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ライター - AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む

画像提供:福田俊
いよいよ夏本番!厳しい暑さが続きますが、秋の豊作を目指すなら今が頑張りどきです。もちろん、熱中症対策は万全に行いましょう。
この記事では、8月に植え付けや種まきができる野菜を家庭菜園のプロがピックアップ。おすすめの品種も教えてもらいました!
来月(9月)のおすすめ品目もチェック!
8月に植える野菜の特徴・栽培の注意点とは?

出典:写真AC
8月はとても気温が高い時期。植え付けや種まきができる野菜は、暑さに強い種類や品種であることが条件になります。また、連日猛暑が続くと土がカラカラに乾いてしまうので、水やりはひんぱんに行うようにしましょう。
ここでは、8月前後に栽培をスタートする野菜の種類も紹介します!
6月に植えるおすすめの野菜
サツマイモ

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秋の味覚のサツマイモは、6月に苗を植えて10~11月に収穫します。たくさん収穫するには、窒素肥料を控えることが大切。つる返しをすると芋をよく太らせることができます。
▼サツマイモの詳しい栽培方法はこちら!
黒ダイズ(黒大豆)

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黒ダイズには、早生種・中生種・晩生種があり、種まきの時期が異なります。6月に栽培スタートするのであれば、中生種か晩生種がおすすめです。さやが緑色のうちに収穫すると、黒枝豆としても楽しめます。
▼エダマメ(枝豆)の詳しい栽培方法はこちら!
キュウリ

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キュウリは苗の植え付けが4~8月、収穫は6~10月と長く栽培できる野菜です。6月に定植すれば、夏の間みずみずしいキュウリが味わえますよ!
▼キュウリの詳しい栽培方法はこちら!
トウガン(冬瓜)

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トウガンの定植は、4月中旬~5月中旬が通常ですが、少し遅めの6月でも間に合います。収穫は苗の植え付けから3カ月ほど。地植えの場合は、あまり手をかけずに放任でOK。
▼トウガンの詳しい栽培方法はこちら!
ショウガ(生姜)

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ショウガは4~6月にタネショウガを植え付け、9~11月に収穫します。タネショウガは芽出し作業をしてから、畑やプランターに植え付けるのがコツです!
▼ショウガ(生姜)の詳しい栽培方法はこちら!
7月に植えるおすすめの野菜
アズキ(小豆)

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アズキは、6~7月に種まきして育苗した苗を7月に植え付けます。プランターで育てることもできますよ!
▼アズキの詳しい栽培方法はこちら!
カボチャ

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カボチャの栽培は、春に種をまいて初夏に収穫するのが一般的ですが、7月の種まきで10~11月に収穫する「抑制栽培」も可能。寒い地域では温室があると安心です。
▼カボチャの詳しい栽培方法はこちら!
ニガウリ(ゴーヤ)

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ニガウリの定植時期は一般的に4~5月ですが、7月からの栽培も大丈夫。真夏の炎天下でもすくすく育って、果実を収穫することができます。グリーンカーテンにも最適!
▼ニガウリの詳しい栽培方法はこちら!
オクラ

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栽培に適した温度が25〜30℃と、暑さに強いオクラは7月の定植もOK。2カ月ほどで収穫することができます。オクラの実は、すぐに巨大化して硬くなってしまうので採り遅れに注意しましょう。
▼オクラの詳しい栽培方法はこちら!
ゴマ

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肥料がほとんどいらず、手間もかからないゴマは初心者にもおすすめ。ただ、背が高くなるので土寄せをして倒れないようにする必要があります。
▼ゴマの詳しい栽培方法はこちら!
9月に植えるおすすめの野菜
ハクサイ(白菜)

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ハクサイの栽培は、3月に定植する春まきのほか、8月に種をまき、9月に苗を植える夏まきもできます。晩生種を冬越しをさせる場合は、結球部分を外葉で包む凍害対策が有効です。
▼ハクサイの詳しい栽培方法はこちら!
レタス

