農業・ガーデニング・園芸・家庭菜園マガジン[AGRI PICK] > 農業資材 > 防風ネットの効果と張り方|台風から野菜を守る!ネットや支柱の選び方からおすすめの製品紹介など徹底解説

防風ネットの効果と張り方|台風から野菜を守る!ネットや支柱の選び方からおすすめの製品紹介など徹底解説


台風のような強い風から野菜や果樹を守る防風ネット。網目状ではあるものの、風の流れを変え風圧を軽減する効果があるんです。支柱の差し方やネットの張り方を含めた防風ネットの設置方法、そして作業時にあると便利なアイテムをご紹介します。

AGRI PICKではアフィリエイト広告を利用しています。当サイトの記事で紹介された商品を購入すると、売上の一部がAGRI PICKに還元されることがあります。

Avatar photo ライター
AGRI PICK 編集部

AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク
  • Pocket
  • Feedly


台風で稲が倒れた

出典:写真AC
夏から秋にかけての台風や突風など、天候による農作物の被害は毎年多く出ています。稲が倒れたり、果実が落下したり、屋根が飛ばされるといったことも。
防風ネットで、台風などの強風から畑の作物やハウスを守りましょう。

防風ネットとは?

「防風ネット」とはその名の通り、風を防ぐ(風からの影響を少なくする)ためのネット。通常のネットとは違い、網目状ではなく、このネットでガードした部分に風が極力当たらないようにするためのネットです。通常、支柱などで固定して使用します。軽くて丈夫であり、風よけに加え、防砂や防雪に適したものもあります。

防風ネットの効果

防風ネット
出典:写真AC
台風など直接風の影響を受けそうな場所に設置することで、風や砂による作物へのダメージを防いでくれます。防風ネットは、防風ネットの高さの20倍くらいまでの距離の範囲で、風を弱める働きの効果があります。たとえば高さ2mのネットであれば、40m先の範囲まで風の勢いを弱めることができます。

また強風対策以外にも、虫よけや鳥よけや動物よけなど、幅広く活用できます。遮光性もあるので目隠し効果もあります。

防風ネットの種類

防風ネット
出典:写真AC
防風ネットの網目のサイズは、小さいものから大きいものまであります。ネットのカラーも一般的な、ブルーやグリーンのほか、風景に溶けこむ色合いなど、バリエーション豊富です。

サイズによる違い

一般的に販売されている網目サイズは、1~4mmが主流です。防風ネットは、目合いが小さくなるほど防風効果が高くなりますが、平常時は風通しが悪くなって夏場は蒸れたり、日光を通しにくくなったりすることもあります。適度に風通しをよくするためにも、4mmをおすすめします。

色による違い

防風ネットには、ブルーやグリーン、ホワイトやブラックやシルバーといった色のほか、日常風景に溶け込む景観色もあります。青色や緑色は虫を引き寄せやすく、黒は汚れが目立ちにくいのが特徴です。

防風ネットの選び方

防風ネットの選び方
出典:写真AC
防風ネットを購入する際に、どのようなサイズや色を選べばよいか迷う方も多いと思います。防風ネットの選び方のポイントをご紹介します。

ハウスを守るなら、サイズは屋根の高さ以上のものを選ぶ

ビニールハウス
写真提供:こぐま農場
防風ネットはビニールハウスを守るために設置することもあります。風はビニールハウスの大敵。ビニールハウスを囲むように支柱を立て、ネットを張ります。サイズは屋根の高さ以上のものを選んで張りましょう。

色を選ぶ

防風ネットは、青色や緑色などが一般的に多く使われています。ハチやチョウ、コガネムシ、テントウムシなどの昆虫類は、青や緑のネットの色をめがけて、集まってきやすいという特徴があります。ほかにも防風ネットの色には、汚れが目立ちにくい黒色や、見た目があざやかな白色のネットのほか、日常の風景になじみやすい景観色ネットなどがあります。用途によって色を選びましょう。

防風ネットの張り方

防風ネットの張り方
出典:写真AC
ここからは、強風に耐えられるしっかりした防風ネットを張るポイントと合わせて防風ネットの張り方をご紹介します。

Step1. 支柱を用意する

まずは防風ネットを張るための支柱などを用意します。ネットを固定する支柱は、単管パイプを使うことが多いです。
・支柱(単管パイプや防腐処理済みの木製の杭など、いずれも直径6~8cm以上のものが安全)
・支柱を打ち込む道具(ハンマーなど)
・ネットを杭に固定する部材(パッカーやロープなど)

