目次
シンボルツリーとは?
家の印象を決める
お庭に樹木や草花を植えたり飾ったりするだけで、庭のイメージがガラリと変わります。その中でもシンボルツリーは、家の印象を決めるのに重大な効果を発揮します。個性をもたらす
シンボルツリーは様々な自然の個性を庭空間にもたらしてくれます。落葉樹をメインに構成すると、夏には涼しげな木陰、冬には明るい日差しが印象的になります。野山に自生しているような木であれば、より野趣に富んだ雰囲気の庭に仕上げられますし、熱帯が原産の木を植えれば、南国のイメージに一変します。
四季の変化を楽しめる
四季を通して様々な姿を見せてくれるシンボルツリーは、日本らしい季節の変化を印象付けてくれます。季節感を堪能したいのであれば、花を咲かせたり、実を付けたり、落葉したり…季節によって姿を変える庭木を選びましょう。シンボルツリーの種類
落葉樹と常緑樹
決まった季節に葉を落とすのが落葉樹で、年中葉をつけているのが常緑樹です。広葉樹、針葉樹に関わらず、落葉樹と常緑樹があります。落葉樹は落葉するタイミングで、葉が赤や黄色に色づいていく木も多く、より季節感を感じさせてくれます。
常緑樹も葉を落としますが、新しい葉が出て古い葉を落としていくので、常に葉が茂っているように見えます。
中には部分的に落葉する品種もあり、こうした樹木は半落葉性、または半常緑性と呼ばれています。
高木と低木
成木の高さをもとに、樹木の大きさは「高木」「小高木」「低木」「小低木」の4種類に分けられます。高木は高さが10m以上、10m以下を小高木、5m以下のものを低木、1m以下のものを小低木と呼びます。ただし生育条件や剪定方法などによって、必ずしもこれらの高さ通りになるとは限りません。特に庭木に用いられる場合、生活空間に合わせた大きさで仕立てられることが多いです。
陽樹と陰樹
日向を好む木を陽樹、日陰でも生きられる木を陰樹と言います。陽樹は乾燥に強い反面、建物の陰や木陰に植えると生長が望めません。ただ、陰樹も全く光が必要ないというわけではないので、注意しましょう。シンボルツリーの選び方
大きさ
空間の広さ
背丈の高い庭木は枝葉や根を広げるために広いスペースを必要とします。一方、低木は狭い場所でも植えられます。コンテナ・プランター向き
植木鉢やプランターで育てられる庭木もあります。必ずしも小型の庭木というわけではなく、形がよくまとまる種類なら問題ありません。ベランダや日当たりの良い室内で楽しめるのがメリットで、また移動ができるので模様替えしたい時にも便利です。
見た目
花が咲く
庭木には美しく花を付けるものもたくさんあります。木の花色で一番多いのは、白い花と言われています。実がなる
実のなる果樹はたくさんあります。実は鳥を庭に招く役割もあり、庭風景を豊かにしてくれます。葉を落とす
落葉樹は季節の移ろいによって、1年周期で変化していく姿を楽しめます。1年中葉を付けている常緑樹の中には、年間を通して緑が楽しめるうえ、美しい花を咲かせるものもあります。葉を落とさないので家の目隠しにもぴったりです。
性質
日陰に強い
スペースが限られる玄関や庭先など、どうしても日当たりが弱い場所はあるもの。そんな場所には、日陰に強い木を植えてみてはいかがでしょうか。もともと森の中で育っていた木ならば、物陰や大きな木の足元でも丈夫に育ちます。お手入れ簡単
樹木の多くは、健全に育てれば病害虫に強く、肥料もあまり必要ありません。枝や幹の伸びが一定方向で乱れることなくゆっくり生長するので、維持管理が楽です。人気&おすすめのシンボルツリー5品種
無農薬の果実を家で収穫できたり、外国の街角のようなおしゃれな雰囲気を作ってくれたり、見ごたえのある美しい花を咲かせたり。暮らしを豊かに彩ってくれるシンボルツリーとして、人気の高い5つの品種をご紹介をします。レモン
レモン 苗木
おすすめポイント!
