- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
リボベジは、野菜の切れ端を使って栽培を楽しむ方法です。特別な道具は不要でスペースも取らないので、気軽に挑戦しやすく、子どもの自由研究にもぴったり!
この記事では、そんなリボベジの特徴や成功させるコツ、おしゃれに見せるポイントなどを紹介。リボベジにおすすめの野菜の種類もまとめました!
リボべジとは?
リボべジは「リボーンベジタブル」の略で、「再生野菜」を意味します。野菜のヘタや根元部分などを水に浸け、再収穫を楽しむ今注目の栽培方法です。通常、野菜を栽培するときは、種や苗を購入する必要がありますが、リボベジは調理で残った切れ端を使うのでとっても経済的!本来であれば、捨ててしまう部分を利用するというエコな面も良いですよね。また、水と容器さえあれば、すぐに始められるのも大きな魅力です。
リボベジのメリット・デメリット
誰でも簡単にできるリボベジですが、実際はどのような長所や利点があるのでしょうか?また、始めるにあたって注意点なども把握しておきたいところです。そこで、リボベジのメリットとデメリットをまとめてみました!メリット
- 水だけで育てられる!肥料を与えなくても、ニョキニョキと生長します
- 容器は何でもOK!水が溜められるものであれば、グラスやお皿、マグカップなど好きな容器で育てられます
- 土がいらないので清潔!リボベジは基本的に水栽培なので、土で汚れる心配がありません
- 気軽にトライできる!調理で残った野菜の切れ端を利用するため、失敗しても再挑戦しやすいのが魅力
- 節約になる!捨ててしまうはずのヘタや根元部分を使い、はえたきた葉や茎を食べられるのでお得です
- 野菜を育てる楽しみが味わえる!切れ端から芽を出して伸びていく様子が日々観察できます
- おしゃれなインテリアに!室内のちょっとしたスペースで栽培できるので、癒しのグリーンとして目を楽しませてくれます
- 生ごみを減らせる!今まで捨てていた野菜の部位を有効活用できます
デメリット
- 管理が少々面倒!容器の水はこまめに交換しないと、雑菌がカビが繁殖しやすくなります。できれば水は毎日入れ替え、容器もこまめに洗浄しましょう
- 置き場所に注意が必要!夏は直射日光に当てると葉が焼けてしまったり、水も腐りやすくなったりします
- 再生は1~2回程度が限度!水だけで育てるリボベジは、何回も繰り返していると生長も鈍ってきます。生育スピードが遅くなってきたら、新しいものに替えましょう
- 生食は避ける!リボベジで育てた野菜は、衛生管理の面では十分とはいえません。炒め物やボイルなど、火を通してから食べることをおすすめします
リボべジを成功させるコツ
手軽にできるリボベジですが、やり方を間違えると失敗してしまうことも。じょうずに育てるためには、以下のような点に注意してくださいね!使う部位は余裕のあるサイズで切る
リボベジにする野菜のヘタや根元部分は、余裕をもって切りましょう。あまりギリギリに切ると、生長するための養分が不足して失敗しやすくなります。ヘタの場合は2~3cm程度の厚さ、根本部分であれば3~5cmほどの長さを残して切ると安心です。水の量に注意する
野菜の切れ端が水に浸かり過ぎていると、腐りやすくなります。ニンジンやダイコンなどの根菜類は、切り口が浸る程度が適量。ネギやコマツナなどの葉物類は、根が水に浸かっていればOKです。水は1日に1回は交換する
清潔に保ち、雑菌が繁殖するのを防ぐためにも、容器の水は1日に1回は入れ替えましょう。その際は、異臭がしないかチェックしてください。臭いを感じたら、すぐに処分を!また、容器や野菜の切り口にヌメリがついていた場合は、水できれいに洗い落としてくださいね。明るい場所で管理する
