地植えのセンリョウは地下茎から新しい茎が出て年々株が大きくなるので、適宜赤い実をつけた枝を切り取りお正月の切り花として楽しむことができます。また、寄せ植えの花材に加えることで、お正月の雰囲気を盛り立てるアクセントになるセンリョウの楽しみ方や育て方を紹介します。
センリョウ(千両)について
大きくなると1mほどまで育つ常緑の小低木で、葉の上に赤い実がつきます。
センリョウは江戸時代から生花や庭木として親しまれ、大正時代から販売目的での栽培が始まりました。
お正月の縁起木
赤くて丸い実がたわわに実るセンリョウ(千両)は、お金をたくさん蓄えた様子に例えられたことからマンリョウ(万両)とともに、お正月を彩る縁起木として重宝されています。お正月の縁起木は千両や万両のほかに、一両、十両、百両などがあります。
千両以外の縁起木
一両
名前:アリドオシ(蟻通)
属・科:アカネ科 アリドオシ属
特徴:鋭いトゲがある
十両
名前:ヤブコウジ(藪柑子)
属・科:サクラソウ科(ヤブコウジ科)ヤブコウジ属
特徴:縁がギザギザした楕円形の葉で、葉の下に実をつける
百両
名前:カラタチバナ(唐橘)
属・科:サクラソウ科(ヤブコウジ科)ヤブコウジ属
特徴:縁が波打った細長い葉で、葉の下に実をつける
万両
名前:マンリョウ(マンリョウ)
属・科:サクラソウ科(ヤブコウジ科)ヤブコウジ属
特徴:一両、十両、百両、千両と比べて一番多く赤い実を葉の下につける
お正月にはセンリョウ(千両)を飾ろう!
センリョウを切り花としてお正月飾りに!
育てているセンリョウの実が赤く色付いてくるころ枝を切り取ります。花瓶に生けたり、給水したフローラルフォームにセンリョウを挿すフラワーアレンジとしてお正月を彩りましょう。
教材や趣味のアレンジメントにどうぞ!
・サイズ:約10.6×約22.5×約7.5cm
・個数:20個入
センリョウと合わせるおすすめ花材
▼スプレーマムの育て方や品種のことならこちらをご覧ください。
▼育てやすいランのことならこちらをご覧ください。
お正月限定のピック
花材のほかに紅白や金色の水引や扇子などのピックと合わせると、さらにお正月の雰囲気が増してすてきなアレンジができます。・サイズ:3〜12×26〜42cm
※ひとつひとつ手作りのためサイズが多少異なります。
鉢植えやアレンジメントに挿すだけで、お正月気分を盛り上げてくれます。
・サイズ:約4×約20cm
※各種類で若干サイズが違います。
切り花のセンリョウを長持ちさせる方法
切り口は幅2cm程度の斜め切りにして、できるだけ早く水に漬けます。花瓶の水には切り花の延命剤を希釈したものを使用し、汚れた水は定期的に取り変えましょう。
暖かいところへ置くと痛みやすいので、涼しいところで管理します(玄関などでは1カ月ほど鑑賞することができます)。
ステンレスや錫、銅、真鍮などの花器を腐食させることがないので、使いやすい切花鮮度保持剤です。
・容量:600ml
▼そのほかの切り花を長持ちさせる方法ならこちらをご覧ください。
お正月におすすめ!センリョウの寄せ植え
センリョウと一緒に植えるおすすめ草花
耐寒性のあるガーデンシクラメンや原種シクラメン、ハボタンなどと組み合わせたり、一両、十両、百両、万両を一緒に植えて「一万千百十一両」の寄せ植えつくりも良いですね!▼シクラメンの育て方ならこちらをご覧ください。
用意するもの
土入れがあると作業がしやすくて便利です。
鉢(プランター)の大きさ
植え付けたい植物の数や大きさに応じた鉢を用意します。
寄せ植えの位置をずらしたいときや、花が終わってからの片付けなどを考えて、作業しやすい大きさの鉢を用意しましょう。
3〜4株植え付けるなら6.5号鉢くらい、8株ほど植えるなら9号鉢くらいを目安に選んでみてください。
・容量:12L