ポピュラーな柑橘類を農薬を使わずに家で作れることから人気のレモン。5月頃にすばらしい芳香の花を咲かせ、実を付けると黄色が映えるのでシンボルツリーになりおすすめです。剪定も2年に一度で十分で手間がかかりません。1年生の接木苗なら3年程度で多くの果実が結びます。
レモンの基礎情報
特性・形態 | 常緑性低木 |
最大樹高 | 4m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 淡紫/5月中旬~下旬 |
実をつける時期 | 10~4月 |
レモンの植え方・手入れのポイント
年間を通して肥料を切らさず、鉢植えは基本的に鉢土の表面が乾いたら水やりします。特に夏に土を乾かさないことが重要です。庭植えの場合は、根が活着した2年以降は水やりはほとんど不要。剪定は2~3月に行います。レモンの詳しい種類や育て方はこちらの記事をチェック!
ユーカリ
ユーカリ 苗木
おすすめポイント!
コアラの食物として有名で、薬草や精油の原料としても広く使われます。ハート型の葉が可愛らしく、おしゃれなインテリアとしても◎ やや銀色がかった色と清涼感のある香りが異国を感じさせます。リースにしても花瓶に差しても、とてもおしゃれ。
ユーカリの基礎情報
特性・形態 | 常緑性低木~高木 |
最大樹高 | 100m |
耐寒性 | 品種による |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 白・ピンク・黄など/品種による |
実をつける時期 | 品種による |
ユーカリの植え方・手入れのポイント
日向を好みますので、可能ならば日陰は避けます。また湿気や蒸れにも弱いため、風通しのよい場所に植えましょう。外で育てる時は、品種に耐寒性があるかを確認してください。ユーカリは暑さには強いものの、寒さに弱い品種もあるためです。なおユーカリはしっかり根を張るため、庭植えした場合は生長後に植え替えは難しいので注意しましょう。
オリーブ
おすすめポイント!
実は塩漬けにしたり、オリーブオイルとしても利用され、シンボルツリーの中でトップの人気を誇る木。初夏に黄白色の小さい花、その後にグリーンの実をつけるので、季節によって違う姿が楽しめます。地中海と気候の似ている香川県小豆島でも、名産品として栽培されていることも有名です。
オリーブの基礎情報
特性・形態 | 常緑性中高木 |
最大樹高 | 20m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 白/5~6月 |
実をつける時期 | 10月下旬~11月中旬 |
オリーブの植え方・手入れのポイント
根が浅いので風で倒れないよう支柱を立て、枝を剪定し風通しをよくするのがベター。オリーブは放っておくと横に広がるように枝葉が伸びて形がまとまらないので、樹姿を真っ直ぐ綺麗に整えたい場合は、支柱に沿って枝を縛って留めていく必要があります。オリーブの詳しい種類や育て方はこちらの記事をチェック!
アオダモ
おすすめポイント!
全国の山地に自生し、日本人にとっては古来より身近な樹木です。枝を切って水につけると、水がエスクリンという物質によって青色に変わることからこの名前がつきました。細く伸びた自然な樹姿が山の雰囲気を醸し出すことが特長。開花時期には遠くから見るとふわふわと雪が積もったように咲く姿も魅力です。
アオダモの基礎情報
特性・形態 | 落葉性小高木 |
最大樹高 | 15m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
花の色/時期 | 白/5~6月 |
実をつける時期 | 9~10月 |
アオダモの植え方・手入れのポイント
病害虫に強く、成長も緩やかであるため管理しやすいです。自然樹形を楽しむ木なので、刈り込むような手入れはむしろ避けた方がよいでしょう。ヤマボウシ
ヤマボウシ 苗木
おすすめポイント!
