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プランター野菜栽培家
安藤 康夫自宅のベランダと屋上のプランターでさまざまな野菜や果樹を栽培し、50品目達成。栽培の様子や採れたて野菜を使った料理などを、「Hanna-papaの菜園日記」にて発信しています。 現在は、プランターの限られた土の量で、どれだけ高品質な野菜が育てられるかを探求中! ■関連サイト:Facebook「Hanna-papaの菜園日記」、 2019年5月以前のブログ「Hanna-papaの菜園日記 2」 ■著書:『プランターで有機栽培1』(農文協)、『プランターで有機栽培2』(農文協)…続きを読む
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家庭菜園で成功させよう!ニンジンのプランター栽培のポイント
- ニンジンの種まきは、3~4月ごろ、7~8月ごろの年2回。
- 10号のプランターに五寸ニンジンで4~5カ所、小型の品種で10カ所程度の場所にそれぞれ5〜6粒の種をまく。
- 間引きは、本葉2~3枚のころ株間3cm、本葉4~5枚のころ株間10cmに。
- 収穫時期は、春まき7~8月ごろ、夏まき11~12月ごろ。太さが、五寸ニンジン4〜5cm、三寸ニンジン3〜4cm、ミニニンジン1〜2cmくらいが目安。
ニンジンの種まきはいつ?プランター栽培の時期と適温
プランターでのニンジンの栽培時期は、主に春まきと夏まきの2回。ニンジンは、発芽と間引きのポイントを知れば、初心者でも比較的簡単に栽培できる家庭菜園向きの野菜です。プランターでのニンジンの栽培時期
・種まき:春まき/3月中旬~4月下旬、夏まき/7月中旬~8月下旬・収穫:春まき/7~8月、夏まき/11~12月
※年間平均気温が12~15℃の温暖(中間)地点
栽培適温
15~25℃ニンジンのプランター栽培に最適な場所
日当たりや風通しの良い場所で栽培します。台風や梅雨時など長雨が続くとプランター内が過湿になり、病気が発生しやすくなるので、雨が直接プランターに当たらないように軒下などに移動させましょう。プランターで栽培しやすい!おすすめのニンジンの品種
ニンジンには、数多くの品種があります。よく目にするのは、オレンジ色で丸みを帯びた円筒形ですが、長さが短いものや丸い形、紫色や黄色などカラフルな品種もあります。ここでは、安藤さんおすすめのプランター栽培しやすい品種を紹介!見た目だけでなく、栽培期間や最適な栽培時期などの違いもあるので、好みのものを選んで栽培してみましょう。夏まきにおすすめ!五寸ニンジンの品種
五寸ニンジンは、一般的によく売られている長さと太さのある種類で、三寸ニンジンやミニニンジンなどの長さが短い品種より、栽培期間は少し長めです。低温下では発芽しにくいので、しっかり気温が上がった夏の時期に種まきをして育てます。太く育つ!黒田五寸ニンジン
寒さに強い!冬越五寸ニンジン
春まきにおすすめ!三寸ニンジンの品種
根の長さが10cmほどで、五寸ニンジンより少し短く、栽培期間も短いものが多い三寸ニンジン。低温になると花芽ができて茎ばかりが生長するので、暖かい間に収穫を終える春まきに向いています。極早生!子安三寸人参
生育期間が短く、根の先端までしっかり太さのある品種です。野口のタネ:子安三寸人参
生で食べてもおいしい!時なし三寸
小さいサイズがかわいい!ミニニンジンの品種
ニンジンを品種改良して小さくした、ミニニンジン・ミニキャロットと呼ばれている種類ものも、プランターで育てやすくおすすめです。見た目のかわいらしさだけでなく、短期間で収穫できるのもうれしいですね。手のひらサイズのラブリーキャロット
食卓が色鮮やかに!カラフルなニンジン
ニンジンには、赤や紫、黄色などオレンジ色以外の品種もあります。中には、外皮が紫色で中身はオレンジ色をしたコズミックパープルという珍しい品種も。黄色なら沖縄島ニンジン
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【図解】ニンジン栽培に最適なプランターの深さや大きさは?おすすめの土や肥料など
ニンジンを育てるのに必要な道具は比較的少ないので、手軽に栽培にチャレンジできます。プランターや土、肥料など、ニンジン栽培にあったものを確認しておきましょう。ニンジン栽培に適したプランターサイズや深さ
・A:直径30cm程度・B:深さ30cm程度
