-
ライター - AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む

写真提供:福田俊
気温が上がり、だんだん夏らしい気候になってくる6月。梅雨入りすると作業できない日々が続くので、晴れ間を逃さずに種まきや植え付けを行ってくださいね。この時期に種まきや苗植えで育て始められる、おすすめ野菜の種類を紹介します!
来月(7月)のおすすめ品目もチェック!
6月に植える野菜の特徴・栽培の注意点とは?

出典:写真AC
6月といえば梅雨!育苗には気を配る必要があります。直まきする場合は雨よけを使うのがおすすめですが、雨よけ下での育苗は、温度が高いと苗がヒョロヒョロ徒長してしまうことも。そうならないように、風通しなどを良くして管理する注意が必要です。具体的には温室ならドアを開けたり、ポリトンネルなら裾を開けたりしてあげましょう。扇風機を当てるのも効果的ですよ。
ここでは、6月前後に栽培をスタートできる野菜の種類を紹介します。
5月に植えるおすすめの野菜
エゴマ

出典:写真AC
エゴマの苗植えの適期は5月。本葉が10枚くらいに増えたら収穫することができます。エゴマは葉だけでなく、芽や花穂もおいしく食べられるので、タイミングを見て収穫してみましょう。
▼エゴマの詳しい栽培方法はこちら!
エダマメ(枝豆)

出典:写真AC
エダマメは、品種により種まきの適期が異なります。5月に栽培を始めるのであれば、5~6月に種まきする中生種が適しています。ちょうど夏の盛りの7~9月に新鮮なエダマメが味わえますよ。
▼エダマメの詳しい栽培方法はこちら!
ゴマ

出典:写真AC
ゴマの栽培は、4月の種まきか5月の苗の定植からスタート!収穫時期は8月末〜9月初めで、株元のサヤが茶色くなってきたら早めに刈り取ります。ゴマが背丈が2mほどと高くなるので、倒れないように土寄せをしましょう。
▼ゴマの詳しい栽培方法はこちら!
メロン

出典:写真AC
メロンは5月に苗を植え付けると、7~8月に収穫することができます。メロン栽培はむずかしいイメージがありますが、「ころたん」など家庭菜園でも育てやすい品種を選べば大丈夫。プランター栽培もできるので、ぜひ挑戦してみましょう!
▼おすすめメロン「ころたん」の詳しい栽培方法はこちら!
7月に植えるおすすめの野菜
ニンジン

出典:写真AC
ニンジンは、春まきと秋まきのほか、7~8月に種をまく夏まきも可能です。夏まきの場合、収穫時期は11月~翌年の3月になります。種をまいたら、土を乾かさないように毎日水やりしましょう。
▼ニンジンの詳しい栽培方法はこちら!
セロリ

出典:写真AC
セロリの苗の植え付け適期は4~9月と幅広く、収穫も7~12月と長期間楽しめるのが魅力。虫がつきやすいので、苗を植えたら防虫トンネルをすぐに設置しましょう。セロリの背丈が30cmほどになったら収穫のタイミングです。
▼セロリの詳しい栽培方法はこちら!
キュウリ

出典:写真AC
夏野菜のキュウリですが、7月に苗を植えてもまだ間に合います。キュウリ栽培は、支柱を立てる必要がありますが、ほかはあまり手間がかからないので、初心者にもおすすめ。プランターでもよく育ちますよ。
▼キュウリの詳しい栽培方法はこちら!
6月に「種まき」する!おすすめの野菜5選
黒大豆

画像提供:福田俊
特徴
お正月のお節料理でお馴染みの黒豆ですが、じつはエダマメとして食べてもおいしいんです。最近はエダマメ需要が増えていて、栽培する方も多いです。
栽培のコツ
つるぼけさせないように断根・摘芯・挿し木育苗(※1)をします。カメムシの害に遭わないように、被覆栽培(※2)をします。
※1:挿し穂を用いて苗木を増殖すること
※2:一定期間光を遮って栽培する方法
収穫時期
エダマメとしては10月中旬、黒豆としては11月末ごろになります。
福田先生おすすめの品種
※デカ黒 保留
丹波黒
京都・兵庫の山間部の特産品です。高品質の大粒で、粒ぞろいがよく、多収であるのが特徴。晩生種なので、早まきしないよう気をつけましょう。
・内容量:40ml
極早生のカリフラワー

出典:写真AC
特徴
秋に収穫できる極早生のカリフラワーです。
栽培のコツ
生育ロスなく、順調に育てると早く収穫できます。
生育ロスなく育てるということはズバリ「苗を老化させないこと」。具体的には、ポット内の根詰まりや、双葉が黄色くなってしまう(肥料切れでも黄色くなります)のが老化のサイン!
収穫時期
早ければ9月末ごろから収穫でき、10月いっぱい採れます。
福田先生おすすめの品種
名月
カリフラワーの育て方はこちらの記事をチェック!
極早生のブロッコリー

