目次
- 人気のハーブの種類をご紹介!おすすめ料理や育て方は?
- ハーブを育てるメリット
- ハーブを育てる前に注意するポイント
- まずは一覧表でハーブの種類をチェック!
- 1. バジル Basil
- 2. パクチー(コリアンダー)Coriander
- 3. イタリアンパセリ Italian parsley
- 4. ローズマリー Rosemary
- 5. ディル Dill
- 6. 青シソ(大葉)Japanese herb/Shiso
- 7. ジャーマンカモミール German chamomile
- 8. セージ(コモンセージ)Common sage
- 9. ボリジ Borage
- 10. ミント Mint
- 11. オレガノ Oregano
- 12. タイム Thyme
- 13. レモングラス Lemongrass
- 14. レモンバーム Lemon balm
- 15. フェンネル Fennel
- 16. ラベンダー Lavender
- 17. エゴマ Wild sesame
- 18. サンショウ(山椒) Japanese pepper
- 自分にぴったりのハーブの種類を見つけて
株式会社グリーンフィールドプロジェクト
松崎 英【株式会社グリーンフィールドプロジェクト】有機認証の中でも厳しいとされる「ヨーロッパ有機認証」を取得した、有機種子を輸入・販売。2017年には、日本の固定種を残すことを目的とした「SAVE THE SEED (セーブ・ザ・シード)プロジェクト」を開始。「有機栽培するなら、その種も有機種子であってほしい」という思いから、日本での有機種子の普及に尽力しています。 HP:http://gfp-japan.com/…続きを読む
- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
人気のハーブの種類をご紹介!おすすめ料理や育て方は?
ハーブには多くの種類がありますが、その中でも丈夫で育てやすく、料理やハーブティーなど実用性も高い、お得なハーブを18種ピックアップしました。初心者でもポイントを押さえれば、ハーブ栽培が楽しめます。まずは気軽にハーブ栽培に挑戦してみましょう!ハーブの栽培方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
今回は種子販売会社「株式会社グリーンフィールドプロジェクト」で代表取締役を務める、松崎英(ひで)さんに、ハーブのおすすめの種類を聞きました。それぞれの特徴や活用法、栽培する際のポイントも教えてもらったので、ぜひ参考にしてみてください。
ハーブを育てるメリット
ハーブに興味はあるけれど、実際どのような活用方法や特長があるのか知りたい!という人に向け、ここではハーブ栽培のおすすめポイントをまとめてみました。育てやすいものが多い
一般的な野菜に比べ、ハーブには簡単に育てられる種類がたくさんあるため、園芸初心者でも挑戦しやすいのが魅力!特に果菜類など、野菜をじょうずに育てて収穫するには、ある程度決まった方法で栽培しないといけません。しかしハーブの場合は、あまり手をかけずに適当に育てても、それなりに育ってくれるものが多くあり、気軽に栽培することができます。長く収穫を楽しめるものが多い
葉野菜や根野菜などは、一度の収穫で終わってしまうものが多いですが、ハーブは長期間の収穫が可能な種類もたくさん!特にバジルやパクチー、ディルなどは、茎の先端部分を摘み採れば脇芽が増え、新しい芽もどんどん伸びてくるので繰り返し収穫が楽しめます。農薬いらずで育てられる品種が多い
種類によっては虫がつきやすいものもありますが、農薬を使わなくても育てられる種類が多いのもハーブの魅力です。その理由は、ハーブが自分を守るために、虫が嫌う香りを発するため。ただし、日当たりや水はけが悪い場所など、栽培環境によっては害虫被害に遭いやすくなるので要注意。野菜のコンパニオンプランツにも
異なる種類の植物を一緒に育てることで、お互いの生育を助ける共生作物を「コンパニオンプランツ」といいます。ハーブには、野菜のコンパニオンプランツに適したものがたくさんあります。例えば、和製ハーブのシュンギクは、ナス科やウリ科の野菜に害虫がつくのを防いでくれます。また、バジルはトマトなどの風味を良くするコンパニオンプランツとしておすすめです。コンパニオンプランツについては、ことらの記事で詳しく解説しています!
