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ライター - 間瀬 めいこ
故郷はお茶と野菜の農家で、小さいときの遊び場はビニールハウス。子どもが野菜好きになることを願い、家庭菜園をしながら、ライフスタイル・教育関連の執筆をするWebライター。…続きを読む

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夏は気温が高く、乾燥しやすい季節なので栽培難易度は少し高めですが、6〜9月にプランターに種まきしたり、苗を植えて育てられる野菜もあります。夏のプランター栽培の注意点や、育てられる野菜の品種などを紹介します。
夏にプランターに種まきする!家庭菜園におすすめの野菜

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夏からプランターで育てられる野菜は、春に比べると種類はやや少なめ。しかし、夏の間に収穫もできるコマツナや葉ネギ、夏に種をまいて秋冬の寒さで甘さが増すキャベツやニンジンなどの冬野菜が栽培できます。夏に園芸店に売り出されている苗をプランターに植えるのも、より簡単に家庭菜園が始められるのでおすすめです!
夏にプランター栽培を始められる!葉や花を食べる野菜

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コマツナ、ルッコラ、パクチー、葉ネギ、キャベツなど
夏にプランター栽培を始められる!実や根を食べる野菜

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エダマメ、ニンジン、インゲンなど
春にプランター栽培を始められる!おすすめ野菜はこちら
夏からのプランター栽培で注意したい5つのポイント

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夏からのプランター栽培は、とにかく高温と水不足に注意が必要です。日中は40℃近くまで気温が上がる場合もあるので、遮光ネットを張ったり、こまめな水やりなどで、真夏の栽培を乗り越えましょう!
最近は温暖化の影響で、屋上やベランダなど、コンクリートの上でのプランター栽培が過酷になってきました。プランターへの暑さ対策をしっかり行うことが、栽培成功のコツです。
Point1. 夏のプランターへの水やりは、量とタイミングが重要!

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夏からのプランター栽培では、気温が低めの早朝か夕方に水やりをします。プランターや鉢の下の受け皿にたまった水は、野菜の根腐れや害虫の発生を防ぐため、こまめに捨てましょう。
Point2. ゲリラ豪雨や台風対策は万全に!

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真夏の夕立や初秋の台風などによる大雨や強風は、プランター栽培中の野菜に大きなダメージを与えます。
天候が不安定な時期は、雨除けや防風ネットなどを活用しましょう。強い風からプランターを守る防風ネットについて詳しい記事はこちら
Point3. 耐暑性に強い品種を選ぼう
同じ野菜でも病気に強かったり暑さに強かったり、品種によってさまざまな特徴があります。種を選ぶときは、園芸店などで種の入った袋をチェックし、
耐暑性のある品種を育てると真夏の栽培でも安心です。
Point4. プランターは室外機の風が当たらない場所に置く

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エアコンをフル活用する夏は、室外機から温かい風が長時間吹き出ています。その風がプランターに当たると極端に乾燥し、野菜がうまく育たないことも。
プランターは、エアコンの室外機から離れた場所に置きましょう。
Point5. 真夏の照り返しからプランターを守ろう

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真夏の地表の温度は、50℃近くに達することもあります。
地面の熱がなるべく伝わらないよう、足付きやサイドスリット入りの通気性がいいプランターを選びましょう。足付きのプランターがない場合は、下にすのこや花台を敷いて高床にすると良いですよ。
真夏の強い日差しからプランターの野菜を守る!遮光ネットに関する記事はこちら
夏からプランター栽培を開始!種まきから始めるおすすめの野菜 8選