ハナミズキの仲間で山地に自生し、街路樹や庭木としても人気の木。白い花のようにみえるものは総苞ですが、梅雨時の花としても観賞価値があります。秋には紅葉を楽しめて、赤い果実は熟したものほど甘みが強く食べることもできます。剪定しなくても自然な姿で庭を飾ってくれる点でもおすすめです。
ヤマボウシの基礎情報
特性・形態 | 落葉性小高木 |
最大樹高 | 15m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
花の色/時期 | 白・ピンク/6~7月 |
実をつける時期 | 8~9月 |
ヤマボウシの植え方・手入れのポイント
生長は早めなので、コンテナや植木鉢などで栽培する場合は、高さを決めて早めに切り詰めるようにしましょう。夏場の乾燥に注意します。広い庭向き低木のシンボルツリー
広い庭があるならぜひ育ててほしいシンボルツリーは、圧巻の紅葉の美しさを見せてくれるモミジや、ゆっくりと時間をかけて成長することで貫禄が出てくるラカンマキなど。庭に植えたモミジの木をライトアップすれば、ご近所さんや通りすがりの人にも見事な景色を楽しんでもらえますよ。モミジ
おすすめポイント!
日本の秋を代表する風物詩、モミジ。大きく仕立てれば紅葉の壮観さ、小さめに仕立てれば庭のワンポイントカラーとなって風情を出してくれます。モミジの園芸品種は120種以上あり、赤に紅葉するもの、黄色に紅葉するもの、葉の形や枝姿も品種によって様々。葉の切れ込みが深いものを「モミジ」、切れ込みが浅いものを「カエデ」と呼ぶこともあります。
基礎情報
特性・形態 | 落葉性小高木~高木 |
最大樹高 | 25m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 弱い |
花の色/時期 | 赤/4月中旬~5月上旬 |
実をつける時期 | 7~9月 |
モミジの植え方・手入れのポイント
植付けや移植は、落葉直後が適しています。徒長する枝がよく出るので根元から切り、内部に日が当たるようにしましょう。自然の形でも美しいので、剪定し過ぎない方が良いです。ラカンマキ
おすすめポイント!
日本庭園のシンボルツリーとしてもよく見られるラカンマキ。庭木としても人気で、1本でも様になる存在感があります。変種のイヌマキよりも葉が短く、実の赤い部分(花托)は食べられますが、黒い部分(実托)は毒があり食用には向かないので注意。生長が緩やかで形が乱れにくく、病害虫にも強いので管理しやすいです。
ラカンマキの基礎情報
特性・形態 | 常緑性小高木 |
最大樹高 | 10m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 淡黄/5~6月 |
実をつける時期 | 10月 |
ラカンマキの植え方・手入れのポイント
苗木の場合は日向のみ、成木であれば日陰でもOK。やや寒さに弱いので注意が必要です。剪定に強いので自由な仕立てが楽しめます。狭い庭向き低木のシンボルツリー
家に木を植えたいけど、植栽のスペースがあまりなくて木が大きく育ったら困ってしまう、という方におすすめ!剪定をするなどの工夫は必要ですが、狭い庭でも植え付け可能な、小ぶりの木のご紹介です。憧れのシンボルツリーがある家を作ってみませんか。キブシ
おすすめポイント!
日本固有種の落葉広葉樹。もともと山地に生える木ですが、珍しい花の咲き方から庭木として用いられるようになりました。枝から垂れ下がるように咲く、釣り鐘形の黄色い穂状の花は涼やかな印象。半日陰でも育ち、樹勢の強い丈夫な花木です。昔から果実は黒の染料に使われており、黒色染料のフシ(五倍子)の代用にすることから、キブシと呼ばれるようになりました。
キブシの基礎情報
特性・形態 | 落葉性低木 |
最大樹高 | 4m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 淡黄/3~4月 |
実をつける時期 | 10月 |
キブシの植え方・手入れのポイント
庭が狭い場合は、冬の間に勢いの強い枝を間引きましょう。テッポウムシやコウモリガの被害があるので、見つけたら駆除します。ロウバイ
おすすめポイント!
中国原産の落葉低木。まだ寒さが残る2~3月頃に開花し、早春の訪れを知らせてくれます。花の甘く爽やかな香りはウメに似ており、透き通るようなロウ細工を思わせる可憐な花姿が人気。庭木や鉢植えなど幅広く楽しめます。
ロウバイの基礎情報
特性・形態 | 落葉性低木 |
最大樹高 | 4m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 黄/2~3月 |
実をつける時期 | 9月 |
ロウバイの植え方・手入れのポイント
樹形を維持するため剪定は欠かせず、年に2回を目安に行いましょう。初冬の落葉後に枝先を切り詰め、8月中旬までの夏に長く伸びた枝を切って樹形を整えます。剪定で花つきもよくなります。ロウバイの詳しい種類や育て方はこちらの記事をチェック!
