ブロッコリー|基本の育て方と本格的な栽培のコツ

農業に興味を持っている方や家庭菜園で本格的に野菜作りをしている方、そしてこれから始める初心者の方にもわかりやすいブロッコリーの育て方を紹介!ブロッコリー栽培に欠かせない土づくりや病害虫、生理障害の原因、収穫適期の見分け方などを説明します。


ブロッコリー

撮影:AGRI PICK編集部
農業に興味を持っている方や家庭菜園で本格的に野菜作りをしている方、そしてこれから始める初心者の方にもわかりやすいブロッコリーの育て方を紹介します。ブロッコリー栽培に欠かせない土づくりや病害虫、生理障害の原因について、植え付け時期や土寄せ、水やり、追肥、収穫適期の見分け方など詳しく説明します。

ブロッコリーについて

ブロッコリー
撮影:AGRI PICK編集部
ブロッコリーといえば、通常は頂花蕾(ちょうからい)部分と茎ごと収穫する茎ブロッコリーが市場に並びますが、近年では栄養価が優れた発芽して間もないスプラウトも大変人気です。また、最近では柔らかい葉も販売され、ケールのようにスムージーなどに使われています。
日本には明治の初めに伝わりましたが、本格的にブロッコリーが日本の食卓に並ぶようになったのは1970代以降です。今では周年市場に出回り、なくてはならない作物に成長しました。
植物名  ブロッコリー
学名  Brassica oleracea var. italica
英名  Broccoli
科名  アブラナ科
属名  アブラナ属
原産地  地中海沿岸地域
生育適温  10~20℃
花蕾肥大の適温  15〜20℃位

特徴

ブロッコリーは野生種のケールを起源とするアブラナ科の仲間で、花蕾(からい)と茎の部分が肥大します。
生育に適した温度は10〜20℃ほどで、5℃以下の低温や25℃以上の環境で生育が抑制されます。トマトやナスに比べて耐寒性は強い方ですが、0℃以下では葉や花蕾にアントシアニンが発生するなどの低温障害が、25℃以上では高温障害が発生しますが、早生・中生・晩生などの品種によって栽培に適した環境がかなり違ってきます。

ブロッコリー、葉、螺旋状
出典:Pixabay
ブロッコリーの葉は、ちょうど6枚目の葉(本葉)が1枚目の葉と重なるように、規則的に茎のまわりから螺旋状につきます。
葉の数を増やすことで大きな花蕾を収穫することができますが、葉が作られる時期に生育不良になると低い節で小さな花蕾が作られてしまいます。

花蕾

ブロッコリー、茎、わき芽
出典:Flickr(Photo by:Nick Saltmarsh
一般的には概ね15℃以下(長日条件下ではだいたい20℃以下)の低温によって花蕾が形成されますが、極早生や早生など品種によっては、生育が順調であれば多少温度が高くても花蕾が作られます。
花蕾肥大の適温は15〜20℃位です。花蕾は主茎だけでなく、側枝からも発生します。頂芽優勢の強い品種の側枝の発生は少ないですが、弱い品種においては多数側花蕾が発生します。
※頂芽優勢とは、主茎の先端部分で頂点にある芽の生長がほかの部位よりも優先して生長する現象のこと。

ブロッコリー、花蕾、リーフィー
出典:Flickr(Photo by:Ting Chen
花蕾形成後に低温が続かず、高温環境下において著しく花茎が伸長して花蕾表面から突き出て花が咲き、種ができます。

スプラウト

ブロッコリースプラウト
出典:Flickr(Photo by:Julie Gibbons
ブロッコリースプラウトに含まれる「スルフォラファン」という成分が、健康に良いとされ近年需要が増えています。

▼ブロッコリースプラウトのことならこちらをご覧ください。

栽培時期

新規就農レッスン 栽培カレンダー ブロッコリー2
育てる地域や栽培する品種によって植え付け時期が異なります。苗を購入するときに確認しましょう。
※屋外の畑で作物を栽培する「露地栽培」のほかに、「温室」や「ビニールハウス」などの施設で栽培する方法があります。栽培カレンダーは主に露地栽培の時期です。