野菜を育てるためには、やはり光が必要です。日中はできるだけ明るい場所に置くようにしましょう。ただし、夏の強い直射日光に当てると、せっかく育った葉が焼けてしまったり、水が高温になって野菜が傷んでしまったりするので避けてください。旬の時期に育てる
野菜にはそれぞれ、生育が旺盛になる旬の時期があります。リボベジを始めるときは、その時期に旬になる野菜を使うと成功しやすくなります。ただし、キュウリやオクラなど、根や葉がないので、リボベジできない野菜もあります。リボべジができる野菜と育て方
ちょっとしたコツさえ掴めば、誰でも簡単にできるリボベジ。さっそく家にある野菜で始めてみましょう!ここからは、リボベジにおすすめの野菜の種類と、育て方のポイントを紹介していきます。
豆苗
リボベジ用のプランターが100均ショップに販売しているほど、再生野菜で人気の豆苗。育て方はとても簡単!あっという間にニョキニョキ育ちますよ。使用する部位
豆がついている下部分を5~6cmほど残して使います。このとき、豆の少し上にある脇芽は切り取らないようにしましょう。脇芽があることで、再生するまでの期間が短くなり、収穫量も増えます。育て方
上部分をカットした豆苗を容器に入れ、根が浸かる程度の水を入れます。豆まで水に浸かると腐る原因になるので注意してください。水は通常は1日に1回、夏場は2回交換しましょう。豆苗の生長は早く、1週間~10日ほどで十分な背丈になります。水がなくならないように注意するだけで、簡単に育てられます。2回まで収穫できますよ。
豆苗の詳しい栽培方法は、こちらの記事で!
ニンジン(人参)・大根
ニンジンや大根も、葉っぱ部分を再生することができます。栄養が豊富に含まれているニンジンや大根の葉っぱ。ぜひ育ててみましょう。使用する部位
2~3㎝ほどの厚みで切ったヘタ部分育て方
ニンジンや大根のリボベジは、根の部分ではなく、ヘタから葉を伸ばして収穫するのが目的です。ヘタは厚めに切り、水を張った容器(水量は切り口が浸る程度)に切り口を下にして入れて、毎日水を交換しながら育てます。水を交換する時に必ず、ヘタの切り口をキッチンペーパーなどで拭き取り、ぬめりをなくします!ぬめりをそのままにしておくと、腐る原因になるので気をつけましょう。
数日で葉が伸び始め、2週間ほどで十分な長さになります。
ニンジンの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
白ネギ(長ネギ)
ネギも水耕栽培で育てることができます。空き瓶や容器、ペットボトルでも栽培できますよ。使用する部位
根元から5cmくらいの長さに切ったものを使います。根元を下にして、容器に挿します。水の深さは根が浸かる程度で。
育て方
ネギが成長して長くなると倒れやすくなるため、使う容器は深さのあるものや口が狭いものを使いましょう。もしくは輪ゴムなどで束ねたり、水を含ませたスポンジに挿したりするのもおすすめです。編集部スタッフも、白ネギのリボベジにトライ!よく日の当たる窓辺に置き、毎日水を交換しました。なんと翌日には緑の葉が伸び始め、そのままグングン生長。3週間もすると、上の画像のように10cm程度の長さになりました!
白ネギの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
コマツナ(小松菜)
使用する部位
根元部分を使います。5cm程度の長さにカットして使いましょう。育て方
コマツナは背が高くなるので、ある程度深さのある容器が適しています。スポンジに穴をあけて挿しておくのも良いでしょう。水の量は、根元が少し浸かる程度をキープしてください。あとは毎日水を換え、明るい場所に置いておけばどんどん大きくなりますよ。
3週間たつと、かわいい葉が生えてきました!
根っこも伸びてきています。このあとプランターなどで土に植えるともっと成長します!
