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なんとなくやっている、インターネットや本で調べたけれど実際に菜園の土がどれくらい水を含んでいるかよくわからない、経験と勘でやっているけど天候がいつもと違うとお手上げ…そんな人も多いはず。
土壌水分計とは土中の水分を計る機械。農業、園芸、家庭菜園のマストアイテムです。センサーで水分量を測ってくれるから、経験がなくても大丈夫。野菜の成長に重要な水分量を測り、必要な分だけ足してあげることで、野菜の健康状態が良好に保たれ、元気な野菜の収穫につながります。
水分計とは?
農作業・園芸・ガーデニングで活躍する土壌水分計、食品の品質管理で活躍する水分計 についておすすめ・原理・使い方を紹介します。
最新ガーデンセンサー「Edyn」がすごい!
Edynで測れるもの
土壌の栄養状態は、窒素・リン酸・カリウムなどの肥料分がどれだけ植物が吸収できるイオン状態で存在しているかを測ります。肥料が多過ぎて肥料焼けを起こすのを防いだり、逆に肥料を足すタイミングを知ったりするのに必要です。また、光量を測ることで、その土地・その季節にあった植物を知ることができます。施設園芸の場合には光量の調整に利用することもできます。
Edynのスマートフォンアプリ
天気予報と連動した自動水やり
別売のバルブを買うことで、自動で水やりをすることもできます。土壌湿度を測って水やりするので、タイマー式と違って水をやりすぎることがありません。また、特徴的なのは天気予報と連動して水やりを調整してくれる賢さ。雨がふりそうなら水やりを控えてくれます。水の節約ができて、植物だけではなく環境・お財布にとってもうれしいですね。おすすめの土壌水分計5選!
1. 色でお知らせお手軽&お手頃水分計
・重さ:9g
・サイズ:幅10×奥行8×高さ180mm
・カラー:ホワイト、ブラウン、グリーン、ピンク
・計測対象:水分量
・計測時間:約30分
ホワイト2本とグリーン1本を購入。水が無くなったのがすぐに分かるので水遣りが楽になりました。根腐れを恐れる余り枯らしそうになったりしていましたがこれさえあれば安心です。
出典: 楽天市場
2. 数値で測れる、電池不要の土壌水分計
・サイズ:幅65×奥行35×長さ250mm
・カラー:シルバー
・計測対象:水分量
素晴らしい!!想像以上に素晴らしい商品でした。植物を育てる者は誰でも根腐れの恐怖と戦う事になりますが、この商品が届いてからというもの、その恐怖がなくなり、土の中に手を突っ込んでの水分チェックや毎日日記のように書いていた水やりノートの面倒臭い手間も完全に解消されました。今まで一体何をしていたのか・・と感じるほど感動した商品です。お値段以上の価値がある商品だと思います。他の方のレビューでは耐久性の部分で指摘がありましたが、土の中にブスブス挿しても全く問題ない感じなので、私には気になりませんでした。
出典: 楽天市場
3. pF値測定。農家も使う本格派
・サイズ:約30cm
・カラー:黒
・計測対象:水分量(pF)
・計測時間:約60分
使えます。畑の水分が思ったより少ないのが数字ではっきりわかりました。これは使えます。もう何台か欲しいです。その時はよろしくお願いします。
出典: 楽天市場
4. PH・照度・水分量が一度に測れる
・サイズ:長さ26 x 幅6.4 x 高さ3.4 cm
・カラー:グリーン
・計測対象:PH、照度、水分量
5. 4つが測れる多機能・デジタルで正確
・サイズ:122×63×36mm
・カラー:イエロー
・計測対象:照度、土壌酸度、土壌水分、土壌温度
シンプルで使いやすい。今までのリトマス試験紙とか色々試したけどやり方が面倒でしたがみれは一回で色々な箇所を測定出来て非常に楽で正確です。
出典: 楽天市場
土壌水分計の使い方
基本的な使い方
1. 測定前の準備をします。土壌水分計によっては事前に水の中に入れたり、内部に水を入れたりする必要があるものがあるので、各土壌水分計に合わせた準備をします(必要ないものもあります)。2. 測定位置に設置します。根の近くの位置に、センサー部分(先端にあることが多いです)が植物の根の深さになるように刺します。刺す前にどこまで刺せば良いか目安をつけておくといいでしょう。