出典:写真AC
特徴
10月に収穫可能!極早生のブロッコリーです。晩生品種よりも栽培期間が短いので、初めてブロッコリー栽培に挑戦する人におすすめです。
栽培のコツ
生育ロスなく、遅滞なく順調に育てます。
収穫時期
10月
福田先生おすすめの品種
ジェットドーム
播種後80~85日程度で収穫できます。耐暑性があり、中間地や暖地の秋採り栽培でも、花蕾の形が崩れづらいのが特徴。やや若苗で植え付けを行うことがおすすめです。
・内容量:1.2ml
スピードドーム052
耐暑性を備えつつ、ボトニング(※)の発生が少ない育てやすい品種。栽培のポイントは、こちらも若苗で定植をし、根の活着をスムーズに行わせることです。
※ボトニング:花蕾が大きくなるのに必要な葉が出る前に花芽分化してしまい、花蕾のサイズが小さくなってしまうこと。
・内容量:1.2ml
ブロッコリーについてはこちらの記事をチェック!
極早生のキャベツ

出典:写真AC
特徴
キャベツの旬は春と冬が有名ですが、秋に採れる品種もあるんです。やや小玉ですが、ボール型の極早生のキャベツです。
栽培のコツ
生育ロスなく、遅滞なく順調に育てます。
収穫時期
10月
福田先生おすすめの品種
YRデライトボール
定植後、45日程度で収穫できる極早生品種。耐病性があり栽培しやすく、葉が柔らかく食味も良いのも魅力です。
・内容量:1.5ml
キャベツについてはこちらの記事をチェック!
ハツカダイコン(ラディッシュ)

出典:写真AC
特徴
ハツカダイコンは周年に渡り種をまくことのできる野菜ですが、暑い時期でもよくできる品種があり、育てやすいのがポイントです。
栽培のコツ
間引かずに順調に収穫できるよう、数センチ間隔で一粒ずつまきます。
収穫時期
種をまいてから1カ月程度で収穫できます。
福田先生おすすめの品種
ポピールージュ
萎黄病抵抗性で真夏にも強い品種。ス入りは遅いですが、収穫するタイミングを見極めるようにしましょう。
・内容量:10ml
ハツカダイコン(ラディッシュ)の育て方はこちらの記事をチェック!
6月に「苗を植える」!おすすめの野菜2選
サツマイモ

出典:Pixabay
特徴
やせ地でもよくでき、芋掘りや、焼き芋などで人気です。畑でしか育てられないイメージがあるかもしれませんが、深型のプランターを使えば容器栽培も可能です!
栽培のコツ
窒素肥料が多いと芋ができないので控えます。つる返しをして茎から根を出させないようにして芋の太りを良くします。
収穫時期
10~11月
福田先生おすすめの品種
紅あずま 苗
サツマイモといえば紅あずまという人もいるのではないでしょうか?言わずとしれた人気品種。繊維質の少ない甘く黄色い果肉が魅力です。
鳴門金時
徳島県のブランド品種です。栗のようなホクホクとした食感、黄金色の果肉から名付けられました。糖度が高いので、お菓子作りなどにも重宝されています。
・内容:切り苗10本
シルクスイート
まるでシルクのようななめらかな舌触りと、品の良い甘さが特徴です。収穫したては粉質がありますが、貯蔵することでより粘りのある食感に変わります。
・内容:切り苗10本
ほかにも紅はるかや安納芋などもおすすめです!
サツマイモの育て方はこちらの記事をチェック!
あずき

画像提供:福田俊
特徴
プランターでも栽培できるあずきは、実は食用として販売されている豆でも栽培することができます。栽培用の豆が入手できない場合は挑戦してみてくださいね。
栽培のコツ
直まきもできますが、育苗をしたほうがうまくいきます!意外とツルが伸びるので支柱を立てて育てましょう。
収穫時期
10月
福田先生おすすめの品種
丹波大納言小豆
京都・兵庫を中心に古くから栽培されている品種です。粒のサイズが大きく、食味に優れる高級豆で、国内生産量はとても少ないので家庭菜園で育てる価値あり!です。
・内容量:約35ml
アズキ(小豆)の育て方やそのほかの関連記事はこちらをチェック!
そのほかのおすすめ野菜
サトイモ、オクラ、ゴマ、シソ、モロヘイヤなど5月に植えそびれたものも6月植えで間に合います。
プランターで野菜を栽培する際のコツは?

出典:写真AC
ベランダなどの狭いスペースで野菜を育てるなら、プランターや鉢での栽培に挑戦してみましょう!福田先生に、プランターで野菜を育てる際のコツを聞いてみました。
Q. プランター・鉢のサイズは?
福田先生:スペースが許すなら、サイズは大きいほど良いでしょう。
プランターについてはこちらの記事で!
Q. 種まきや植え方の違いは?
福田先生:畑と一緒でOKです。
Q. 水やりのコツは?
福田先生:土が乾いたら水をたっぷり与えましょう。プランターは、畑のように地下水が上がってくるわけではありません。雨がなければ水分はなくなるので、水やりが必要です。当然露地よりは水やりの頻度は高くなります。
Q. そのほか注意点は?
福田先生:プランターでも虫は容赦なくやってきます。防虫ネットか不織布のベタがけをすると良いでしょう。
防虫ネットについてはこちらの記事をチェック!
作業できる日を大切に!過湿・害虫に注意
育ててみたい野菜は見つかりましたか?本格的に梅雨に入る前の晴れの日をうまく使って、野菜栽培を楽しんでくださいね。雨が長く続くようであれば、過湿や害虫には特に注意してください。