▼家庭菜園でのブロッコリー、茎ブロッコリーの育て方のことならこちらをご覧ください。

栽培準備

ブロッコリー、苗
出典:写真AC
作付け計画をたて、種や苗を注文したら、定植に向けて畑の準備を済ませましょう。

▼ビニールハウスなど設備関係のことならこちらをご覧ください。

収量

1a(100平方メートル)で97kgほど収穫することができます。
出典:作物統計調査 平成29年産野菜生産出荷統計
「都道府県別の作付面積、10a当たり収量、収穫量及び出荷量」(農林水産省)
(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00500215&tstat=000001013427&cycle=7&year=20170&month=0&tclass1=000001032286&tclass2=000001032933&tclass3=000001121095)(2019年10月2日に利用)

種や苗の用意

地域の種苗会社やホームセンターから購入することができます。
種類 主な品種 主要産地
中早生種  おはよう、サマードリームなど  北海道、埼玉、香川、長野など
晩生種  晩緑99Wなど  愛知、香川など

1aあたりの苗の数

ブロッコリー
出典:写真AC
1a(100平方メートル)あたり約400〜450苗ほどですが、栽培する時期や品種によって株の大きさが異なるので用意する苗は多少前後します。
育苗する場合は、1aあたり5〜7mlほど種を用意します(1セルに2本植えにする場合は倍の量を用意)。種まきの作業がしやすいようにコート種子を使うとよいでしょう。

土づくり

排水性、通気性、保水性の整った団粒構造の土質は、微生物が多く住む作物にとって良い土壌です。作物を作る土壌の状態が良ければ、石灰資材など多く投入する必要がない場合もあるので、栽培の前には必ず土壌診断をし、pH、ECなどを測定したうえで、診断結果に基づいた適切な堆肥資材等の散布を心がけましょう。

▼土づくりや土壌診断のことならこちらをご覧ください。

土壌pH

pH5.5~6.0が適しています。pH5.0以下になると、根の生育が悪くなります。

適した土壌

理想的な土壌は、排水性、保水性、通気性に優れた有機質を多く含む土です。ブロッコリーは乾燥には比較的強いですが、湿害には弱いため、排水性の悪い土壌では高畝で育てるなどの対策を行いましょう。

連作障害

ブロッコリーはアブラナ科野菜なので、根こぶ病の発生していない土壌を選び、4~5年以上の輪作を行いましょう。

▼土壌消毒のことならこちらをご覧ください

「おとり大根 CRー1」や「コブ減り大根」などを植えたり、ネギと混植したりすることも根こぶ病に有効な防除方法です。

ITEM
コブ減り大根
根こぶ病菌は、9〜30℃で活動し、20〜24℃で最も活発になるので、その時期に栽培すると効果が期待できます。
根が肥大しないタイプの大根ですき込みやすく、雑菌の繁殖が軽減できます。
すき込み後は一定期間(夏季で3〜4週間以上)おいてから後作の栽培に入ります。
※「スルスルファミド剤」など土壌中の胞子を眠らせるタイプの農薬を施用されている圃場では、 おとり効果が期待できないので、農薬の使用中止後に2〜3年経過した圃場で利用してください。

・容量:1kg
・播種適期:中間地・暖地 ( 3〜6月、9〜10月)、冷涼地(4〜9月)
・栽培期間:播種後5〜8週間以上が目安
・播種量:10a あたり3kg


▼ネギの育て方ならこちらをご覧ください。

肥料

10平方メートルあたり窒素200~300g、リン酸150~250g、カリ200~300g位を使用します。
生育初期に窒素の量が多過ぎると、過繁茂になって軟腐病が発症しやすくなるので注意しましょう。
作物の性質 元肥
早生・中早生種  肥料全量の2/3
中生・晩生種  肥料全量の1/2
▼肥料のことならこちらをご覧ください。

畝立て

移植機や収穫機を使う場合は、使用する機械の仕様に合わせた畝の向きや高さ、幅にする必要があります。一般的に1条栽培時の畝幅は70cm位、2条栽培時の畝幅は140cm位です。畝の高さは圃場の排水性に合わせて調整しましょう。

