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ほぼ一年中プランター栽培が楽しめる野菜とは?
多くの野菜では、温度や日照条件によって栽培開始時期は制限されますが、生長が早い葉物野菜などは、移動や管理がしやすいプランターなら育てやすくおすすめです。真冬以外一年中種まきできたり長く収穫できたりするおすすめ野菜の、種まき可能時期や収穫期間、生育温度などをまとめました。※時期や気温など、あくまで目安です。暖地・寒地の気温目安に関しては、こちらを参考にしてください。
サカタのタネ「野菜の作型の呼び方に用いる地域区分」
ほぼ一年中プランター栽培できる野菜
葉物野菜や一部の根菜は、ほぼ一年中種まきができるうえに生長が早く、収穫までが短期間なので楽しいです。小さいプランターでも栽培できるので温度管理もしやすく、ベランダやキッチンなどでも手軽にできますよ!種まき可能時期 | 収穫までの期間 | 生育適温 | |
ラディッシュ | 暖地:1月〜12月/寒地:3〜9月 | 30日~ | 20℃前後 |
ほうれん草 | 暖地:1〜12月/寒地:4〜10月 | 30日~ | 15〜20℃ |
春菊 | 暖地:1月〜12月/寒地:4〜9月 | 30日~ | 20℃前後 |
ミニにんじん | 暖地:1月〜12月/寒地:3〜7月 | 90日~ | 20℃前後 |
小松菜 | 暖地:3〜10月/寒地:4〜10月 | 30日~ | 20℃前後 |
水菜 | 暖地:3月〜10月/寒地:4〜9月 | 30日~ | 20℃前後 |
スイスチャード | 暖地:3〜10月/寒地:5〜8月 | 30日~ | 20℃前後 |
必要なプランターのサイズ
株間を広くあけた方がいい野菜、根が広がる野菜など、育てる種類によってどんなサイズのプランターが適切かは、栽培を始める前の重要なチェックポイントです。このあと紹介するおすすめ野菜には、必要なプランターサイズも入れていますので、この表を参考にプランター選びをしてみてくださいね。容量 | 幅 | 奥行 | 深さ | |
大きめ | 30L以上 | 50~65cm以上 | 20~30cm程度 | 20~30cm以上 |
中くらい | 15〜20L程度 | 20~50cm程度 | 20~30cm程度 | 20~30cm程度 |
小さめ | 10L以下 | 20〜40cm程度 | 10~20cm程度 | 10〜20cm程度 |
プランターにはたくさんの種類が!栽培欲が盛り上がるおしゃれなものも
プランターでほぼ一年中栽培できる野菜と作り方のコツ
ここで紹介する年間通じて栽培できる野菜は、中くらい(15〜20L程度)のプランターがあれば気軽に栽培を始められます。防虫ネットを使うと、虫の食害が少ないですよ。ラディッシュ
二十日大根ともいわれるラディッシュは、その名の通り20日程度で収穫できます。小さく色もカラフルで、料理に使いやすいのも魅力!何を植えるか迷ったら、とりあえず植えておきましょう。栽培開始可能な時期:暖地:1月〜12月/寒地:3〜9月
収穫までの期間:生育適温下で30日~
必要なプランターのサイズ:小さめ~中くらい
プランターと土以外に必要なもの:肥料、防虫ネット
プランター栽培のコツ
種まきしてからの水やりは、必ず表面の土が乾燥しているか確認してから行いましょう。プランターの下部に水が溜まってしまったり、土が常に湿っている状態になると、根が下に伸びなくなってしまいます。ほうれん草
ほうれん草は、カロテン、ビタミン、鉄分などの栄養がたっぷりな野菜。種まきから30~40日で収穫できるため、野菜栽培にチャレンジするにはぴったりですよ。栽培開始可能な時期:暖地:1〜12月/寒地:4〜10月
収穫までの期間:生育適温下で30日~
必要なプランターのサイズ:小さめ~中くらい
プランターと土以外に必要なもの:肥料、防虫ネット
プランター栽培のコツ
ほうれん草は、低温期間でもグングン育ちます。夏場の栽培には、耐病性と暑さに強い特徴の品種を選択するとより成功率が上がります。春菊
春菊は年間を通じて栽培を楽しめます。脇芽を残しながら採るようにすると長期間収穫でき、比較的に害虫も付きにくいので、初心者の方にもおすすめ!栽培開始可能な時期:暖地:1月〜12月/寒地:4〜9月
収穫までの期間:生育適温下で30日~
必要なプランターのサイズ:小さめ~中くらい
プランターと土以外に必要なもの:肥料、防虫ネット、防温ビニール(冬場)
プランター栽培のコツ
春菊は好光性種子のため、土は軽くかけて芽出しさせます。日当たりが悪い場合は、苗を作って植え付けると成功率が上がります。10℃以下の気温になったら、プランター全体を覆うように保温ビニールをかぶせましょう。ミニにんじん