また、ほうれん草も小松菜と同様の育て方でリボベジできますが、根っこ付きの方が成功しやすいです。
コマツナの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
キャベツ
使用する部位
キャベツは芯の部分を使います。上の部分だけ葉の根元を少し残し、1/4程度にカットしましょう。育て方
葉の残したほうを上にして、容器に入れます。水は、5mm~1cmほどの深さになるように管理してください。早ければ数日で新葉が出てきます。容器の水は毎日替えますが、芯にヌメリがついたいたら、水洗いすると根腐れを防げます。キャベツの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
ブロッコリー
使用する部位
ブロッコリーもリボベジに使うのは、芯の部分です。房は切り落としてから使います。育て方
上下を間違えないように容器に芯を立てて入れます。水の量は切り口が浸る程度にし、毎日交換してください。しばらくすると側花蕾(脇芽)が出てきますが、水栽培では大きく育たず、放置していると枯れてしまいます。食べるには、側花蕾が小さいうちに収穫しましょう。ブロッコリーの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
レタス
使用する部位
結球レタスはキャベツ同様、芯の部分を残して使用。リーフレタスは、株元から10cm程度の長さになるようにカットして使います。育て方
水を張った容器に入れ、明るい場所で育てます。水の量は、結球レタスの芯は下のほうが5mm~1cm浸かる程度、リーフレタスは株元が1/3程度浸かるように管理しましょう。1週間ほどで新葉が出始めます。レタスの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
タマネギ(玉ねぎ)
使用する部位
丸ごとのままでも、芯の部分だけでもOKです。まわりの部分を食べ、残った芯を使うと経済的。育て方
容器に根が浸かる程度の水を入れ、明るい場所で管理します。球の部分まで水に入れると、腐敗しやすくなるので注意しましょう。1週間ほどで根が伸び始め、芽も上がってきます。芽が十分伸びたらはさみでカットして料理に使いましょう。タマネギの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
ミズナ(水菜)
使用する部位
根元から3cmくらいの長さで切ったものを使います。育て方
容器に入れ、根の部分が浸かる程度の水で育てます。1週間ほどで新葉が伸び始めるので、食べられる大きさに育ってきたら葉を収穫しましょう。花芽が上がってくる前に刈り取るのがおすすめです。ミズナの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
にんにく
使用する部位
ニンニクは1片にばらして使います。伸びた芽をニンニクの芽として食べるほか、根ごとまるまる食べるのもおすすめです。ニンニクの球を増やしたいのであれば、土に植え付けましょう。育て方
尖ったほうを上にして容器に置き、ニンニクのお尻に少し触れる程度の水を入れればOK。水で湿らせたスポンジに置くと安定します。ニンニクの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
アボカド
使用する部位
果肉を食べた後に残る種を水栽培にします。アボカドは、適した環境で地植えにし、大木に育てないと果実は収穫できません。食用としてではなく、観葉植物として楽しむのがおすすめです。育て方
種を取り出したら、水でよく洗います。つまようじを3~4本刺し、容器にのふちにセットします。水量は、種の下半分ほどがつかる程度で。根が十分伸びたら、土を入れた鉢に植え替えて育てると大きくなります。アボカドの栽培方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
チンゲンサイ(青梗菜)
使用する部位
2~3cmほど残した根元部分を使用します。育て方
根元を下にして容器に入れます。水の量は、根本が少し浸かる程度にしましょう。2週間ほどで新葉が生え始め、1カ月後くらいには、食べられる大きさに育ちます。チンゲンサイの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
カブ
使用する部位
3cmほどの厚さで切ったヘタを使用。カブは、伸ばした葉を収穫するリボベジになります。育て方
切断面を下にして、カットしたカブを容器に入れます。水は、切り口が浸るか浸らないか程度の量にしましょう。水量が多いとカブが腐りやすくなるので要注意。1週間ほどで新たに葉が生え始め、1カ月もすると食べられる大きさの葉に!カブの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
さつまいも
使用する部位
芋部分を好きな大きさにカットして水栽培にします。サツマイモは、いろいろなところから芽が出てくるので、端だけでも丸ごとでもOK!食用としては再生できませんが、生えてきた葉を観賞できます。育て方
使う容器に入る程度の大きさに切ったサツマイモを、切断面を下にして水に浸けましょう。水が多過ぎると腐りやすくなるので、1cmほどの深さがベター。日当たりの良い場所で管理していると、約3週間で発芽し、根も出てきます。サツマイモの土栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
生活感を出さない!リボベジをおしゃれに見せるコツ
お皿や食品の空き容器など、どんな容器でも使えるリボベジですが、生活感が出がちなのが気になりますよね。せっかく室内で育てるなら、おしゃれな雰囲気にしたいもの。そこでここでは、リボベジをおしゃれに楽しむアイデアを紹介!ぜひ参考にしてみてくださいね。