▼耕運機、鍬のことならこちらをご覧ください。

▼マルチ栽培のことならこちらをご覧ください。


育て方

ブロッコリー、植え付け
出典:写真AC
畝や種、苗の準備が整ったら栽培のスタートです。

育苗

育苗トレイなど土の量が少ないものは2〜4葉位まで、ポリポットでは5〜6葉ほどまで育ててから植え付けます。

播種

発芽に最適な温度は20〜25℃位。光を好むので覆土は軽めにします。
育苗箱やセルトレイなどに播種板(ポットル)を使って1〜2粒ずつ種をまきます。

【ポリポットへの移植】
本葉1〜2枚のころポリポットに移植します。
4〜5葉になったら、間隔を広めにとって風通しの良い環境を心がけましょう。

ITEM
ポットル(ペレット種子専用播種機 )
レタス、白菜、キャベツ、ブロッコリー、ねぎなどのペレット種子を1粒ずつ播くことができます。
使い方は、ポットルにペレット種子を約5千粒入れてゆっくりゆすり、スライド板の小穴にペレット種子を入れます。小穴に種子が入ったら、手前の種子寄せ部に余計な種子を寄せて、セルトレイに位置を合わせてゆっくりとスライド板を押します。
※ペレット種子専用です。裸種子はまかないでください。

・規格:ユープラグトレイ 128穴 Lサイズ専用


▼育苗トレイのことならこちらをご覧ください。

灌水

播種後は土を乾燥させないようにしますが、過湿状態だと空気の量が不足してしまい、発芽が抑制されてしまいます。
育苗中もやや灌水(かんすい)を控え気味にして、徒長や立枯病などの発生を防ぎましょう。
※灌水とは水を注ぐこと、植物に水を与えることです。灌水ホース、灌水装置など農業でよく使用する言葉なので覚えましょう。

管理

日中の温度は18〜25℃、夜間は5〜10℃位にします。発芽後はしっかり子葉に光を当てて、光合成を促しましょう。
ハウスなどで育苗をしている場合は、植え付けの3日前位から圃場の気温にならすため外気温に当てます。定植後の急激な温度変化はボトニングが起きやすくなるようです。
※ボトニングとは、花蕾が十分に育たず、小さくなる生理障害のことです。

ブロッコリーは育苗のスタイルが多彩!
ブロッコリーは育苗の際「期間を伸ばして老化させた苗にあえて追加の肥料を与えない」「定植1週間前から灌水の代わりに0.3%の食塩水を与える」「苗をわざと寒さにあてアントシアニンを増加させる」「1セルに2粒まいてそのまま圃場に植え付ける」など、一見劣悪と思われる環境で苗を育てることで、品質や収量を上げる工夫が多くなされている作物です。品種、時期、栽培環境によって、さまざまな栽培方法に挑戦してみてください。


植え付け

植え付け前は、畝に十分灌水を行い水分を与えます。苗にも水分をしっかり吸収させます。畝にマルチを貼る場合にも、あらかじめ水分が十分にあるか確認しましょう。

植え付けは天気のいい日に!
暑すぎたり気温が低すぎる環境での植え付けは避け、天候の良い日に行いましょう。風の強い日や悪天候時の植付けは、苗の活着が遅れ、初期生育が悪くなります。

▼灌水チューブのことならこちらをご覧ください。

株間

品種にもよりますが、株間は30~50cmほど間隔を空けて植え付けます。苗の植付け後、根が活着するまでの約1週間は、土が乾燥状態にならないように管理します。

深植え

本葉2〜4枚、または5〜6葉位まで生長した苗を植え付けます。深植えにすることで不定根が発生し株の生育を旺盛にします(排水性の悪い土壌では深植えは控える)。

寒さ対策

本葉2〜3枚ほどの小さな苗は寒さに弱い傾向があります。植え付ける時期によって寒さに強い品種を選んだり、植え付け後に不織布をかけるなど環境に合った対応を行いましょう。

ITEM
不織布 パオパオ90
ハウスはもちろん露地など、作物の増収、品質向上、出荷時期調整を可能にする農業用ベタがけ資材です。
通気性が良く、光や水も通すため、苗床や圃場を作物ごと柔らかく包み込み、大切な作物にとって良好な生育環境を保ちます。
冬季の乾燥や凍霜害から、アブラムシ・コナガなどの害虫の抑制や、鳥の害から作物を守ります。

・サイズ:1.8×200m
・材質:ポリプロピレン
・光線透過率:約90%
・色:ホワイト


ITEM
ダイオベタロン DT-650
透光性が良いので太陽光線を十分生かし地温を上げ、 熱線(赤外線)を逃がしにくいので、保温性に優れ、露地栽培での作物の生育を促進します。
吸湿性のPVA製ですので露・霜を吸着し、霜害も防ぎます。
耐候性と耐久性に優れ、長期にわたり使用可能です。

