サツマイモ|基本の育て方と本格的な栽培のコツ

農業に興味を持っている方や家庭菜園で本格的に野菜作りをしている方、そしてこれから始める初心者の方にもわかりやすいサツマイモの育て方を紹介!サツマイモ作りに欠かせない土づくりや病害虫、サツマイモの収穫適期の見分け方などを説明します。


サツマイモ

出典:写真AC
野菜を育てた経験がある方なら「育てた野菜を食べる」ことは、何物にも代え難い格別のおいしさと感動を与えてくれます。あの採れたてのおいしさを求めて「もっと野菜のこと、栽培のことを知りたい!」そんな家庭菜園で本格的に野菜作りに励みたい方や野菜作りのプロを目指した「新規就農」を視野に入れている方に、基本的なサツマイモの育て方と本格的な栽培のコツを紹介します。

サツマイモについて

サツマイモ栽培
出典:Flickr(Photo by:U.S. Department of Agriculture
紀元前3000年ごろには、原産地である中南米一帯でサツマイモが栽培されていたようです。
15世紀末にコロンブスがアメリカ大陸を発見したとき、ジャガイモなどとともにサツマイモを持ち帰ったことで世界中に広まり栽培されました。サツマイモは高温性の植物だったため、冷涼な気候のヨーロッパではあまり普及しませんでしたが、中国やインドなどには広まりました。
日本には16世紀後半から17世紀初めあたりに、中国から沖縄を経て九州に伝わりました。徳川吉宗の時代に起きた大飢饉の際、蘭学者の青木昆陽がサツマイモを救荒作物として全国に普及させて以降、戦中戦後の度重なる食糧難を救った重要な作物です。
 植物名  サツマイモ
 学名  Ipomoea batatas
 英名  Sweet potato
 科名  ヒルガオ科
 属名  サツマイモ属
 原産地  中南米
生育適温 発根  15℃以上
茎葉  15~33℃
根茎肥大  22~25℃
貯蔵  11~14℃

栽培品種

サツマイモの品種名が消費者の購入の決め手になることも多く、「ほくほく系」や「しっとり系」「ねっとり系」の特徴ごとに、焼きいもや干し芋などの好みに合わせた使われ方をしています。
また、肉質が黄色系(ジェイレッドなど)や紫色系(パープルスイートロードなど)などのカラフルな品種が登場し、色も購入する際の判断材料になっています。

ほくほく系

サツマイモ本来の食感と甘みのある品種です。ほくほくの焼き芋や天ぷらの材料に適した種類です。

ほくほく系サツマイモ品種
ベニアズマ、高系、パープルスイートロード、金時など


しっとり系

ほくほく系とねっとり系のちょうど中間のような食味のしっとり系は、スイートポテトなどの材料に最適な種類です。

しっとり系サツマイモ品種
シルクスイート、べにまさりなど


ねっとり系

蜜芋とも呼ばれるねっとり系は、通称安納芋を筆頭に焼き芋などで人気の種類です。

ねっとり系サツマイモ品種
べにはるか、安納紅、安納こがねなど


サツマイモの栽培時期

サツマイモ 新規就農レッスン 栽培カレンダー 育てる地域や栽培する品種によって植え付け時期が異なります。
サツマイモは高温性の作物なので、主に九州や関東地方で栽培されることが多い作物です。そのため、寒冷地での経済的栽培は難しいと考えられていましたが、現在は北海道でも栽培が試みられています。

サツマイモの栽培準備

サツマイモ栽培
出典:写真AC
作付け計画を立て、植え付けに向けて畑の準備を済ませましょう。

サツマイモの収量

1a(100平方メートル)で222kgほど収穫することができます。
出典:作物統計調査 作況調査(水陸稲、麦類、豆類、かんしょ、飼料作物、工芸農作物)
確報 平成27年産作物統計(普通作物・飼料作物・工芸農作物)(農林水産省)
(https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003289928)(2020年1月30日に利用)

挿し穂、苗の用意

地域の種苗会社やホームセンターから購入することができます。
主な品種 主な産地
 ベニアズマ  茨城、千葉
 べにはるか  鹿児島、茨城、千葉
 シルクスィート  千葉
 なると金時  徳島
 安納こがね  鹿児島(種子島)

◆種イモの準備

前年収穫して貯蔵保管されていた重さ200〜300gほどのサツマイモを用意します。
貯蔵中に低温障害や病害虫などが発生したものは植え付けに使用しないように注意しましょう。