ニンジンが十分な大きさに生長できるように、直径も深さも30cm以上ある10号プランターを準備しましょう。五寸ニンジンなら4〜5本、三寸ニンジンやミニニンジンのような種類なら10本ほど栽培できます。
おすすめのプランター
プランターでのニンジン栽培に最適な土
できる限りきめの細かい野菜用の培養土を使いましょう。根の先端が伸びるときに、邪魔になるような石や大粒の赤玉が土の中にあると、根が何本かに分かれる又根になりやすくなります。おすすめの培養土
プランターでのニンジン栽培に最適な肥料
野菜用培養土を使用するなら、元肥はいりません。追肥用として、油かすとカリウムを含む草木灰を用意しておきましょう。ほかの野菜を育てたことのある土を使う場合は、ふるいにかけてなるべく土をきめ細かくしてから、元肥として油かすと草木灰、カキ殻石灰をそれぞれ一握りずつ混ぜて使うといいですよ。おすすめの肥料
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プランターでのニンジンの育て方|種まきや間引きの方法を詳しくチェック!
ニンジン栽培は、プランターに直接種まきしてスタートさせますが、ニンジンの種に含まれる発芽抑制物質や種子の寿命が短いなどの理由で、発芽させるのが難しいともいわれています。発芽させるまではできるだけ慎重に育てましょう。Step1. プランターと土の準備
プランターの底から5〜6cmほどの高さまで鉢底石を入れ、その上から土を入れます。土を入れ過ぎると水やりの際に土が流れ出てしまうので、プランターの8分目までにしましょう。鉢底石についての関連記事はこちら
Step2. プランターにニンジンの種をまく
- 種をまく場所にラップの芯などを押し付けて、丸い印をつけます。10号サイズのプランターなら、五寸ニンジンで4~5カ所、三寸ニンジンやミニニンジンのような小型の品種なら、10カ所ほどが目安です。
- 丸い印の中に種を5、6粒ほどまきます。ニンジンの種は光がないと発芽しない好光性種子のため、種まき後は土で覆い隠さずに、指で土と種をなじませる程度にしましょう。
安藤康夫さん
印をつけずに、種と種とが重ならないようにして、多めに種をまいてもいいですよ。間引いたものはベビーリーフとして食べられます。
ニンジンの苗の植え付けはNG
ニンジンは、根をまっすぐ下に伸ばして生長していきます。苗を育ててから別の場所に植え付けると、根が曲がってしまうことも多く、うまく育ちません。プランター栽培では、直接種まきしましょう。同様に、間引きした苗を別のプランターに植え替えるのもおすすめしません。
発芽率を上げるために「もみ殻くん炭」をまこう
ニンジンはセリ科の野菜で乾燥が苦手です。土に湿り気がないと発芽しないので、種をまいて土をなじませたら、その上から薄く「もみ殻くん炭」をまきましょう。もみ殻くん炭は、精米のときにとれる米の皮であるもみ殻を、400℃以下の低温で蒸し焼きにしたもの。保水以外にもカビや細菌の繁殖を抑制するなど、さまざまな効果があります。おすすめのもみ殻くん炭や関連記事はこちら
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Step3. 発芽前は慎重に、発芽後はたっぷりと水をあげる
発芽前|水やりはデリケートに
種は土が乾くと発芽しにくくなるので、土を乾かさない頻度で水やりします。ニンジンの種は細かいため、水流が強いと種がプランターの縁に流れてしまいます。そのため、目が細かいハス口のじょうろか、ホースならシャワーヘッドをミストにして、できるだけ慎重に水を与えましょう。
発芽後|水やりは土が乾いてから
土を触って、手に土がつかなくなったら土が乾燥しているサインです。プランターの底から水が流れてくるまで、たっぷり与えましょう。真夏は水枯れを起こしやすいため、朝夕の2回行います。Step4. ニンジンの間引きは2回
ニンジンの間引きは2回。丈夫な苗を残して指で摘み取ります。苗が密集しているとニンジンの根は太く生長できません。しっかりと間引きをして十分な株間を取るようにしましょう。1回目の間引きのポイント
ニンジンの幼苗はとても繊細で、本葉が2〜3枚くらいまでは隣の苗と支え合いながら生長しています。早くから間引いてしまうと、水やりをしただけでも苗が倒れてしまうので、特に注意が必要です。本葉が2~3枚になったら、株間が3cm間隔になるように間引きます。安藤康夫さん
このときに間引いたニンジンの葉は、やわらかいのでサラダで食べられますよ!
