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花・緑・庭がある暮らし方を提案するウェブマガジン。専門家とガーデニングに精通した編集者が、さまざまな視点から記事を発信。ガーデンで過ごすライフスタイル、自然に寄り添う暮らし方、植物の育て方などの情報を毎月新たに約60コンテンツという多彩な内容でお届けしています。…続きを読む
1993年、日本で最初にできた「坊主山クラインガルテン」に20年以上通いながら畑づくりを楽しんでいる岡崎英生さんとそのご家族のクラインガルテンレポートをお届けします!
日本各地に68のクラインガルテン
もともとの発祥はドイツで、クラインガルテンという言葉は「クライン=小さな」「ガルテン=庭」というドイツ語です。19世紀後半のドイツは労働環境が非常に悪く、健康被害が多く出た工場労働者と彼らの貧しい家族のために、食物の自給や健康回復、子ども達が自然に触れられる場所としてドイツ各地に広まりました。実は似たような目的で発生した農園システムは世界各国にあり、ロシアでは「ダーチャ」、デンマークでは「コロニーヘーヴ」、イギリスでは「アロットメントガーデン」などと呼ばれる小屋付きの市民農園があります。市民農園とは言えども、作物や果樹だけでなく可愛らしい花や樹木も育てられていて、今では都会で暮らす人の緑のオアシスのような役割も果たしています。
クラインガルテンの年間利用は平均40万円
ですから、いつでも好きな時に通えるため、自宅から離れた場所にあっても週末や休暇などを利用して滞在しながら畑作りやガーデニングが楽しめます。プチ別荘的な側面もありますが、あくまでも市民農園なので作物や植物を一つも育てていなかったり、区画が荒れ放題だったりするとペナルティーが課せられ、一年毎の契約更新時に更新できなくなります。
坊主山クラインガルテンのルールは無農薬有機栽培
「みなさんは、草1本、枯葉1枚、決して無駄にしてはいけません。」
オオバコ、ハコベ、スベリヒユ、カヤツリグサ、ホトケノザなど、雪解けと同時に畑に生い茂る草は20種類以上になりますが、これらはせっせと引き抜いて、畑の隅に積み重ねておき、堆肥化します。庭の入り口に植えたコブシの木から舞う大量の落ち葉も、収穫した野菜の残渣も、キッチンから出る生ゴミも、全て捨てることなく畑の堆肥として、大事にするよう教わりました。実際、これらがミミズやダンゴムシ、目には見えない微生物たちの活躍によって、黒々とした土に変わったのを見た時には感動しました。こうした自家製堆肥や村で作られている完熟堆肥を畑に入れながら、数年かけて粘土質で乾くとガチガチになる固い土とふかふかの畑の土へと変えていきました。
坊主山クラインガルテンで教わった、無農薬キュウリ栽培
文:岡崎英生(文筆家・園芸家)
早稲田大学文学部フランス文学科卒業。編集者から漫画の原作者、文筆家へ。1996年より長野県松本市内四賀地区にあるクラインガルテン(滞在型市民農園)に通い、この地域に古くから伝わる有機栽培法を学びながら畑づくりを楽しむ。ラベンダーにも造詣が深く、著書に『芳香の大地 ラベンダーと北海道』(ラベンダークラブ刊)、訳書に『ラベンダーとラバンジン』(クリスティアーヌ・ムニエ著、フレグランスジャーナル社刊)など。
心ときめく幸せな人生は花・緑・庭にある
クラインガルテンは、魅力的な施設ですね!また、坊主山クラインガルテンの畑や庭づくりの取り組みは参考になりますね。「Garden Story」には、クラインガルテンに関するストーリーや、日々を彩る花や植物の育て方、初心者から通まで楽しめるガーデニング情報がたくさん掲載されています。是非そちらもチェックしてみてくださいね。「Garden Story」https://gardenstory.jp