◆1a(100平方メートル)あたりの種イモの使用量

1a(100平方メートル)あたり使用する種イモの量は5〜10kgが目安で、挿し穂は1a(100平方メートル)あたり200〜300本必要になります。

ウイルスフリー苗・メリクロン苗
ウイルスフリー苗や、無病の同じ親株から増やされたメリクロン苗を植えることで、帯状粗皮病などの病気を防ぐだけでなく、イモの肥大や曲がりのないきれいな形になり収量や貯蔵性も向上します。
しかし、植え付け時に病気にかかっていないというだけなので、植え付け後はアブラムシ類などの病害虫の防除を忘れずに行いましょう。


サツマイモの土づくり

排水性、通気性、保水性の整った団粒構造の土質は、微生物が多く住む作物にとって良い土壌です。作物を作る土壌の状態が良ければ、石灰資材など多く投入する必要がない場合もあるので、栽培の前には必ず土壌診断をし、pH、ECなどを測定したうえで、診断結果に基づいた適切な堆肥資材等の散布を心がけましょう。
▼土づくり、土壌診断のことならこちらをご覧ください。

◆サツマイモの土壌pH

pH5~6が適しています。アルカリ性の土は好まないので、石灰を施し過ぎないようにします。

◆サツマイモに適した土壌

サツマイモは湿害を受けやすいので排水性のある土壌を好みますが、土壌改良で未熟な堆肥を用いるとコガネムシ類が増えるので注意が必要です。
ネコブセンチュウなどのセンチュウ類が以前発生した圃場では、土壌消毒などを行って被害を未然に防ぎましょう。

▼土壌消毒のことならこちらをご覧ください。

サツマイモの肥料

サツマイモには葉の生育のための窒素と、根の肥大に必要なカリウムが重要ですが、生育初期に窒素を施し過ぎるとつるぼけになり根茎が生長しなくなるので注意が必要です。
元肥は追肥不要のマルチ栽培か追肥を行う無マルチで施す量が異なります。標準的な圃場で10平方メートルあたり窒素40〜80g、リン酸70~120g、カリ140〜240gを施しますが、吸肥力が旺盛なので土壌診断を行い適切な量を施しましょう。

畝立て

品種や植え付け方法にもよりますが畝幅60~100cm位が目安です。排水性のある土壌を好むので、畝は高めに盛り上げます。
▼耕運機、鍬のことならこちらをご覧ください。

▼マルチ栽培のことならこちらをご覧ください。


サツマイモの育て方

サツマイモ栽培
出典:写真AC
ジャガイモ栽培のようにサツマイモを種イモとして直播栽培することもできます。挿し穂よりも低温に強いため、早い時期から植え付けが可能ですが、通常の挿し穂を定植する栽培と同じ程度の収量を確保するのが難しいという欠点があります。

育苗

サツマイモは自家育苗が可能ですが、育苗ハウスなどの経費や手間を考えて購入苗にするかどうか判断します。購入苗は安価ですが、反面購入後は長期間保存できない、活着しづらいなどの欠点があります。
また、メリクロン苗からつるを伸ばして自家育苗する方法もあります。その場合、挿し穂はつるが8節以上になったところでカットしましょう。

▼ビニールハウスなど設備関係のことならこちらをご覧ください。

苗床

外気温がまだ低い時期に育苗を行うので、苗床は概ねハウス内に作ります。日当たりの良い環境で、床土は有機物を多く含んだ排水性、保水性のある肥沃な土を用意します。

種イモの消毒

湯温48℃に40分漬けて消毒します。このひと手間で萌芽を促進させます。

催芽処理

催芽に適した温度や日数は品種によって異なります。一般的には約30℃前後、3〜7日で10mmほどの芽を伸ばします。キュアリング貯蔵庫などを利用して、最適な催芽処理の環境作りを行いましょう。

伏込み

15〜25cm位の間隔をあけて萌芽した芽を折らないように注意しながら、向きを同じ方向にそろえて並べ、種イモの頂部が隠れるくらい覆土します。
伏込み初期はわらで床面を覆い乾燥を防ぎ、萌芽が進むにつれ徐々に覆いをとって日光に当てて育てます。

苗床の管理

サツマイモ、栽培、苗
出典:写真AC

温度
苗床の地温は日中30℃前後、夜間は15℃位で管理します。
日数
品種によって差はありますが40〜60日位です。
水やり
育苗期間中は苗を乾燥させないように灌水を行います。
病害虫
この時期モモアカアブラムシによって媒介されるウイルス病に注意が必要なので、寒冷紗などで害虫の防除を徹底します。