花や香りを楽しめる!
ハーブは葉だけでなく、エディブルフラワーとして花を食べられる種類も豊富にあります。また、ハーブの花は華やかな色合いのものが多く、香りが良いのもうれしいポイント!美しい花が咲く種類を集めて、庭や花壇の彩りにするのもすてきです。エディブルフラワーについては、こちらの記事をチェック!
料理に活用できる
料理の香り付けやアクセントに大活躍のハーブ。庭先やベランダなどで育てていれば、いつでも必要なときにハーブを収穫できます。スイーツのトッピングにしたり、ハーブティーにして楽しんだりと、幅広い使い方ができますよ!夏におすすめ!アイスハーブティーの作り方はこちらの記事で
虫よけになるハーブも
レモングラスやユーカリ、ペパーミント、ラベンダーなどは、蚊やダニなどの忌避効果があることで知られます。ただし、鉢植えなどを置いているだけでは、効果はほとんどありません。実際に虫よけに使うときは、乾燥させてポプリにしたり、お湯で煮出してスプレーにしたりするのがおすすめです。虫よけにおすすめのハーブの種類や、スプレーの作り方はこちら!
ハーブを育てる前に注意するポイント
せっかくハーブを育てるなら、いきいきと元気に育てたいですよね。そこでまずは、ハーブを育てる上で注意しておきたい点を確認しておきましょう。過湿になりやすい環境は避ける
品種にもよりますが、ハーブは過湿の環境を嫌うものが多いです。苗を植え付ける土は排水性の高いものを使い、水やりは土の表面が乾いてからにしましょう。また、できるだけ風通しの良い場所で管理することも大切です。GFP松崎さん
西洋ハーブは特に過湿を嫌う傾向にあるので、ジメジメした環境になりやすい場所は避けましょう。
ハーブを選ぶときは原産地もチェック
ハーブだけでなく植物全般にいえることですが、栽培環境は原産地に近いほど元気に育ちます。例えば、ローズマリーなど地中海沿岸が原産のハーブは、乾燥気味の環境を好むため、梅雨時期の多湿には注意が必要です。逆に、レモングラスなどの東南アジアを原産とするハーブは、高温多湿には強いのですが、寒さに弱い性質があります。ハーブを選ぶ際は原産地も確認しておくと、どのような栽培環境が適しているか把握することができます。よく日の当たる場所で管理する
植物は、光のない環境では光合成ができずに枯れてしまいます。もちろんハーブも同様で、部屋の奥や一日中暗い場所では育てることはできません。また、無風の環境でも光合成の効率は下がってしまうので注意が必要。ハーブを健康に育てるには、半日以上は日がよく当たり、風通しも良い場所が適しています。まずは一覧表でハーブの種類をチェック!
