春菊の栽培ポイントまとめ|香り良く育てよう

市民農園スタッフが春菊の栽培方法を解説!春と夏の種まき時期、畑やプランターでの栽培を成功させるポイントから、苦みが少なくサラダ向きの品種や鍋におすすめの火が通りやすい品種までご紹介します。


画面いっぱいに春菊が写っている

出典:写真AC
春菊はカルシウムやビタミンなど栄養価が豊富な野菜です。関東では春菊、関西では菊菜などと呼ばれ、鍋、天ぷら、サラダなどに使われて親しまれてきました。どちらかというと冬野菜のイメージが強いですが、春まきで夏に収穫することもできます。ポイントを理解してたくさん収穫しましょう!

春菊の特徴と栽培時期

春菊を横から見た様子
出典:写真AC
春菊は春まきと秋まきの年間2回の播種タイミングがあります。秋まきの場合は長く収穫を楽しめますが、その分、長期間スペースを占領します。栽培期間と自身の作付け計画を見比べて、スケジュールを組んでみましょう。

冬の野菜なのになぜ「春菊」?

春菊の花
撮影:matsuta
原産地のヨーロッパでは、鑑賞用として栽培されてきました。春になるときれいな黄色い花が咲きます。日本では咲いた花が菊の花に似ていることから「春菊」と呼ばれ、食用として浸透しました。

栽培カレンダー

春まき

春まきのカレンダー
図:matsuta

秋まき

秋まきのカレンダー
図:matsuta

栽培適温

15~20℃

【畑編】春菊の栽培方法

畝に春菊が栽培されている様子
出典:写真AC

Step1. 用意するもの

春菊の種と土作りや栽培に必要な道具を用意しましょう。

Step2. 土作り

1. 種まきの2週間前までに1平方メートルあたり150gの苦土石灰をまき、土に混ぜ込みます。
2. 種まきの1週間前までに1平方メートルあたり3kgの堆肥と100gの化成肥料をまき、土に混ぜ込みます。
3. 高さ10~15cm、畝幅60~70cmの畝を作成しましょう。
4. 表面に土の塊がある場合は砕いておきましょう。

Step3. 種まき

1. 畝の横幅と平行に、支柱などを利用して深さ1cmの溝をつくります。
2. 15cm間隔で同様の溝をつくっていきます。
3. 溝に沿って、種を1cm間隔ですじまきします。
4. まき終わったら、土を薄めにかけます。
5. ジョウロを使いたっぷりと水やりしましょう。

【ワンポイント!】
不織布をかけると鳥害や乾燥を防げます。

Step4. 間引き

春菊の間引きをしている様子
出典:写真AC
1. 本葉が1枚出たら、葉が触れ合うようになった生育が悪い芽を中心に1cm間隔で間引きします。
2. 1回目の間引き後は、株元の土を寄せます。本葉まで埋めないようにしましょう。
3. 本葉が2~4枚になったら、2~3cm間隔になるように2回目の間引きをします。株元を押さえながら抜きます。
4. 2回目の間引き後は、株元の土を寄せます。
5. 本葉が6~8枚になったら、5~7cm間隔になるように3回目の間引きをします。
間引きした春菊も食べられます。サラダなどにしましょう!
【ワンポイント!】
生育が悪い場合は、間引き後に1平方メートルあたり10gの追肥を行いましょう。

苗を作って発芽率アップ!

春菊の芽が出て来た様子
出典:写真AC
春菊は好光性種子のため、軽く土をかけて芽出しさせます。粘土質の畑や日当たりが悪い場所では、発芽率が悪くなります。その場合は、苗を作って植え付けると成功率が上がります。セルポットを準備して種をばらまきしましょう。間引きなどを1~2本にして、本葉が4~5枚になったら植え付けます。

Step5. 収穫

収穫【春まきの場合】

春菊を収穫している
出典:写真AC
株の高さが15cmになったら収穫していきます。はさみを使って根元をカットします。春まきした場合、とう立ちしやすいのでこの方法で収穫しましょう。

収穫【秋まきの場合】

春菊の収穫の様子
作成:matsuta
秋まきの場合は、わき芽をカットして収穫しましょう。図の○の部分で切り取るイメージです。わき芽から出た株を何度も収穫できるため、長く楽しめます。わき芽から伸ばした葉が15cmになるたびに収穫を繰り返しましょう。葉と茎の間から何度もわき芽が出てきます。

【プランター編】春菊の栽培

ザルに春菊が乗っている様子
出典:写真AC
春菊は夏場の暑さでとう立ちしやすいため、プランターで栽培する時は直射日光が当たらない場所に置きましょう。冬場は特に手をかけなくても育ちますので、自宅のベランダで栽培しましょう。

Step1. 用意するもの

春菊の種と土作りや栽培に必要な道具を用意しましょう。

Step2. プランターを準備する

1. プランターは深さ20~30cmの物を準備しましょう。
2. 根腐れを防止するため、鉢底石を底に敷き野菜用培養土を縁から2cm下の高さまで入れます。
3. プランターの下にすのこなどを置き風通しを良くしましょう。