・サイズ:150cm × 100m
・材質:PVA(ポリビニルアルコール)
・遮光率:約35%
・色:透明


ITEM
ソフトユーラックカンキ SUK50A 
高温期のトンネル内光質をソフト化し、作物にも人にも優しい環境を作り出します。
太陽光線を散光化することで作物が均一に生育し、葉焼けの抑制効果があります。
トンネル内の昼夜の温度差が少なく、湿度が抜ける為作物が健全に生育します。
朝夕の換気作業が大幅に省力化でき、大規模栽培に好適です。

・サイズ:厚さ0.05mm×幅185cm×長さ100m
・本数:2本入り

仕立て方

花蕾の重さは少なくなりますが、1本の苗から2つの頂花蕾を収穫することができます。
※品種によっては、わざわざ摘芯しなくても大きな側花蕾が収穫できるものもあります。

2本仕立て

本葉4〜5枚のころ、下の葉を2〜3枚残して摘芯します。その後伸びてくるわき芽を2〜3本残して、それぞれの頂花蕾を収穫します。

水やり

ブロッコリー、水やり
出典:Flickr(Photo by:U.S. Department of Agriculture
基本的に水やりは午前中に行います。暑い時期の水やりは、日中を避けて気温の低い早朝か夕方に行わないと根を傷めてしまいますので注意しましょう。

土壌の排水に要注意!

ブロッコリーは湿害に弱いので、大雨が降ったときなどは土壌の排水に注意します。しかし、花蕾肥大期には水分が必要なので乾燥させないように水を与えます。
▼土壌水分計のことならこちらをご覧ください。

追肥

追肥は育てる時期や品種によって違いがあります。
作物の性質 追肥
早生・中早生種 ・肥料全量の1/3
・追肥の回数は2回に分ける
・1回目:定植して1週間~10日ごろ
・2回目:定植して2週間~20日ごろ
中生・晩生種 ・肥料全量の1/2
・追肥の回数は3~4回に分ける
・1回目:定植して1週間~10日ごろ
・2回目:生育中期
・3~4回目:花蕾発生後

中耕・土寄せ

追肥を与える際、除草を兼ねて中耕や土寄せを行いましょう。
枯れ落ちた下葉を取り除き、土寄せをすることで不定根が発生して花蕾のつきが良くなったり、強風で倒れたりするのを防ぎます。
※中耕とは、作物を育てている期間に土壌の通気性を高め、作物の根の発育を促すために浅めに耕すことです。

収穫

ブロッコリー、収穫
出典:Pixabay
ブロッコリーは品種ごとの特性や、栽培時期によって収穫までの日数が異なります。

収穫方法

収穫はブロッコリー自体の温度が低い早朝から午前中にかけて行います。

頂点花蕾

ブロッコリー
出典:写真AC
花蕾全体がよくしまり、蕾(つぼみ)が膨らみ過ぎる前に収穫します。特に高温期は収穫適期が短いので注意しましょう。
花茎を15cm程度つけて包丁でカットします。 その際、切り口が雨などで濡れ、そこから腐れないようにお日様に向かって斜めにカットすると、切り口が早く乾きます。

ブロッコリー、収穫、紫色、アントシアニン
出典:写真AC

アントシアニン
低温によるアントシアニンの発生によって、花蕾が紫色になることがあります。これは寒さによって野菜が凍ってしまわないように、デンプンを糖に変える機能で甘味が増した状態です。一般的に市場価値は落ちますが、近年では再評価される傾向にあります。


側花蕾

頂花蕾の収穫後、側花蕾というわき芽の部分も収穫することができます。頂花蕾を収穫してから2週間後ごろから順次収穫しましょう。

ブロッコリーの葉

最近のスムージー人気によって、花蕾収穫後の抜き取られて捨てられてしまう葉の部分も販売されるようになりました。
側花蕾の収穫が続いている際は、わき芽に陽が当たるように不要な葉をカットして収穫します。