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レタスは春まきと秋まき、年2回の栽培が可能です。秋まきの場合は9月に種まきし、10月に苗を植え付けます。穴あきマルチを使うと病気を防ぎ、きれいなレタスが収穫できます。
▼レタスの詳しい栽培方法はこちら!
ザーサイ

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ザーサイは9月に種をまき、栽培をスタートします。虫がつきやすいので、防虫トンネルを設置し、株間もゆったりとるようにしましょう。
▼ザーサイの詳しい栽培方法はこちら!
シュンギク(春菊)

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シュンギクの栽培適温は10~20℃。4~9月まで種まきができ、約3カ月で収穫時期を迎えます。プランターでも栽培可能です。
▼シュンギクの詳しい栽培方法はこちら!
のらぼう菜

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丈夫で育てやすいのらぼう菜は、初心者にもおすすめの葉野菜です。9~10月の種まきで栽培をスタートし、翌年の2~4月に収穫します。
▼のらぼう菜の詳しい栽培方法はこちら!
8月に「植え付け」スタート!おすすめの野菜2選
ジャガイモ(秋ジャガ)

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特徴
ジャガイモの栽培は春植えが一般的ですが、夏に植えて秋に収穫する「秋ジャガ」もおすすめ。冬に貯蔵することで、デンプン質が増えて甘味もアップします!
栽培のコツ
残暑が厳しいと種芋が焼けて腐るため、マルチは使わずに栽培します。
植え付けは、三角ホーなどで溝を切り、30cm間隔で種芋を置きます。種芋と種芋の間にボカシ肥料を一握り置いたら土をかけましょう。芽が出てきたら芽かきをして2本ぐらいに間引きます。その後土寄せを2〜3回行います。
収穫時期
11月
福田先生おすすめの品種
アンデスレッド
鮮やかな赤い皮が特徴の「アンデスレッド」。中の果肉は黄色で、ゆでると甘くてホクホクの味わいに!別名「栗ジャガ」ともいわれる、おいしいジャガイモです。
デジマ
丸くて小ぶりのかわいらしいジャガイモです。程よい粉質とねっとりした食感が特徴で、やみつきになるおいしさ!煮物からフライまで、オールマイティに調理できます。
ジャガイモの育て方と品種についてはこちらの記事で!
オニオンセット(ホームタマネギ)

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特徴
春にまいた早生タマネギの小球を乾燥貯蔵させ、種球として販売しているものを「ホームタマネギ」といいます。種まき・育苗から始める通常のタマネギ栽培よりも、手間がかからず、短い期間で収穫ができるのが魅力!
栽培のコツ
玉ねぎを年内までに太らせるために、どんどん追肥しましょう。
収穫時期
11〜12月
福田先生おすすめの品種
ホームタマネギ
土を耕し、転がらないくらいにホームタマネギを置くだけと植え付けは簡単!初めてタマネギを栽培する人や、プランター栽培にもおすすめです。
・内容量:300g
オニオンセット(ホームタマネギ)の育て方はこちらの記事で!
8月に「種まき」する!おすすめの野菜5選
冬キャベツ

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特徴
春キャベツに比べ、しっかりかたく巻かれた葉が特徴の冬キャベツ。肉厚の葉は、ロールキャベツなどの煮込み料理に最適です。8月に種まきしたら年内に育成し、翌年の1~3月に収穫します。
栽培のコツ
発芽後はそのままにせず、すぐに1本ずつ鉢上げします。暑いからといって日陰に置いていると、ひょろひょろに徒長してしまいます。日当たりと風通しの良い場所で苗を管理することが大事です。
収穫時期
1〜3月
福田先生おすすめの品種
冬美
立性で草勢が強く、良くしまった玉に結球する冬採りキャベツ。肥大性にも優れます。
・内容:小袋
金系201
草勢が強く、しまりの良い大玉に育つキャベツです。球の表面にツヤが出始めたら、収穫のタイミング!
・内容:小袋
金春(きんしゅん)
低温下でも肥大化する、育てやすい品種です。食感はやわらかく、ジューシーで甘みも感じられます。1.5kgほどに育ったら収穫します。
・内容:小袋
冬藍(とうらん)
3kg以上の大玉が収穫できる、中晩生品種。みずみずしく甘さのある味わいが特徴のキャベツです。
・内容:小袋
キャベツの育て方や品種についてはこちらの記事で!
ハクサイ(白菜)

