
画像提供:福田俊
過ごしやすい気候の秋は、菜園作業に絶好の季節!生長の早い葉物野菜を苗植えすれば、10月の植え付けでも年内に収穫できますよ。
今回は、10月に栽培をスタートできるおすすめの野菜の種類を菜園のプロ・福田先生にピックアップしてもらいました。
家庭菜園のプロ|福⽥俊先⽣にお話しをうかがいました

画像提供:福田俊
菜園家。ブルーベリー研究家。東京農業大学グリーンアカデミー専科野菜コース講師。「どうすればおいしい野菜がたくさん採れるか」「いかにラクで楽しい野菜づくりができるか」を追求し、「フクダ流」自然農的有機栽培を実践。16平米という限られたスペースの市民農園で、年間50品目以上の野菜を有機・無農薬で栽培しています。監修を務めた家庭菜園誌や著書も多数。
関連サイト
HP:http://www.fukuberry.com/
Youtube:https://www.youtube.com/user/f104ryo
Instagram:https://www.instagram.com/fukuberry104/?hl=ja
Twitter:https://twitter.com/29da104
facebook:https://www.facebook.com/toshi.fukuda.73
著書
『市民農園1区画で年間50品目の野菜を育てる本』(学研プラス)
『フクダ流家庭菜園術』(誠文堂新光社)
『福田さんのラクラク大収穫!野菜づくり』(学研パブリッシング)
10月に植える野菜の特徴・栽培の注意点とは?

出典:写真AC
10月は、越冬野菜の種まき時期です。翌年の収穫を楽しみに、種まきしましょう!
しかし、気をつけなければいけないのが、タイミングを逃さずに種まきをすること。10月に入ると日増しに秋が深まっていき、上旬と下旬では気温差が出てきます。同じ種をまいても収穫期が大幅にずれてしまうこともあるのです。
10月は気温の変化に注意して、栽培をスタートさせましょう!
10月に「苗植え」スタート!おすすめの野菜5選
イチゴ

画像提供:福田俊
特徴
葉も果実も見た目がかわいいイチゴは、ベランダや玄関先での家庭菜園にもおすすめ。大粒のものや四季なりのものなど、品種が豊富なので好みで選べるのもうれしいポイントです。
栽培のコツ
イチゴの栽培は、70cmの畝幅で2条植えが目安。春になったら、ぼかし肥料を1平米あたり200g追肥します。
イチゴは、アブラムシとハダニがつきやすいので注意しましょう。
イチゴの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
露地栽培:越冬後、翌5月
加温できる温室があれば、露地栽培よりも生育の早い促成栽培が可能。12月から5月まで、長期間収穫することができます。
福田先生おすすめのイチゴの品種
ITEM
とちおとめ
栃木県生まれの「とちおとめ」は、甘みが強く食べ応えのある大粒品種。果肉は柔らかく、果汁もたっぷりです!
・内容:3号ポット苗
ITEM
紅ほっぺ
「章姫」と「さちのか」を交配し、静岡県で生まれた「紅ほっぺ」。果実はやや大きめで、甘みと酸味どちらも強く、香りが良いのが特徴です。
・内容:3号ポット苗
ITEM
カレンベリー
カレンベリーは耐病性があり、初心者でも育てやすい品種。寒さにも比較的強いのですが、寒冷地ではマルチを使用すると安心です。
・内容:3号ポット苗
ITEM
章姫
ツヤのある、真っ赤な果実が美しい「章姫」。果肉は緻密で甘味が強く、濃厚な味わいが楽しめます。
・内容:3号ポット苗
ITEM
女峰
長めの円錘形で、小ぶりの果実が特徴の「女峰」。甘味と酸味のバランスが良く、深みのある味わいです。香りも爽やか!
・内容:3号ポット苗
ニンニク