Step2. 基礎となる地面に穴をあける

まず、支柱の基礎ともいえる穴を地面にあけます。圃場を囲うように外側のラインに沿って1~2m間隔であけていきます。穴の深さは30~50cmほど。支柱は地面に深く差すほど強度が増しますが、基礎に水がたまると支柱が倒れてしまうため、排水性が高い場所を選びましょう。
農業支柱用の掘削機を使うと便利です。

掘削機 スクリュースコップ2

スクリュー方式で、下穴を簡単に開けることができます。パイプや杭などを立てる際の下穴堀りに便利!。防風ネット、ハウス支柱など、あらゆる支柱を立てる際に役立ちます。

サイズ本体長さ82×ハンドル長さ30×スクリュー直径4.8cm

Step3. 穴に支柱を差し、ネットの両端を固定する

支柱を打ちこみます。支柱が倒れないように穴の深くまで打ち込みます。支柱が固定できたら、ロープもしくはワイヤーなどを使って、ネットの両端を支柱にロープなどでしっかりと固定します。
また鋼管にロープやワイヤーを直に取り付けるのではなく、「農業用パッカー」や「柱吊キャップ」「単管用スムーサー金具」を単管に取り付けてから、そこにワイヤーを接続する方法もあります。

DAIM 菜園かんたんパッカー φ16mm

ビニールシートの固定やネット張りの固定にとても便利。イボ付パイプにも使用でき、シートをキズつけません。

適合支柱サイズ外径16mm
容量10個入り
カラーライトブルー


単管パイプクランプ38mm

単管スムーサー金具よりも低価格で丈夫な単クランプ。ワイヤーなどを支柱に固定します。パイプを自由自在に組み立てられる、パイプ結びにあると便利な金具です。 直接ビスで止められる、配管の止め金具として使いやすいです。支柱の補強や柵作りなどに活躍します。

サイズ直径38mm
材質スチール クロメートメッキ仕上げ

Step4. 支柱にワイヤーをつける

ネット
写真提供:こぐま農場
支柱にも金具を通してワイヤーをつけます。さらに防風ネットに直接ワイヤーを通すと破れやすくなるため、まず防風ネットに専用クリップを取り付けます。

ダイオ化成 ネット貼り専用 吊り金具 ダイオクリップ 10個入

防風ネットをはじめ、遮光ネットやその他吊具として使える、ネット用クリップ。ネットを直接ワイヤーに吊るさないため、破れにくくなります。初心者でも扱いやすくおすすめです。

サイズ14×10×4mm
入り数10個
材質ポリプロピレン

Step5. ネットを固定する

ネットに取り付けた専用クリップにワイヤーを通します。このひと手間をかけることで、ネットが丈夫になり、弛むことなく張ることができます。

もっと知りたい!台風対策


おすすめの防風ネット5選

防風ネットの種類 色や網目サイズや幅がいろいろ選べるもの、景観を損なわない色合いのもの、小動物の侵入防止に最適なものなど、人気でおすすめの防風ネットをご紹介します。

取り付けに便利なハトメ付き!虫よけや鳥よけなどにも◎

ダイオ化成 防風ネット

台風のような強風をやわらげて植物を守ることができ、簡易フェンスにも流用可能な防風ネット。約4mmの細かい網目を利用した、昆虫よけや鳥よけ、動物よけなど幅広く活用できます。適度な細かさの目合いのため、風通しが悪くなったり、日光を通しにくくなったりする心配もなし。風が通りやすい場所に設置すると効果的です。

網目の大きさ4mm
カラーブルー
サイズ1×5m、2×5m
材質ポリエチレン

ホームセンター「コーナン」オリジナルの防風ネット

コーナン オリジナル 防風ネット

ホームセンター「コーナン」オリジナルの防風ネット。サイズは、1×50mと2×50mがあります。大切な作物への防風や防砂、小動物の侵入防止に最適です。

網目の大きさ4mm
カラーブルー
サイズ1×5m、2×5m

強力ラッセル編み!カラーが3色から選べる

防風シート ワイドラッセル 防風網

防風・遮光・防ひょう・保温効果で農作物を守る防風ネット。通気性・透水性が抜群なので栽培効率が向上し、強力ラッセル編みで目づれやほつれを起こしません。ハサミで切れるから、どこでも設置可能。防虫よけ(防虫ネット)や動物よけ(アニマルネット)にも使えます。

網目の大きさ4mm
カラーブルー、ホワイト、ブラック
サイズ1×50m
材質ポリエチレン(ラッセル編)

目立ちにくい!景色の溶けこむカラー

景観色ネット

菜園、住宅周り、駐車場、どこに使っても馴染みやすく、景観を損なわないダークブラウン。防風、防獣、簡易フェンス、防鳥、積雪対策などに使いやすい汎用性の高い4mm目です。

網目の大きさ4mm
カラーダークブラウン
サイズ1×5m
材質ポリエチレン

幅や長さ、網目のサイズ、カラーも、すべて選べる!