ベランダ向きのシンボルツリー
庭がない場合は、鉢植えにして屋外で楽しむのもおすすめ。繊細な枝ぶりで盆栽などにもよく用いられるヒメシャラ、赤い実の可愛いマンリョウなどは鉢植えにしてベランダなどでも栽培できます。鉢のデザインを選ぶ楽しみもあり、ベランダを美しく飾りたい方はトライしてみてください。ヒメシャラ
ヒメシャラ
おすすめポイント!
ツバキの仲間でナツツバキよりも小ぶりな落葉広葉樹。6~7月にツバキの花と似た、やや小さめの白い花を付けます。花は一日で落ちてしまう「一日花」ですが、次々と咲き続けてくれます。秋には紅葉、冬は落葉した後の赤褐色の滑らかな木肌が美しく、日本三大美幹にも数えられています。
ヒメシャラの基礎情報
特性・形態 | 落葉性高木 |
最大樹高 | 15m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 普通 |
花の色/時期 | 白/6~7月 |
実をつける時期 | 9~11月 |
ヒメシャラの植え方・手入れのポイント
植付けは3月下旬~4月上旬か10月中旬~11月が適期です。乾燥に弱いため、堆肥や腐葉土を十分すき込みましょう。庭植えの場合は、根元に下草を植えたりマルチングをするなどして、直射日光を遮ります。マンリョウ
おすすめポイント!
万両という名前の通り、商売繁盛の縁起物としての定番。正月の飾りとしてもおなじみの木です。庭木や鉢植えとして用い、樹高は1mほどで管理しやすく、葉の濃緑と鮮やかな実の赤のコントラストが特長。夏には小さな白い花も楽しめます。日陰に強い常緑低木のため、庭の下草として使われることも。
マンリョウの基礎情報
特性・形態 | 常緑性低木 |
最大樹高 | 1m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 白/6~7月 |
実をつける時期 | 11~3月 |
マンリョウの植え方・手入れのポイント
芽の生長が遅く剪定も不要なので、手間がかかりません。日陰に植えて根を乾燥させないようにするのがよいでしょう。お手入れ簡単なシンボルツリー
木を育ててみたいけど剪定しないといけないのは大変そうだ、と諦めている方におすすめ!生長が遅く手間のかからないソヨゴ、剪定せずとも自然な樹形が美しいカツラは、初心者にも育てやすい木なので、ぜひチェックしてみてください。ソヨゴ
おすすめポイント!
樹形が自然に整うため和風、洋風、ベテラン、初心者問わず、手軽に楽しめる人気の庭木です。常緑樹の中では枝ぶりが繊細で、5~6月頃に白い花が付き、10~12月頃は可愛らしい赤い実が付いて庭にワンポイントを添えてくれます。そよそよと葉が風にそよぐことから「ソヨゴ」と命名されました。
ソヨゴの基礎情報
特性・形態 | 常緑性小高木 |
最大樹高 | 10m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 白/5~6月 |
実をつける時期 | 10~12月 |
ソヨゴの植え方・手入れのポイント
手入れはほとんど必要ないですが、病害虫を予防するために不要な枝は切ったほうがよいでしょう。植え付け適期は6~7月頃。日当たりのよい場所を好みますが、日陰にも耐えられます。カツラ
おすすめポイント!