採苗(苗切り、つるかき)

挿し穂のサイズ
完全展開葉7~8枚、苗長25~30cm位。
葉数8~10枚程度に伸長したつるを、下2~3節残して上部を切り取ります。
植付までの期間
気温によって日数は異なりますが、2~5日間程度で挿し穂の根に発根の兆しが見えるころまで取り置きます。直射日光や風の当たらない場所に束ねて立てて、適度な湿度を保つと発根が早いです。
※適宜苗の消毒を行います。


挿し穂の植え付け

サツマイモ、植え付け
出典:Flickr(Photo by:emi moriya
17〜18℃くらいになったら植え付け開始です。夜間気温が下がる環境での植え付けは、1週間ほど寒冷紗や不織布などを使用して保温に努めたり、マルチをしたりして地温を上げます。
また、苗の活着(3〜5日位)のためには水分が不可欠です。植え付け時は灌水を十分に行い、株間は30〜55cm位をあけて発根した根を傷めないように植え付けましょう。
※灌水とは水を注ぐこと、植物に水を与えること。

◆植え付け方

サツマイモは植え付け方によって大きさや個数など収量や品質に影響がでます。

舟底植え
挿し穂の真ん中あたりをくぼませるように下3節位を土の中に植え付けます。
植えやすく、活着も良い一般的な植え付け方です。

水平植え
畝頂部に深さ5〜10cmの溝を切り、苗を水平に寝かせて5〜6節を埋め込む方法です。
浅植えになりがちなので、活着するまでに挿し穂が乾燥してしまうので注意が必要です。
収穫までの日数を早めたり、サツマイモの収穫個数が多く、形や大きさがそろいやすい植え方です。

斜め植え
挿し穂の下3〜4節位を土の中に斜めに植え付けます。
サツマイモの収穫個数は少ないですが、高温や干ばつなど環境が厳しいところやマルチ栽培の植え付けに適しています。

直立植え
竹棒などで真っすぐに10〜20cm位の深さの穴をあけ、そこに苗を3〜4節まで挿すのでやや密植気味にします。
乾燥地帯やマルチ栽培、小さい挿し穂の植え付けに適した植え付け方です。
収穫個数は少なくなりますが、サツマイモはよく肥大します。

ITEM
かんしょ植付器
苗をらせん状に絡ませて、土に挿し込み、引き抜くだけでサツマイモの植え付けが完了します。
マルチの上から作業ができるので、あらかじめマルチの穴あけが不要です。

・サイズ:長さ63×幅9.5×厚み2.2㎝
・重量:200g 
・材質:鋼管

水やり

比較的乾燥には強い作物ですが、挿し穂が活着するまでの間は土を乾燥させないように忘れずに水を与えましょう。

追肥

多雨によって肥料が流失したり、栽培する土壌の性質によっては追肥が必要です。この場合もつるぼけさせないように施す窒素の量は控えて、カリを多めに投入します。

中耕・土寄せ

植え付け後は茎葉が地面を覆うまで、1~2回の除草を兼ねた中耕、土寄せを行います。

つる返し

サツマイモの茎葉が旺盛に生育して伸びたつるからまた根をはやすため、塊茎肥大の邪魔をしてしまいます。生育中期は、つるから出た根を引き抜くようにつるを持ち上げる「つる返し」を行いますが、反面つる返しによって害獣がサツマイモを発見しやすくなることもあるようです。

サツマイモの収穫

サツマイモ、収穫
出典:写真AC
植え付け後120~150日程度で収穫適期になります。一度試し掘りをしてサツマイモの太り具合を確認しましょう。
10℃以下で栽培すると、貯蔵中のサツマイモが変色したり腐ったりしやすい傾向があるので、気温に注意しながら収穫作業を進めてください。

つるの切断

サツマイモ、収穫
出典:写真AC
つるを刈り取って圃場から取り除き、マルチをはがします。
不要になった茎葉は養豚の餌に用いることができます。

▼マルチの回収機のことならこちらをご覧ください。

収穫

サツマイモ収穫
出典:写真AC
土が乾燥した方が掘り取り作業が楽になるので、晴天の日に収穫機を使用するか、手掘りでサツマイモを収穫します。皮が柔らかく傷つきやすいので収穫の作業は丁寧に行いましょう。
また、品質の悪い破棄用のサツマイモを圃場に置いたままにすると、害獣が味を覚えてしまうので気をつけましょう。