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特徴
鍋には欠かせない、冬野菜の代表「ハクサイ」。早生から晩生種まで、バリエーション豊富な品種がそろっています。
栽培のコツ
冬キャベツと同様、ガッチリした苗作りをしましょう。発芽したらすぐに1本ずつ鉢上げし、日当たりと風通しの良い場所で苗を管理してください。日陰に置いておくと苗が徒長してしまいます。
収穫時期
11〜3月
福田先生おすすめの品種
タイニーシュシュ
結球始めの200g程度のサイズから、種まきから65日後の1.2kgほどのミニハクサイサイズまで、いろいろなサイズで収穫可能。葉質は柔らかく、食味に優れます。浅漬けや鍋物からサラダまで、幅広いレシピに対応。
・内容:小袋
娃々菜(わわさい)
手のひらサイズのベビーハクサイ!葉質は芯まで柔らかいのが特徴です。収穫までの期間が短いのもうれしいポイント。
・内容量:1g
黄ごころ85
球内が鮮やかな黄色のハクサイ。石灰欠乏症やゴマ症など、生理障害の発生が少なく、草勢も旺盛なので栽培しやすい品種です。
・内容量:100粒
オレンジクイン
芯葉がオレンジ色の中早生種。ハクサイ特有の青臭さが少なく、芯葉には甘味があります。漬物や煮物をはじめ、サラダ用にも最適です。
・内容量:100粒
ハクサイの育て方についてはこちらの記事で!
インゲン

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特徴
種まきのタイミングは、3月中旬〜6月に種まきする「春まき」と、8月に種まきする「晩夏まき」の2回。収穫が遅れるとサヤが固くなってしまうため、豆がまだ膨らまないうちに採るようにします。
栽培のコツ
8月15日前後のお盆休みの頃が種まきの時期。支柱は、キュウリ栽培用のものを流用すると良いでしょう。肥料は特に与えなくても元気に育ちます。
収穫時期
10〜12月
福田先生おすすめの品種
ニュービックリジャンボ
なんと、20~25cmほどのジャンボサイズになるインゲン!大きくても食味は抜群、すじもないので調理しやすいのも魅力です。
・内容量:200粒
ケンタッキーワンダー
サヤの形から「ドジョウインゲン」とも呼ばれる「ケンタッキーワンダー」。やや厚みのある平サヤでスジがなく、かたくなりにくいので、おいしく食べられます。
・内容量:30ml
王湖
地際から房なりする、多収タイプのインゲンです。スジなしのサヤで柔らかく、食味に優れます。
・内容量:1dl
インゲンの育て方についてはこちらの記事で!
ダイコン(大根)

