初心者でもできるにんじんの栽培方法|成功のカギは発芽率

市民農園スタッフがにんじんの栽培方法を解説!家庭菜園のなかでは中級者向けといわれるにんじんですが、ポイントさえしっかり押さえれば、誰でも育てられます。プランターにおすすめのミニにんじんの品種もまとめてご紹介!


たくさんのにんじんを収穫している様子

出典:写真AC
食卓を彩るカラフルなにんじん。家庭菜園ではミニサイズのかわいらしい品種も多く、人気の野菜です。ただし、難易度はやや高め。栽培に挑戦してみたものの発芽せず失敗したという方もいるのではないでしょうか。にんじんの栽培で重要なのは発芽です!発芽率を高めるポイントをしっかりおさえましょう。

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にんじんの特徴と栽培時期

にんじん畑の様子
出典:写真AC
にんじんは発芽させるのがが少し難しいことと、栽培期間が長めなことから、家庭菜園のなかでは中級者向けといわれています。また、にんじんの栽培時期には春まきと夏まきがあります。種をまくタイミングを逃すと発芽してもすぐに枯れてしまったり、大きくならなかったりと失敗する確率が高まりますので、見極めが大切です。

栽培カレンダー

春まき

種の春まきカレンダー
図:matsuta

夏まき

夏まきカレンダー
図:matsuta

連作障害

連作障害あり。2~3年あける

発芽適温

15~20℃

品種選び|プランターにはミニにんじんがおすすめ

ミニにんじん
出典:写真AC
プランター栽培の場合、成功のポイントの一つは、ミニにんじんの品種を選ぶことです。

ころころかわいい|ワンディッシュ

直径4cmほどのカブのような形に育ちます。料理のワンポイントに使うと彩りが良く華やかに。ころころとした見た目を活かし、カットせずにそのまま使うのがおすすめです。

プランター栽培に最適|ベビーキャロット

生育が旺盛なソーセージサイズのミニにんじんです。ハンバーグなどの付け合わせにするとかわいらしく盛り付けができます。極早生のため栽培期間も短く、収穫まで早く楽しめます。
ITEM
ベビーキャロット

まるでフランクフルト|ウインナーキャロット

ユニークな名前とウインナーのような見た目が印象的。とう立ちが遅いのが特徴です。糖度が高い点もポイントで、初心者におすすめです。

サラダに最適|スイートキャロット

名前の通り甘く、サラダなどの生食に向いているにんじんです。色合いが鮮やかでスマートな形状のため、グラスに盛り付けてバーニャカウダとして食べるとおしゃれです。
ITEM
スイートキャロット

たくさん芽がでました! 間引きするのがもったいないくらいです。 今後の成長が楽しみです。


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【畑編】にんじんの育て方

にんじんを収穫している様子
出典:写真AC
にんじんは発芽させるまでがポイントで、発芽後は間引きを定期的に繰り返すだけです。種をまいた後に乾燥させないように注力しましょう!発芽すれば、にんじん栽培はほぼ成功とまでいわれています。

Step1. 用意するもの

にんじんの種と土作りや栽培に必要な道具を用意しましょう。


Step2. 土作り

女性が畝を作る様子
撮影:matsuta
1. 種まきの2週間前までに1平方メートルあたり200gの苦土石灰をまき、土に混ぜ込みます。
2. 種まきの1週間前までに1平方メートルあたり100gの化成肥料をまき、土に混ぜ込みます。
3. 高さ10~15cm、畝幅60~70cmの畝を作成しましょう。

Step3. 種まき

畝に溝をつくる様子
撮影:matsuta
1. 畝の横幅と平行に、支柱などを利用して1cmの溝をつくります。
2. 条間15cm間隔で溝を同じように作っていきましょう。
3. 溝に沿って、種を5mm間隔ですじまきします。
4. まき終わったら、土を薄くかけて軽く鎮圧します。
5. ジョウロを使いたっぷりと水やりしましょう。

【ワンポイント!】
発芽を成功させるために、前日に種を水につけて一晩放置しておくといいでしょう。また、種まき後に藁を畝の上に置いて、乾燥を防ぐ方法もあります。定期的に水やりできない方におすすめです。

Step4. 間引き

1. 本葉が2枚出たら、生育が悪い芽を中心に1cm間隔で間引きします。葉が触れ合わない程度にしましょう。
2. 1回目の間引き後は、株元の土を寄せます。本葉まで埋めないようにしましょう。
3. 本葉が3~4枚になったら、3~4cm間隔になるように2回目の間引きをします。株元を押さえながら抜きます。
4. 2回目の間引き後は、株元の土を寄せます。
5. 本葉が5~6枚になったら、10cm間隔になるように3回目の間引きをします。株元を押さえながら抜きます。
※間引きしたにんじんも食べられます。捨てずに料理に活かしましょう!