▼収穫時のおすすめグッズはこちらをご覧ください。

出荷

ブロッコリーは収穫後、切断部分から水分が蒸発します。温度が高い環境で出荷作業を行うと呼吸量も増えるため鮮度がどんどん落ちていきます。収穫後は出荷から輸送に至るまで低温(0〜5℃ほど)での「コールドチェーン」の整備が欠かせません。
※コールドチェーンとは、生産地から商品としてお店に並ぶまで一定の温度で保ったまま流通する方法のこと。

病害虫

ブロッコリー、害虫
出典:写真AC
ブロッコリーを栽培する上で、かかりやすい病気や気を付けたい害虫について紹介します。

▼ハウス栽培での病害虫対策にはこちらをご覧ください。

▼病害虫対策に欠かせない農薬のまとめ

かかりやすい病気

ブロッコリーは多湿状態で病気になりやすい傾向があります。

▼植物全体の病気のことならこちらをご覧ください。

▼台風後の病気を防ぐ対策についてはこちらをご覧ください。

軟腐病

細菌が作物に侵入することで感染し、黒く腐敗して異臭を放ちます。比較的高温多雨の多湿条件下で発生します。

苗立枯病

生育初期の幼苗期に発生しやすく、地ぎわの茎がくびれて枯死する糸状菌(カビ)による病気です。

根こぶ病

アブラナ科植物にのみ発生し、根の表層で感染する土壌病害です。感染が広がると作物の生育を阻害し、萎れて枯れてしまいます。

べと病

地ぎわの外葉に不整形な淡黄色の病斑が生じ、株全体に広がる糸状菌(カビ)による病気です。多湿環境で発生しやすい傾向があります。

モザイク病

葉がモザイク状に黄化するアブラムシを媒介に発病するウィルス性の病気(種子伝搬の可能性も有)です。

食害する害虫

ブロコリーは害虫の他に、害虫被害がおさまる11月以降はヒヨドリなどの害獣による葉の食害にも注意が必要です。

アオムシ

アブラナ科の植物、特にキャベツを好んで食害します。体は緑色で、細かな毛があるチョウ目シロチョウ科の幼虫です。

コナガ

アブラナ科の植物を好んで食害する、世界各地に分布するチョウ目スガ科の幼虫です。幼虫を刺激すると、体をくねくねさせながら後退りして、糸を吐きぶら下がるという行動をとります。

ネキリムシ

幼苗の地ぎわの茎や葉柄を夜間に切り倒して食害する害虫で、チョウ目ヤガ科幼虫の総称です。

ヨトウムシ

「夜盗虫」の名の通り夜に活動し、日中は葉裏や株元の浅い土中に潜んでいるヨトウガの幼虫です。

ハイマダラノメイガ(芯食い虫)

チョウ目メイガ科の幼虫で、幼苗期の生長点を狙って食害する別名「ダイコンシンクイムシ」といわれています。

▼そのほかの病害虫対策のまとめ

生理障害

ブロッコリー、生理障害
出典:Flickr(Photo by:Bosque Village
ブロッコリーの生理障害は主に花蕾の異常を引き起こします。

花茎空洞症

被害状況 茎の中心部に空洞ができます。
原因  窒素過多や土壌水分過多が原因で、生育旺盛な株に多く発生します。

リーフィー

被害状況 「さし葉」や「葉挿し」とも呼ばれ、花蕾の中に小さな葉が出ます。
原因  花蕾の発育中に30℃以上の高温にあうと発生し、窒素過多で助長します。
▼高温障害についてはこちらをご覧ください

ボトニング

被害状況  花蕾が十分に育たず、小さくなること。
原因  植物体が小さい内に長期低温にあったり、肥料不足が原因で発生します。
▼低温障害のことならこちらをご覧ください。

不整形花蕾

被害状況  花蕾面が凸凹していたり、蕾の発育や着色が不均一になる。
原因  活着不良、高温条件、窒素過多が原因で発生します。
▼そのほかの生理障害のまとめ

栽培のまとめ

ブロッコリー、栽培
出典:写真AC
ブロッコリーは1980年ごろからの緑黄色野菜のブームに乗って、広く全国に普及しました。栄養価にも優れていることから、未だ人気の衰えない野菜です。また、最近の健康志向の生野菜を取り入れたドリンク「スムージー」人気もあって、ブロッコリーの葉がケールと同じような葉野菜として徐々に市場に出ています。ブロッコリーは、頂花蕾を収穫した後も、側花蕾、葉と収穫できる部分が多く、長い間収穫時期が続く野菜として、ぜひ栽培してみましょう。