今回紹介するハーブの種類を一覧表にまとめました。育てる際の目安となる栽培難易度を星の数(☆~☆☆☆☆☆)で表していますので、参考にしてみてくださいね。星の数が多いほど栽培難易度は上がります。ハーブ名 | 栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
1. バジル | ☆ | 4~7月 | 5~10月 |
2. パクチー(コリアンダー) | ☆☆☆☆ | 3~5月/9~10月 | 5~10月 |
3. イタリアンパセリ | ☆☆ | 4~7月/9~10月 | 7~12月/3~6月(梅雨前まで) |
4. ローズマリー | ☆(苗)/☆☆☆☆☆(種) | 4~6月/9~10月 | 植え付けてから2年目以降 |
5. ディル | ☆☆ | 4~6月/9~10月 | 6~10月/4~7月(梅雨前まで) |
6. 青シソ(大葉) | ☆ | 4~6月 | 6~10月 |
7. ジャーマンカモミール | ☆☆☆ | 3~5月/9~10月 | 3~7月(開花時期) |
8. セージ(コモンセージ) | ☆ | 5~7月 | 7~10月 |
9. ボリジ | ☆☆ | 4~6月/9~10月 | 5~10月 |
10. ミント | ☆ | 4~7月/9~10月 | 4~10月 |
11. オレガノ | ☆ | 4~5月/9~10月 | 4~10月 |
12. タイム | ☆☆☆ | 3~6月/9~11月 | 通年 |
13. レモングラス | ☆☆☆ | 5月 | 6~11月 |
14. レモンバーム | ☆ | 4~5月/10月 | 4~10月 |
15. フェンネル | ☆☆ | 4~5月/9~10月 | 4~11月 |
16. ラベンダー | ☆☆~☆☆☆☆(品種による) | 3月下旬~4月上旬/10月 | 4~7月(開花時期・品種による) |
17. エゴマ | ☆☆ | 5月 | 9~10月 |
18. サンショウ(山椒) | ☆☆☆ | 3~4月 | 5~10月 |
1. バジル Basil
バジルには非常に多くの品種がありますが、最もメジャーなのが、イタリア料理などでよく使われる「スイートバジル」です。特にジェノベーゼタイプのスイートバジルは、葉が柔らかく香りも豊かで、古くから味わいのアクセントとして愛用されてきました。スイートバジルはトマト味の料理によくあうことから、ピザやパスタのトッピングによく使われます。生のバジル(フレッシュバジル)もおいしいですが、加熱させてもさわやかな香りが十分楽しめます。
栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆ | 4~7月 | 5~10月 |
バジルには人気の品種がたくさん!
ホーリーバジル
別名「トゥルシー」とも呼ばれる「ホーリーバジル」は、バジルの原種系で、タイ料理のガパオライスなどによく使われます。また、インドでは神聖な植物としてあがめられており、伝統医療のアーユルヴェーダで、料理やお茶などに活用されています。ホーリーバジルは、スイートバジルより香りが強烈でインパクトがあるのが特徴です。GFP松崎さん
グリーンカレーに使われるバジルも、ホーリーバジルなのかと思いきや、実は「タイバジル」といわれる別の品種です。タイバジルは「タイ国版スイートバジル」と言われているようです。
赤バジル
その名の通り、赤い葉が特徴のバジル。スイートバジルと比較すると葉がやや硬いので、なめらかさには欠けますが、彩りが欲しいときには便利です。レモンバジル
バジルにレモンの香りが加わったような、とてもさわやかな芳香が楽しめるバジル。スイートバジルと同様、料理の香り付けやハーブティーなどに使われます。シナモンバジル
シナモンに似た甘い香りがするバジルです。料理のアクセントのほか、スイーツの香り付けにもぴったり。ブッシュバジル
別名「グリークバジル」とも呼ばれる品種です。1枚1枚の葉は小さく、香りもスイートバジルには劣りますが、こんもりと丸く茂る様子がかわいらしく、小さなプランターで育てるとよく映えます。育て方のポイント
丈夫で育てやすいバジルは、初心者にもおすすめのハーブです。植え付けは8~9月も可能ですが、気温が高過ぎるとうまく活着しなかったり、9月の急な気温低下で枯れてしまったりすることがあります。長く収穫を楽しみたいのであれば、4~7月が適期です。害虫は、葉が茂り出すころアブラムシに注意しましょう。枯れるほどの被害はあまりありませんが、収穫量が少なくなってしまうことも。気になる場合は捕殺するか、殺虫スプレーで駆除してください。
バジルがある程度大きくなってきたら、主茎を摘心し、脇芽から茎を伸ばします。適宜大きめの茎を適していけば、ボリュームのある大きな株に育ち、たくさん葉を収穫できます。
