農業・ガーデニング・園芸・家庭菜園マガジン[AGRI PICK] > 家庭菜園 > 初心者必見!9月に植える野菜|プランター栽培・種まきのコツをプロが伝授!!

初心者必見!9月に植える野菜|プランター栽培・種まきのコツをプロが伝授!!


9月は秋冬野菜の種まき適期!日本農業新聞で「おまかせ菜園フクダ流」を毎週連載中の家庭菜園のプロ福田俊先生が、初心者にもおすすめの、9月に植える野菜と品種をピックアップ!カブ・タマネギ・大根・小松菜・ほうれん草・ルッコラなどの旬野菜を育てるポイントや、プランター栽培のコツを紹介します!

AGRI PICKではアフィリエイト広告を利用しています。当サイトの記事で紹介された商品を購入すると、売上の一部がAGRI PICKに還元されることがあります。

福田 俊 監修者

菜園家・ブルーベリー研究家

福田 俊

東京農工大学農学部農学科卒。「どうすればおいしい野菜がたくさん採れるか」「いかにラクで楽しい野菜づくりができるか」を追求し、「フクダ流」自然農的有機栽培を実践。16平米という限られたスペースの市民農園で、年間50品目以上の野菜を有機・無農薬で栽培しています。監修を務めた家庭菜園誌や著書も多数。 ■関連サイト HP:http://www.fukuberry.com/ Youtube:https://www.youtube.com/user/f104ryo Instagram:https://www.instagram.com/fukuberry104/?hl=ja Twitter:https://twitter.com/29da104 facebook:https://www.facebook.com/toshi.fukuda.73 ■著書:『市民農園1区画で年間50品目の野菜を育てる本』(学研プラス)、『フクダ流家庭菜園術』(誠文堂新光社)、『福田さんのラクラク大収穫!野菜づくり』(学研パブリッシング)…続きを読む

Avatar photo ライター
AGRI PICK 編集部

AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク
  • Pocket
  • Feedly


9月に植える野菜
暑さがようやくひと段落してくる9月は、秋冬野菜の種まきの適期!
種まきから収穫まで1~2カ月と栽培期間が短いのもうれしいポイント。特に小松菜・ほうれん草・ルッコラなどの菜っ葉類のバリエーションが豊富です。
「家庭菜園のプロフェッショナル」福田俊先生が、9月に植え付けや種まきができる野菜をピックアップ!初心者にも育てやすい、おすすめの品種も教えてもらいました。

9月に植える野菜|種まきのタイミングが大事!

9月の菜園 菜っ葉類畑
画像提供:福田俊
9月は、種まきのタイミングを逃さないようにすることが大事!
春はだんだん日が長く暖かくなるため、多少のまき遅れなどにも対応できますが、秋は日に日に日照時間が短くなって気温も下がってきます。そのため、秋まきは少しの遅れが後の栽培に響くことになるのです。特に早生タマネギは、9月上旬など時期が限られているので注意しましょう。

9月に植える野菜【種まき】|大根(ダイコン)

大根を収穫する
出典:写真AC

特徴

ダイコンは、代表的な秋野菜のひとつ。ダイコンは8月から種まきできますが、9月に入ると栽培できる品種のバリエーションがより増えます。

栽培のコツ

ダイコン
画像提供:福田俊
1穴に3粒まき、適期に間引きをすることで順調に太らせます。
アブラナ科のダイコンは、アブラムシを始めとする害虫がつきやすいため、種まき直後に必ず防虫網トンネルをかけましょう。

収穫時期

11~12月

福田先生おすすめの品種

福誉(ふくほまれ)

きめ細やかな肌が美しい、青首ダイコンです。よく肥大する総太り型で、長さ38cmほどに生長します。

内容小袋

早太り聖護院

まるまるとした根形が特徴の京野菜「聖護院ダイコン」。肉質は緻密で甘みがあり、おでんを始めとする煮物から浅漬用まで、幅広いレシピに対応します。 

内容量20ml

紅くるり

皮も果肉も赤いダイコン!手のひらサイズのコンパクトさで、プランター栽培にも最適です。肉質はみずみずしく、柔らかでサラダや漬物におすすめ。

内容量3ml

大根の育て方についてはこちら!