北海道から九州までの山地に見られる落葉樹。左右対称で端正な樹形で、銘木として海外に知られています。可愛いハート形の葉が好まれて、庭木として人気になりました。秋になると木の周りは甘い香りが漂い、葉は緑から黄色に変化。乾燥させた葉は抹香の原料になります。
カツラの基礎情報
特性・形態 | 落葉性高木 |
最大樹高 | 30m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 赤/4~5月 |
実をつける時期 | 10~11月 |
カツラの植え方・手入れのポイント
適度に湿度のある場所を好み、日当りの良いところから明るい日陰で育ちます。暑さには弱く、乾燥が激しいと葉焼けを起こし落葉する恐れもあります。剪定はあまり必要なく、自然に樹形が整って美しいです。花を咲かせるシンボルツリー
美しい花を咲かせることから各地で植えられ、多くの人に親しまれる人気の高い3品種をご紹介します。キンモクセイに代表される花のすばらしい芳香は、嗅覚からも季節を感じさせてくれます。お庭や鉢で栽培して、生活に優しい彩りを加えてみませんか?ミモザ
おすすめポイント!
早春にふわっとした鮮やかな黄色い小花をたくさん咲かせる、女性に人気の木です。葉は銀色がかり、黄花とのコントラストも美しく、庭のアクセントにするとおしゃれ。現地ではワトルと呼ばれ、様々な品種があるなか、フサアカシアとギンヨウアカシアなどが日本に導入されミモザと呼ばれています。
ミモザの基礎情報
特性・形態 | 常緑性高木 |
最大樹高 | 10m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 濃黄/2~4月 |
実をつける時期 | 5月 |
ミモザの植え方・手入れのポイント
根の張り方が弱く、樹冠が広がり大きくなるので、風の強い場所は避けた方がよいでしょう。生長が早いため、剪定が必要です。花期が終わったら台風に備えて枝を切り詰め、樹形をコンパクトに整えましょう。ハナミズキ
おすすめポイント!
桜の後の晩春を飾る庭木として人気です。記念樹にもおすすめ。大ぶりの白や赤、ピンクの花に見える総苞が木全体にわたって咲く姿が美しく、秋の紅葉や鮮赤色の果実も楽しめます。1912年に当時の東京市長が、アメリカのワシントン市に桜を贈り、その返礼としてハナミズキが贈られました。
ハナミズキの基礎情報
特性・形態 | 落葉性高木 |
最大樹高 | 10m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
花の色/時期 | 白・赤・ピンク/4~5月 |
実をつける時期 | 10月 |
ハナミズキの植え方・手入れのポイント
自然に樹形が整うので、枝葉を広げるスペースがあればそのまま育てます。スペースがなければ、コンパクトに剪定するとよいでしょう。花は上向きにつくので、枝の高さを抑えた方が見栄えが良いです。ハナミズキの魅力や育て方はこちらの記事をチェック!
キンモクセイ
キンモクセイ 苗木
おすすめポイント!
9~10月頃にオレンジ色の強い芳香花をたくさん咲かせる、人気の芳香花木。刈り込みに強いので生垣によく使われますが、単独で植えて刈り込みなしで育てても、林のような雰囲気になります。雄雌異株で日本には雄株しかないと言われており、果実はできません。
キンモクセイの基礎情報
特性・形態 | 常緑性小高木 |
最大樹高 | 10m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 普通 |
花の色/時期 | オレンジ/9~10月 |
実をつける時期 | 実はつけない |
キンモクセイの植え方・手入れのポイント
植え付けは日当りの良い所で3月頃に行います。暖かい場所を好むので、霜が降りるような所ではうまく生育しません。車の排気ガスなどで空気が汚染されている所も、花付きが悪くなるので避けましょう。剪定は混んだ枝を間引く程度に、花後から早春にかけて行います。施肥は2月頃に寒肥として与えてください。
実がなるシンボルツリー
実が食べられるなどの特長がある木は、葉や花の時期だけでなく、実になってからも観賞価値が続き長く楽しめるうえ、あまり店では売っていない果実も味わえてお得です。自分で育てた木の果実なら、とても素朴な味を楽しめますよ。ヒメリンゴ
おすすめポイント!