東京戸張 スカイラッセル 防風網

幅や長さ、網目のサイズ、カラーもいろいろ選べる防風ネット。強風はもちろん火山灰や塵等の害からも農作物を守ることができます。軽くて強く、耐水性があり、水分を含まず、伸び縮みもありません。

網目の大きさ1mm、2mm、4mm、6mm、12mm
カラーブルー、ホワイト、ブラック、シルバー、グリーン
サイズ1×50m
材質ポリエチレン(ラッセル編)

防風ネットとあわせて支柱も購入しよう

DAIM ガーデンアグリパイプ 防風ネットを張る時にかかせない支柱。屋外で使用してもサビにくいもの、作業がしやすいものなど、おすすめの支柱をご紹介します。わかりやすい設置手順付きの、防風ネットを張るために必要なものがすべて入ったセットもあります。

防風ネット&支柱&必要部材がすべて入ったセット

セキスイ 防風ネットセット

防風ネットと支柱、必要部材がすべて入ったセット。ネットの取付や取り外しが簡単にできるネットキャップ付き。わかりやすい、設置手順の説明書がついています。

セット内容防風ネット(1枚)、ネットキャップ支柱(6本)、控え支柱(2本)、らく留めクリップ(6個)、控えジョイント(2個)、固定リング(2個)
サイズ防風ネット(1.0×10m)、ネットキャップ付き支柱(φ20×1.2m)

亜鉛メッキ加工&耐候樹脂がコーティング

DAIM ガーデンアグリパイプ

落ち着いたブラウンのパイプ。亜鉛メッキ加工、耐候樹脂が接着コーティングされているので、屋外でも安心して使用できます。従来の単管パイプより軽く、作業性が向上します。

サイズ(支柱)約φ3.3cm
カラーブラウン
材質亜鉛メッキスチール

作業がしやすい、直径4.86㎝の単管パイプ

単管パイプ

建築足場、農業、果樹園で多く使用される、直径4.86㎝の単管パイプ。長さのサイズもいろいろあります。

サイズ直径4.86cm
材質先メッキ、ピン加工なし

家庭菜園なら、トンネル支柱&防風ネットでも◎

菜園トンネル支柱 11B-9

家庭菜園でしたら、トンネル支柱に防風ネットをかぶせる方法でも、作物を守れます。パッカーなどで、しっかり固定しましょう。

サイズ長さ270×幅180×高さ85cm
容量50本

こんな使い方も!防風ネットのおすすめ活用術

出典:写真AC
防風ネットのおすすめの活用術をご紹介します。冬場の鳥害を防ぐための方法や、トンネルを守る方法、パイプハウスの活用方法など。いろいろな使い方ができますよ。

トンネルを守る

防風ネットが強風で畝の小トンネルが飛んでしまいそうなときは、トンネルの上から防風ネットをかけて押さえつけます。
畑の畝に植えたての幼苗などは、強風に当たると風で振り回されて葉がちぎれたりすることがあります。そこで防風ネットのほか、不織布などを直接ベタかけして保護するとよいでしょう。また台風のときにも同じように草丈の低い野菜に直接かけて、飛ばされないように押さえて守りましょう。

冬場の鳥害を防ぐ

出典:写真AC
さらに、防風ネットには、冬場の鳥害を防ぐために防虫ネット同様、作物の上から直掛けする使い方もあります。
防風ネットおよび、防虫ネットは目が細かいので、ブルーベリーやかんきつ類などの果樹などに直接かけると鳥害から保護することができます。

ハウスに直接張って破損防止

パイプハウスに防風ネットを直接張ることもできます。パイプハウスへの活用方法としては、ハウス妻面に強い風が当たると被膜資材が破けて破損しやすいため、妻部から約2~3mにハウス周囲に防風ネットを張ることで強度が増します。

防風ネットで台風から作物を守ろう

防風ネットで台風から作物を守ろう
出典:写真AC
畑やビニールハウスの作物を、台風などの強風から守る「防風ネット」。はじめて防風ネットを設置すると、支柱の傾きやネットの破れなどが出やすいです。台風直前に準備するのではなく、シーズン前から設置し、トラブルを事前につぶしておくことが効果を最大に発揮するポイント。便利な道具も、ぜひ活用してみてくださいね。

RECOMMENDSおすすめ

SERIALIZATION連載

  • 脱・東京!北海道でメロン農家になりたい夫婦の農業研修記
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 収量アップの秘訣
農業・ガーデニング・園芸・家庭菜園マガジン[AGRI PICK] > 農業資材 > 防風ネットの効果と張り方|台風から野菜を守る!ネットや支柱の選び方からおすすめの製品紹介など徹底解説