9月に植える野菜【種まき】|玉ねぎ(タマネギ)

玉ねぎ
出典:写真AC

特徴

タマネギは、9月が種まきで、収穫は翌年の春と栽培期間が長いのが特徴。翌年の春から初夏に収穫できる中生種は、吊って貯蔵できます。

栽培のコツ

タマネギ
画像提供:福田俊
早生種は9月上旬に種をまき、中生種は9月中旬に種をまきます。
2カ月間育苗し、11月になったら苗を1本ずつ「9515マルチ」を張った畝に植え付けましょう。冬は防寒用ポリトンネルをかけると、欠株も少なく越冬できます。タマネギに多い「サビ病」の予防には、100倍に薄めた「キチン質酢」を散布すると良いでしょう。

キチン質酢の作り方
1. ハサミでカニ殻を細かく切ってガラス瓶に入れ、酢を注ぎ入れる
2. 10~12日ほど置き、カニ殻に含まれるキチン質を抽出する
3. 酢の色がクリーム色に変わったらOK!液を漉し、別の瓶に移し替える


収穫時期

3~5月

福田先生おすすめの品種

アトン

病気に強い大玉品種で、たくさん収穫できる中生種。歯切れの良い食感で、辛みが少なく甘みが強いタマネギです。


ターボ

病気に強く、育てやすい品種です。丸くよく太り、320gほどのタマネギが収穫できます。


O・P 黄

草勢が強く、苗立ち・活着にも優れた作りやすい中生種です。320gほどの大玉が収穫できます。

内容量3.5ml
福田先生
福田先生
このほか、秋まきで4月上旬に収穫できる極早生の「春風丸(しゅんぷうまる)」もおすすめです。

タマネギの育て方はこちら!


9月に植える野菜【種まき】|カブ

カブを育てたい
出典:写真AC

特徴

カブは、ダイコンほど収穫までに時間がかからず、菜っ葉感覚で手軽に栽培できるのが魅力。サラダなどの生食でもおいしく食べられます。

栽培のコツ

カブ
画像提供:福田俊
種まきは、1穴に3粒まきにします。適期には間引くことで良く太らせることができます。間引いた苗は移植すると無駄にならず、時間差で収穫することが可能です。
カブもダイコンと同様、アブラムシなどの害虫対策が必須。種まき直後に防虫網トンネルをかけましょう。

収穫時期

10~11月

福田先生おすすめの品種

はくれい

柔らかな肉質で甘味があり、生食に適した元祖サラダカブです。耐寒性があり、低温化でも良く肥大します。


あやめ雪

肩の部分の鮮やかな紫色が特徴のカブです。甘味が強く、生食用には最適。酢漬けにすると根全体が紫色に染まります。


みやま小かぶ

均等のとれた丸い根形が美しい「みやま小かぶ」。緻密で甘味に富んだ肉質が特徴。春も種まきできますが、9月にまいて初冬に収穫したものが最もおいしくなります。 

内容小袋

本紅赤丸蕪

根部だけでなく、葉柄や葉脈も紅色に染まるめずらしい品種。大きさは根径10cm程度になる中カブです。

内容量小袋

サラダ・ラティーナ

緻密で軟らかな食感で、甘味が強い人気の品種です。サラダやピクルスにするのがおすすめ。 

内容量200粒

温海(あつみ)かぶ

徳川幕府にも献上された、歴史のある伝統野菜です。外皮は暗い紫色で、果肉は白色。肉質はやや堅く、甘みがあるのが特徴です。 

内容量3ml

カブの育て方はこちら!


9月に植える野菜【種まき】|菜っ葉類(小松菜・ほうれん草・ルッコラなど)

9月に植える野菜
出典:写真AC

特徴

小松菜を始めとするアブラナ科の菜っ葉類全般は、9月から種まきの適期を迎えます。暑い夏が苦手なほうれん草も種まきのタイミング!

栽培のコツ

ホウレンソウ
画像提供:福田俊
「9515マルチ」を畝に張り、1穴に3粒ずつ種まきします。アブラナ科は害虫がつきやすいので、防虫網は必ずかけましょう。

収穫時期

10~11月

福田先生おすすめの品種

かおる小松菜

春まき・秋まきに適したコマツナ。耐暑性に強い早生種と、耐寒性に強い黒葉種との交配種。生育初期から旺盛で育てやすく、食味、風味、色つやもよいです。


小松菜の育て方はこちら!


紅法師

葉柄が鮮やかな紫色をしたミズナ。緑の葉とのコントラストが美しく、食卓を華やかに彩ります。ポリフェノールの一種であるアントシアニンを多く含む健康野菜です! 

内容量6ml

水菜の育て方はこちら!


ソロモン

耐暑・耐寒性に優れ、たくさん収穫できるホウレンソウ。べと病にも強く、栽培しやすい品種です。

内容量1dl

ほうれん草の育て方はこちら!


シャオパオ

草丈10~15cmほどのミニチンゲンサイです。小さいので丸ごと調理が可能。暑さや病気に強いので、家庭菜園初心者にもおすすめの品種です。

内容小袋

チンゲンサイの育て方はこちら!


