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ボタニカルショップ「NEO GREEN 渋谷」オーナー
白田 仁「趣味の園芸」テキストで、園芸ダイアリーの観葉植物を担当し、執筆・監修を2年間務める。そのほか、インテリアグリーンに関する本の監修も多数。店舗で扱う植物は、全て自身の目で厳選し、鉢合わせしたもの。植物とかわいらしいネコ達との暮らしが垣間見れるインスタグラムは必見! HP:http://www.neogreen.co.jp/ Instagram:https://www.instagram.com/neo_green/…続きを読む
- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
そこで今回は、日陰でも育てられる観葉植物の種類をプロにピックアップしてもらいました。光の少ない場所で育てる際の注意点やアドバイスも紹介します!
耐陰性のある観葉植物について教えてくれたのは
白田 仁さん
ボタニカルショップ「NEO GREEN 渋谷」オーナー。NHK「趣味の園芸」テキストで、園芸ダイアリーの観葉植物を担当し、執筆・監修を2年間務める。そのほか、インテリアグリーンに関する本の監修も多数。店舗で扱う植物は、全て自身の目で厳選し、鉢合わせしたもの。植物とかわいらしいネコ達との暮らしが垣間見れるインスタグラムは必見!
HP:http://www.neogreen.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/neo_green/
NEO GREEN 渋谷
あわただしい現代生活を送る都市生活者に向け、グリーンポットを提供。観葉植物をよりインテリアに取り入れやすいよう、「景色をつくる」鉢合わせを追求しています。「NEO GREEN 渋谷」では、 ほっこりかわいらしい「どんぐりポット」から、マニアックな多肉・観葉植物まで、さまざまな植物に出合うことができます。
ADDRESS:東京都渋谷区神山町1番5号グリーンヒルズ神山 1階
OPEN:12:00-20:00
TEL/FAX:03-3467-0788
E-MAIL:[email protected]
定休日:月曜日(祝祭日にあたる場合は火曜日)
白田さん監修の記事をチェック!
日陰で育てると観葉植物はどうなる?
耐陰性が弱い観葉植物を日陰で育てると、まずは姿がくずれ始めます。樹木タイプは、節間が長くなったり、枝がたれてしまったりして樹形が乱れがちに。また、草姿の観葉植物の場合は、徒長した葉柄の重みで倒れてくるなど、うつくしい姿が失われてしまいます。さらに、日陰では植物が根から水を吸う量が減るうえ、鉢土の水分の自然蒸散量も低下します。その結果、水分過多になり、根腐れを起こして最終的には枯れてしまうことも。
まだ姿が乱れ始めた段階であれば、置き場所を替えることで復活はできます。適した環境に移動したら、剪定や切り戻しを行い、姿を整えてあげましょう。
耐陰性のある観葉植物とは|生育にはどのくらいの明るさが必要?
観葉植物の耐陰性
販売されている観葉植物の多くは、耐陰性があるものがほとんどです。ただし、光が全く入らない暗闇で植物を育てることはできません。耐陰性があるとはいっても、どの程度照度が落ちても耐えられるかということであり、耐陰性の強さは植物の種類によって変わります。耐陰性のある観葉植物はどう見分ける?
観葉植物は、見た目では耐陰性があるかどうかはわかりません。その植物の自生地が、どのような環境なのかで判断することが重要です。例えば、砂漠地帯で自生している植物は基本的に日光が大好きな種類が多いですが、ジャングルを自生地とする種類は、樹木の陰で生育する種類が多いことから日陰を好む傾向があります。耐陰性が強いかどうかは、その植物の自生地の環境を調べるか、もしくは観葉植物を販売している園芸店などで聞いてみると良いでしょう。
観葉植物に必要な光量とは?
