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株式会社グリーンフィールドプロジェクト
松崎 英【株式会社グリーンフィールドプロジェクト】有機認証の中でも厳しいとされる「ヨーロッパ有機認証」を取得した、有機種子を輸入・販売。2017年には、日本の固定種を残すことを目的とした「SAVE THE SEED (セーブ・ザ・シード)プロジェクト」を開始。「有機栽培するなら、その種も有機種子であってほしい」という思いから、日本での有機種子の普及に尽力しています。 HP:http://gfp-japan.com/…続きを読む
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- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
人気のハーブの種類をご紹介!おすすめ料理や育て方は?
ハーブには多くの種類がありますが、その中でも丈夫で育てやすく、料理やハーブティーなど実用性も高い、お得なハーブを18種ピックアップしました。初心者でもポイントを押さえれば、ハーブ栽培が楽しめます。まずは気軽にハーブ栽培に挑戦してみましょう!ハーブの栽培方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
今回は種子販売会社「株式会社グリーンフィールドプロジェクト」で代表取締役を務める、松崎英(ひで)さんに、ハーブのおすすめの種類を聞きました。それぞれの特徴や活用法、栽培する際のポイントも教えてもらったので、ぜひ参考にしてみてください。
ハーブを育てるメリット
ハーブに興味はあるけれど、実際どのような活用方法や特長があるのか知りたい!という人に向け、ここではハーブ栽培のおすすめポイントをまとめてみました。育てやすいものが多い
一般的な野菜に比べ、ハーブには簡単に育てられる種類がたくさんあるため、園芸初心者でも挑戦しやすいのが魅力!特に果菜類など、野菜をじょうずに育てて収穫するには、ある程度決まった方法で栽培しないといけません。しかしハーブの場合は、あまり手をかけずに適当に育てても、それなりに育ってくれるものが多くあり、気軽に栽培することができます。長く収穫を楽しめるものが多い
葉野菜や根野菜などは、一度の収穫で終わってしまうものが多いですが、ハーブは長期間の収穫が可能な種類もたくさん!特にバジルやパクチー、ディルなどは、茎の先端部分を摘み採れば脇芽が増え、新しい芽もどんどん伸びてくるので繰り返し収穫が楽しめます。農薬いらずで育てられる品種が多い
種類によっては虫がつきやすいものもありますが、農薬を使わなくても育てられる種類が多いのもハーブの魅力です。その理由は、ハーブが自分を守るために、虫が嫌う香りを発するため。ただし、日当たりや水はけが悪い場所など、栽培環境によっては害虫被害に遭いやすくなるので要注意。野菜のコンパニオンプランツにも
異なる種類の植物を一緒に育てることで、お互いの生育を助ける共生作物を「コンパニオンプランツ」といいます。ハーブには、野菜のコンパニオンプランツに適したものがたくさんあります。例えば、和製ハーブのシュンギクは、ナス科やウリ科の野菜に害虫がつくのを防いでくれます。また、バジルはトマトなどの風味を良くするコンパニオンプランツとしておすすめです。コンパニオンプランツについては、ことらの記事で詳しく解説しています!
花や香りを楽しめる!
ハーブは葉だけでなく、エディブルフラワーとして花を食べられる種類も豊富にあります。また、ハーブの花は華やかな色合いのものが多く、香りが良いのもうれしいポイント!美しい花が咲く種類を集めて、庭や花壇の彩りにするのもすてきです。エディブルフラワーについては、こちらの記事をチェック!
料理に活用できる
料理の香り付けやアクセントに大活躍のハーブ。庭先やベランダなどで育てていれば、いつでも必要なときにハーブを収穫できます。スイーツのトッピングにしたり、ハーブティーにして楽しんだりと、幅広い使い方ができますよ!夏におすすめ!アイスハーブティーの作り方はこちらの記事で
虫よけになるハーブも
レモングラスやユーカリ、ペパーミント、ラベンダーなどは、蚊やダニなどの忌避効果があることで知られます。ただし、鉢植えなどを置いているだけでは、効果はほとんどありません。実際に虫よけに使うときは、乾燥させてポプリにしたり、お湯で煮出してスプレーにしたりするのがおすすめです。虫よけにおすすめのハーブの種類や、スプレーの作り方はこちら!