貯蔵

収穫したその日のうちにキュアリングを行います。表皮にコルク層を形成させることで、病原菌の侵入を防ぐだけでなく、腐敗防止作用や糖度上昇にも効果があります。キュアリング貯蔵庫と低温貯蔵庫を活用した糖度の高いサツマイモを単価の高い時期に出荷できるようにしましょう。

キュアリング処理

病気にかかったものを一緒に貯蔵すると感染が広がるので、皮に肌荒れや害虫の食害痕がなく、色が鮮やかなもの、形状が整い大きさもM(200〜350g)、L(350〜500g)級のものを選びます。
キュアリングの最適な環境は30~32℃、湿度90%以上で2~3日の処理が必要です。
簡易なものではビニールハウスなどの温度が確保できる場所に、遮光性があって、適度な防水性、通気性のあるブリザックシートなどで収穫ケースごと覆い、適度な湿度を保つために周辺に水をまきます。

貯蔵

貯蔵するとデンプンが糖に変化して甘みが増します。
サツマイモは10℃以下で腐敗して、15℃以上で萌芽が促進されるので、貯蔵の温度は11~14℃の間、湿度95%以上を保ちましょう。

サツマイモの病害虫・害獣

サツマイモ病害虫
出典:写真AC
サツマイモを栽培する上で、かかりやすい病気や気をつけたい害虫について紹介します。

▼ハウス栽培での病害虫対策にはこちらをご覧ください。

▼病害虫対策に欠かせない農薬のまとめ

サツマイモがかかりやすい病気

サツマイモは病気にかかった苗を植え付けなければ、ほかの作物に比べて病気の発生は少ない方です。

▼植物全体の病気のことならこちらをご覧ください。

◆黒斑病

サツマイモに黒色の病斑が生じる糸状菌(カビ)が原因で発症する病気です。生育中よりも貯蔵中に発生しやすい傾向があります。

◆軟腐病

軟腐病の病原菌は土壌や感染した種イモで長期間生存し伝染源となります。植え付け後、灌水や雨水の跳ね上がりで傷口や害虫の食害痕、気孔などから侵入し感染する細菌が原因で発症する病気です。

◆立枯病

感染すると根は褐色に腐敗し、下葉から黄化して葉が枯れ上がる糸状菌(カビ)が原因で発症する病気です。

◆帯状粗皮病

モモアカアブラムシによって媒介されるウイルスが原因の病気です。葉に淡黄色の斑紋を生じた後、周囲が紫色になり、塊根は横縞状のざらざらした表皮になって帯状に退色します。

サツマイモを食害する害虫

サツマイモを好む害虫を紹介します。

◆ヨトウムシ(ハスモンヨトウ)

「夜盗虫」の名の通り夜に活動し、日中は葉裏や株元の浅い土中に潜んでいるヨトウガの幼虫です。

◆コガネムシ類

ドウガネブイブイやアカビロウドコガネ、ヒメコガネなどの幼虫に塊根の表面を食害されます。

◆センチュウ

根にコブを作って寄生するネコブセンチュウや、根を食害して根腐れを起こさせるネグサレセンチュウによって生育を阻害されます。

◆イモコガ(イモキバガ)

幼虫が葉を巻いたり、つづり合わせたりして葉を内側から食害します。表皮が白く透けた状態で葉脈だけが網目状に残ります。

◆アブラムシ類

モモアカアブラムシによって媒介されるウイルス病にならないように、苗の植え付けの段階から防除が必要です。

▼防虫ネットならこちらをご覧ください。


▼そのほかの病害虫対策のまとめ

サツマイモを食害する害獣

イノシシやサル、タヌキ、アライグマ、ノネズミが土の中で肥大したサツマイモを、茎葉はシカやノウサギに食害されます。

▼防獣ネットならこちらをご覧ください。

サツマイモの生理障害

サツマイモ、生理障害、裂開
出典:写真AC
続いてサツマイモの生理障害を紹介します。

裂開

被害状況  塊根の縦方向に割れて凹みができる。
原因  塊根肥大時期の低温や乾燥。

皮目

被害状況  サツマイモの表面に横縞状の隆起した線が現れる。
原因  排水性の悪い圃場で塊根肥大期の多量の降雨によって発生。

丸いも

被害状況  塊根の長さが短く、ころころとした形のいもになる。
原因  カリ含量が多い圃場。
▼そのほかの生理障害のまとめ

サツマイモ栽培のまとめ

サツマイモ栽培
出典:Flickr(Photo by:jalexartis Photography
サツマイモは台風や干ばつなどに強く、やせた土地でも比較的よく育ちます。苗を一度植え付けてしまえば、収穫までの期間はほかの作物を栽培する余裕も生まれます。
自家育苗または苗を購入するのかを判断し、一番の重労働である収穫に機械を導入するかなど、労働時間と経費を考えて最適な栽培計画を立てることで、おおいに作業効率や収益も上げられる可能性を含んだ作物です。
焼き芋ブーム以後、静かにサツマイモのブームが続いています。そのため、サツマイモの品種に対しての消費者の関心は高く、品種名が購入の判断材料にもなっています。