GFP松崎さん
バジルの品種はたくさんありますが、育て方は基本的に同じでOKです。ただ、「グリークバジル」だけは、摘心はしないで普通に外葉から少しづつ収穫し、丸い形を保つほうがかわいらしい姿になりますよ。
詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
2. パクチー(コリアンダー)Coriander
タイ料理など、エスニック料理ブームと共に大人気となったのが「パクチー(コリアンダー)」です。特徴は、何といってもパンチのある香り。好き嫌いが分かれる香りではありますが、一度ハマったらクセになる魅力があります。パクチーは、トムヤムクンや生春巻きなどのエスニック料理の具材にはもちろん、ざく切りにしたフレッシュパクチーをスープやサラダにトッピングして香りを楽しむのもおすすめ。最近では、スーパーでも見かけるようになりましたが、思い切りパクチーを食べたい!という人は、ぜひ育ててみてくださいね。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆☆☆ | 3~5月/9~10月 | 5~10月 |
育て方のポイント
3~5月の春植えは、トウ立ちしやすくなります。トウ立ちすると葉の食味が落ちてしまうので、早めに収穫するようにしましょう。通常とは違う葉や、急に太い茎が出てきたらトウ立ちのサインです。9~10月の秋植えは、年内の葉の収穫は少しだけにとどめ、越冬させます。春以降に株を大きく育てることで、葉をたくさん収穫できます。また、パクチーは葉だけでなく、種(コリアンダーシード)の収穫もおすすめです。葉とはかなり異なった、柑橘類のようなさわやかな香りが楽しめますよ!
GFP松崎さん
パクチーは、たくさん葉を採ろうとするとトウ立ちしやすいので結構難しいです。種の収穫が目的で、苗から育てるのであれば、難易度はぐっと下がります。
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3. イタリアンパセリ Italian parsley
「イタリアンパセリ」は、日本人になじみの深いハーブのひとつ。パセリというと一般的に縮れた葉を思い浮かべますが、イタリアンパセリは葉に縮れはなく平らで、パクチーのような見た目をしています。味は、ややえぐみがあるものの、ほんのりとした甘みも感じられるのが特徴。えぐみは縮れ葉のパセリ(カールドパセリ)ほど強くはないので、サラダのトッピングにもおすすめ。肉・魚料理の臭み消しにも活躍します。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆ | 4~7月/9~10月 | 7~12月/3~6月(梅雨前まで) |
育て方のポイント
秋植えは越冬させてから収穫できますが、栽培期間が長くなるのがネック。春に栽培をスタートさせるほうが、収穫開始までの期間が短くて済み、収穫も長く楽しめます。GFP松崎さん
イタリアンパセリは、極度に水を好むというわけではありませんが、乾燥し過ぎると株が劣化しやすくなります。晴天の日が続くときは、適宜水を与えるようにしましょう。
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4. ローズマリー Rosemary
すっきりとしたさわやかな香りが楽しめる「ローズマリー」。肉・魚料理の臭み消しによく使われますが、そのほかにも、炒め物やパン、お菓子などの風味付けにも活用できます。ローズマリーは香りが強いので、少し入れるだけでも十分豊かな芳香を楽しむことができます。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆(苗)/☆☆☆☆☆(種) | 4~6月/9~10月 | 植え付けてから2年目以降 |
育て方のポイント
ローズマリーは、種を発芽させるのがとても難しいハーブです。育苗期間も長くなるため、種から育てるのは困難。初心者は苗から育てるのがおすすめです。ローズマリーは過湿を嫌うため、水はけの良い土に植え、風通しの良い場所で乾燥気味に育てるのがポイント。苗のうちに摘芯すると、枝葉が増えてボリュームのある株になります。大きくなり過ぎたら切り戻して枝葉を整理し、株が蒸れるのを防ぎましょう。
GFP松崎さん
暖地での栽培が条件ですが、大きくなったローズマリーは木のようになり、何年も楽しめます。寒冷地でも、冬は暖かい場所に移動させれば越冬も可能です。また、挿し木にして株を増やすこともできるので、長く楽しみたい人は挑戦してみてください。5~10月の気温が高い時期が挿し木の適期です。
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5. ディル Dill