経営指標

ブロッコリー栽培
出典:Flickr(Photo by:ilze long
新規就農者として野菜作りを本格的に始めるならば、農業経営の見通しが不可欠です。職業として生活を成り立たせ、なおかつ豊かなものにするために、しっかりとした農業経営の指標を持ちましょう。

需要動向を調べる

ブロッコリーは、サラダやお肉料理の付け合わせの緑黄色野菜として大変人気です。平成26~27年度の調べで、ブロッコリーの購入は、年間1人当たり1300gの購入量でした。海外からの生鮮ブロッコリーは減少傾向ですが、冷凍食品としてのブロッコリーは多く輸入されているようです。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

卸価格を調べる

ブロッコリーは、季節や品種によっても価格の差が出ますが、平成27年度の調べで卸価格は1kgあたり206~525円、平均で394円で取引されています。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

販売価格を調べる

ブロッコリー
出典:Pixabay
卸価格同様にブロッコリーの販売価格も季節や天候などの影響で前後しますが、1kgあたり国産の標準品で881円ほどです。
出典:生鮮野菜価格動向調査(平成28年4〜6月分)(農林水産省)
(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00500215&tstat=000001013427&cycle=7&year=20170&month=0&tclass1=000001032286&tclass2=000001032933&tclass3=000001121095)(2019年10月2日に利用)

10aあたりの経営収支

ブロッコリー栽培の主要産地である、の経営収支を例に挙げて簡単に説明します。
地域 収量(kg) 粗利(円) 経営費(円) 農業所得(円) 労働時間
 新潟(秋) 900 297,600 196,935 110,000 110
出典:新潟県庁

◆経営費

ブロッコリー栽培における経営費とは、ブロッコリーを生産するために使った経費のことです。具体的に挙げると、肥料、農薬、地代、土地改良費、雇用労働、農業機械(減価償却費)、利子などです。

◆農業所得

農業所得は粗利から経営費を引いた金額になるので、経営費を上手にやりくりすることで所得もアップするということがいえます。

◆労働時間

労働所得を労働時間で割ると、ブロッコリー栽培の時給計算ができます。新潟(秋)の例でいうと、農業所得110,000円÷労働110時間=1,000円。つまり時給1,000円として換算します。

◆経営の状態を大まかに捉える

ブロッコリーの経営収支から、どのくらいの規模で栽培すると収益はどのくらいあるのかなど、あらかじめ調べることで用意する苗の本数や、ブロッコリーの他に育てる作物の種類を増やすなど、最初から計画をしっかり立てることが重要です。

▼農業の補助金や収入など就農の基礎知識

新規就農までの流れ

新規就農者への道は、各都道府県にある農業の支援機構などに相談してみることから始めます。相談から農地の準備までの7つのステップを踏みながら、その土地の一員として「自覚」と「信頼」を第一に考えて、地域に溶け込んでいきましょう。
 1. 相談  実際に相談窓口で相談(忙しい方にはメールでの対応もできます)。
 2. 情報収集  研修先や農業普及センター、農協、営農のプロのアドバイスや手助け先の獲得。
 3. 経営像  各都道府県の経営指標を参考にして、自身の農業計画を立てる。
 4. 就農計画  農地の確保、栽培作物の選定、農業技術の取得方法、資金などの具体的なプランを作り。
 5. 農業技術  栽培に適した作物、栽培方法などを身に付ける。
 6. 資金確保  自己資金、公的助成金・融資の確認。
 7. 農地の準備  その他の住居や農機具、農業施設等の準備。
参考:全国新規就農相談センター
▼新規就農のことならこちらもご覧ください。

紹介されたアイテム

ポットル(ペレット種子専用播種機 )
不織布 パオパオ90
ダイオベタロン DT-650
ソフトユーラックカンキ SUK50A 

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sana

農業研究センターで6年間、大豆と稲の研究作物の栽培及び実験助手業務に従事。その後、屋上ガーデン・屋上菜園などの管理業務を経て、植物ライターに。植物・園芸サイトやフリーペーパーなどで活動。AGRI PICKでは新規就農者のための野菜の栽培方法や農業経営者の取材を執筆中。

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