秋になると赤い小さなリンゴが、サクランボのようにたくさん実る姿が愛らしいです。4~6月に咲く花は桜に似ており、薄いピンクから満開時には真っ白になります。普通のリンゴの木のように枝葉が広がらないので、狭い場所での栽培も◎ ヒメリンゴには園芸品種用と、食用の「アルプスの乙女」があり、園芸品種用も食べられますが酸味が強いです。
ヒメリンゴの基礎情報
特性・形態 | 落葉性低木 |
最大樹高 | 5m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
花の色/時期 | 淡ピンク・白/4~6月 |
実をつける時期 | 10~11月 |
ヒメリンゴの植え方・手入れのポイント
日向があれば育てられます。背丈が大きくなりやすく風で倒れることがあるため、添え木するなどの工夫は必要です。剪定は毎年枝を短く切り詰めます。一株では実の成りが少ないため、複数植えて受粉させると多く実るようになります。フェイジョア
フェイジョア 苗木
おすすめポイント!
大木にはならないので、庭の余ったスペースに植えて、目隠しとして用いることができます。5~6月に咲く淡い紫色のエキゾチックな花は、エディブルフラワーとして楽しむことも可能。一部の品種を除き、ほとんどが自家不結実性なので1本だけでは実がつきませんが、異品種と混植することで、よい香りのする甘酸っぱい果実を付けます。
フェイジョアの基礎情報
特性・形態 | 常緑性小高木 |
最大樹高 | 6m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 薄紫・赤/5月中旬~6月 |
実をつける時期 | 10月下旬~12月中旬 |
フェイジョアの植え方・手入れのポイント
植え付けの適期は3月中旬~4月中旬で、庭植え・鉢植えともに日当たりのいい場所を選びます。乾燥が苦手なので、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりを。庭植えの場合、幼木が大きくなるまでは、夏場は水やりし、その後は雨の降らない日が続いた時にのみ水やりします。施肥は庭植えなら3月・10月に、鉢植えでは3月・7月・10月に有機質肥料や速効性化成肥料などを与えます。
異なる品種を混植することで、受粉し果実が付きますが、結実がうまくいかないことも多いので、筆などを使って人工受粉する方が良いでしょう。
フェイジョアの詳しい種類や育て方はこちらの記事をチェック!
ブルーベリー
おすすめポイント!
育てやすく場所も取らないので、初心者にもおすすめのブルーベリー。果実は黄緑から赤に変わり、黒紫色に熟します。甘酸っぱい実は生食のほかジュースやジャムにしてもGOOD!4~5月につぼ形の可愛い花を咲かせ、秋の紅葉も美しく見ごたえ抜群。果実が大きく酸味のあるハイブッシュ系と、暖地性で果実は甘味のあるラビットアイ系があります。
ブルーベリーの基礎情報
特性・形態 | 落葉性低木 |
最大樹高 | 3m |
耐寒性 | 強い(ハイブッシュ系)、弱い(ラビットアイ系) |
耐暑性 | 普通(ハイブッシュ系)、強い(ラビットアイ系) |
花の色/時期 | 白/4~5月 |
実をつける時期 | 6~9月 |
ブルーベリーの植え方・手入れのポイント
植え付けは関東より東なら3月、西なら9月中旬~12月上旬が適期で、酸性土壌を好みます。庭植えはピートモスや鹿沼土を使い髙畝にし、鉢植えは市販のブルーベリーの土を使うのが簡単でおすすめ。乾燥には弱く、鉢植えでは表面の土が乾いてからたっぷりと水やりをします。庭植えでは、高温で乾燥した日が続いた時に水やりすると良いでしょう。肥料は2~3月に春肥を、5月・8月に追肥を施します。
常緑樹のシンボルツリー
一年中緑の葉を茂らせる常緑樹は、季節が変化しても庭の景観が大きく変わらず、維持できることが利点だといえます。また冬も葉がなくならないので、目隠し性が高いことも特長です。季節感はあまり楽しめませんが、落ち葉などの掃除も最低限で済ませられることも、おすすめポイントでしょう。シマトネリコ
シマトネリコ 苗木
おすすめポイント!