Step3. 種まき

春菊のプランター作付図
図:matsuta
1. プランターの横幅と平行に、割り箸などを利用して深さ1cmの溝を作ります。
2. 15cm間隔で同様の溝を作ります。
3. 溝に沿って、種を1cm間隔ですじまきします。
4. まき終わったら、うすく土をかけて軽く鎮圧します。
5. ジョウロを使いたっぷりと水やりをしましょう。発芽まで毎日あげるのが理想です。

Step4. 間引き

1. 本葉が出たら1~2枚になったら生育が悪い芽を中心に3cm間隔に間引きをします。
2. 1回目の間引き後は、株元の土を寄せます。本葉まで埋めないようにしましょう。
3. 本葉が3~4枚になったら6cm間隔になるように2回目の間引きをします。株元を押さえながら抜きます。
4. 2回目の間引き後は、株元の土を寄せます。このとき10g程度の追肥を行います。

Step5. 収穫

本葉は6~7枚になったら収穫を始めます。夏の栽培では、株元からはさみでカットして収穫しましょう。冬の栽培では、株元から7cm上でカットしましょう。その後、わき芽が伸びてくるため、何度も収穫を楽しめます。

春菊の栽培ポイント

芽が出て来た春菊
出典:写真AC
春菊は冬野菜の定番ではありますが、極端な寒さに弱い野菜です。気温が5℃以下になると生育不良となります。また霜にあたると黒く変色し枯れてしまいます。防寒対策して栽培するのが成功の秘訣です。また暑さ対策も解説していきます。

トンネル栽培で霜対策

霜に弱い春菊を冬場に育てるときは、保温ビニールトンネルを行うことをおすすめします。保温ビニールを使うことで、ビニール内が暖かくなるため、冬場でも寒さに負けずに収穫できます。

夏はマルチを使って栽培!

春まきの場合は暑さの影響で生育不良を起こす可能性があります。乾燥などを考えるとマルチを張って栽培する事がおすすめです。黒マルチでは地温が上昇して高温になってしまうので、白黒マルチを使用しましょう!
マルチビニールの特徴はこちら

マルチビニールの張り方はこちら

春菊のおすすめ品種

春菊にも種類があり、九州や四国で主に流通しているのが、大葉種です。葉が大きく厚く切れ込みが少ない点、クセが少ないのが特徴です。また香りが強く葉の切れ込みが深いのが中葉種です。分枝した根元から食べる品種が関東。茎が立たず株が横に広がる種類が関西です。春菊は地域ごとの特徴が多く知識欲も駆り立てられる野菜です。

病気に強い|さとにしき

ITEM
さとにしき
石灰欠乏症が出にくく、夏と冬の気候にも強いため初心者でも作りやすい品種です。確実に育てたい方に。

生食にもぴったり|大葉春菊

ITEM
大葉春菊
えぐみが少ないため生食が可能な大葉春菊は、特に関西で好まれて栽培されています。香りが良いのも特徴です。

年末のすき焼きに|きくまろ

ITEM
きくまろ
火の通りが早いのが特徴。春菊は煮込み過ぎると香りが弱くなってしまいますので、鍋物にはさっと火が通るきくまろが最適です。

菊の香りを楽しむ|中葉春菊

ITEM
中葉春菊
菊菜と呼ばれることが多い品種です。香りが強く鍋やおひたしなど、風味を加えたいときにおすすめです。枝が次々と出てくるのでどんどん収穫しましょう!

中葉春菊を初めて蒔きました。成長が早く毎日のように食べています。美味しいですね。


春菊の害虫対策

防虫ネットをしてある野菜
出典:写真AC
春菊は匂いが強いキク科のこともあり、コンパニオンプランツとしてアブラナ科のキャベツなどにアオムシが付くのを防ぐ効果があります。しかし、春菊自体が食欲旺盛なヨトウムシやネキリムシの被害にあうことがたびたびあります。万全な対策を行い害虫予防しましょう。

ヨトウムシ

まずはしっかり防虫ネットをして、卵を産み付けられないようにしましょう。対策をしても葉に食害が見られた場合、ヨトウムシが潜んでいる可能性が高いです。株元を掘って見つけたら捕殺しましょう。缶詰の空き缶に米ぬかを入れて土に埋めたトラップに誘き寄せる方法も有効です。
ヨトウムシ対策を詳しく知るならこちら。

ネキリムシ

幼虫の状態で冬を越して暖かくなる春ごろから食害を起こします。冬の間に寒おこしを行い、幼虫がいれば捕殺して行きましょう。主軸を食いちぎる悪さをしますので、株が若いうちはペットボトルなどで囲うこともおすすめの対策です。
ネキリムシ対策を詳しく知るならこちら。

春菊を食べて栄養摂取を!

鍋に春菊を入れている様子
出典:写真AC
身体に不足しがちなビタミンをしっかり取れる春菊ですから、ぜひ自分で作ってたくさん食べてください。健康を保ちたいと思う方は、栽培品目に春菊を選ぶといいのではないでしょうか。

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畝に春菊が栽培されている様子
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matsuta

市民農園のスタッフをしながらライターとして活動しています。野菜つくりを誰もが気軽に出来る趣味にすることを目標に、初心者の方でも興味を持っていただける記事を執筆して行きます!