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型紙いらず!「小豆カイロ」の作り方。「おばあちゃんの知恵」に学ぶ、じんわり温まる小豆カイロの活用法


冷え対策グッズとしてじわじわと人気を集めている「小豆(あずき)カイロ」。身近な材料で作れて、繰り返し使用することができ、じんわりとした温かさが大きな魅力です。今回は、小豆カイロの作り方や使い方、電子レンジがない場合の温め方、好きな香りをプラスする方法などをご紹介します。

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松橋 佳奈子

早稲田大学を卒業後、企業とNPOにてまちづくりの仕事に10年以上携わる。その間にバックパッカーとして35カ国を訪問・視察し、世界各地の風土と食文化について考察を深める。2014年に薬膳とおばあちゃんの知恵をベースに「養生キッチンふうど」を立ち上げる。現在は愛知県を拠点とし、風土食やエシカル、ソーシャルビジネスについての執筆活動を行っている。主な資格は、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)と国際薬膳師。…続きを読む

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小豆カイロ

写真提供:養生キッチンふうど
昔から「冷えは万病の元」といわれ、食べ物や生活習慣など工夫をしている方も多いと思いますが、最近人気を集めている「小豆(あずき)カイロ」をご存知でしょうか。今回は、小豆カイロの簡単な作り方や使い方をご紹介します。手作りの小豆カイロで、じんわりとした温かさを感じてみてはいかがでしょうか。

小豆カイロって、どんなもの?

小豆カイロ
写真提供:養生キッチンふうど

小豆カイロとは

小豆カイロとは、文字通り、小豆を中に詰めたカイロのことです。使い捨てのカイロとは異なり、繰り返し使用できることから「エコカイロ」とも呼ばれています。使い方は「レンジで温めるだけ」という手軽さもあり、昨今注目を集めています。

小豆カイロは、小豆に含まれる水分に熱を加えることよって蒸気が出て「湿熱」になる仕組みを利用したものです。適度な重さがあるため蒸しタオルにも似ていて、身体をじんわりと温めてくれます。ちなみに、通常の使い捨てカイロは「乾熱」によるもの。実際に使ってみると、それぞれの温まり方の違いが実感できます。

小豆カイロの効能や使い方は?

小豆カイロの温かさが持続するのは、20~30分程度。一日の終わりに好きな音楽を聴いたりしながら、顔や肩、腰など身体のいろんな場所にのせて、その日の疲れをほぐすのにもぴったりなアイテムです。小豆カイロは冬の寒い時期はもちろん、春や夏の冷え対策などにも重宝します。

小豆と言えば、「お手玉」や「小豆枕」などにも使われてきた素材です。小豆を使うのは「手や頭の形状にしっくりとなじむから」という理由だけでなく、小豆の赤い色には昔から「邪気を払う」「厄除け」の力があると信じられていたことも関係しているようです。小豆カイロを手作りする際にも、こうした言い伝えをもとに「お守り」のような気持ちを込めて作ってみてはいかがでしょうか。

小豆は家庭菜園でも簡単に栽培できます。「小豆を栽培するところから始めたい!」という方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

簡単に手作り!小豆カイロを作ってみよう

小豆カイロ
写真提供:養生キッチンふうど
小豆カイロは市販品もありますが、身近な材料で簡単に手作りできます。好みの柄や素材、大きさなどが選べるのも、手作りならではの魅力です。まずは、型紙などを使わない、手の平サイズの小豆カイロを作ってみましょう。


小豆カイロの基本の作り方

〈材料〉手の平サイズのもの1個分
・小豆(乾燥した状態のもの) 100g程度
・綿や麻などの余った布 ハンカチ1枚分位の大きさ(作りたいサイズに合わせて調整)
・針と縫い糸


作り方

  1. 綿や麻などの布は、折りたたみ両サイドを縫い合わせて袋状にする。小豆を投入できるように、部分的に縫わずに残しておく。
  2. 小豆を1の袋に入れて、残りの部分を縫う。

ポイント

袋に使う素材は、綿や麻などの肌触りの良い自然素材がベストです。化学繊維の入った素材は、電子レンジで加熱する際に、溶けてしまう危険があるので使用しないでください。

縫わないでもっと簡単に作るには?

小豆カイロ
写真提供:養生キッチンふうど
「針と糸を使わずに作りたい」という場合には、綿や麻などのポケットティッシュのケースや小さな巾着袋を代用して小豆を詰める方法もあります。中身がこぼれるのを防ぐため、お茶パックなどに入れてから袋に詰めるようにすると安心です。お茶パックを使えば、ミニタオルやハンカチなどで包むだけで、とても手軽に小豆カイロの良さを体験できます。

小豆カイロの使い方

小豆カイロ
出典:Pixabay

小豆カイロの温め方

小豆カイロを電子レンジに入れて、30秒~1分を目安に温めます。電子レンジの種類や小豆の量によっても加熱時間は異なるので、はじめは5~10秒ごとに取り出すなど、様子を見ながら加熱すると失敗が少ないです。

加熱時間が長いと小豆が破裂する場合もあるので、気を付けてください。小豆が破裂すると、温まり方が悪くなったり虫などが付いたりする原因にもなります。

また、一度使用した小豆カイロは、連続で使わないようにしてください。連続で使用すると、豆の表面が乾燥して割れやすくなります。目安として3~4時間以上置いてから使用するようにしましょう。

電子レンジを使用しない温め方

小豆カイロ
写真提供:養生キッチンふうど
実は、我が家には電子レンジがないため、蒸し器を使って小豆カイロを温めています。小豆カイロを保存用ポリ袋に入れて、せいろなどの蒸し器で5~10分程度加熱。やけどに気を付けて取り出して使用します。保存用ポリ袋には耐熱温度が「70℃」のものもあります。耐熱温度をよく確認し、「100℃」に耐えられるものを使ってください。

小豆カイロの寿命は?いつまで使えるの?

小豆カイロは繰り返し使用できますが、使っているうちに温まりにくくなってきます。豆が一回り小さくなって縮んできたり、豆が柔らかくなってきたりしたら取り換え時期が来たサインです。

好きな香りをプラスして、小豆カイロをもっと楽しもう

小豆カイロ
写真提供:養生キッチンふうど
小豆カイロに慣れてきたら、好みの香りのアロマスプレーやハーブ・薬草などと一緒に使って、違った香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。アロマスプレーの場合は小豆カイロにシュッシュッと吹きかけて、ハーブや薬草の場合は温まった小豆カイロに添えてほのかな香りを楽しみます。私のおすすめは、月桂樹やよもぎ、みかんの皮、ローズマリーなどの爽やかな香りの素材です。その日の気分に合わせて香りを選ぶ時間もリラックスできます。

小豆カイロでじんわり温まろう

小豆カイロ
写真提供:養生キッチンふうど
小豆カイロは、身近な材料で短時間で作れて繰り返し使用できる、冷え対策の優れたアイテムです。お茶の袋に詰めた小豆をタオルなどで包むだけでも、小豆カイロの良さを手軽に体験することができます。包む布は自然素材のものを選ぶことや、小豆カイロを温め過ぎないことも大切なポイントです。小豆カイロを手作りして、じんわりとした温かさを感じてみてはいかがでしょうか。

小豆の活用方法はほかにも

「おばあちゃんの知恵」に学ぶ、あずき茶の作り方と簡単養生ごはんもぜひご覧ください。

家庭菜園でも小豆は作れる

プランターでも栽培できます。

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