ハーブを育てる前に注意するポイント
せっかくハーブを育てるなら、いきいきと元気に育てたいですよね。そこでまずは、ハーブを育てる上で注意しておきたい点を確認しておきましょう。過湿になりやすい環境は避ける
品種にもよりますが、ハーブは過湿の環境を嫌うものが多いです。苗を植え付ける土は排水性の高いものを使い、水やりは土の表面が乾いてからにしましょう。また、できるだけ風通しの良い場所で管理することも大切です。
GFP松崎さん
西洋ハーブは特に過湿を嫌う傾向にあるので、ジメジメした環境になりやすい場所は避けましょう。
ハーブを選ぶときは原産地もチェック
ハーブだけでなく植物全般にいえることですが、栽培環境は原産地に近いほど元気に育ちます。例えば、ローズマリーなど地中海沿岸が原産のハーブは、乾燥気味の環境を好むため、梅雨時期の多湿には注意が必要です。逆に、レモングラスなどの東南アジアを原産とするハーブは、高温多湿には強いのですが、寒さに弱い性質があります。ハーブを選ぶ際は原産地も確認しておくと、どのような栽培環境が適しているか把握することができます。よく日の当たる場所で管理する
植物は、光のない環境では光合成ができずに枯れてしまいます。もちろんハーブも同様で、部屋の奥や一日中暗い場所では育てることはできません。また、無風の環境でも光合成の効率は下がってしまうので注意が必要。ハーブを健康に育てるには、半日以上は日がよく当たり、風通しも良い場所が適しています。まずは一覧表でハーブの種類をチェック!
今回紹介するハーブの種類を一覧表にまとめました。育てる際の目安となる栽培難易度を星の数(☆~☆☆☆☆☆)で表していますので、参考にしてみてくださいね。星の数が多いほど栽培難易度は上がります。| ハーブ名 | 栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
| 1. バジル | ☆ | 4~7月 | 5~10月 |
| 2. パクチー(コリアンダー) | ☆☆☆☆ | 3~5月/9~10月 | 5~10月 |
| 3. イタリアンパセリ | ☆☆ | 4~7月/9~10月 | 7~12月/3~6月(梅雨前まで) |
| 4. ローズマリー | ☆(苗)/☆☆☆☆☆(種) | 4~6月/9~10月 | 植え付けてから2年目以降 |
| 5. ディル | ☆☆ | 4~6月/9~10月 | 6~10月/4~7月(梅雨前まで) |
| 6. 青シソ(大葉) | ☆ | 4~6月 | 6~10月 |
| 7. ジャーマンカモミール | ☆☆☆ | 3~5月/9~10月 | 3~7月(開花時期) |
| 8. セージ(コモンセージ) | ☆ | 5~7月 | 7~10月 |
| 9. ボリジ | ☆☆ | 4~6月/9~10月 | 5~10月 |
| 10. ミント | ☆ | 4~7月/9~10月 | 4~10月 |
| 11. オレガノ | ☆ | 4~5月/9~10月 | 4~10月 |
| 12. タイム | ☆☆☆ | 3~6月/9~11月 | 通年 |
| 13. レモングラス | ☆☆☆ | 5月 | 6~11月 |
| 14. レモンバーム | ☆ | 4~5月/10月 | 4~10月 |
| 15. フェンネル | ☆☆ | 4~5月/9~10月 | 4~11月 |
| 16. ラベンダー | ☆☆~☆☆☆☆(品種による) | 3月下旬~4月上旬/10月 | 4~7月(開花時期・品種による) |
| 17. エゴマ | ☆☆ | 5月 | 9~10月 |
| 18. サンショウ(山椒) | ☆☆☆ | 3~4月 | 5~10月 |
1. バジル Basil
バジルには非常に多くの品種がありますが、最もメジャーなのが、イタリア料理などでよく使われる「スイートバジル」です。特にジェノベーゼタイプのスイートバジルは、葉が柔らかく香りも豊かで、古くから味わいのアクセントとして愛用されてきました。スイートバジルはトマト味の料理によくあうことから、ピザやパスタのトッピングによく使われます。生のバジル(フレッシュバジル)もおいしいですが、加熱させてもさわやかな香りが十分楽しめます。
| 栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
| ☆ | 4~7月 | 5~10月 |
バジルには人気の品種がたくさん!
