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週末農業の魅力
週末農業の魅力はどんなところにあるのでしょう?4つのポイントにまとめてみました。自然に触れられる
農業や漁業を仕事としていなければ、仕事で忙しい日々の中で自然に触れる機会は少ないのではないでしょうか。パソコンに向かう、商品に囲まれる、人と接する…こんな仕事をしている人にとって、自然の中で土に触れ植物と向き合う時間は、リラックスできるときになるかもしれません。レジャーとしても楽しめる
今回の自粛生活で、多くの人が屋内の施設や人混みを避けたり、遠出を控えたりする経験をしました。レジャーの選択肢が狭まる中で、畑で作物を育てたり収穫をしたりすることが、身近で安全な余暇として浮上してきました。週末農業なら、小さい子どもからお年寄りまで、屋外でリフレッシュすることができます。新鮮な野菜が食べられる
採れたての野菜を食べられるのは、野菜を育てた人の特権。収穫時期を考えて、いろいろな野菜を植えておけば、畑に行くたびに収穫の喜びを味わえるかもしれません。自宅の食卓で楽しむのはもちろん、多く採れたときには身近な人におすそ分けしても喜ばれるでしょう。安心感が得られる
災害や天候不順などで価格が高騰すれば、スーパーで気軽に野菜が入手できなくなるかもしれません。そんなときに、自分の畑があると安心です。そのような緊急事態が起きなくても、自分で食べ物を作っているということは心強い気持ちにさせてくれるものです。また、自分で作るので、農薬不使用や有機栽培など、食の安全を確保することが可能になります。週末農業の始め方
最初はプランターからでもOK
今まで何も栽培したことがない人は、まず野菜を育てる喜びを味わってみてはいかがでしょうか?庭や畑がなくてもプランターひとつで育てられる野菜があります。筆者もベランダでシソとルッコラを育てています。種をまいたら数日で芽を出して、生長したらすぐに摘んで食べられる手軽さが気に入っています。窓ガラス越しにいつも見られるのもうれしいポイントです。畑を借りよう
もっといろいろな野菜を育ててみたいと思ったら、畑を借りてみましょう。市民農園は申込時期が決まっていることが多く、場合によっては1年以上待つこともあります。そのようなときは民間の農園にも目を向けましょう。料金は市民農園より高くなる場合もありますが、手ぶらで行けたり、栽培のサポートをしてもらえたりするメリットがあります。また、農家の人に声をかけて、畑を借りる方法もあります。近所に使われていない畑があるようなら、近隣の人にその畑の持ち主を聞いて、借りられないか尋ねてみましょう。畑をもっているものの手に負えなくなったとか、畑を相続したけれど近くに住んでいないというようなケースが考えられ、畑として使ってくれる人を探していることがあります。農家の人から直接借りる場合には、トラブルにならないように条件についてよく話し合いをしましょう。
東京都内で市民農園を借りるなら
滞在型市民農園「クラインガルテン」
クラインガルテンは「クライン=小さな」「ガルテン=庭」という意味のドイツ語。畑一区画ごとに「ラウべ」と呼ばれる宿泊小屋が一軒ずつ建っていて、滞在することができます。自宅からやや離れた場所でも小さな別荘のように訪れ、畑作りやガーデニングが楽しめます。趣味として始めるなら農業体験やフルーツ狩りから
自分で畑を借りるのはちょっと大変そう。でも、自然の中で収穫体験をしてみたい!という人には、農家や農業法人が行っている農業体験に参加するのがおすすめ。気軽に楽しめる1日単位のものや、農園の会員になって定期的に農作業に参加するものなどがあるので、自分が楽しめるスタイルを選びましょう。季節のお楽しみはフルーツ狩り。フルーツ狩りは時期が限られていますが、中には、いちご、さくらんぼ、もも、ぶどう、りんごなど、年間を通して何らかの味覚狩りができる農園もあります。
週末農業を学校で体験する
社会人向けに週末農業スクールを開講している団体があります。いろいろなスクールがあり、農業技術を学ぶコースや農業経営を学ぶものなどそれぞれ特色があります。中にはオンラインで受講できる講座も。農業に関する知識や仲間を得られるメリットがあります。社会人向けの農業スクール