ふんわりと茂る細葉が特徴の「ディル」。柑橘類を思わせるさわやかな香りが強く、魚料理の臭み消しで定番のハーブです。ビネガーとの相性も良いことから、ピクルスの香り付けにも使われます。アメリカンバーガーによく入っている、ミニキュウリのピクルスの独特の香りはディルによるものなんですよ。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆ | 4~6月/9~10月 | 6~10月/4~7月(梅雨前まで) |
育て方のポイント
ディルは、比較的耐寒性があるハーブなので、秋植えのほうがおすすめです。越冬させるとかなりの大株になり、一株でもたくさん収穫することができます。害虫は、アゲハチョウの幼虫に注意が必要。日ごろからよく観察し、食害されていないかチェックしましょう。GFP松崎さん
ディルは摘芯をしなくても、勝手に1m以上の大きさに育ってくれます。そのままでも大丈夫ですが、支柱を立てると倒れにくくなりますよ。
6. 青シソ(大葉)Japanese herb/Shiso
日本を代表するハーブといえば「青シソ(大葉)」。刺身のツマや料理の薬味、天ぷらにしてもおいしく食べられる青シソは、昔から家庭でもよく育てられていました。日本の気候に合い、とても育てやすいことから、ハーブ栽培の入門編にもおすすめです。春に植え付ければ、初夏から秋まで次々に葉を収穫できます。9月以降になると花芽を付け始めるので、花ジソや穂ジソとして収穫することも可能です。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆ | 4~6月 | 6~10月 |
育て方のポイント
日当たりの良い場所で育てます。シソは、横にも縦にも大きくなるので、定植する際は株間を30cm以上あけると良いでしょう。詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
7. ジャーマンカモミール German chamomile
「カミツレ」という和名でも知られる「ジャーマンカモミール」。葉には香りがありませんが、白い小花はまるで青リンゴのような芳香がします。この花を収穫して乾燥させたものが、ハーブティーやアロマテラピー、化粧品などに利用されます。収穫が遅れると急激に香りが落ちるため、花が咲いたら早めに摘み採るようにしましょう。花の中心の黄色い部分がふくらんできたら、収穫のタイミングです。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆☆ | 3~5月/9~10月 | 3~7月(開花時期) |
育て方のポイント
暑さに弱いため、秋植えのほうがおすすめです。春に植え付ける場合は、真夏には開花が終わります。早めに育て、初夏まで花を楽しみましょう。ジャーマンカモミールはやや水気を好むので、乾燥させ過ぎないよう要注意。土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしてください。詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
8. セージ(コモンセージ)Common sage
セージには、非常に多くの品種が存在しています。美しい花を楽しめるものもありますが、ハーブとして一番人気なのは、やはり「コモンセージ」でしょう。「ソーセージ」の語源になったと言わるように、肉の臭み消しや香り付けにもよく使われます。特に豚料理とは鉄板の相性!また、コモンセージの葉は、生でも乾燥させてもハーブティーとして楽しめます。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆ | 5~7月 | 7~10月 |
育て方のポイント
コモンセージは非常に強い性質のため、植え付ける時期を間違わない限り、栽培はかなり簡単です。暖冬であれば、越冬も容易にできます。また、耐暑性もそこそこあるため、日本の夏でも育てやすいのが魅力。ただし、風通しが悪いと葉の一部が枯れてしまうことがあるので注意しましょう。品種にもよりますが、生長すると50~80cmほどの大きさになるので、株間は30cm以上あけると密集して蒸れるのを防げます。9. ボリジ Borage
鮮やかなブルーカラーが美しい「ボリジ」の花は、エディブルフラワーとして、ガーニッシュ(料理の飾りや付け合わせ)によく使われます。葉は、天ぷらやフリットにするとおいしい副菜に。茎部も食べられますが、花や葉ほど美味ではないようです。GFP松崎さん
白ワインにボリジの花を浮かべると、10分くらいで青からピンク色に変わります。ディナーのおしゃれな演出にも良いですね!
栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆ | 4~6月/9~10月 | 5~10月 |
育て方のポイント
春植えは、梅雨時に注意しましょう。雨が続くとだめになってしまうことがあるので、鉢を軒下に移動するなど雨よけすることが大切です。また、ボリジは耐寒性がそれほど強くないため、秋植えにした場合は寒さ対策が必要になります。本格的な冬に入る前に、ある程度苗を充実させておきましょう。小さな株での越冬は、霜にやられてしまうこともあるので、トンネルやマルチをかけておくと安全です。GFP松崎さん
ボリジは秋植えにすると、株がかなり大きくなります。密集を防ぐため、株間は最低でも40cmはあけましょう。
10. ミント Mint
清涼感のある香りが魅力の「ミント」。古くから親しまれているハーブで、「ペパーミント」や「スペアミント」、「アップルミント」など多くの種類があります。ミントの楽しみ方は、ハーブティーにしたり、スイーツや料理の香り付けにしたりといろいろ!生の葉をたっぷり使って、モヒートにするのも良いですね。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆ | 4~7月/9~10月 | 4~10月 |
育て方のポイント
日なた~半日陰のやや湿り気のある場所を好みます。生育が旺盛なミントは、鉢植えにすると根詰まりしやすくなるので、1年ごとに植え替えを兼ねて、挿し芽か株分けをして株の更新をするのがおすすめ。大きく育ってきたら、摘芯(てきしん)を兼ねて茎の先端の葉をこまめに摘み取るようにすると、脇芽が増えて収穫量もアップします。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと。ミントは水切れしすると落葉し、収穫量も減ってしまうので注意してください。詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
11. オレガノ Oregano
和名では「花薄荷(はなはっか)」と呼ばれるように、すっきりとした香りが特徴の「オレガノ」。乾燥させるとさらに香りが強くなることから、店頭ではパウダー状になったものがスパイスとして販売されています。オレガノは、トマトやチーズを使った料理によく合うので、ピザやパスタなどのアクセントにおすすめです。また、肉や魚料理に加えると臭い消しになり、豊かな風味も引き出してくれます。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆ | 4~5月/9~10月 | 4~10月 |
育て方のポイント
日当たりと水はけ、風通しの良い場所を好みます。ただし、多湿にやや弱く、水を与え過ぎると失敗しやすいので要注意。また、梅雨から夏に枝葉が茂り過ぎると、株元が蒸れて枯れることがあるので、収穫を兼ねて剪定すると良いでしょう。12. タイム Thyme
イタリアでは、古代ローマの時代から親しまれている「タイム」。立ち性の「コモンタイム」や、ほふく性の「クリーピングタイム」などの種類があります。タイムはすがすがしい香りが特徴で、煮込み料理やスープの香り付けや魚・肉料理の臭み消しなどによく使われます。特に魚との相性は抜群で、焼き魚やムニエルなどの風味付けには最適なハーブといえるでしょう。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆☆ | 3~6月/9~11月 | 通年 |
育て方のポイント
タイムは高温多湿に弱いため、風通しの悪い場所では蒸れて枯れてしまうことがよくあります。風がよく通り、日当たりと水はけの良い場所で育てましょう。また、枝葉が混みあってくると蒸れの原因になるので、こまめな剪定を行ってください。詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
13. レモングラス Lemongrass
その名の通り、レモンのようなさわやかな香りが楽しめる「レモングラス」。タイ料理のトムヤムクンなど、アジア料理には欠かすことのできないハーブです。また、葉を細かく刻んでハーブティーにしたり、香りの強い根元部分をみじん切りにして料理の風味付けにしたりするのもおすすめ!栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆☆ | 5月 | 6~11月 |
育て方のポイント
日当たりの良い場所を好みます。日光が不足すると間延びして、地際から倒れやすくなるので注意しましょう。株を増やすときは、根元の白く肥大した部分を丁寧に取り、葉を3分の1程度残してカットしてから挿し木すると簡単に増やすことができます。14. レモンバーム Lemon balm