画像提供:福田俊
特徴
秋に種球を植え、越冬後、5月に収穫します。電気炊飯器の保温機能を使えば、人気の黒ニンニクが2週間で作れますよ!
栽培のコツ
ニンニクは、畝幅70cmで5条植えが目安。春になったら、ぼかし肥料を1平米あたり200g追肥します。
サビ病にかかりやすいので注意しましょう。
ニンニクの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
翌5月
福田先生おすすめの品種
ITEM
ニューホワイト6片
青森県産の「ニューホワイト6片」の種球です。耐病性に優れており、たっぷり収穫できます。
・内容量:250g(4~5個)
ITEM
ジャンボニンニク
一般的な品種の数倍に育つ巨大なニンニク!大きくても味はマイルドなので、料理にも使いやすいのがうれしいポイント。
・内容:種球(3片)
ITEM
上海
たくさん育てられる、たっぷり3kg分の種球セット。水耕栽培にするのもおすすめ!
・内容:種球(1kg×3)
レタス

画像提供:福田俊
特徴
9月に種まきして育苗していた苗を植えると、冬には収穫できます。
栽培のコツ
レタスは、畝幅70cmで2条植えが目安。春になったら、ぼかし肥料を1平米あたり200g追肥します。
アブラムシやナメクジなどの害虫がつきやすいので、防虫トンネルで対策しましょう。
レタスの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
12月~翌1月
福田先生おすすめの品種
ITEM
マノア
こぶし大の大きさになる小型の半結球レタス。耐暑性があるので栽培しやすい品種です。歯切れの良い食感が楽しめます。
・内容量:2ml
ITEM
シスコ
低温結球性に優れるため、冬どり栽培にも最適。玉ぞろいが良く、厚みのある葉が収穫できます。
・内容量:1.1ml
ITEM
レッドウェーブ
赤色の葉が特徴の「レッドウェーブ」。耐寒性があり、厳寒期でも良く株張りします。葉肉は厚く、ジューシーな食味です。
・内容:小袋
間引いたツケナ類

画像提供:福田俊
特徴
9月に種まきしたコマツナ、ミズナ、カラシナ、ベカナなど、いわゆるツケナ類の間引き芽を利用します。10月に移植することで、時間差で11月に収穫できます。
栽培のコツ
ツケナ類は、畝幅70cmで5条植えが目安。春になったら、ぼかし肥料を1平米あたり200g追肥します。
アブラムシやヨトウムシ、カブラハバチ、ナガメなどの害虫に注意しましょう。
コマツナとミズナの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
11月
福田先生おすすめの品種
ITEM
安藤早生小松菜
柔らかな葉で、サラダなどの生食も楽しめるコマツナ。20~25cmほどの株間でやや密植気味に育て、早めに収穫するとおいしい味わいに!
・内容:小袋
ITEM
風のかおり
春まき・秋まき栽培に最適な、萎黄病に強い耐性を持つコマツナです。収穫期の幅が広いので、たくさん採れるのも魅力。
・内容量:20ml
ITEM
清流みず菜
シャキシャキとした歯切れでくせがなく、サラダにおすすめ!小株どりに適した、周年栽培の可能な早生種です。
・内容:小袋
ITEM
紅法師
葉柄が、鮮やかな赤紫色に色づくミズナ。生育は旺盛で、育てやすい品種です。ベビーリーフから株どりまで、幅広い栽培ができます。
・内容量:6ml
ITEM
はまみなとべかな
株そろい良く育つ交配種。ゆるやかな生育で、収穫時期の幅が広いのが特徴です。トンネルやハウスを利用すれば、周年栽培も可能。
・内容:小袋
ITEM
雪白体菜(せっぱくたいさい)
別名「シャクシナ」。耐暑・耐寒性が強く、周年栽培が可能です。柔らかな葉質で、煮ても漬物にしてもおいしく食べられます。
・内容量:10ml
ITEM
コーラルリーフプルーム
赤紫色の葉が鮮やかなカラシナ。バランスの良いうま味と辛味が楽しめます。サラダにおすすめ!
・内容量:7ml
ITEM
壬生菜
古くから栽培されている京野菜のひとつである「ミブナ」は、歯切れの良い食感が特徴。とう立ちが遅く、大株に育つ晩生種です。
・内容量:10ml
タアサイ