熱帯出身の樹木。もともとは沖縄など南国のイメージが強い庭木ですが、近年では温暖化の影響で関東でも植えられるようになりました。葉は1年を通して緑を保ち、5月には円錐状の小さな花を咲かせます。花は樹冠を隠すほどみっしり咲き、庭が爽やかな雰囲気に。あまり手がかからず、寒さにも強いのも特長です。高木になるため広いスペースが必要ですが、小さくコンテナで植栽することも可能。
シネマトリコの基礎情報
特性・形態 | 常緑~半常緑性高木 |
最大樹高 | 20m |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 白/5月下旬~7月上旬 |
実をつける時期 | 9~10月 |
シネマトリコの植え方・手入れのポイント
ほとんど施肥の必要はありません。自然な樹形に整えるため、伸びすぎた枝、混み過ぎた枝を間引く程度の手入れで十分です。植付けは3月中旬~下旬、9月下旬~10月中旬にすると良いでしょう。カイヅカイブキ
カイヅカイブキ
おすすめポイント!
ヒノキの仲間の常緑針葉樹。自然に育つと枝葉が螺旋(らせん)状に巻き上がって、炎のような樹姿になるのが特徴的。丈夫で緑の壁を作りやすく、日除けや目隠し性は抜群です。高さは普通2~8mですが、20m近くになるものもあります。
カイヅカイブキの基礎情報
特性・形態 | 常緑性小高木~高木 |
最大樹高 | 20m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 白緑/4~5月 |
実をつける時期 | 開花した翌年の10月 |
カイヅカイブキの植え方・手入れのポイント
梨などのバラ科の植物の近くに植えると、赤星病を媒介してしまう危険性があるため、植える場所に十分な注意を払いましょう。贈り物に!縁起のよいシンボルツリー
門松などの正月の飾り付けとしても使われ、縁起が良いとされるナンテン、おしゃれにアレンジできるイチイは、リースやブーケにして大切な人にプレゼントするときっと喜ばれることでしょう。自分で育てたナンテンやイチイでリースを作って、今年の冬の彩りにしてみては?ナンテン
ナンテン 苗木
おすすめポイント!
漢字名は「南天」で、「難を転ずる」という縁起木として日本の庭木の代表格であり、樹皮も薬用として重宝されてきました。秋から冬にかけて果実が赤く熟し、濃緑の葉とのコントラストが美しい庭木です。幅も高さもコンパクトで広がらないので、狭い庭にも◎
ナンテンの基礎情報
特性・形態 | 常緑性低木 |
最大樹高 | 4m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
花の色/時期 | 白/6~7月 |
実をつける時期 | 10~2月 |
ナンテンの植え方・手入れのポイント
西日が苦手なので、できたら半日陰で風通しの良い場所を選んで植えましょう。植え付け時期は3月下旬か、9~10月上旬が適しています。ナンテンのおすすめの種類や育て方など、関連記事をチェック!
イチイ
おすすめポイント!
和風庭園の庭木の定番で、寒冷地の生垣にもおすすめのイチイ。真っ直ぐ伸びる幹と円錐形の樹姿が美しく、赤茶色の樹皮も風格があります。雌の木には小さく赤い実がなり、熟すと甘く食用になりますが、中のタネは有毒なので食べないように注意してください。
イチイの基礎情報
特性・形態 | 常緑性高木 |
最大樹高 | 20m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花の色/時期 | 黄(雄花)、黄緑(雌花)/3~4月 |
実をつける時期 | 9~10月 |
イチイの植え方・手入れのポイント
雄の木と雌の木は別なので、実を楽しむためには両方植えて受粉させる必要があります。暖かい地方では逆に生長が遅いため、むやみな刈り込みは避けた方がベターです。病害虫にも強くておすすめ。場所別!シンボルツリーを植えるポイント
玄関
1本のシンボルツリーで
大きな木を1本植えるだけで、玄関周りの雰囲気をガラリと変えることができます。出入りする際や扉や窓の庇(ひさし)の邪魔にならなければ、思い切って自分の好きな木を植えてみては。特に花の咲く木なら、華やかさを演出できます。2本植えで門を表現