観葉植物が生育を続けるためには、最低でも1,000~3,000ルクスの光量が必要です。ただし、「耐える」「枯れない」という観点でいえば、400~700ルクス程度の日陰にも置ける観葉植物の種類はあります。ルクスとは
ルクスとは、光の明るさを表す単位のことをいいます。ただ、何ルクスと聞いてもどのくらいの明るさなのか、なかなかイメージしづらいですよね。そこで、屋外・屋内の場所や環境ごとに、それぞれの明るさをルクスにし、表にまとめました。観葉植物が育つ最低限の明るさは1,000~3,000ルクス程度なので、以下の表では「障害物のない北側の窓辺」や「南向きの窓から1mほど離れた場所」ということになります。
場所・環境例 | 明るさ(ルクス) |
屋外の陽光 | 100,000ルクス |
曇天時の屋外 | 5,000~30,000ルクス |
室内に入るガラス越しの陽光 | 30,000~50,000ルクス |
晴天時の室内(南向きの窓から1mの位置) | 3,000~5,000ルクス |
北側の窓辺(向側に障害物がない窓) | 1,000~3,000ルクス |
百貨店の屋内売場 | 500~700ルクス |
蛍光灯照明のオフィスのデスクの上 | 400~500ルクス |
夜のアーケード街 | 150~200ルクス |
観葉植物が置ける「日陰」とは?
ひと口に「日陰」といっても、光量によってレベルがあります。観葉植物を置く前に、自分の部屋はどの程度の光量があるのか把握しておくことが大事です。日陰の程度によって、置くことができる観葉植物の種類も変わってきますので、まずはチェックしておきましょう!明るい半日陰
光量(ルクス)の目安
1,000~5,000ルクス室内で明るい半日陰に相当する場所
南向き(東南東~西南西)の大きな窓がある部屋で、窓際から2m以内の場所。アパートやマンションのように、上層階のベランダが突き出ていて大きな庇(ひさし)がある場合は、すぐ窓際の場所になります。半日陰
光量(ルクス)の目安
700~2,000ルクス室内で半日陰に相当する場所
向かい側にビルや家屋などの障害物がない、東北東~真北~西北西に向いた窓際。または、天井や壁が白っぽい部屋の南に向いた窓辺から、2~3m奥までの場所。日陰
光量(ルクス)の目安
400~700ルクス室内で日陰に相当する場所
北側の窓辺、蛍光灯照明の事務所や美容室など、南向きの窓から2~3m奥まった場所。暗い場所
光量(ルクス)の目安
100~300ルクス室内で暗い場所に相当する場所
採光窓があるバスルームやトイレ、また小さな窓しかないキッチンの窓辺など。暗い場所に観葉植物を長期間置くと、いずれ枯死してしまいます。基本的に、観葉植物を育てるには適していない環境です。
暗い場所でも観葉植物を楽しむには?
観葉植物を置きたいという場合は、400~700ルクス程度の「日陰」に耐えられる種類を数鉢用意し、生育環境が整った場所での管理をしながら、数日おきに交換しましょう。このような工夫をすれば、暗い場所でも枯らさずにインテリアグリーンを楽しむことができます。または、電源が取れる場合は、照明器具を植物上に置いて光量補助をすることで常時置ける種類もあります。蛍光灯デスクスタンドの30cm下であれば、700~1,000ルクス程度を維持できます。
「半日陰」でも育つ!耐陰性のある観葉植物18選|寒さに強い・乾燥に強い・大型などタイプ別に紹介
ここからは、東北東~真北~西北西向きの窓辺や、南向きでも部屋の奥の場所など、ちょっと暗めの「半日陰」(700~2,000ルクス)でも育てることができる観葉植物の種類を紹介していきます!さらに、それぞれの特性から「寒さに強いタイプ」「乾燥に強いタイプ」「大型に育つタイプ」「小型~中型タイプ」「小型」に分けていますので、環境やライフスタイル、お部屋のスペースに合ったものを見つけてみてくださいね。
半日陰&寒さにも強い!おすすめの観葉植物2選
1. フィカス・エラスティカ・ロブスター
フィカスは「ゴムの木」という名前でも親しまれている観葉植物。種類も非常に豊富で、品種により葉姿などにバリエーションがあります。こちらの「エラスティカ・ロブスター」は耐寒性があり、丈夫で育てやすいため、初心者にもおすすめの品種です。フィカスの種類と詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
2. アスプレニウム・ニダス
「シマオオタニワタリ」という和名でも知られる「アスプレニウム・ニダス」。さまざまな園芸品種のアスプレニウムの原種となる二ダスは、ワイルドな雰囲気が魅力です。生長すると、葉は50cmほどの長さになり、株元(基部)がドーム状に盛り上がります。アスプレニウムの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
寒さに強い観葉植物の種類はこちらの記事でも紹介しています!