「レモンバーム」も、レモンに似たさわやかな香りで人気のハーブ。生育が旺盛で手間もかからないので、ハーブ栽培の入門編にもおすすめです。レモンバームの活用法は、生の葉をそのままスイーツや料理の香り付けに使ったり、ハーブティーにしたりとさまざま。葉がたくさん収穫できたら、束ねて浴槽に浮かべる贅沢な使い方もできますよ!栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆ | 4~5月/10月 | 4~10月 |
育て方のポイント
日向~半日陰の湿り気のある場所を好みます。初夏に開花しますが、花が咲くと株が老化して味も落ちるので、開花前に枝葉を収穫を兼ねて剪定し、乾燥保存すると良いでしょう。こぼれ種でよく増えますが、株分け、挿し木でも増やすことができます。15. フェンネル Fennel
高さが1~1.5mくらいになる大型のハーブで、株元が肥大して野菜として食べられる「フローレンスフェンネル」や、ブロンズ色の葉がハーブガーデンのよいアクセントになる「ブロンズフェンネル」などがよく知られます。フェンネルは、魚料理によく合うことから「魚のハーブ」とも呼ばれ、ソテーやホイル焼きのアクセントに多く使われます。また、ホワイトソースとも相性が良いので、グラタンやカルボナーラなどにもおすすめ。花も同じような芳香があり、エディブルフラワーとして利用されます。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆ | 4~5月/9~10月 | 4~11月 |
育て方のポイント
日なた~半日陰の場所が適しています。地植えにすると1m以上の大株になるので、植え付け間隔に注意してください。風が強い春先や台風の時期は、支柱を立てて倒伏を防ぎましょう。水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと。冬はやや乾燥気味に管理してください。16. ラベンダー Lavender
花が美しい「ラベンダー」は、ハーブガーデンには欠かせない存在です。ラベンダーは、濃い紫色の花を咲かせる寒冷地向きのイングリッシュ系(アンガスティフォリア)、四季咲き性で関東以南の地域に適するデンタータ、リボン状の花がユニークで霜があまり降りない暖地向きのフレンチ系(ストエカス)などに分けられます。ラベンダーの香りは、リラックス効果をもたらすとされ、昔からポプリやアロマオイルなどに使われてきました。また、生のままでも乾燥させても、ハーブティーにして楽しむことができます。
栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆~☆☆☆☆(品種による) | 3月下旬~4月上旬/10月 | 4~7月(開花時期・品種による) |
育て方のポイント
日光がよく当たり、風通しの良い場所を好みます。枝が混みあったら随時剪定するなどして、風通し良く育てるようにしてください。開花中は水切れしないように注意し、花が咲き終わったら草丈の半分程度に刈り込みます。ラベンダーは、系統によって耐寒性・耐暑性がかなり変わるため、育てる環境に適した種類を選びましょう。17. エゴマ Wild sesame
青ジソの仲間である「エゴマ」。葉や芽にはミントのような風味があり、青ジソほどクセがないため食べやすいハーブです。焼肉のお供にも定番で、焼いた肉をエゴマで巻いて食べると脂っぽさを緩和してくれます。エゴマは葉だけでなく、花穂や種も活用できる万能なハーブです。最近では健康に良いオイルとして、エゴマ油が注目を集めています。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆ | 5月 | 9~10月 |
育て方のポイント
エゴマは青シソ以上に大きくなります。何株が植え付ける場合は、株間を30cm以上あけましょう。また、交雑しやすいので、ほかのハーブやシソ科の植物とはできるだけ距離をあけるようにしてください。ある程度育ったら、収穫を兼ねて摘芯すると脇芽が増え、葉をたくさん収穫することができます。詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
18. サンショウ(山椒) Japanese pepper
さわやかな香りと、ピリリとしびれるような辛みでお馴染みの「サンショウ(山椒)」。日本を代表するハーブのひとつで、古くから薬味として利用されてきました。サンショウは芽や葉、花、実に至るまで活用できるので、1本家にあるととても重宝します。栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
☆☆☆ | 3~4月 | 5~10月 |