画像提供:福田俊
特徴
「タアサイ」はアブラナ科の葉野菜。冬になると、ロゼット状に葉が寝て、直径30cmほどになります。柔らかな葉で、クセやアクのなく、幅広い調理に使えます。
栽培のコツ
タアサイは、畝幅70cmで3条植えが目安。春になったら、ぼかし肥料を1平米あたり200g追肥します。
つきやすい害虫は、アブラムシやヨトウムシ、カブラハバチ、ナガメなど。栽培時には防虫トンネルが必須です。
収穫時期
11月~翌1月
外葉から、葉かき収穫すると春まで採ることができます。
ITEM
タアサイ
緑の葉物が少なくなる冬場に収穫できるタアサイは、ぜひ家庭菜園で育ててみたい野菜です。風味が良く、炒め物や煮物、お浸しなどに最適!
・内容量:10ml
10月に「種まき」する!おすすめの野菜5選
エンドウ

画像提供:福田俊
特徴
サヤエンドウ、スナップエンドウ、実エンドウの3種類があります。どれも越冬させ、翌年の春に収穫します。実エンドウは、豆ご飯に!スナップエンドウは甘みのある味わいで、さやごと食べられ、冷凍保存も可能です。
栽培のコツ
エンドウは、細畝で1列植えにします。栽培には支柱が必要です。肥料は基本的に要りませんが、翌春さやがなり始めたら追肥します。
ハモグリバエ、ヨトウムシ、アブラムシといった害虫がつくので、防虫トンネルを利用しましょう。
収穫時期
翌4~5月
福田先生おすすめの品種
ITEM
スジナイン ハイパー
調理の際の面倒なすじ取りが不要!日本初のすじなしサヤエンドウです。草勢が強く、草丈の伸びがよい早生品種。
・内容量:20ml
ITEM
ニムラサラダスナップ
さやごとおいしく食べられる、甘みの強いスナップエンドウです。さやの長さは8cmほど。低い位置から実がつきやすい極早生品種です。
・内容量:20ml
ITEM
久留米豊
甘みが強い実エンドウ。耐寒性が強く、さやつきも良くたっぷり収穫できます。初心者でも栽培しやすい早生品種です。
・内容量:20ml
ソラマメ

画像提供:福田俊
特徴
野菜の中では、もっとも大きな種子が採れるソラマメ。ゆでても焼いてもおいしく、豆ご飯にするのもおすすめ!冷凍保存ができるので、大量に収穫しても安心。
栽培のコツ
ソラマメは、幅70cmの畝で中央に1列植えにします。冬の間は、両脇にホウレンソウやミズナなどと混植するとスペースの有効活用に。支柱は必要ありませんが、春に大きく伸びたら紐を張って支えましょう。さやが生ったら、追肥します。
害虫はアブラムシに注意。
ソラマメの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
翌4~5月
福田先生おすすめの品種
ITEM
大天(だいてん)
ボリューム満点の極大粒種。草勢が強く、収量性に優れる中早生品種です。
・内容:小袋
ITEM
陵西一寸(りょうさいいっすん)
粉質で甘みがある、豊かな風味が味わえるソラマメです。大さやに育つ豊産種。
・内容:小袋
ITEM
初姫(はつひめ)
珍しい赤色のソラマメがとれる「初姫」。よく分枝し、耐寒性が強いので越冬も容易な作りやすい品種です。
・内容:小袋
秋まきキャベツ