半日陰&乾燥にも強い!おすすめの観葉植物5選
1. ドラセナ・カンボジアーナ
ドラセナは太い幹に水分をためる性質があるため、乾燥に強いのが特徴です。耐陰性が強く、初心者の入門種としても最適。「カンボジア」は、ドラセナの中でも葉が細めで長く伸びるのが特徴の品種です。横にボリュームが出ないので、場所をあまり取らないのも魅力。2. ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ(幸福の木)
「幸福の木」という名前でもお馴染みの「フラグランス・マッサンゲアナ」。観葉植物の中でも特に丈夫な性質を持ち、耐乾性もある種類です。下の画像は、レストラン内の暗い場所で15年以上、植え替えもされずに生き延びている鉢。自然光の入る窓から3mほど奥まった場所のため、姿がとても乱れていますが、枯れずによく耐えています。ドラセナの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
3. パキラ・グラブラ
パキラも、とても丈夫で育てやすいことから、よく普及している観葉植物です。パキラの実生株は株元の幹がふっくらしており、この部分に水を貯める性質があります。そのため乾燥に強く、常に用土が湿っている状態を嫌います。メリハリのある水やりを心がけましょう。パキラの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
4. シェフレラ・アルボリコラ
シェフレラは、品種によって耐陰性の強さは多少変わります。こちらの「アルボリコラ」は、多くの園芸品種の元になっている原種で、半日陰でもよく耐えるのが特徴。店頭では単に「シェフレラ」という名で並んでいます。生長が早く、姿が乱れやすいためマメな剪定が必要ですが、丈夫で扱いやすいことから、初心者にもおすすめの観葉植物です。シェフレラの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
5. ホヤ・カルノーサ・グリーン
ホヤ(サクララン)は多肉質の葉に水を蓄えてるため、乾燥に強いのが特徴。病害虫の心配もほとんどない丈夫な観葉植物です。品種によってさまざまな姿が楽しめるホヤですが、画像の「カルノーサ」は、つる性の品種のため、ハンギングにするとよく映えます。ホヤ(サクララン)の種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
半日陰でOK!大型に育つおすすめの観葉植物4選
1. フィカス・ビンネンディキー(ショウナンゴム)
ふんわりひろがる細葉がやさしい雰囲気の「フィカス・ビンネンディキー」。「ショウナンゴム」という和名でもよく知られている観葉植物です。大型になる品種なので、お部屋のシンボルツリーにぴったり!半日陰でも葉が落ちにくく、美しい葉姿を保ちます。2. フィカス・ベンジャミナ(ベンジャミンゴムノキ)
フィカスの中では、特に葉が細やかで人気の品種「ベンジャミナ」は大型になる品種です。耐陰性があり、グリーンインテリアとしてとても人気があります。下の画像は、商業施設内の自然光が全く届かない場所に、3年以上置かれたままのベンジャミナです。営業時間中の蛍光灯照明のみのため、枝が密になった部分の奥まで光が届かす、落葉してスカスカにはなっていますが、1,000ルクスに満たない光量でも生き延びています。3. フィカス・ベンガレンシス
こちらもフィカスの仲間のひとつ「ベンガレンシス」。丸みを帯びた葉が特徴で、表面には細かい毛が生えており、ベルベットのようなマットな質感が楽しめます。半日陰程度の環境には耐えますが、さらに暗い場所で光が不足すると葉が丸まってしまうため注意しましょう。4. フィカス・ウンベラータ
かわいらしいハート型の葉で、フィカスの中でも特に人気のある「ベンガレンシス」。葉のサイズは大きめですが、葉肉は薄いためソフトな印象です。耐陰性はありますが、寒さにはやや弱く、室温が5℃以下になると落葉することがあります。フィカスの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
大型の観葉植物の種類をもっとチェック!
