文化、ヒット商品などをテーマに取材。新聞、月刊誌、週刊誌、大手ニュースサイトにて時事問題からテレビドラマまで幅広く執筆。…続きを読む
前回(連載第7回)は「顧客との信頼関係を築くことが安定した経営を可能にする」ということを、タケイファームとレストランのシェフの関係性を通してお伝えしました。 今回は、営業することなくレストランなどの販売先を獲得してきた、タケイファームの「情報発信術」について紹介します。 ▼前回のタケイファームの記事はこちらをご覧ください。
情報発信がなぜ必要なのか?
「新規就農者が農業経営を成功させる近道は、情報発信に意識を向けることです」とタケイファーム・武井敏信さんは言います。 農家にとって「畑に種をまくことと同じくらい情報発信の持つ意味は大きい」というのです。 しかし、農業を始めたばかりの新規就農者には、栽培や出荷作業に手がかかり、情報発信まで意識が回らず、とても時間をかけられないと感じている人が多いかもしれません。せっかく情報発信としてSNSを始めても、更新が滞ったり、中途半端になるケースを見かけます。 何となく始めても、情報発信がどれほど重要なことなのか理解していなければ長くは続きません。 改めて農家の仕事として、情報発信が欠かせないものなのか考えてみましょう。
情報発信は農家の重要な仕事!
いったいどこまでの範囲が「農家の仕事」と言えるのか。情報発信は息抜きや趣味なのでしょうか、それとも仕事の中にきっちりと位置付けるべきでしょうか。
農家の情報発信は顧客の開拓
タケイファームが出荷する野菜の95%はレストラン卸ですが、その取引が始まるきっかけは以下の3つです。