画像提供:福田俊
特徴
秋に種をまいて越冬後、翌年の春に収穫します。秋まきキャベツは、春まきより早く収穫できるのが魅力です。
栽培のコツ
畝幅70cmで、40cm株間の1条植えにします。肥料は1平米あたりぼかし肥料を300gと、草木灰を70g与えます。
アブラナ科のキャベツは、ナメクジ、アオムシ、ヨトウムシといった害虫に狙われやすいので、必ず防虫トンネルを掛けましょう。
キャベツの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
翌4~5月
福田先生おすすめの品種
ITEM
新若夏(しんわかなつ)
柔らかくて甘みが強い、おいしい初夏どりキャベツです。球重1.5kg前後の甲高扁円球が採れます。
・内容:小袋
ITEM
中早生二号
まきどきが広くて栽培がしやすい、家庭菜園で人気の品種。春キャベツよりややかたくしまった、1.5kg前後のキャベツが収穫できます。
・内容量:1.8ml
ITEM
富士早生
良く結球し、玉揃いも良好な早生豊産種です。強い耐病性があるので、家庭菜園でも育てやすいキャベツです。
・内容:小袋
ITEM
金春
低温下での肥大性に優れており、年内から早春どりに適した品種です。柔らかくジューシーで、甘みも抜群!
・内容:小袋
長ネギ

画像提供:福田俊
特徴
長ネギは栽培期間が長い野菜です。秋に種をまき、越冬と夏越しを経て、秋に収穫します。
栽培のコツ
畝幅70cmで、15cm株間の1条植えにします。肥料は1平米あたりぼかし肥料を300gと、草木灰を70g与えます。
害虫は、ヨトウムシがよく見られます。ヨトウムシは日中株元の土に潜んでいることが多いため、割りばしなどで掘り出し捕殺しましょう。
長ネギのの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
翌7~12月
福田先生おすすめの品種
ITEM
長悦
トウ立ち(抽だい)しにくい極晩抽性の品種です。耐暑・耐寒性に優れ、葉折れも少ないため、たくさん収穫できます。
・内容量:20ml
ITEM
春扇(はるおおぎ)
分けつの発生がほどんどない、極晩抽系の一本ネギ。軟白部は繊維質が少なく、肉厚で食味が良いのが特徴です。
・内容:小袋
秋まきカブ

画像提供:福田俊
特徴
秋に種をまき、年明けの厳寒期に収穫します。
栽培のコツ
畝幅70cmで、9515マルチを張り、15cm株間の5条植えにします。肥料は、ぼかし肥料を300gと草木灰を70g与えます。
カブの主な害虫は、カブラハバチとヨトウムシです。種まきをしたらすぐに防虫トンネルを設置しましょう。
カブの詳しい栽培方法はこちらの記事で!
収穫時期
翌1~2月
福田先生おすすめの品種
ITEM
はくれい
緻密な肉質で柔らかく、甘味があるので、サラダなどの生食におすすめ!耐寒性と低温肥大性にも優れる.中早生です。
・内容:小袋
ITEM
みやま小かぶ
在来種の「金町小かぶ」の良株を選抜し生まれたのが「みやま小かぶ」。中かぶまで育っても玉割れが少なく、育てやすい品種です。
・内容:小袋
ITEM
あやめ雪
白い肌に紫のグラデーションが美しい小カブ。若採りでも、丸くきれいなカブが収穫できます。
・内容量:3ml
プランターで野菜を栽培する際のコツは?

出典:写真AC
ベランダなどの狭いスペースで野菜を育てるなら、プランターや鉢での栽培に挑戦してみましょう!福田先生に、プランターで野菜を育てる際のコツを聞いてみました。
Q. プランター・鉢のサイズは?
福田先生:スペースが許すなら、サイズは大きいほど良いでしょう。
プランターについてはこちらの記事で!
Q. 種まきや植え方の違いは?
福田先生:畑と一緒でOKです。
Q. 水やりのコツは?
福田先生:土が乾いたら水をたっぷり与えましょう。プランターは、畑のように地下水が上がってくるわけではありません。雨がなければ水分はなくなるので、水やりが必要です。当然露地よりは水やりの頻度は高くなります。
Q. そのほか注意点は?
福田先生:プランターでも虫は容赦なくやってきます。防虫ネットか不織布のベタがけをすると良いでしょう。
防虫ネットについてはこちらの記事をチェック!
10月は気温の変化に注意して種まきしよう!

画像提供:福田俊
気温の寒暖差が出てくる10月は、それぞれの野菜の種まきの適期を逃さないことが栽培の成功につながります。また、10月になると害虫も少なくなってくるので、虫が苦手な人も、この季節なら比較的チャレンジしやすいですよ。