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プランター野菜栽培家
安藤 康夫自宅のベランダと屋上のプランターでさまざまな野菜や果樹を栽培し、50品目達成。栽培の様子や採れたて野菜を使った料理などを、「Hanna-papaの菜園日記」にて発信しています。 現在は、プランターの限られた土の量で、どれだけ高品質な野菜が育てられるかを探求中! ■関連サイト:Facebook「Hanna-papaの菜園日記」、 2019年5月以前のブログ「Hanna-papaの菜園日記 2」 ■著書:『プランターで有機栽培1』(農文協)、『プランターで有機栽培2』(農文協)…続きを読む
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少ない手間でグングン育つ!ルッコラのプランター栽培のポイント
- ルッコラの栽培適温は15~25℃。3〜11月まで、ほぼ1年中栽培可能!
- まき溝を10cm間隔で2列作り、1cmほど間隔をあけて種をまく。
- 双葉が出たら株間1.5cm程度、本葉2~3枚で株間3cm程度、本葉4~5枚で株間5cm程度に間引き。
- 種まきから20日程度で、間引いた葉=ベビーリーフとして収穫OK!
- 株元を残して外葉から収穫していくと、2カ月程度、次々に収穫できる。
真冬以外ほぼ1年中収穫できる!プランターで育てるルッコラの栽培時期・気温
ルッコラは栽培期間が20日程度と短いため、病気になることが少なく、家庭菜園ビギナーでも成功しやすい野菜です。プランターでのルッコラの栽培時期
・種まき:3〜10月・収穫:4〜11月
ルッコラは暑さや寒さに強い野菜なので、12~2月の厳冬期以外であればいつでも栽培可能です。
※年間平均気温が、12〜15℃の温暖(中間)地基準
プランターでのルッコラの栽培適温
ルッコラの栽培適温は15~25℃です。やわらかい葉を収穫するには?ルッコラ栽培に適したプランターの設置場所
ルッコラは、直射日光が当たると辛味が増し、葉が固くなります。やわらかな葉を収穫するためには、半日陰で風通しが良い場所にプランターを置きます。日差しの強さが気になるときは、遮光ネットを使いましょう。ベランダなどで使える遮光ネットの関連記事はこちら
ルッコラを室内で育てるときの注意点
室内でルッコラを育てる場合、陽当たりのよい窓辺にプランターを置きましょう。水はけが悪いと病気になりやすいので、プランターの受け皿にたまった水はこまめに捨ててくださいね。ルッコラ栽培の必需品 | 最適なプランターの大きさや土の種類など
ルッコラの種以外に必要な道具は、プランター、鉢底石、野菜用培養土の3つでOK!手間をかけることなく、フレッシュなルッコラが収穫できますよ。ルッコラ栽培に適したプランターのサイズや深さ
小さい丸形のプランターやポットでも、横幅のある長方形のプランターでも、ルッコラ栽培は可能です。一度にたくさんのルッコラを育てたいときは、長方形のプランターがおすすめです。ルッコラ栽培に使うプランターは、5号サイズでもOK
・A:直径15cm程度・B:高さ15cm程度
ルッコラは、直径と深さが15cm程度の5号サイズのプランターや鉢でも育ちます。小さいプランターは扱いやすく、土も少なく済むので、手軽に栽培を始められますよ。
安藤康夫さん
このサイズの小さなプランターを複数用意して、1週間ずつずらして種まきをすると、長い間ルッコラの収穫を楽しめますよ!
ルッコラを一度にたくさん育てるのにおすすめ!長方形のプランターサイズ
・A:幅65cm程度・B:奥行20cm程度
・C:深さ20cm程度
一度にたくさんのルッコラを育てたいときは、幅65×奥行20×高さ20cm程度の長方形プランターを選びましょう。65型のプランターであれば、たくさんの種がまけるのでルッコラの収穫量が増えますよ。
野菜用の培養土を使えば肥料いらず!
ルッコラは野菜用の培養土に含まれる栄養で十分育つため、肥料は不要です。肥料を省くことで害虫予防にもなるので、まずは野菜培養土から始めましょう。安藤康夫さん
ルッコラを育てるのに肥料を使うと、虫が付きやすく、食べたときにエグ味も出てしまいます。
ルッコラ栽培におすすめの野菜培養土
プランターの底に入れる鉢底石や赤玉土についての記事はこちら
ルッコラのプランターに防虫ネットは必要?