3. 測定できるようになるまで待ちます。各水分量計によって、測定できるまでの時間が違うので、自分の水分量計の必要時間を確かめましょう。30分〜一時間程度のものが多いです。
4. 読み取ります。各土壌水分計によって、色で表すもの、独自の数字で表すもの、pF値という数値で表すものがあります。植物の種類によって好む水分量が違います。植物にあった水分量になるように水やりを調整しましょう。
植物にあった水分量(pF値)の表
pF値は水分張力といい、土の水分の状態を表す数値です。低いほど水を含んでいて植物が根から水を吸い上げやすく、高いほど乾燥していて水を吸い上げにくいです。畑の場合、普通pF値は1.5~2.7で、これより低いと水分が多過ぎ、これ以上では乾き過ぎです。植物がストレスを感じないのは一般にpF1.7~2.3といわれています。ただ、植物の種類や生育段階によっても水分量(pF値)は変わります。以下の表を参考にしてみてください。作物名 | 前期 | 中期 | 後期 |
トマト | 2.5 | 1.8-2.5 | |
キュウリ | 2.5 | 1.7-2.3 | |
ピーマン | 1.5-2.0 | ||
ナス | 1.5-2.0 | ||
ホウレンソウ | 2.3 | 2.3 | |
アスパラガス | 1.8-2.2 | ||
イチゴ | 1.5-2.0 | ||
キャベツ | 2 | 2.3 | 2.5 |
レタス | 2 | 2.3 | |
ハクサイ | 2 | 2.3 | 2.5 |
ネギ | 2.3 | 2.5 | |
サトイモ | 2 | 2 | 2.3 |
ショウガ | 2 | 2.3 | 2.5 |
ダイコン | 2.3 | 2.5 | |
ニンジン | 2.3 | 2.5 |
土壌水分計の原理は?
テンシオメーター法
ポーラスカップと呼ばれる素焼きのカップを土の中に埋めて測る方法です。カップの中に水が入っていて、その水がどれだけ外に滲み出る力(外から吸引される力が)が強いかを圧力センサーで測ります。土が乾燥していると水が外の土から吸引される力が強く、湿っていると吸引力は弱くなります。定期的に水の補給が必要になります。TDR法
TDR法では、金属棒の先に取り付けたセンサーを地中に埋めて測ります。土の誘電率は土に含まれる水分の量にほぼ比例することを利用して、誘電率をもとに土壌水分を計測する方法です。電磁波が電極棒を往復する時間から誘電率を求めます。TDR法は温度の影響を受けやすいと言われています。ADR法
ADR法も、誘電率から水分の量を測る方法で、TDR法と同じように金属棒の先に取り付けたセンサーを地中に埋めて測ります。誘電率を測る方法が少し違い、温度の影響を受けにくいと言われています。食品の品質管理には、定番KETT(ケット)の水分計
食品、穀物、牧草の品質管理にも、水分量は重要です。食品など測る対象自体を傷つけたりしたくない場合、非接触タイプの水分計がいいですね。そんな水分計では「ケット(kett)」のシリーズが有名です。電気式・赤外線式などの測定方法別の水分計があります。また、穀物用、米麦用、酒米用、そば用、木材用、牧草用、コンクリート用など、専門の水分計の種類も豊富。科学的な品質管理、一ランク上の品質管理に、ケット(kett)の水分計がおすすめです。商品一覧はこちら
カールフィッシャー法って何?
コーヒー、チョコ、香辛料などの水分量を計る際、JAS(日本農林規格)・ISO(国際標準化機構)・Codex(国際食品規格)などではカールフィッシャー法の水分計が良く用いられます。最も信頼性が高いといわれるカールフィッシャー法。原理はどのようなものなのでしょうか?実は、ヨウ素が使われています。学校で実験に使ったり、傷薬に利用されていたりと意外に身近なヨウ素。水と選択的・定量的にに反応するという性質があります。カールフィッシャー法では、カールフィッシャー試薬と呼ばれるヨウ素と二酸化硫黄、塩基、アルコール等を混ぜた試薬を使い、この試薬がどれくらいの量反応したかによって水分量を求めます。電量滴定法と容量滴定法と言われる方法があり、電気または滴定によってどれくらいの量が反応したかを測定します。