ルッコラ

アブラナ科の葉野菜「ルッコラ」。ピリッとした辛味とゴマのような香りで、料理のアクセントに使われるハーブとして知られます。

内容量2ml

ルッコラの育て方はこちら!


雪白体菜

「杓子菜(しゃくし菜)」ともいわれるアブラナ科の野菜。葉は柔らかく、煮物や漬物に多く利用されます。耐暑性があり、土質を選ばないので育てやすいのも魅力。

内容量10ml

はまみなとべかな

ハクサイの仲間である「べかな(べか菜)」。別名「ツケナ(漬け菜)」とも呼ばれる葉野菜です。若採りで早く収穫できるので、手軽に栽培できます。

内容量約20ml

9月に植える野菜【種まき】|春菊(シュンギク)

春菊
出典:写真AC

特徴

独特の香りで、サラダやおひたし、鍋、天ぷらなど幅広いレシピで楽しめるキク科の野菜。春まきもできますが、秋まきにすると長い期間収穫が楽しめます。

栽培のコツ

「9515マルチ」を畝に張って、1穴につき3粒種をまきます。好光性種子のため、土は薄くかぶせましょう。

収穫時期

10~1月

福田先生おすすめの品種

菊之助

丸みを帯びた大ぶりの葉が特徴。生育旺盛で栽培しやすい品種です。シュンギク特有の苦みが少ないので、サラダにもおすすめ。

内容量22ml

大葉春菊

切れ込みが少ない大葉で、葉肉は厚くてやわらか。香りと食味にも優れます。耐暑・耐寒性に優れ、栽培しやすく長期間の収穫が可能。

内容小袋

中葉春菊

細かく切れ込みの入った葉は、肉厚で柔らか。香り高い食味で、おひたしや天ぷら、鍋物にするとおいしく食べられます。

内容量約30ml

春菊(シュンギク)の育て方と品種はこちら!


9月に植える野菜【植え付け】|ワケギ(分葱)

ワケギ(分葱)
出典:写真AC

特徴

9月に球根を植え、出てきた葉を収穫します。食味はほんのりとした甘さがあり、薬味や酢みそ合えにして食べます。厳寒期には地上部が枯れますが、春になるとまた芽吹くので、再び収穫することが可能。5月に入ったら収穫はストップして球根を太らせます。6月に掘り上げて冷暗所で保存し、9月に植え付けます。

栽培のコツ

畑で育つワケギ
画像提供:福田俊
ワケギは植え付けた後、何もしなくてもどんどん生長する手間のかからない野菜。家庭菜園の初心者にもおすすめ!畑の片隅に植えておくと何かと重宝します。

収穫時期

10~12月、3~4月
温室栽培は冬中収穫可能

ワケギ(分葱)

「分葱」という名前の通り次々と分球し、初心者でも手軽に栽培可能。プランター栽培にも適しています。

内容量300g

ワケギ(分葱)のプランターでの栽培方法はこちら!


9月に植える野菜【植え付け】|ニンニク

ニンニク
出典:写真AC

特徴

あらゆる料理の名脇役である「ニンニク」。最近では、黒ニンニク加工も人気です。店で買うと高いニンニクですが、栽培すればリーズナブル!

栽培のコツ

ニンニク
画像提供:福田俊
9月になったら畑に鱗片を植えるだけ。ニンニクがかかりやすい「サビ病」の予防には、「キチン質酢」がおすすめです。原液を100倍に薄め、噴霧器やジョウロなどで散布してください。

キチン質酢の作り方
1. ハサミでカニ殻を細かく切ってガラス瓶に入れ、酢を注ぎ入れる
2. 10~12日ほど置き、カニ殻に含まれるキチン質を抽出する
3. 酢の色がクリーム色に変わったらOK!液を漉し、別の瓶に移し替える


収穫時期

翌年5~6月

福田先生おすすめの品種

ニンニク 種球 ホワイトニンニク

青森県で多く栽培されている「ホワイト六片」。大粒で濃厚な味わいのニンニクが収穫できます。

内容量3球

ニンニクの育て方はこちら!


プランターで野菜を栽培する際のコツは?

野菜のプランター栽培
出典:写真AC
ベランダなどの狭いスペースで野菜を育てるなら、プランターや鉢での栽培に挑戦してみましょう!
福田先生に、プランターで野菜を育てる際のコツを聞いてみました。

1. プランター・鉢のサイズは大きめで!

福田先生
福田先生
スペースが許すなら、サイズは大きいほど良いでしょう。

プランターの選び方はこちらの記事で!

2. 種まきや植え方は畑と同じ!