ルッコラは少ない肥料で育てれば虫が付かないので、防虫ネットは基本的に不要です。肥料をあげ過ぎるとアオムシやアブラムシが付きやすくなります。プランター栽培でのルッコラの種まき方法とおすすめの品種
ルッコラをプランターで栽培するときは、プランターに直接種をまくのが一般的です。小さい丸形のプランターを使う場合は、種が重ならないように「ばらまき」、長方形のプランターを使う場合は、土にあけた細長い溝に種をまく「すじまき」をします。プランターへの種まきの手順
ルッコラの種をプランターにまくときは、プランターの底に鉢底石を高さ5cm程度まで敷いてから、野菜用の培養土をプランターの8分目まで入れます。丸形のプランターに種まきをする場合
- 種が重ならないように2~3cm程度間隔をあけて、土の上に1粒ずつばらまきします。
- 種の周りの土を薄くかぶせて手で軽く鎮圧したら、水圧で種が流れ出ないようにそっと水やりをします。
長方形のプランターに種まきをする場合
- 指や割りばしなどを使って、深さ1cm程度のまき溝を作ります。まき溝は10cm間隔で2列作りましょう。種が重ならないように1cmほど間隔をあけてまき溝に種をまくと、後の間引きが楽になりますよ。
- 薄く土をかぶせて手で軽く鎮圧したら、水圧で種が流れ出ないようにそっと水やりをします。
安藤康夫さん
種に土をかけるときは、溝の両サイドの土をつまむようにして土をかぶせると簡単ですよ。
ルッコラはプランターに種をまいてから、2~3日程度で一斉に発芽します。双葉が出そろい始めたら、株間が1.5cmくらいの間隔になるように間引きしましょう。
プランター栽培に適したルッコラの品種
園芸店で手に入れやすく、人気のあるルッコラの品種は「ロケット」です。別名で「ロケットサラダ」と表記されている場合もあります。プランターでのルッコラの育て方 | 間引きや収穫のタイミングなど
Step1. 多湿は苦手。プランターの土が乾いてから水やりを
ルッコラは多湿を嫌います。水やりの時間帯や回数にはこだわらず、表面の土が乾いてからたっぷり水をあげましょう。安藤康夫さん
ルッコラは生命力の強い草なので、梅雨でも放ったらかしで育ちます!
Step2. 元気なルッコラを育てるために間引きは必須!
ルッコラの葉が混みあうと通気性が悪くなり、うどんこ病や炭疽病(たんそびょう)などの病気にかかりやすくなります。また元気な株に栄養を行き渡らせるためにも、適切な株間は必要です。おいしいルッコラを収穫するために、2回を目安にして丁寧に間引きしましょう。1回目の間引き|ルッコラの本葉が2~3枚のとき
ルッコラの本葉が2~3枚出てきたら、株間が3cm程度あくように間引きします。傷んだ葉や変形している葉を選んで抜きましょう。間引き終えたら、残したルッコラの株元に土をかぶせて、根が露出しないようにします。2回目の間引き|ルッコラの本葉が4~5枚のとき
ルッコラの本葉が4~5枚出てきたら、株間が5cm程度あくようにさらに間引きしましょう。隣同士の葉が重なり合わないように間引き終えたら、1回目の間引きと同じように株元に土をかぶせて、苗を安定させましょう。間引きしたルッコラの葉は食べられる!
間引きしたルッコラの葉はベビーリーフとして食べれらます!葉が小さくてもピリッとした風味があるので、サラダやパスタのトッピングなどに使ってフレッシュなルッコラを味わってみてくださいね。Step3. おいしいルッコラが収穫できるタイミングは?
ルッコラの葉が10cm程度になったら、株元からはさみで切って収穫しましょう。新芽を残すように外側の葉から収穫すると、次々に葉が生えてきて長く栽培を楽しめます。葉を20cmくらいまで大きくしてしまうと硬くなるので、やわらかい葉を味わうためには早めの収穫がおすすめです!安藤康夫さん
葉が10cmくらいまでに食べてしまえば、病気にかかることも少ないです。
Step4. つぼみや花は摘んで、ルッコラのやわらかさをキープ!
気温が上がると、ルッコラは花芽が付いて花が咲きます。花が咲いてしまうとトウ立ちして葉が硬くなるので、見つけ次第摘み取りましょう。安藤康夫さん
ルッコラの花は、エディブルフラワー(食用花)として食べられますよ。
咲いてしまった花はそのままにして、ルッコラの種を採取しよう!
ルッコラは生長スピードが早いため、気づいたときには開花していることも…。咲いてしまった花は枯れるまでそのままにしておくと、やがて種を含んだ緑色のさやが付き、枯れるまでしっかり待つことで種ができます。ルッコラの種採りの手順
- ルッコラの種が入ったさやが茶色くなったら、茎からさやを外します。
- さやを手で割って、中の種を取り出し、細かいゴミなどを取り除きます。
- すぐに種まきに使わないときは、乾燥剤と一緒に紙袋などに入れて冷暗所で保管しましょう。