もし玄関周りに広さがあるなら、両脇に同じシンボルツリーを2本植えて門を表現できます。その際、枝葉が広がるような品種を植えると見栄えが良くなりおすすめです。玄関の目隠しに
玄関周りにあまりスペースがない場合、玄関扉の前に低木を置き、正面からではなく横から入るようなレイアウトにすると、目隠しにもなります。通路・道路沿い
歩きやすさを重視して配置する
歩くときの邪魔になってしまわないように、生長した後と空間の広さを考えて枝が張り出すような木は避けます。広いお庭の中の通路沿いに植えると良いでしょう。道路沿いに植える際の注意点
道路の近くに植える場合、地中の電気ラインやガス管、水道管の位置に注意しましょう。また、あまりにも道路にはみ出てしまう樹種は植えないのが無難です。庭
散歩しながら楽しむ庭
いわゆる回遊式日本庭園に代表されるように、庭の中を歩きながら自然の風景を楽しむことを目的とした庭です。最近では洋風の散策庭園も増えています。植える際のポイントは、シンボルツリーを中心として左右対称になるよう、四隅に等間隔で木を配置すること。また手前の木を低くすれば、奥行きが出て立体感を表せます。
家の中から眺めた時の見え方
シンボルツリーの魅力が特に引き出せる場所が庭です。家の中から庭を眺めて楽しみたい時は、建物の近くには大きな木を、奥の方に小さな木を配置すると奥行きが出て広がりを感じられます。立体的な配置
1種類の木だけだと単調になってしまいます。落葉樹や常緑樹、さらに高木や低木を組み合わせて立体感を出してみましょう。もし曲がり角のある通路ならば、突き当たりに視線が抜けないよう角の所に高さのある木を配置すると良いかもしれません。実用性重視
大勢で集まってのパーティーや、子どもたちが走り回るような庭の使い方が多いのであれば、スペースの確保と目隠し、防音も考慮した緑の壁をしっかり作った方が良いかもしれません。とはいえ、壁があまりにも高過ぎると日陰が多くなってしまい、雰囲気が暗くなるので注意しましょう。
ベランダ
植木鉢やコンテナの活用
植木鉢やコンテナを利用すればベランダなどでも木々を楽しめて、模様替えも簡単。スタンドも取り入れてメリハリの効いた立体的なレイアウトに挑戦してみましょう。つる性樹木で草花の壁
つる性の植栽をフェンスなどに絡ませれば見応えのある緑の壁が出来上がり、背景となってシンボルツリーの引き立てにもなります。コニファー類と合わせるのもOK
小型針葉樹のコニファー類はベランダとも相性がGOOD。単体でも他の樹木と組み合わせるのもあり、和風でも洋風でも綺麗にまとまります。コニファーを背景に、手前に草花のプランターを置くと遠近感を演出できます。シンボルツリーの魅力をアップさせるには
好きな樹姿に仕立てる
自然な姿のままでも美しい木ですが、刈り込んで自由に好みの形に仕立てるのもガーデニングの楽しみの一つ。木の先端の枝葉を丸く刈ったスタンダードな仕立てや円錐形、松の玉散らしや生け垣など、様々な仕立て方があります。刈り込みを行う前には、その木が刈り込みに強い品種かどうか確認してから行います。また生長が遅い品種の場合、強く刈り込んでしまうと元の形に戻るまで時間が掛かってしまうので気を付けましょう。
下草で引き立て
木の足元のスペースや地面を覆う植物をあしらえば、シンボルツリー1本だけでも存在感が引き立ちます。さらに直射日光に弱い木の根元も守ることができ、裸の地面を隠す効果もあっておすすめです。落葉樹と常緑樹の取り合わせ
落葉樹は秋になると徐々に色が変わり落葉していきます。落葉樹の姿の変化と常緑樹の緑を取り合わせると、より多彩な色と形の変化が楽しめるでしょう。高低差で奥行き感演出
手前に低く仕立てた木、奥に背の高い高木を配すると奥行き感、空間の広がりを演出できます。シンボルツリーで庭の雰囲気をガラッと変えよう!
シンボルツリーの基本は自分が好きな木を植えること。眺めて安らぐ、癒される、たまにお手入れ、そんな楽しみ方が気楽で人気です。庭の大きさに見合った種類などは考慮すべきですが、決まった作法はありません。ぜひ、お気に入りのシンボルツリーで個性的な空間造りをしてみましょう。