サツマイモの経営指標

サツマイモ、栽培
出典:写真AC
新規就農者として野菜作りを本格的に始めるならば、農業経営の見通しが不可欠です。職業として生活を成り立たせ、なおかつ豊かなものにするために、しっかりとした農業経営の指標を持ちましょう。

作付け面積を調べる

2017年度の全国のサツマイモの作付面積は35,600ヘクタールでした。作付面積第1位の鹿児島県が11,900ヘクタール、続いて茨城県が6,700ヘクタール、千葉県4,130ヘクタール、宮崎県3,690ヘクタール、徳島県1,100ヘクタールとなっています。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

出荷量を調べる

2017年度の全国のサツマイモの出荷量は807,100tでした。2014年度の出荷量第1位の鹿児島県が282,000t、続いて茨城県が174,900t、千葉県101,200t、宮崎県90,000t、徳島県が30,300tです。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

卸価格を調べる

サツマイモは貯蔵が長期間できるため周年出荷が可能な作物ですが、5〜8月はやや品薄状態になるので価格も上昇します。
卸価格は2017年の調べで1kgあたり197~243円、平均で220円で取引されています。
出典:農畜産業振興機構「ベジ探

10aあたりのサツマイモの経営収支

平成26年度における鹿児島県内の農業経営体の中で上位の農家(家族2人労働)の技術水準をベースに作成した経営指標を紹介します。
鹿児島 収量(kg) 粗利(円) 経営費(円) 農業所得(円) 労働時間
 普通・貯蔵 2,500 465,000 328,160 136,840 124.2
参考HP:鹿児島県

◆経営費

サツマイモ栽培における経営費とはサツマイモを生産するために使った経費のことです。具体的に挙げると肥料、農薬、地代、土地改良費、雇用労働、農業機械(減価償却費)、利子などです。

◆農業所得

農業所得は粗利から経営費を引いた金額になるので、経営費を上手にやりくりすることで所得もアップするということがいえます。

◆労働時間

労働所得を労働時間で割ると、サツマイモ栽培の時給計算ができます鹿児島県の例でいうと、農業所得136,840円÷労働124.2時間=1,101.7円なので、時給1,102円として換算します。

◆経営の状態を大まかに捉える

サツマイモの経営収支から、どのくらいの規模で栽培すると収益はどのくらいあるのかなど、あらかじめ調べることで用意する種イモまたは挿し穂の数や、サツマイモのほかに育てる作物の種類を増やすなど、最初から計画をしっかり立てることが重要です。

▼農業の補助金や収入など就農の基礎知識

新規就農までの流れ

新規就農者への道は、各都道府県にある農業の支援機構などに相談してみることから始めます。相談から農地の準備までの7つのステップを踏みながら、その土地の一員として「自覚」と「信頼」を第一に考えて、地域に溶け込んでいきましょう。
 1. 相談  実際に相談窓口で相談(忙しい方にはメールでの対応もできます)。
 2. 情報収集  研修先や農業普及センター、農協、営農のプロのアドバイスや手助け先の獲得。
 3. 経営像  各都道府県の経営指標を参考にして、自身の農業計画を立てる。
 4. 就農計画  農地の確保、栽培作物の選定、農業技術の取得方法、資金などの具体的なプランを作り。
 5. 農業技術  栽培に適した作物、栽培方法などを身に付ける。
 6. 資金確保  自己資金、公的助成金・融資の確認。
 7. 農地の準備  そのほかの住居や農機具、農業施設等の準備。
参考:全国新規就農相談センター
▼新規就農のことならこちらもご覧ください。

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農業研究センターで6年間、大豆と稲の研究作物の栽培及び実験助手業務に従事。その後、屋上ガーデン・屋上菜園などの管理業務、エディブルフラワー事務局を経て、植物ライターに。植物・園芸サイトやフリーペーパーなどで活動。AGRI PICKでは新規就農者のための野菜の栽培方法や農業経営者の取材を執筆中。