福田先生
福田先生
畑と一緒でOKです。

3. 水は土が乾いたらたっぷり与える

福田先生
福田先生
土が乾いたら水をたっぷり与えましょう。プランターは、畑のように地下水が上がってくるわけではありません。雨がなければ水分はなくなるので、水やりが必要です。当然露地よりは水やりの頻度は高くなります。

4. プランターでも害虫に注意!

福田先生
福田先生
プランターでも虫は容赦なくやってきます。防虫ネットか不織布のベタがけをすると良いでしょう。


防虫ネットについてはこちらの記事をチェック!

8月と10月に植え付け・種まきができる野菜もチェック!

キャベツの苗の植え付け
出典:写真AC
9月前後、8月と10月に栽培をスタートできる野菜の種類をピックアップしました。栽培スケジュールを組む際の参考にしてくださいね!

8月に植えるおすすめの野菜

キャベツ

キャベツ
出典:写真AC
キャベツは品種によって、春・初夏・夏・秋と、それぞれ適した種まきの時期があります。8月に苗植えする場合は、6月に種まきをする初夏まきの品種を選びましょう。

ブロッコリー

ブロッコリー
出典:写真AC
ブロッコリーの栽培は、春まきと夏まきの年2回。8月の定植には、夏まきで育てた苗を使います。極早生種であれば、10月には収穫ができますよ。

カリフラワー

カリフラワー
出典:写真AC
カリフラワーも、ブロッコリーと同じく春まきと夏まきが可能です。7月の夏まきにすれば、8~9月に苗を植え付けて11月~翌年の1月に収穫ができます。

芽キャベツ

芽キャベツ
出典:写真AC
芽キャベツは8月に苗植えし、12月~翌2月に収穫します。小さなキャベツのような脇芽が、ぎっしりとなる様子も面白いですよ。

コールラビ

コールラビ
出典:写真AC
コールラビは、丸く肥大した茎部分を食べるユニークな野菜です。種まきの場合は約2カ月、苗から育てれば1カ月ほどで収穫できます。

ハクサイ(早生種)

ハクサイ
出典:写真AC
ハクサイは2月に種まきをする春まきのほか、8月に種をまいて9月に定植する夏まきも可能。品種は栽培期間の短い早生種がおすすめです。

8月に植える野菜はこちらの記事をチェック!


10月に植えるおすすめの野菜

コマツナ(小松菜)

コマツナ
出典:写真AC
コマツナは春・夏・冬まきが可能で、ほぼ1年を通して栽培が楽しめる野菜です。葉の長さが20cmほどになったら収穫しましょう。

ミズナ(水菜)

ミズナ
出典:写真AC
ミズナも通年栽培が楽しめる野菜です。10~12月に種をまくこともできますが、時期が遅くなるほど発芽がしにくくなるため注意が必要。

カラシナ

カラシナ
出典:写真AC
カラシナは、9~10月に種まきをしてから約60~90日後が収穫時期。30cm程度の大きさで採ると辛さが強くなり、10cmほどの小ささではマイルドな辛みになります。

チンゲンサイ

チンゲンサイ
出典:写真AC
チンゲンサイの栽培は、種まき・定植時期が2~12月、収穫は4~翌1月。1年を通して栽培が楽しめる野菜です。間引き芽を利用すれば、スピーディな収穫が可能ですよ。

カブ

カブ
出典:写真AC
カブ栽培では、春まきと秋まきが可能です。10月に間引き芽を定植する場合は、9月の秋まき栽培になります。カブは寒さに当たると生育が悪くなることもあるので、厳寒期はトンネル被膜などで対策しましょう。

ハツカダイコン(ラディッシュ)

ハツカダイコン
出典:写真AC
「二十日大根」という名前が示すように、種をまいてから20日ほどで収穫ができる根菜。種まきの適期は、3月~5月中旬と8月下旬~11月です。

10月に植える野菜はこちらの記事をチェック!


ほかの月はこちらの記事をチェック!


9月の種まきは、暑さが和らいでから!

9月の畑の様子
画像提供:福田俊
真夏のピークが去った9月ですが、まだ暑い日も多いので水切れによる乾燥には注意したいところ。また、気温が高いとうまく発芽しない野菜もあるので、種まきのタイミングにも気をつけましょう!

RECOMMENDSおすすめ

SERIALIZATION連載

  • 脱・東京!北海道でメロン農家になりたい夫婦の農業研修記
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 農業失くして持続可能な社会なし
  • 収量アップの秘訣
農業・ガーデニング・園芸・家庭菜園マガジン[AGRI PICK] > 家庭菜園 > 初心者必見!9月に植える野菜|プランター栽培・種まきのコツをプロが伝授!!