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ライター - AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む

画像提供:福田俊
暑さがいよいよ本格化してくる7月。熱中症対策をしっかりとって、家庭菜園を楽しみましょう!
この記事では、7月に種まきできる野菜と、苗植えから栽培できる野菜の種類を紹介。家庭菜園のプロフェッショナル・福田俊先生が、栽培のコツやおすすめの品種についてアドバイスします。
来月(8月)のおすすめ品目もチェック!
7月に植える野菜の特徴・栽培の注意点とは?
気温がどんどん上がってくる7月。品種選びの際は、耐暑性を重視すると失敗が少なくなります。害虫の活動も活発になる時期なので、日頃から食害がないかよく観察し、防虫ネットを活用するなど対策をしっかり行いましょう。
ここでは、7月前後に栽培をスタートできる野菜の種類を紹介します!
6月に植えるおすすめの野菜
ゴマ

出典:写真AC
暑い夏にぐんぐん育つゴマは、あまり手間もかからず、初心者にもおすすめの野菜です。地植えにすると背丈が2mほどになるため、倒れないように土寄せをします。
▼ゴマの詳しい栽培方法はこちら!
黒ダイズ(黒大豆)

出典:写真AC
黒い表皮が特徴の黒大豆(黒豆)。さやが緑色のうちに収穫すると、みずみずしい黒枝豆としても楽しめます。春まきの早生種、初夏まきの中生種、夏まきの晩生種がありますが、6月に栽培をスタートするのであれば、中生種か晩生種が適しています。
アズキ(小豆)

出典:写真AC
通常6~7月に種まきし、7月に苗を植え付けるアズキですが、少し早めの6月に定植することも可能。アズキは、地植えにすると背丈が1m前後になります。土寄せするか、支柱か園芸ネットに誘引しましょう。
▼アズキの詳しい栽培方法はこちら!
8月に植えるおすすめの野菜
キャベツ

出典:写真AC
キャベツは品種によって、春まき・初夏まき・夏まき・秋まきと栽培のスタート時期が変わります。8月に苗を植えるのであれば、6月に種まきをする初夏まきの品種を選びましょう。
▼キャベツの詳しい栽培方法はこちら!
ブロッコリー

出典:写真AC
ブロッコリーの栽培は、春まきと夏まきの年2回。8月に苗を植え付ける場合は、6~8月に種まきをする夏まきになります。極早生種なら10月には収穫できますよ。
▼ブロッコリーの詳しい栽培方法はこちら!
カリフラワー

出典:写真AC
カリフラワーも、春まきと夏まきが可能です。夏まきは7月に種まきし、8~9月に定植します。収穫は11月~翌1月と、春まきよりも栽培期間は長くなります。
▼カリフラワーの詳しい栽培方法はこちら!
芽キャベツ

出典:写真AC
コロンとした見た目が、かわいらしい芽キャベツ。栽培期間は約150日と長めで、8月に苗を植え付け、12月~翌2月に収穫します。
▼芽キャベツの詳しい栽培方法はこちら!
9月に植えるおすすめの野菜
ハクサイ

出典:写真AC
春まきと夏まきができるハクサイ。9月に定植する場合は、8月の夏まきになります。11~12月にはおいしいハクサイが収穫できますよ。
▼ハクサイの詳しい栽培方法はこちら!
のらぼう菜

出典:写真AC
のらぼう菜は、見た目が菜の花によく似ている葉野菜です。丈夫で手間がかからないので、初心者でも簡単に育てられます。種を採取すれば、翌年もまた栽培が楽しめますよ。
▼のらぼう菜の詳しい栽培方法はこちら!
ザーサイ

画像提供:福田俊
ゴツゴツとした株元を収穫するザーサイ。9~10月に種まき・定植し、翌年の1月に収穫します。葉が大きく茂ってスペースを取るので、株間は40cmほど広めにとりましょう。
▼ザーサイの詳しい栽培方法はこちら!
ほかにも「雲仙こぶ高菜」や「子持ち高菜」、「三河島菜」といった野菜も9月から栽培できます。
7月に「苗植え」スタート!おすすめの野菜3選
黒ダイズ(黒大豆)