ホーリーバジル
別名「トゥルシー」とも呼ばれる「ホーリーバジル」は、バジルの原種系で、タイ料理のガパオライスなどによく使われます。また、インドでは神聖な植物としてあがめられており、伝統医療のアーユルヴェーダで、料理やお茶などに活用されています。ホーリーバジルは、スイートバジルより香りが強烈でインパクトがあるのが特徴です。
GFP松崎さん
グリーンカレーに使われるバジルも、ホーリーバジルなのかと思いきや、実は「タイバジル」といわれる別の品種です。タイバジルは「タイ国版スイートバジル」と言われているようです。
赤バジル
その名の通り、赤い葉が特徴のバジル。スイートバジルと比較すると葉がやや硬いので、なめらかさには欠けますが、彩りが欲しいときには便利です。レモンバジル
バジルにレモンの香りが加わったような、とてもさわやかな芳香が楽しめるバジル。スイートバジルと同様、料理の香り付けやハーブティーなどに使われます。シナモンバジル
シナモンに似た甘い香りがするバジルです。料理のアクセントのほか、スイーツの香り付けにもぴったり。ブッシュバジル
別名「グリークバジル」とも呼ばれる品種です。1枚1枚の葉は小さく、香りもスイートバジルには劣りますが、こんもりと丸く茂る様子がかわいらしく、小さなプランターで育てるとよく映えます。育て方のポイント
丈夫で育てやすいバジルは、初心者にもおすすめのハーブです。植え付けは8~9月も可能ですが、気温が高過ぎるとうまく活着しなかったり、9月の急な気温低下で枯れてしまったりすることがあります。長く収穫を楽しみたいのであれば、4~7月が適期です。害虫は、葉が茂り出すころアブラムシに注意しましょう。枯れるほどの被害はあまりありませんが、収穫量が少なくなってしまうことも。気になる場合は捕殺するか、殺虫スプレーで駆除してください。
バジルがある程度大きくなってきたら、主茎を摘心し、脇芽から茎を伸ばします。適宜大きめの茎を適していけば、ボリュームのある大きな株に育ち、たくさん葉を収穫できます。

GFP松崎さん
バジルの品種はたくさんありますが、育て方は基本的に同じでOKです。ただ、「グリークバジル」だけは、摘心はしないで普通に外葉から少しづつ収穫し、丸い形を保つほうがかわいらしい姿になりますよ。
詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
2. パクチー(コリアンダー)Coriander
タイ料理など、エスニック料理ブームと共に大人気となったのが「パクチー(コリアンダー)」です。特徴は、何といってもパンチのある香り。好き嫌いが分かれる香りではありますが、一度ハマったらクセになる魅力があります。パクチーは、トムヤムクンや生春巻きなどのエスニック料理の具材にはもちろん、ざく切りにしたフレッシュパクチーをスープやサラダにトッピングして香りを楽しむのもおすすめ。最近では、スーパーでも見かけるようになりましたが、思い切りパクチーを食べたい!という人は、ぜひ育ててみてくださいね。| 栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
| ☆☆☆☆ | 3~5月/9~10月 | 5~10月 |
育て方のポイント
3~5月の春植えは、トウ立ちしやすくなります。トウ立ちすると葉の食味が落ちてしまうので、早めに収穫するようにしましょう。通常とは違う葉や、急に太い茎が出てきたらトウ立ちのサインです。9~10月の秋植えは、年内の葉の収穫は少しだけにとどめ、越冬させます。春以降に株を大きく育てることで、葉をたくさん収穫できます。また、パクチーは葉だけでなく、種(コリアンダーシード)の収穫もおすすめです。葉とはかなり異なった、柑橘類のようなさわやかな香りが楽しめますよ!

