アオムシ(青虫)| 発見のポイントと有効な駆除対策は?

アブラナ科の野菜、特にキャベツを好んで食べる害虫「アオムシ」は、モンシロチョウの幼虫です。キャベツを丸裸にしてしまうほどの害虫「アオムシ」の駆除方法や効果的な予防対策、おすすめの農薬やアオムシの生態と発見のポイントも詳しくご紹介します。


アオムシ

ヒラヒラと舞うモンシロチョウの姿は、のどかな春の風物詩。ですが、その幼虫のアオムシ(青虫)は、キャベツやブロッコリーなどの野菜を育てている方にとっては迷惑な害虫です。作物を食害しながら成長していくので、害虫の中でも特に厄介な存在ですよね。せっかく野菜を育てるなら虫食いのないきれいな野菜を育てたいものです。

ここでは新規就農者を視野に入れている方や家庭菜園で本格的に野菜作りに励みたい方に向けた、アオムシ(青虫)発見のポイントや予防対策、使用する薬剤について、初心者の方にもわかりやすいようにご紹介します。

アオムシ(青虫)の被害と発見のポイント

出典:写真AC
アオムシの幼虫が好むのは、各種アブラナ科植物の栽培種。なかでも特に、キャベツやブロッコリーの葉を好みます。

アオムシによる葉の被害

葉裏から食害する若齢幼虫

アオムシ アオムシの若齢幼虫は、葉裏から集団で食害するのが特徴。小さく緑色をした幼虫は発見しにくいため、気が付いたときには被害が進んでいることも。日頃から葉裏をよく観察し、見つけ次第捕獲しましょう。

葉全体を食害|キャベツが丸坊主に!

出典:写真AC
中齢幼虫以降となったアオムシは、葉の表から葉脈や葉柄を残して食害します。キャベツなどの場合、食害しながら中に潜っていくこともあるため、見た目に異常はなくても、収穫してみたら中がスカスカになっていた!ということもあるので要注意です。

アオムシ発見のポイント

葉の裏に卵がないかチェック

アオムシの卵 キャベツなど、葉の裏に1mm前後の黄色い樽型の卵が一粒ずつ産み付けられていることがあります。暖かくなってきてモンシロチョウが作物の周りを飛んでいるようなら、卵を産み付けている可能性は大。葉の裏を日頃から注意深く見るようにし、卵を発見したら取り除きましょう。地道な作業ですが、アオムシの繁殖を抑え、食害を減らすことにつながります。

葉の表面に糞がないかチェック

アブラナ科植物の生育期である春から秋は、アオムシが多発する時期でもあります。食欲旺盛なアオムシが、食害している作物の葉に糞をしていないかチェックしましょう。

上記にもあるように、中齢以降のアオムシの幼虫は葉表から食害するため、葉の上に糞をします。糞を見つけたらアオムシがいる証拠。作物全体をよく観察し、アオムシを見つけ次第駆除してください。外葉が食害されている程度なら、まだ作物にそれほど影響はありません。早めにアオムシを見つけ、被害をできるだけ最小限にとどめましょう。

アオムシが多発する時期

モンシロチョウ
出典:写真AC
アオムシが主に発生する時期は4~6月と9~11月。5~6月に特に多く発生し、真夏の暑い時期は一旦減少します。また秋になり涼しくなってくると、再び現れるようになります。3月以降モンシロチョウが飛来し始めたら注意が必要です。モンシロチョウの卵は約3日で孵化し、アオムシになります。このサイクルを春から秋まで、年2~6回繰り返します。

アオムシ(青虫)とは

名前 / 英語名 アオムシ(青虫)、モンシロチョウ / green caterpillar
分類 チョウ目/シロチョウ科
活動する時期 早春から晩秋
体長および体の特徴 十分に成長すると体長30mm前後、幼虫は緑色
主な被害作物 アブラナ科作物
生育サイクル、発生回数 25日位、2〜6回/年
苦手なもの、天敵 アシナガバチ、アオムシコマユバチ