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プランターに直接種まきできる野菜は、育苗や植え替えの手間がありません。家庭菜園初心者でも気軽に栽培を始められるのがいいですね。
夏にプランターに種まきできるおすすめ野菜一覧
野菜名 | 種まき | 収穫 |
コマツナ | 6月上旬、9月中旬 | 7〜8月中旬、10月中旬〜11月 |
ルッコラ | 6月上旬、9月中旬 | 7月上旬、10月中旬 |
パクチー | 6月上旬、9月中旬 | 8月上旬、11月中旬 |
エダマメ(晩生) | 6月 | 10月 |
葉ネギ | 7月 | 9月中旬 |
ニンジン(夏まき) | 7月中旬~8月下旬 | 11~12月 |
インゲン(晩生) | 8月 | 10〜11月 |
キャベツ | 8月 | 12~翌1月 |
パクチー、ルッコラ、コマツナは、8月の真夏の種まきは避けた方がいいでしょう。
コマツナ|冬以外はいつでもプランターに種まきOK!

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追肥不要で比較的栽培の手間の少ないコマツナですが、虫が付きやすいのが難点です。
プランターへの種まきが終わったら、すぐに防虫ネットを張りましょう。また水不足になるとすぐに枯れてしまうため、土の表面が乾いたら、プランターの底から流れ出るまでたっぷり水を与えます。
コマツナの栽培時期と栽培可能なプランターの大きさ
種まき | 収穫 | プランターの大きさ |
6月上旬、9月中旬 | 7〜8月中旬、10月中旬〜11月 | 幅65×奥行20×高さ20cm |
コマツナのプランター栽培について詳しい記事はこちら
ルッコラ|次々と収穫できて、プランターの管理も楽!

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ルッコラは病害虫の心配もなく管理も簡単なうえに、種まきから20日程度から収穫ができるため、家庭菜園におすすめの野菜。大きくなった外葉からかき取るように収穫すると、次々と新しい葉が生えてきます。最終的に株間を5cm以上あけるように、間引きながら育てましょう。
ルッコラの栽培時期と栽培可能なプランターの大きさ
種まき | 収穫 | プランターの大きさ |
6月上旬、9月中旬 | 7月上旬、10月中旬 | 最小で直径15×高さ15cm〜幅65×奥行20×高さ20cm |
ルッコラのプランター栽培について詳しい記事はこちら
パクチー|種はスパイス(コリアンダー)としても味わえる

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パクチーの種は硬い殻の中に入っているため、
一晩水に浸けてから種まきすると発芽率が上がります。根がまっすぐ下に伸びる直根性で植え替えを嫌うため、プランターに直接種をまきましょう。
パクチーの栽培時期と栽培可能なプランターの大きさ
種まき | 収穫 | プランターの大きさ |
6月上旬、9月中旬 | 8月上旬、11月中旬 | 最小で直径18×深さ20cm〜幅65×奥行20×高さ20cm |
パクチーのプランター栽培について詳しい記事はこちら
葉ネギ|フレッシュな薬味を収穫できる!

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薬味として便利な葉ネギは、夏でもベランダや庭などで簡単に栽培できますが、水の与え過ぎには注意しましょう。根元を残すように収穫すると、また繰り返し生えてきます。
球根を植えて育てるワケギもおすすめです!
葉ネギの栽培時期と栽培可能なプランターの大きさ
種まき | 収穫 | プランターの大きさ |
7月 | 9月中旬 | 最小で直径24×深さ20cm〜幅65×奥行20×高さ20cm |
葉ネギのプランター栽培について詳しい記事はこちら
インゲン|プランターに防鳥対策をしよう

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マメ科の野菜であるインゲンは、豆を付けたまま発芽する品種があり、鳥に食べられてしまうことも。
双葉が出そろうまでは、不織布や寒冷紗でプランターを覆うことで、防鳥対策になります。
インゲンの栽培時期と栽培可能なプランターの大きさ
種まき | 収穫 | プランターの大きさ |
8月 | 10〜11月 | 最小で直径30×深さ30cm〜幅65×奥行25×高さ20cm |
寒冷紗の使い方やインゲンのプランター栽培について、詳しい記事はこちら
夏にプランターで栽培開始!エダマメ、ニンジン、キャベツの詳しい栽培方法はこちら
夏のプランター栽培で準備するもの|おすすめのプランターや土・防虫ネットなど