2回目の間引きのポイント
本葉が4~5枚になったら、株間が10cm程度になるように間引きます。2回目の間引きをしたら、収穫まで間引きはせず、そのまま根を生長させましょう。Step5. ニンジンの追肥は1度だけ
2回目の間引きのタイミングで、油かすと草木灰を一握りずつ与えます。土の表面にまんべんなくまくようにしましょう。肥料の与え過ぎは、害虫を呼び寄せる原因にもなるので、追肥は1回だけに。ニンジンの根元が見えたら土寄せしよう
ニンジンが生長してくると根元が見えるようになります。土から根元が出ていると日焼けして色が黒ずんでしまうので、土寄せしましょう。Step6. 害虫を見つけたらすぐに退治
ニンジンにはキアゲハの幼虫がつきやすく、葉を食べてしまいます。発見が遅れると、葉が丸裸になるまで食べられてしまうことも。見つけたらすぐに捕殺しましょう。キアゲハ(幼虫)を防除する方法についての関連記事はこちら
Step7. ニンジンの収穫!根の太さを見極めて
土の中の様子はわかりにくいので、土の上に出ているニンジンの太さを見て収穫するかを決めます。ニンジンの種類によって収穫時期の違いはありますが、五寸ニンジンなら4〜5cm、三寸ニンジンなら3〜4cm、ミニニンジンなどの種類なら1〜2cmくらいの太さになったら収穫のタイミングです。繰り返しプランター栽培ができる!ニンジンの種採り
栽培したニンジンが固定種であれば、種採りもできます。- 冬に収穫したニンジンの中から、病害虫が発生していない健康なものを1本選びます。
- 今まで栽培に使用していたプランターの真ん中に、再び植え付けます。
- そのまま冬の間も屋外に置いて栽培を続けると、春には高さ1mを超えるほど生長します。
- 茎の先端に花芽ができて、5月ごろになるとレースフラワーのような花を咲かせ、種ができます。
- 花が茶色く枯れたら種を採りましょう!
- 採った種は天日で乾燥させ、 乾燥剤を入れた密閉容器で保存します。
安藤康夫さん
梅雨になるまで花をつけておくと雨で種が腐ってしまうので、梅雨に入る前に種採りしましょう。
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次に何を育てる?ニンジンを栽培した後の土の再利用法
土のリセット方法
ニンジンを収穫した後の土はふるいにかけ、カキ殻石灰一握りと、落ち葉堆肥を1割混ぜておきましょう。すぐにほかの野菜を栽培しない場合は、ふるった土に油かすやカキ殻石灰、もみ殻くん炭、腐葉土などを混ぜ、黒いビニール袋に入れて保管。春まで休ませると土が熟成し、春に種まきをする野菜が良く育つ土になりますよ!残ったニンジンの葉も、堆肥として土に戻そう
収穫して残ったニンジンの葉は、パリパリになるまで乾燥させ、それを土に混ぜれば堆肥として再利用が可能です。ニンジンを育て終わった土で、春にエダマメ、秋に葉物野菜を育てよう
夏に収穫を終え、リセットしたニンジンの土は、種類を選ばずどんな野菜でも栽培できます。安藤康夫さん
おすすめは、9月に種まきのできるルッコラ、レタス、バジルなどの葉物野菜。冬にニンジンの収穫を終え、春にリセットした土は、エダマメを栽培するとよく育ちますよ!