・素材:バーク堆肥、粒状培養土、パーライトほか
使用後、培養土との分別も簡単、ネット入りなのでくり返し使えて便利です。
・容量:0.5L×10個入り
・原料:軽石
植え付けのポイント
センリョウは背丈が高く育っていくので、正面から見て後ろ側に配置するか、全体の中心に配置をするとバランスの良い寄せ植えができます。▼寄せ植えの手順については、こちらの記事をご覧ください。
センリョウ(千両)の育て方
センリョウを育てる環境
センリョウはある程度の耐寒性がありますが、自生する環境としては年間の平均気温が15℃位の土地が北限になります。直射日光を苦手とするので、夏は葉焼けしないように半日陰で、冬は寒風や霜に当たらない場所であれば、一年を通して屋外で育てられる植物です。
地植えにする場合は、適度な湿度があって水はけの良い半日陰の場所を選びましょう。
冬の間に霜が降りる地域で育てるなら
春〜秋の間は屋外に置き、冬の間は室内へ移動して育てられるように鉢植えで育てます。
その際、直接暖房が当たらない場所に置きましょう。
センリョウの水やり
センリョウは乾燥を嫌うので、鉢植えでは土の表面が乾いてきたらたっぷりと与えて水切れしないように管理します。地植えは基本的には雨水で十分補えますが、乾燥が続くときには適宜水を与えましょう。
鉢植えの水やりは水を与えるだけじゃない!
鉢底から流れるくらい水をたっぷりあげることは、水分補給以外にも良いことがあります。
それは土中の空気の入れ替えです。
土の中にも酸素が存在しています。私たちの部屋でも時々空気の入れ替えが必要なように、植物も時々空気の入れ替えが必要です。
鉢底から流れてくるくらい水をたっぷりあげることで、水分とともに空気を入れ替えて土中の状態を良く保てます。
センリョウの肥料
肥料がなくても育つくらいですが、株を大きくしたい場合は生育が活発になってくる4〜5月に株の周りに緩効性肥料を施しましょう。
肥料が多過ぎたり、速攻性のある化成肥料を使うと根を痛めてしまうことがありますので、骨粉や油かすなどがおすすめです。
センリョウの病害虫
病害虫の被害はほとんどありませんが、風通しが悪く湿気の溜まる場所では以下の病害虫が発生することがあります。病気
立枯病、灰色かび病、炭そ病などに注意します。▼そのほかのセンリョウがかかりやすい病気のことならこちらをご覧ください。
害虫
カイガラムシ、アザミウマなどの食害を受けることがあります。▼そのほかのセンリョウに付きやすい害虫のことならこちらをご覧ください。
センリョウの剪定
葉や枝が増え過ぎて通気性が悪くなっている際は、12〜1月に実がついたものを剪定して、年越しからお正月にかけてお部屋に飾ってあげましょう。
センリョウの植え替え
鉢植えなら植え付けから2年目以降で、新芽が伸びなくなってきたら鉢の中が根で窮屈になっている状態です。一回り大きな鉢に植え替えましょう。センリョウを増やす
株が大きく育ったら、株分けや挿し木を行なってセンリョウを増やすことができます。株分けで増やす
挿し木で増やす
切り取った枝をできるだけ早く水につけて30分ほど吸水させ、3号ポットで養生し、根が十分に生えてきたら植え付けます。切り口にルートンをつけてから植え付けると発根が促進されます。
▼挿し木についてはこちらの記事をご参照ください。
発根が促進されることで、挿し木の活着が良くなります。
・容量:15g
・有効成分:α-ナフチルアセトアミド
病原菌が進入した場合、その繁殖を抑制するためにpHは弱酸性に調節してあります。
発芽や発根の際の根の呼吸に必要な酸素を十分補給できるよう含空気孔隙率を高く確保しました。
挿し穂の切り口に土が密着して水揚げを良くするよう土の粒子を考慮してあります。
・容量:5L
・原材料:ピートモス・鹿沼土など