半日陰OK!小型~中型タイプの観葉植物おすすめ4選
1. アジアンタム・ラディアナム
ふんわりとボリュームのある葉姿がうつくしい「アジアンタム」。シダ類であるアジアンタムは、比較的耐陰性に優れますが、湿度を好むため、水切れしないよう注意する必要があります。鉢土が乾き切る前に、水やりするようにしましょう。空気が乾燥する季節は、こまめな葉水も有効です。アジアンタムの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
葉水のコツや効果についてはこちらの記事で解説しています!
2. ネフロレピス・エクセルタータ・ツデー
ネフロレピスも、涼し気な葉姿が楽しめるシダ科の植物です。画像の「エクセルタータ・ツデー」は、ネフロレピスの中でも最も普及している品種。吊り鉢仕立てにすると、優雅にしだれる様子が引き立ちます。水切れを起こすと葉がチリチリになって枯れてしまうため、鉢土が乾き始めたらすぐに水やりをしてください。ネフロレピスの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
3. エスキナンサス・ラディカンス
葉だけでなく、うつくしい花も楽しめる「エスキナンサス」。「ラディカンス」はエスキナンサスの普及種で、艶のある肉厚の葉が特徴です。春~夏の開花時期になると、真っ赤な花を咲かせます。エスキナンサスの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
4. カラテア・マコヤナ
くっきりとした個性的な葉模様で、とても人気のある観葉植物「カラテア」。「マコヤナ」は、昔からよく普及しているため、入手がしやすい品種です。耐陰性がありますが、乾燥には弱く、冬でも高湿度をキープしないと葉姿が乱れてしまいます。カラテアの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
半日陰OK!玄関などの狭い場所にも置ける小型タイプの観葉植物3選
1. アンスリウム・セルゼリアヌム
アンスリウムは品種によって、葉を観賞するタイプや、花(苞)・実がなる様子を楽しむタイプとバリエーションがある観葉植物です。画像は、小型の「セリゼリアヌム」の園芸品種。セリゼリアヌムには多くの小型園芸品種があり、ミニ観葉としても出回っています。花を楽しむ小型のアンスリウムは、比較的耐陰性が高く、半日陰でもよく花を上げます。アンスリウムの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
2. ピレア・カディエレイ
小ぶりの葉に浮かぶ、個性的な葉模様がインパクトのある「ピレア」。小鉢仕立てにすると、よりかわいらしさが引き立つため、ミニ観葉として楽しむにはぴったりの種類です。ピレアは生長が早いため、こまめな剪定でボリュームが出過ぎるのを抑えましょう。ピレアの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
3. ペペロミア・オブツシフォリア
ぺぺロミアも、小ぶりの葉の品種が多く、小鉢に仕立てられたものがよく販売されています。画像の「オブツシフォリア」は、かなり昔から親しまれている品種です。丸みのある葉が密に茂るため、コンパクトに楽しめます。ぺぺロミアの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
ミニサイズの観葉植物の種類はこちらの記事で!
「日陰」でも育つ!耐陰性に優れた観葉植物12選|大型で寒さに強い・乾燥に強い・小型などタイプ別に紹介
ここからは、北向きの窓辺や蛍光灯照明の下など、「日陰」でも耐えられる観葉植物の種類を紹介していきます。照度の目安は、400~700ルクスと「半日陰」よりもさらに暗めの場所です。こちらもそれぞれの性質により、「寒さに強いタイプ」「乾燥に強いタイプ」「小型タイプ」に分けて紹介します!