アルバイトやボランティアで体験してみる
農業の知識や経験がない人は、アルバイトやボランティアで農業を体験してみては?仕事を通して、農作業の技術などを学ぶことができます。農業のアルバイトは農業専門の求人サイトで探せますよ。ボランティアやワーキングホリデーを受け入れている農家もあります。週末農業で副業として稼げる?ブログやSNSで情報発信を
副業として農業にチャレンジしたいという人もいるでしょう。収穫した野菜を販売して大きな収入を得るのは、週末農業では難しいかもしれませんが、例えば、ブログやSNSで普段から週末農業の様子を発信しておくと、たくさん収穫できたときに購入希望者を募ることができます。このとき、少量多品目を栽培しておけば、野菜セットとして販売しやすくなります。農家の情報発信発信術を参考に
ほかにも、無人販売を行ったり、直売所に出荷したりという方法もありますが、栽培知識を磨いたり、買った人からクレームがでることも想定しておかなくてはならないなど、プロとしての厳しさが求められます。
販売のノウハウ
週末農業におすすめの野菜
まずはしっかりと計画を
週末農業ではどんな野菜を育てればよいのでしょう。まず、少量多品目の栽培を目指してみましょう。初心者が陥りやすい失敗の一つに、一度に同じ種類の種をたくさんまいてしまうというものがあります。収穫時に大量の同じ野菜が採れてしまい、結局食べきれなくなってしまうのです。そのため、畑にどんなタイミングで何を植えるのか、事前にしっかり考えておく必要があります。毎週収穫したいような野菜は、少しずつ時期をずらして種をまくといいでしょう。春夏の野菜
春夏に育てる野菜をチェックしましょう。AGRI PICKでは、月ごとに植えられる野菜を紹介しているので、そちらもチェックしてみてくださいね。トマト
トマトは初心者でも育てやすい野菜の一つ。頻繁に水やりをしなくてもよいので、週末農業に適しています。急激な水分の上昇に弱く、土から水を吸って実が割れることがあります。雨除けを作って育てると安心です。ジャガイモ
植え付け後、芽かきと土寄せを済ませたら、放っておいても大丈夫なので、週末農業向きです。ナス
収穫期間が長く、5月の連休ごろに一度苗を植えると、10月ごろまで楽しめます。ナスは肥料をたくさん必要とするので、最初に堆肥などをたっぷりと入れておくと安心です。秋冬の野菜
秋冬に収穫できる野菜もいろいろあります。サツマイモ
肥料が少なくても、手をかけなくても育つ強い野菜。ただしツルの繁殖力が旺盛なので、畑がツルだらけになってしまわないように適度に剪定しましょう。サトイモ
稲が栽培されるようになる前から、日本人の食生活を支えてきたといわれるサトイモ。日当たりの良い高温多湿の環境を好みます。春菊
耐寒性があるので、冬場に育てやすい野菜。えぐみが少なく生で食べられる品種や、香りが強く鍋料理でアクセントになる品種もあります。一緒に植えたい!農作物に有益なハーブ
ハーブは香りがよく、サラダや肉料理などのアクセントに重宝します。市販されているものは値段が高いことが多いので、自分で育てるとお得な気分に。また、農作物と一緒に植えると有益な働きをするものもあります。ミント
サラダ、ケーキ、デザートなどに使えます。モンシロチョウやハエ、ネズミが嫌うので、トマトやキャベツの生育をよくします。バジル
サラダやトマト料理のアクセントに。蚊やハエを追い払い、トマトの生育を助けます。ホースラディッシュ
西洋ワサビ。ローストビーフなど肉料理などの付け合わせに。ジャガイモと一緒に植えることで病気を防ぎます。自分が楽しめるスタイルで週末農業を!
週末だけでも農業を始めると、まず天気予報の見方が変わるといいます。週末に雨が降ってしまうと作業ができなくなるとか、種まきの後には雨が降ってほしいとか、天気に対してとても敏感になるはずです。また朝早くから体を動かすので、自然と健康的な生活になります。草取りや害虫対策など、大変なこともあるのが農業。でも、自分で育てる野菜が生長する姿を見たり、そのおいしさを味わったり、いろいろ考えて創意工夫をしたりするのは、農業だからこそ味わえる喜び。自分のスタイルで週末農業を楽しんでみてはいかがですか?