GFP松崎さん
パクチーは、たくさん葉を採ろうとするとトウ立ちしやすいので結構難しいです。種の収穫が目的で、苗から育てるのであれば、難易度はぐっと下がります。
詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
3. イタリアンパセリ Italian parsley
「イタリアンパセリ」は、日本人になじみの深いハーブのひとつ。パセリというと一般的に縮れた葉を思い浮かべますが、イタリアンパセリは葉に縮れはなく平らで、パクチーのような見た目をしています。味は、ややえぐみがあるものの、ほんのりとした甘みも感じられるのが特徴。えぐみは縮れ葉のパセリ(カールドパセリ)ほど強くはないので、サラダのトッピングにもおすすめ。肉・魚料理の臭み消しにも活躍します。| 栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
| ☆☆ | 4~7月/9~10月 | 7~12月/3~6月(梅雨前まで) |
育て方のポイント
秋植えは越冬させてから収穫できますが、栽培期間が長くなるのがネック。春に栽培をスタートさせるほうが、収穫開始までの期間が短くて済み、収穫も長く楽しめます。
GFP松崎さん
イタリアンパセリは、極度に水を好むというわけではありませんが、乾燥し過ぎると株が劣化しやすくなります。晴天の日が続くときは、適宜水を与えるようにしましょう。
詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
4. ローズマリー Rosemary
すっきりとしたさわやかな香りが楽しめる「ローズマリー」。肉・魚料理の臭み消しによく使われますが、そのほかにも、炒め物やパン、お菓子などの風味付けにも活用できます。ローズマリーは香りが強いので、少し入れるだけでも十分豊かな芳香を楽しむことができます。| 栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
| ☆(苗)/☆☆☆☆☆(種) | 4~6月/9~10月 | 植え付けてから2年目以降 |
育て方のポイント
ローズマリーは、種を発芽させるのがとても難しいハーブです。育苗期間も長くなるため、種から育てるのは困難。初心者は苗から育てるのがおすすめです。ローズマリーは過湿を嫌うため、水はけの良い土に植え、風通しの良い場所で乾燥気味に育てるのがポイント。苗のうちに摘芯すると、枝葉が増えてボリュームのある株になります。大きくなり過ぎたら切り戻して枝葉を整理し、株が蒸れるのを防ぎましょう。

GFP松崎さん
暖地での栽培が条件ですが、大きくなったローズマリーは木のようになり、何年も楽しめます。寒冷地でも、冬は暖かい場所に移動させれば越冬も可能です。また、挿し木にして株を増やすこともできるので、長く楽しみたい人は挑戦してみてください。5~10月の気温が高い時期が挿し木の適期です。
詳しい育て方はこちらの記事をチェック!
5. ディル Dill
ふんわりと茂る細葉が特徴の「ディル」。柑橘類を思わせるさわやかな香りが強く、魚料理の臭み消しで定番のハーブです。ビネガーとの相性も良いことから、ピクルスの香り付けにも使われます。アメリカンバーガーによく入っている、ミニキュウリのピクルスの独特の香りはディルによるものなんですよ。| 栽培難易度 | 植え付け月 | 収穫月 |
| ☆☆ | 4~6月/9~10月 | 6~10月/4~7月(梅雨前まで) |
育て方のポイント
ディルは、比較的耐寒性があるハーブなので、秋植えのほうがおすすめです。越冬させるとかなりの大株になり、一株でもたくさん収穫することができます。害虫は、アゲハチョウの幼虫に注意が必要。日ごろからよく観察し、食害されていないかチェックしましょう。
GFP松崎さん
ディルは摘芯をしなくても、勝手に1m以上の大きさに育ってくれます。そのままでも大丈夫ですが、支柱を立てると倒れにくくなりますよ。




