日陰&寒さに強い!おすすめの大型観葉植物3選
1. ウンナンシュロチク
古典園芸植物として、日本では古くから普及しているシュロチク。耐陰性が強いだけでなく、寒さにもとても強いことから、初心者でも扱いやすい観葉植物です。「ウンナンシュロチク」は葉が細長いのが特徴で、大株になるほどボリュームが増していきます。2. カンノンチク
カンノンチクは、シュロチクと見た目も性質も非常によく似ている観葉植物。パッと見では区別がつきづらいですが、よく見ると葉の形が違うのがわかります。カンノンチクの葉は、シュロチクよりもやや短かく、切れ込みも少ないため、葉の幅が広く見えるのが特徴です。シュロチクとカンノンチクの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
3. フィカス・エラスティカ・アポロ
フィカスには幅広い品種があり、それぞれ性質も異なりますが、こちらの「エラスティカ・アポロ」は耐陰性と耐寒性に優れます。適した環境下で管理すると、画像のような存在感抜群の大株に育てることができます。フィカスの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
日陰&乾燥に強い!おすすめの観葉植物3選
1. シェフレラ・コンパクタ・キング
シェフレラの品種の中では、比較的小ぶりで細い葉が特徴の「コンパクタ・キング」。性質は非常に強健で、日陰にも乾燥にもよく耐えてくれます。また、耐寒性も強く、関東以南の温暖地域であれば室内の越冬は容易に可能です。シェフレラの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
2. ドラセナ・デレメンシス・コンパクタ
「デレメンシス・コンパクタ」はその名の通り株が広がりにくく、葉も小ぶりのため、コンパクトに楽しめる品種です。乾燥に強いドラセナは、過湿の状態が続くと根腐れを起こして枯れてしまうことも。水はけの良い土に植え、しっかり土が乾いてから水やりをするようにしましょう。3. ドラセナ・リフレクサ
葉が小さめでふんわりと茂り、枝もよく分岐する「リフレクサ」は、お部屋に華やかな雰囲気を与えてくれる観葉植物です。見た目は繊細なイメージですが、ドラセナの仲間なので性質は非常に丈夫。少なめの光量でも元気に育ちます。過湿にならないように、水やりには注意しましょう。ドラセナの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
耐陰性は最強クラス!日陰&狭い場所に置ける・小型タイプの観葉植物6選
1. フィロデンドロン・オキシカルディウム
日陰に強い観葉植物といえば、こちらの「フィロデンドロン・オキシカルディウム」。窓から遠い部屋の奥に置いてもへこたれない、とても強い耐陰性を持つ植物です。ただし、光量が少ない場所で長期間管理すると、間延びした姿になってしまうため、時々は日に当ててあげるようにしましょう。2. フィロデンドロン・シルバーメタル
こちらも、フィロデンドロンの中で特に耐陰性に優れる品種「シルバーメタル」。メタリックな輝きを持つ葉が光を乱反射し、増幅させるため、光が少ない場所でも耐えられるようになっています。日陰に置く場合は、水やりし過ぎると根腐れするため注意してください。フィロデンドロンの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
3. ポトス・ライム
ポトスも非常に強健で、日陰にもよく耐える観葉植物です。ポトスには、葉色や斑の入り方にバリエーションがありますが、画像は明るい緑色の葉が人気の「ライム」という品種。ハンギングにぴったりのつる性で、耐陰性が強いため、部屋の奥にも飾れるのがうれしいところ。観葉植物の入門種としてもおすすめ。4. ゴールデンポトス
葉に多く入る黄色い斑が特徴の「ゴールデンポトス」。昔から園芸店でもよく見かける、定番の観葉植物です。とにかく丈夫で、生育スピードも早いポトスは頼れるグリーンといえるでしょう。ポトスの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
5. ヒメモンステラ
コンパクトなサイズで人気の「ヒメモンステラ」。その名前や姿から、モンステラの品種のひとつと思われがちですが、実は属が異なります。ヒメモンステラは流通名で、学名は「ラフィドフォラ・テトラスペルマ」といい、「ラフィドフォラ属」の植物なのです。とはいえ、性質もモンステラとそっくりなため、同じように育てれば問題はありません。モンステラの種類と詳しい育て方はこちらをチェック!
6. テーブルヤシ(チャメドレア・エレガンス)
耐陰性があるだけでなく、寒さ・暑さにも強いテーブルヤシは、初心者でも扱いやすい観葉植物です。小さいながらも存在感があり、ちょこんと置くだけでトロピカルなムードをお部屋にもたらしてくれます。和洋インテリアを問わずマッチするのも良いですね。ミニ観葉植物の種類はこちらの記事でもたっぷり紹介しています!
