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- MitsuyaNao
埼玉県の山奥で、約1反のブルーベリー畑を管理しています。ハイブッシュとラビットアイを約20品種栽培中。野菜、花、ハーブなども育てています。AGRI PICKでは、家庭菜園や園芸の初心者に向けた記事を中心に担当。他メディアでも多数執筆中。…続きを読む
香りに癒やされる!カモミールは人気のハーブ
ハーブというと、葉っぱの部分を料理のスパイスとして使うイメージかもしれませんが、カモミールの場合は花の部分を摘み取って使います。原産地のヨーロッパでは、薬としても利用されているそう。自家栽培してたっぷり収穫したら、お風呂に入れたり、サシェ(香り袋)を作ってもGood!和名は「カミツレ」といいます。カモミールはどんな香り?
カモミールはよく「青りんごの香り」と例えられます。ずっと嗅いでいたくなる、草のようなリラックスできる甘い香りがします。ハーブティーとしても人気
カモミールは、ハーブティーとして特に有名かもしれません。透き通るような黄金色で、やさしい香りとさっぱりとした口当たりが特徴です。カモミールの花にはカフェインが含まれていないので、紅茶葉とブレンドしてないものなら、寝る前に飲むのもおすすめです。ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い
カモミールには、一年草のジャーマンカモミールと、毎年花を咲かせる多年草のローマンカモミールがあります。この2つは見た目こそ似ているものの、分類上は「属」が異なる別の植物です。ジャーマンカモミール
春に種まきする一年草で、枝分かれしてたくさんの花を咲かせます。ローマンカモミールよりも花のサイズが小さく、繊細な印象。また、ハーブティーにしたときに、よりクセがなく飲みやすいのはジャーマンカモミールです。日本で「カミツレ」「カモミール」というと、ジャーマンカモミールのことを指すことが多いようです。
おすすめ!ジャーマンカモミールの種
ローマンカモミール
花のサイズがやや大きく、1本の茎に一つだけ花を付ける多年草です。ジャーマンカモミールと違って、花だけでなく葉も甘い香りがしますが、ハーブティーにすると、ジャーマンカモミールよりも苦みを感じます。植物療法では、ローマンカモミールが使われることが多いそうです。ローマンカモミールの和名は「ローマカミツレ」です。おすすめ!ローマンカモミールの種
カモミールの栽培カレンダー
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
種まき | ● | ● | ||||||||||
植え付け | ● | ● | ||||||||||
肥料 | ● | |||||||||||
開花・収穫 | ● | ● | ● | ● |
カモミールの育て方
カモミールは高温多湿を避け、土がカラカラに乾かないよう注意しながら、ほどよい湿り気をキープして育てます。種まき
種まきの時期
発芽適温は15~20℃くらい。4月か9月ごろに種まきしますが、おすすめは9月の種まきです。4月に種まきすると、すぐ開花時期になってしまうので、それまでに株が充分大きくならず、花の数も減ってしまいやすいのです。それに対して秋まきは、開花まで期間が長いので、しっかりとした大株に育ちます。種まきの方法
ポリポットやセルトレーに種まきします。カモミールの種はとても小さく、指でつまむのが大変なので、あらかじめ少量の土と混ぜておき、その土をパラパラふりかけるようにまくと簡単にできます。土をかぶせる必要はありません。植え付け
苗が高さ5~10cmくらいになったら、花壇やプランターに定植しましょう。水持ちが良く、肥えたやわらかい土を好みます。地植えでは、腐葉土や堆肥を多めにすき込み、土がふかふかになるようにしっかりと耕してください。プランターで育てるときは、市販の園芸用培養土でOKです。日当たり
風通しと日当たりの良い場所で育てましょう。ただし、カモミールは高温多湿に弱いので、地植えの場合はバークチップで表土を覆って地温が上がるのを防いだり、真夏だけ遮光したりといった暑さ対策をすると安心です。プランターの場合は、夏は直射日光を避けられる涼しい場所に移動させてください。水やり
ジャーマンカモミール:やや湿り気を好みます。朝か晩に様子を見て、土の表面が乾燥していたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水を与えましょう。ローマンカモミール:根腐れしやすいので、やや乾燥気味に管理してください。発芽して日が浅い小さな苗のうちは、水やりの衝撃で根元がぐらつきやすいので、水はできるだけそっと与えます。
肥料
ジャーマンカモミール:植え付けるときに、緩効性肥料を混ぜておくだけで大丈夫です。追肥は特に必要ありません。チッ素が多いと花付きが悪くなり、葉ばかり茂ってしまいます。ローマンカモミール:開花前の3月ごろに、リンが多めの肥料を追肥しましょう。
摘心や刈り込み
ジャーマンカモミール:苗が15~20cmくらいの高さになったら、茎の先端を摘心しましょう。わき芽が増えることで、花数が増えます。ローマンカモミール:花を収穫し終えたら、蒸れを防ぐためにも、少し葉っぱを残して草丈10cmほどに刈り込みましょう。株を健康にしておくことで、翌年もまた元気に花を咲かせてくれますよ。