Step5. 収穫

にんじんの収穫
出典:写真AC
根の頭部分が地表に張り出して来たら収穫時期です。引き抜いて収穫します。

【ワンポイント!】
収穫が遅くなると根が割れてしまいます。収穫時期は見逃さないようにしましょう。

たくさん収穫できたら。

【プランター編】にんじんの育て方

プランターからにんじんの芽が出ている
出典:写真AC
庭の土が固い、石が混じっているなど土壌に課題がある方はプランターでの栽培がおすすめです。深いプランターを使用すれば、成功確率も上がるため、ポイントをおさえて栽培してみましょう。

Step1. 用意するもの

にんじんの種と土作りやプランター栽培に必要な道具を用意しましょう。


Step2. プランターを準備する

1. プランターは深さ30cm以上の物を準備しましょう。深いプランターがない場合は、ミニ品種を選びましょう。
2. 根腐れを防止するため、鉢底石を底に敷き野菜用培養土を縁から2cm下の高さまで入れます。
3. 日当たりが良い場所に置き、プランターの下にすのこなどを置き風通しを良くしましょう。

Step3. 種まき

プランターの植え付け
図:matsuta
1. プランターの横幅と平行に、割り箸などを利用して1cmの溝を作ります。
2. 15cm間隔で同様の溝を作ります。
3. 溝に沿って、種を5mm間隔ですじまきします。
4. まき終わったら、薄く土をかけて軽く鎮圧します。
5. ジョウロを使いたっぷりと水やりをしましょう。発芽まで毎日あげるのが理想です。

【ワンポイント!】
高温が続く夏場に発芽させるのは難しいですが、防虫ネットで覆い乾燥を防ぐと発芽率が上がります。

Step4. 間引き

1. 本葉が2枚出たら生育が悪い芽を中心に1cm間隔になるように間引きします。
2. 1回目の間引き後は、株元の土を寄せます。本葉まで埋めないようにしましょう。
3. 本葉が3~4枚になったら、3~4cm間隔になるように2回目の間引きをします。株元を押さえながら抜きます。
4. 2回目の間引き後は、株元の土を寄せます。

【ワンポイント!】
生育が悪い場合は、2回目の土寄せのときに化成肥料を約30g追肥しましょう。

Step5. 収穫

細いにんじん
出典:写真AC
根の直径が1~2cmになったら収穫しましょう。大きさは土を軽く掘ってみると確認しやすいです。

【ワンポイント!】
収穫が遅くなると根が割れてしまいます。収穫時期は見逃さないようにしましょう。

ヘタから復活?にんじんを水耕で再生栽培

にんじんの芽を栽培している
出典:写真AC
にんじんのヘタの部分を捨ててしまう方も多いと思いますが、残して水耕栽培する方法があります。育てるのは葉の部分。ちょっとした料理の添え物にするなど活用できます。長く楽しむためには土に移植することもできます。

Step1. ヘタを水につける

1. ヘタから2cm下の部分から切って水につけます。
2. 水は3日に1回ほど交換しましょう。

Step2. 葉を伸ばす

水の交換を定期的に行い続けると葉が伸びていきます。必要に応じてハイポニカを使用しましょう。

Step3. 収穫

葉をヘタの根元からカットするように収穫します。

Step4. 土に移植する

生育が進み生長が止まったら、プランターに移植します。にんじんから根が出てきたころがタイミングです。根がしっかりプランターの土に埋まるように植えましょう。

にんじんだけじゃない!ほかにも再生できる野菜いろいろ。


雑草と害虫対策に太陽熱消毒を!

空から太陽の光が注ぐ
出典:写真AC
にんじんは発芽直後に雑草の生育に負けて枯れてしまうことがあります。また害虫によって成長点を食害されてしまうなど、せっかく芽出しを成功させても失敗してしまう要因はいくつもあります。これらの事象を一度に解決できるのが太陽熱消毒です!栽培予定地で実施してみましょう。

太陽熱消毒とは?

太陽の熱と微生物分解から発生する熱をもとに、病気菌や害虫を撃退する方法です。雑草の根や種も高温により駆除することができるため、農薬などを使わずとも土壌のクリーニング作業を実施することができます。また連作障害の抑止にもなります。

太陽熱消毒を行う時期

梅雨明けからお盆時期までが最適な期間になります。太陽熱消毒は約1カ月間かかるため、開始時期が遅れないように準備しましょう。

太陽熱消毒の手順

Step1. 元肥を加える

畝に肥料を入れる
撮影:matsuta
太陽熱消毒後は耕さずに栽培を始めます。そのため、種まきするにんじんの元肥分量をあらかじめすき込んでおきます。
【ワンポイント!】
米ぬかを加えると、微生物発酵が促進されるため、素材が手元に集まるようでしたら使用してみましょう。

Step2. 畝を立てる

透明マルチをした畝
撮影:matsuta
種まきがすぐにできるように畝を作ります。作成後に水を散布し、透明マルチを全面にぴったりとかけます。マルチの裾はしっかり土に埋めて風に飛ばされないようにしましょう。

Step3. 1カ月間放置する

透明マルチをした状態のまま1カ月間放置します。風によって隙間ができると効果が減少してしまうため、定期的にチェックし、必要に応じてメンテナンスしてください。

にんじんを食べて免疫力を上げましょう!

出典:写真AC
にんじんに含まれているカロテンは免疫力を上げる効果があるといわれています。健康に関心がある方は、ぜひ、にんじんを食べましょう!葉にもカロテンやビタミン、カリウムが多く含まれています。家庭菜園で取れたにんじんの葉も、捨てずに料理に使ってみてはいかがでしょうか?

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まつたかずき
まつたかずき

市民農園のスタッフをしながらライターとして活動しています。野菜づくりを誰もが気軽に出来る趣味にすることを目標に、初心者の方でも興味を持っていただける記事を執筆していきます!