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プランター栽培を始めるには、育てたい野菜の種とプランター以外に、野菜培養土と鉢底石が必要です。
肥料や支柱、防虫ネットなどは栽培する野菜に応じてそろえましょう。大きめサイズの野菜や複数株を育てるのにぴったりなプランター
生長するのに土からの栄養を多く必要とする野菜や、一つのプランターで複数株の野菜を育てたい場合は、たっぷり土が入る大型のワイドプランターがおすすめです。
プランター内の排水性や通気性を促す鉢底ネット付きのものや、サイドスリットが入っているプランターを使うと、根がグングン広がって元気な野菜が育ちます。土がたっぷり入る!大きめのプランター
アイリスオーヤマ ベジタブルプランター 680
支柱を取り付けるための穴が開いているプランター。底面にすのこが付いているため、通気性と排水性に優れています。
・サイズ:幅68×奥行34×高さ26cm
・容量:37L
アップルウェアー 長鉢 F型 12号
野菜の根張りを良くする、スリット入りの丸形プランター。通気性と排水性も抜群です。
・サイズ:直径36×高さ36cm
・容量:20L
香味野菜の栽培やベランダのスペースが狭いときに便利な小型プランター
ルッコラやパクチーなどの香味野菜を少量育てたい場合は、小さめのプランターがおすすめです。また、庭やベランダに十分な栽培スペースがなくても、小型プランターを使えば家庭菜園を楽しめます。
省スペースでの栽培にぴったり!小さめのプランター
根はり鉢 5号
通気性・排水性の良いスリット構造で、鉢中に根が広がりやすく、培養土内の養分をしっかり吸収!元気な根が育ちます。
・サイズ:直径14.5×高さ13.5cm
・容量:1L
40型 プランター
ベランダ菜園などにおすすめの小型プランター。底面がメッシュなので、通気性・排水性に優れています。
・サイズ:幅40×奥行30×高さ14.5cm
・容量:10L
ベランダ菜園を始めるときに注意しておきたいポイントについてはこちらの記事をチェック
プランターに入れるだけ!栽培開始におすすめの培養土

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プランター栽培を始めるときは、元肥入りの野菜培養土を使うのがおすすめです。あらかじめ必要な栄養分が土に含まれているので、育てる野菜によっては追肥せずに済みます。
野菜の生長を促進させる!夏のプランター栽培におすすめの培養土
花と野菜の有機培養土
野菜の栽培に必要な栄養分がバランス良く配合された培養土です。豊富に含まれた有機質が根の生長を促します。
・内容量:12L
野菜の根腐れを防ぐ!プランターの底に鉢底石や赤玉土を敷こう
プランター栽培におすすめの防虫ネット
防虫ネットを張る場合は、プランターより少し大きめのものを選び、虫が入る隙間がないようにクリップやひもで固定しましょう。
かぶせてひもを引っ張るだけ!プランターにおすすめの防虫ネット
リッチェル かんたん虫よけセット
ひも付きのネットなので、しっかりプランターを覆えて、水やりや管理などのときの取り外しも簡単!サイズを変えられるアーチバーのセットです。
・サイズ:幅50〜65.5×奥行38.5×高さ42cm(防虫ネット)、幅3.2×長さ48cm(アーチバー)
・網の目サイズ:0.8mm以下
防虫ネットの関連記事はこちら
夏からのプランター栽培にチャレンジしてみよう!

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夏のプランター栽培は暑さ対策が必要ですが、成功したときの達成感はひとしおです!まずは栽培期間が短かく、収穫までが早い野菜を選んで育ててみてはいかがでしょうか?ぜひ、夏からのプランター栽培にチャレンジしてみてくださいね。
6〜9月、秋冬に栽培開始できるおすすめ野菜はほかにもたくさん!