発芽ですべてが決まるといっても過言ではないにんじん。ミニにんじんなら、年間を通じてプランターで手軽に栽培することができます。夏場は発芽までの間の乾燥、冬場は水のあげ過ぎによる霜に注意しましょう。栽培開始可能な時期:暖地:1月〜12月/寒地:3〜7月
収穫までの期間:生育適温下で90日~
必要なプランターのサイズ:小さめ~中くらい
プランターと土以外に必要なもの:肥料、防虫ネット
プランター栽培のコツ
発芽を成功させるために、前日に種を水につけて一晩おいておくといいでしょう。また、種まき後にはプランターを直射日光が当たり過ぎない場所に移動させます。発芽までは定期的に水やりをしましょう。小松菜
小松菜は低温期間でも、葉茎や葉肉とも厚くしっかり育ち、葉の色も濃くなります。年間通じて、安定的に栽培できる葉物野菜です。栽培開始可能な時期:暖地:3〜10月/寒地:4〜10月
収穫までの期間:生育適温下で30日~
必要なプランターのサイズ:小さめ~中くらい
プランターと土以外に必要なもの:肥料、防虫ネット
プランター栽培のコツ
小松菜は、アオムシの大好物。特に春〜夏に多く、数日で葉が穴だらけ!なんていうことも。被害を避けるには、種まき後すぐに防虫ネットをかけましょう。水菜
古くは漬物などに利用されていましたが、最近は鍋の具材やサラダなどによく使われ、なじみ深い野菜です。たくさん収穫できるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。栽培開始可能な時期:暖地:3月〜10月/寒地:4〜9月
収穫までの期間:生育適温下で30日~
必要なプランターのサイズ:小さめ~中くらい
プランターと土以外に必要なもの:肥料、防虫ネット
プランター栽培のコツ
種をまくときの深さや間隔がバラバラだと、あとから発芽した株の生長が遅れたり、間引きがしにくかったりと発芽のタイミングや生長スピードにもムラが出ます。最初にきちんとそろえておきましょう。スイスチャード
スイスチャードは、真冬以外はほぼどの時期でもぐんぐん生長します。夏場の太陽光にも負けず、日当たりが悪い場所でも生育に大きな影響がないので、家庭菜園初心者でも栽培しやすい野菜のひとつです。栽培開始可能な時期:暖地:3〜10月/寒地:5〜8月
収穫までの期間:生育適温下で30日~
必要なプランターのサイズ:小さめ~中くらい
プランターと土以外に必要なもの:肥料、防虫ネット
プランター栽培のコツ
スイスチャードの種は形が変わっていて、一つの種の塊から数本の芽が出ます。そのためしっかり間隔をあけて種まきしないと、間引きが困難になり生育にも影響が出てしまいます。野菜の栽培におすすめのプランターや土など
プランター
防虫ネット
培養土
肥料
プランター栽培での病気・害虫・鳥害対策
病気
プランター栽培は、限られたスペースに密集して植物が育つため、早期に病気の対処を行わないと次々に感染が進んでしまいます。異常のある葉や株を見つけたらすぐに取り除き、袋に入れて処分しましょう。病気に強い品種を植えるようにするのもおすすめです。害虫
害虫対策で最も大切なのが日頃の観察です。種まきや植え付け直後に防虫ネットでプランター全体を囲い、葉に虫食いの穴があいていないかを定期的にチェックしましょう。虫を見つけ次第、捕殺することが被害を最小限にする方法です。鳥害
鳥が葉物野菜を食害するのは、特に冬場の餌が少なくなった時期。ベランダのプランターも要注意です。鳥害を防ぐために、プランター全体をネットで覆ってください。プランターの置き場や悪天候時の対策
プランターを置く場所の注意点
エアコンの室外機
エアコンの室外機からの排気は、土が乾燥しやすくなるなど、植物の生長にいい影響がありません。プランターは、室外機の上や周りに置かないようにしましょう。壁や手すり
秋冬は太陽の位置が低いので、ベランダの奥まで日が当たりにくくなります。壁や手すりなど、1日の大半が影になってしまう場所は避けましょう。葉物野菜は、夏場に直射日光が当たり過ぎると弱ってしまうことも。適度に影ができるような場所に置きましょう。悪天候時の対策を知ろう
強風
台風や春一番など強風が吹く前には、プランターを室内に入れておきましょう。室内に取り込めない場合は、プランター周りに防風ネットを設置してください。防風ネットについて詳しくはこちら
低温
真冬にプランターを外に置いておくと、低温障害で野菜がうまく育たないことも。寒冷紗をかぶせたり、ポリ袋でプランターを覆ったり、室内に取り込んだりするなどして防寒対策しましょう。寒冷紗について詳しくはこちら