画像提供:福田俊
特徴
本来は正月の黒豆用として需要がありましたが、最近では枝豆にして食べるのも人気!深いコクと甘味のある味わいは絶品です。
栽培のコツ
ダイズは、枝葉ばかり茂って実がならない「ツルぼけ」しやすい野菜です。そこでおすすめなのが「摘芯断根挿し木育苗」。発芽後、最初に出た葉と根をカットして育苗する方法です。このワンステップで、ツルぼけせず、収穫量も2倍に!
また、8月末〜9月の開花期はカメムシに注意。寄生されると実がならなくなるので、防虫ネットで防除しましょう。栽培スペースの目安は、1株あたり30×30cm。
収穫時期
枝豆:10月中旬
黒豆:11月以降
福田先生おすすめの品種
丹波黒大粒大豆
京都・兵庫山間部の特産品。大粒で食味が良く、煮豆にすればもっちりとした食感が楽しめます。
・内容量:40ml
枝豆に関する記事はこちらをチェック!
アズキ(小豆)

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特徴
あんこに加工したり、赤飯に入れたりと、昔から日本人の食生活には欠かせない小豆。大粒の「大納言」や一般的なサイズの「中納言」などの種類があります。
栽培のコツ
アズキは多少ツルが伸びるので、高さ1mぐらいのフラワーネットを張って栽培します。栽培スペースの目安は、1株あたり30×30cm。
収穫時期
10月中旬
福田先生おすすめの品種
丹波大納言小豆
たっぷり収穫でき、栽培しやすい品種です。風味も豊かで、お菓子のあん作りやぜんざいなどにぴったり!
・内容量:20ml
アズキ(小豆)の育て方やそのほかの関連記事はこちらをチェック!
白ネギ(長ネギ・根深ネギ)

画像提供:福田俊
特徴
白ネギは、春からずっと育苗しますが、時期的に7月に移植できるサイズ(40cmほどの長さ)になったものを植えましょう。
栽培のコツ
伸び始めたら、首元(葉が分かれる部分)まで土寄せを行い、軟白部(葉鞘)を作ります。栽培スペースの目安は、1株あたり5×5cm。
収穫時期
12〜2月
福田先生おすすめの品種
長悦(ちょうえつ)
暑さ・寒さに強いため、周年栽培も可能な品種です。葉折れもほとんどなく、収穫性に優れます。
・内容量:約20ml
長宝(ちょうほう)
草勢が強く、病気にも比較的強い品種。葉鞘部のしまりも良く、葉折れが少ないのも特徴です。
・内容量:20ml
白ネギの育て方についてはこちらの記事で!
7月に「種まき」する!おすすめの野菜5選
キャベツ

画像提供:福田俊
特徴
キャベツの栽培は、「春まき夏どり」や「秋まき初夏どり」もありますが、家庭菜園では夏に育苗し、暑い時期に植え付ける「夏まき秋冬どり」がおすすめ。なぜなら、病気や害虫の被害が少なくなる晩秋に収穫の時期を迎えるからです。市販の苗を購入する場合は、虫食いのない元気なものを選びましょう。
栽培のコツ
アブラナ科であるキャベツは、アオムシやヨトウムシ、コナガなどの害虫がつきやすいため、早めの対策が必要。苗を植え付けたら、すぐに防虫網トンネルを設置しましょう。栽培スペースの目安は、1株あたり50×50cm。
収穫時期
10〜12月
福田先生おすすめの品種
輝
耐暑性があり、気温が30℃以上でもよく生育します。球重は1.5kg前後。育てやすい品種ですが、水はけには注意しましょう。
・内容:小袋
YRデライトボール
球重は1~1.3kgほどのコンパクトな品種です。葉質は柔らかく、品質・食味ともに優れています。定植後45日前後で収穫可能な極早生種です。
・内容:小袋
初秋
気温が高くても元気に育つ、耐暑・高温結球性にすぐれた品種です。定植後、55日程度で収穫可能な極早生種。玉は扁円でよくしまり、やわらかい葉が味わえます。
・内容量:2ml
新藍(しんらん)
各種病害に強い品種なので、安心して栽培することができます。食味は、みずみずしく甘みが強いのが特徴。肉質はしっかりしていながらも、歯切がれよく、なめらかな食感です。
・内容:0.8ml
クリスピーノ
ちぢれた葉が特徴のイタリア野菜「クリスピーノ」。一般的なキャベツと比べ、水分が少なく繊維質で、サクサクとした食感です。ロールキャベツなどの煮込み料理に最適!
・内容量:50粒
キャベツの育て方や品種についてはこちらの記事で!
ブロッコリー