耐陰性のある観葉植物の育て方のポイント
いくら耐陰性があるといっても、光の量が少ない環境は植物にとってかなりのデメリット。明るい場所と同じように管理していると、みるみる弱ってしまうこともあるので注意が必要です。そこでここでは、日陰で植物を管理する際に気をつけるべきポイントを紹介します!Point1. 水やりは控えめに
日当たりの良い場所とは異なり、日陰では水の自然蒸発量がどうしても少なくなります。鉢土が乾くまで時間がかかるため、水やりをひんぱんに行っていると過湿の状態になり、根腐れを起こして枯れてしまいます。日陰に置いている場合は、水やりは控えめにするのがベターです。観葉植物への水やり方法や、便利な給水グッズをチェック!
Point2. 水はけの良い土に植える
水が乾きにくい日陰で管理する観葉植物は、必ず水はけの良い土に植えてあげましょう。観葉植物用の配合土に、さらに小粒の軽石を混ぜると通気性が良くなり、自然乾燥のスピードもアップするのでおすすめです。観葉植物の土づくりや、おすすめの配合についてはこちらの記事で!
Point3. 肥料も控えめに
日陰に耐えている観葉植物は、体力を温存するため生育がにぶくなります。肥料を吸収する余裕もなくなるので、たっぷりあげても逆効果になってしまいます。肥料は植物の様子を見ながら、控えめに与えるようにしましょう。観葉植物の肥料についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
耐陰性のある観葉植物のQ&A
ここからは、観葉植物の耐陰性や管理方法、育て方などについて、よくある疑問や質問にお答えしていきます!Q. 電気の照明が強く当たる場所は、明るい場所と考えて良いですか?そのような場所でも、日陰を好む観葉植物は置けるでしょうか。
電灯が明るい上に窓からの自然光が入る場所や、卓上灯の30cm下で1,000ルスクくらいを確保できるなどすれば、耐陰性の高い品種を育てることは可能です。
ちなみに、光合成に必要な光のスペクトルは紫外線寄りなので、同じ照度でも白熱灯より蛍光灯の方が光合成の生産性が上がります。また、植物は光合成や呼吸で常に空気交換をしているので、動いている人が常時いる空間や風通しの良い空間の方が光合成の生産性が上がり、生育も良くなりますよ。
Q. ガラス越しに光が当たる場所は半日陰になりますか?日陰を好む観葉植物には適していますか?
Q. 耐陰性のある植物でも花がつくものがあれば知りたいです。
Q. 植物を日陰で育てる場合に気をつける病害虫はありますか?
Q. 屋外の日陰でも育つ植物は?
東京の沿岸部や都心部では、霜が降りづらい環境が多く、日向~明るい半日陰で屋外越冬できている熱帯性植物もあります。ですが、日陰では低温により枯死する確率が高いです。
そのため、関東地方の屋外で育てるのであれば、温帯に自生する常緑の葉の美しい種類を選ぶとよいでしょう。
木本(樹木タイプ)では「アオキ」や「ヤツデ」、草本(草花タイプ)では「ツワブキ」「オニヤブソテツ」「ベニシダ」「コタニワタリ」「ユキノシタ」「斑入りヤブコウジ」などがおすすめです。
Q. 窓のないトイレなど、真っ暗な部屋で育つ観葉植物はある?
動物と違って植物は反応が緩慢なので、劣悪な環境に置いても枯死するまで時間がかかります。そのため、大きな変化が表面化するまで放置されてしまい、気づいた時には手遅れとなってしまうことが、初心者には多いです。
自然光が入らない室内では、植物育成灯を利用すると良いでしょう。または耐陰性の高い鉢を複数育て、自然光が十分に当たる場所で管理した鉢と、数日ごとに交代させるなどの工夫をすれば延命できます。
自然光が入らず、照明も一時的にしか点灯しない場所には、イミテーショングリーンがおすすめです。最近は品質が向上して、本物と見間違うようなものも多いですし、色味が光によって退色する経年変化も、暗い環境の方が緩やかですよ。
光合成とは
光合成とは、光を利用して二酸化炭素と水から炭水化物を合成すること。植物は、その炭水化物で自らの茎や葉や根を維持し、またそれらを生長させます。どの要素が欠けても光合成が成立せずに、いずれ植物は枯死します。
観葉植物の維持管理には、最低1,000~3,000ルクスの光量が必要だとされています。もともとジャングルの下草として自生している種類などは、500ルクスくらいでも枯死せず耐えてくれる種類もあります。