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特徴
秋野菜の代表的な野菜といえばダイコン。お馴染みの青首ダイコンからミニサイズまで、品種もいろいろ!耐暑性のある品種も多いので、育てやすさの点でもおすすめです。
栽培のコツ
生育初期に、ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイムシ)に食害されると致命的です。種まきをしたら、すぐに防虫ネットを設置しましょう。
収穫時期
11〜12月
福田先生おすすめの品種
若誉
短くずんぐりとした形が特長の「若誉」。葉はやや小ぶりなので、密植栽培に向いています。 比較的暑さや寒さに強く、作りやすい品種です。
・内容量:20ml
干し理想
練馬大根は、干し大根やたくあん漬けに加工される、家庭ではお馴染み品種です。こちらは、干したくあん用として最適な細身の形状の「干し理想」。ややかための肉質で、おいしいたくあん漬けが作れます。
・内容量:20ml
献夏青首(けんかあおくび)
夏期栽培に適した青首ダイコンです。萎黄病や軟腐病、ウイルス病に強く、裂根もない栽培しやすい品種です。肉質がかなりかたいので、刺身のツマなど加工用に最適。
・内容:小袋
夏みのり
耐暑性が強く、裂根やこぶ症など、高温時の障害も少ない夏まき用の青の青首ダイコンです。肌はなめらかで、しっかりと詰まった肉質が特長。
・内容量:20ml
雪美人
長さ約10cm、根径は3~4cmになる、極早生のミニダイコンです。ピリッとした辛みがあり、大根おろしなどの薬味に最適。ミニサイズなので、プランター栽培にもおすすめの品種です。
・内容:小袋
ダイコンの育て方についてはこちらの記事で!
「ハイマダラノメイガ」対策はこちらをチェック!
レタス

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特徴
リーフレタスや結球レタスなど、サラダには欠かせないレタス。春まきのほか夏まきもできるので、ぜひ挑戦したいところ。プランター栽培には、半結球のミニレタスがおすすめです。
栽培のコツ
気温の高い夏場は発芽率が下がりがち。耐暑性のある品種を選びましょう。暑い中無事発芽すれば、あとは順調に育てて収穫するだけ!
収穫時期
11〜12月
福田先生おすすめの品種
マノア
こぶし大の大きさの、半結球タイプのミニレタスです。種まき後50~60日で収穫できる超極早生種。耐暑性があるので育てやすく、家庭菜園にはおすすめの品種です。
・20ml
オリンピア
耐暑性があり、耐病性も強い夏作に最適な品種。玉はしまりの良い豊円球で、重さ500g前後で収穫ができます。種まき後60~65日で収穫可能な極早生です。
・内容量:1.5ml
グリーンウェーブ
立性で葉数が多く、葉に適度なウェーブが入るリーフレタスです。草勢が強いので育てやすいのも魅力。
・内容量:2ml
コロッセオ
「ロメインレタス」とも呼ばる、人気のイタリア野菜。熱を通してもシャキシャキとした食感を失わないので、炒め物にしてもおしく食べられます。
・内容量:80粒
チマサンチュ 青葉種
焼肉には欠かせない「サンチュ(チマサンチュ)」!ウェーブがかったしなやかな葉で、食感に優れます。葉をかきとるように収穫すれば、長く楽しめます。青葉のほかに赤葉タイプも。
・内容量:1ml
レタスの育て方についてはこちらの記事で!
プランターで野菜を栽培する際のコツは?

出典:写真AC
ベランダなどの狭いスペースで野菜を育てるなら、プランターや鉢での栽培に挑戦してみましょう!福田先生に、プランターで野菜を育てる際のコツを聞いてみました。
Q. プランター・鉢のサイズは?
福田先生:スペースが許すなら、サイズは大きいほど良いでしょう。
プランターについてはこちらの記事で!
Q. 種まきや植え方の違いは?
福田先生:畑と一緒でOKです。
Q. 水やりのコツは?
福田先生:土が乾いたら水をたっぷり与えましょう。プランターは、畑のように地下水が上がってくるわけではありません。雨がなければ水分はなくなるので、水やりが必要です。当然露地よりは水やりの頻度は高くなります。
Q. そのほか注意点は?
福田先生:プランターでも虫は容赦なくやってきます。防虫ネットか不織布のベタがけをすると良いでしょう。
防虫ネットについてはこちらの記事をチェック!
8月は暑さに注意して作業しよう!

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真夏日が連日のように続く8月は、暑さには十分注意して、こまめに水分補給しながら作業しましょう。種まき・植え付けする野菜は高温に強い品種を選んで、無事収穫までこぎつけましょう!