画像提供:福田俊
特徴
ビタミンCやビタミンE、ビタミンKをはじめとする栄養素が豊富に含まれるブロッコリー。ポットに種まきをして育苗し、まだ暑い時期に植え付ます。晩秋には収穫が可能!
栽培のコツ
アオムシやヨトウムシ、コナガなどの食害にあいやすいので、早めの害虫対策が必須。苗の定植時に、防虫網トンネルを設置しましょう。栽培スペースの目安は、1株あたり50×50cm。
収穫時期
10〜12月
福田先生おすすめの品種
ジェットドーム
種まき後、80~85日で収穫となる極早生種です。耐暑性があり、花蕾が乱れにくく、こんもりとしたドーム型を保ちます。
・内容量:1.2ml
しげもり
種まき後110日前後で収穫できる中生種。花蕾は大きなドーム型に育ち、形も崩れにくいのが特徴です。
・内容量:1.2ml
緑嶺(りょくれい)
種まき後、105日前後で収穫期となる中早生種です。しまりの良い大型の花蕾に生長し、形も崩れにくいのが特徴。根張りが良いため、乾燥や過湿に耐えます。
・内容:小袋
ピクセル
種まき後、90日前後で収穫できる早生品種です。花蕾は大型の円形で、濃い緑色をしているのが特徴。草姿はやや立性で、べと病や黒腐病にも強く、栽培しやすい品種です。
・内容:小袋
ハイツSP
定植後、約65日で収穫できる中早生種。側枝花蕾も収穫可能です。花蕾は、密度のある円形でしまりが良く、直径16cm、重さ450g程度に生長します。
・内容量:120粒
ブロッコリーの育て方や品種についてはこちらの記事で!
カリフラワー

画像提供:福田俊
特徴
カリフラワーといえば、白い花蕾が一般的ですが、オレンジ色や紫色などカラフルな品種もあります。夏に育苗して植え付ければ、晩秋には収穫時期を迎えます。
栽培のコツ
カリフラワーも、害虫がつきやすいアブラナ科です。苗を植え付けたらすぐに防虫ネットを張って、害虫対策を行いましょう。栽培スペースの目安は、1株あたり50×50cm。
収穫時期
10〜12月
福田先生おすすめの品種
カリフローレ
やわらかでほんのりと甘味を感じられるスティックブロッコリー。草勢は旺盛で、病害に強く育てやすい品種です。1株から数十本収穫できます。
・内容量:50粒
スノークラウン
その名の通り、純白の花蕾が特徴のカリフラワー。定植後70日程度で収穫できる早生種です。栽培しやすく、大玉に育ちます。
・内容量:1.5ml
白穂(はくほ)
大ぶりで真白な花蕾がうつくしい、早生タイプのカリフラワー。外葉で花蕾を覆って育てると、より花蕾が白く育ちます。
・内容量:1.3ml
オレンジブーケ
花蕾がオレンジ色のカリフラワーです。加熱調理をしても変色せず、食味も良好。中早生タイプで、生育も旺盛なので栽培しやすい品種です。
・内容量:1.1ml
バイオレットクイン
花蕾が濃い紫色の珍しいカリフラワーです。ゆでると鮮やかな緑色に変色するのもユニーク!定植後、70日ほどで500g程度の花蕾が収穫できます。
・内容量:0.7ml
カリフラワーの育て方についてはこちらの記事で!
芽キャベツ

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特徴
芽キャベツは高温多湿に弱く、気温が高いときれいに結球しません。夏に育苗・植え付けを行い、年明けに収穫します。直径2~3cmの大きさになったら収穫のタイミングです。
栽培のコツ
芽キャベツも、アオムシやヨトウムシ、コナガなどの食害が多いため、防虫ネットは必ず設置してください。栽培スペースの目安は、1株あたり50×50cm。
収穫時期
1〜2月
福田先生おすすめの品種
ファミリーセブン
球頭の包みが非常に良い、早生種の芽キャベツ。茎が太いので倒伏しにくく、育てやすい品種です。
・内容:小袋
早生子持(わせこもち)
生育旺盛で、栽培しやすい早生種です。植え付け後90日程度で、しまりの良い玉が収穫できます。
・内容量:1ml
芽キャベツの育て方についてはこちらの記事で!
ニンジン

画像提供:福田俊
特徴
梅雨明け頃に種をまき、晩秋~年明けに収穫します。種をまくタイミングを逃すと発芽率が下がったり、大きくならなかったりと失敗することがあるので注意が必要。
栽培のコツ
ニンジンは、発芽させることがもっとも重要です。発芽するまで水は切らさず管理し、適期の間引きも行います。害虫は、キアゲハの幼虫にしましょう。栽培スペースの目安は、1株あたり10×10cm。
収穫時期
12月〜2月
福田先生おすすめの品種
新黒田五寸
耐暑性があり、病気にも強い早太りの多収種です。尻づまりと色つやに優れ、食感はやわらか。甘味が強いのも特徴です。
・内容量:8ml
夏蒔鮮紅五寸(なつまきせんこうごすん)
耐暑性に優れ、肥大も早い増収型の五寸ニンジンです。肌色・芯色ともに、濃く鮮やかな紅色をしているのが特徴。
・内容量:9ml
ベーターリッチ
健康に良い「β-カロテン」がたっぷり!甘みが強く、臭みも少ないおいしいニンジンです。病気にも強く、生育旺盛なので栽培のしやすさも魅力。
・内容量:350粒
クリスティーヌ
円筒形に近い形状で、尻づまり良好。ニンジン臭さが少なく甘味も強いので、ジュースやサラダにおすすめです。
・内容量:200粒
金美プラス
鮮やかな山吹色が特徴のニンジン。種まき後、90~100日で収穫できる極早生品種です。根の長さは、15~18cmほどに生長します。
・内容量:6ml
ニンジンの育て方や品種についての関連記事はこちら!
今からでも間に合う夏の旬野菜!

出典:写真AC
夏の間に収穫を目指すなら、栽培期間の短い菜っ葉類がおすすめです。根菜でもハツカダイコンなら時間をかけずに収穫が楽しめますよ。
コマツナ(小松菜)

出典:写真AC
周年栽培が可能なコマツナは、家庭菜園の強い味方。栽培期間も約1カ月と短いため、7月に種まきすれば8月には収穫ができます。
コマツナの詳しい栽培方法はこちら!
ハツカダイコン(ラディッシュ)

出典:写真AC
その名の通り、種まきから収穫まで20日ほどとスピード栽培ができるハツカダイコン。ラディッシュという名前でも知られる根菜です。スペースを取らないので、畑の隅やプランター栽培にもおすすめ!
ハツカダイコンの詳しい栽培方法はこちら!
チンゲンサイ

出典:写真AC
チンゲンサイもほぼ1年中栽培が楽しめる野菜です。種まき~収穫までは50~60日ほどかかるので、7月に栽培をスタートさせれば9月には収穫できますよ。
チンゲンサイの詳しい栽培方法はこちら!
カイワレダイコン

出典:写真AC
生長が早い野菜といえば、カイワレダイコン!栽培期間は7~10日ほどと短く、1年を通して育てることができます。水栽培で楽しむのも良いですね。
カイワレダイコンの詳しい栽培方法はこちら!
葉ダイコン

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菜っ葉の一種で、通常のダイコンよりも葉がやわらかいのが特徴。根も食べることができる、捨てどころのない野菜です。ほぼ1年中栽培ができ、7月に種まきをすれば9月には収穫できます。
タイニーシュシュ(ミニハクサイ)

出典:写真AC
タイニーシュシュはハクサイの極早生種で、種まきから50~60日ほどで収穫が可能。葉はやわらかく、サラダなどの生食でも楽しめます。
ハクサイの詳しい栽培方法はこちら!
ミズナ(水菜)

出典:写真AC
春まき・夏まき・冬まきができるミズナ。冬まきでは収穫まで3カ月ほどかかりますが、5~7月の夏まきにすれば約1カ月のスピード収穫が可能!
ミズナの詳しい栽培方法はこちら!
プランターで野菜を栽培する際のコツは?

出典:写真AC
ベランダなどの狭いスペースで野菜を育てるなら、プランターや鉢での栽培に挑戦してみましょう!福田先生に、プランターで野菜を育てる際のコツを聞いてみました。
Q. プランター・鉢のサイズは?
福田先生:スペースが許すなら、サイズは大きいほど良いでしょう。
プランターについてはこちらの記事で!
Q. 種まきや植え方の違いは?
福田先生:畑と一緒でOKです。
Q. 水やりのコツは?
福田先生:土が乾いたら水をたっぷり与えましょう。プランターは、畑のように地下水が上がってくるわけではありません。雨がなければ水分はなくなるので、水やりが必要です。当然露地よりは水やりの頻度は高くなります。
Q. そのほか注意点は?
福田先生:プランターでも虫は容赦なくやってきます。防虫ネットか不織布のベタがけをすると良いでしょう。
防虫ネットについてはこちらの記事をチェック!
苗植えや種まきのタイミングに注意!7月の栽培を楽しもう

出典:写真AC
日差しが強くなる7月は、植物たちがぐんぐん成長できる気持ちの良い時期。まだ梅雨の明けていない地域は、苗植えや種まきのタイミングに注意しましょう。秋から冬の収穫を楽しみに、家庭菜園を充実させてくださいね!