アオムシの生態

卵~孵化するまで

アオムシの卵は、大きさ1mmほどで細長い樽形をしています。産卵直後の卵の色は黄色ですが、だんだんと色が濃くなっていき、最後は黒くなり孵化します。卵が孵化するまでの期間は約3日です。

幼虫~蛹

孵化直後のアオムシの色は、透明感と光沢のある黄色で、その後徐々に光沢がなくなっていき薄緑色になります。幼虫の期間は約2週間。寒冷地では年に3回ほど、温暖地や暖地では5回ほど繰り返し発生し、主に蛹の状態で越冬します。中齢期以降になると食害はさらに拡大し、老齢期には植物体上で蛹になり、5~6日ほどで羽化します。

成虫(モンシロチョウ)

出典:写真AC
成虫(モンシロチョウ)は3月頃から発生し始め、日中100~200個の卵を一粒ずつ葉裏に産卵します。アオムシの成虫は花の蜜を餌とするため、葉の食害はありませんが、卵を産み付けるので見かけたら注意が必要です。成虫の寿命は2週間ほどと短く、秋までに2~6回世代を繰り返します。

アオムシ(青虫)が好む主な植物の種類

アオムシ

野菜

アオムシは、キャベツやブロッコリー、白菜、ルッコラ、小松菜などのアブラナ科の野菜を好みます。これはアオムシが、アブラナ科の細胞に含まれるカラシ油配糖体という成分の匂いに反応するからといわれています。

草花

アオムシは主にアブラナ科の野菜の他に、コスモスなどの草花の葉やミントなどのハーブ類も食害することがあります。

アオムシ(青虫)に有効な駆除方法

アオムシ

アオムシを捕獲して駆除

まだアオムシによる食害が少ない段階や、農薬を使うのに抵抗がある場合には、手で捕獲し駆除する方法が良いでしょう。小さいうちは見つけにくいこともありますが、若齢幼虫は葉の裏側についているため、発生時期は作物の葉裏までよく観察するようにしてください。

農薬(殺虫剤)による駆除

作物を大量に栽培している生産者の方や、アオムシの食害が深刻な場合は、農薬の散布が有効です。農薬を使用する際は、地域の防除指導機関やJAなどが推奨している効果の高い薬剤を選び、使用基準を必ず守りましょう。また、作物に合った農薬を使用するようにしてください。適した農薬を使用しないと、せっかく育てた作物が駄目になってしまうこともあるので注意が必要です。
ITEM
住友化学園芸 STゼンターリ顆粒水和剤
有機栽培をしている畑にも使える天然成分の殺虫剤です。野菜だけでなく果樹にも散布でき、厄介なアオムシやヨトウムシなどを駆除することができます。粒剤タイプなので水で希釈して噴霧器などで散布しましょう。

・内容量:20g

ベランダで育てている朝顔にアオムシがやってきて、
葉っぱを食い荒らされたので慌てて購入しました。
殺虫成分ではなく、アオムシのお腹を下させて殺すという事で、
殺虫剤独特のにおいもなく、花に害もなさそうで安心して使えました。
撒いてからはアオムシも来なくなりました。ありがとうございます。


ITEM
住友化学園芸 パイベニカVスプレー
除虫菊という植物から作られた、有機栽培の畑にも散布できる殺虫剤です。アオムシやテントウムシダマシなどの葉を食害する害虫に効果があります。スプレータイプでそのまま作物に散布できるので、作業も楽ですよ。

・内容量:1000ml

畑に初めて使用しました。ジャガイモの収穫の後にてんとう虫ダマシが大量発生し、それが他の作物に移動することを防ぐために使い、かなり効果的だったようで、あまり被害を受けずに済みました。成分を見て選択しましたが、正解だったと思います。



アオムシ(青虫)の被害を未然に防ぐには?

畑 ネット
出典:写真AC

寒冷紗でモンシロチョウの産卵を防ぐ

アオムシの成虫・モンシロチョウを作物に寄せつけないためには、寒冷紗を活用したり、防虫ネットを使用するのがおすすめです。モンシロチョウが作物に飛来してくるのを防ぎ、卵を産み付けるのを防ぎます。使用するタイミングとしては、作物を植えつけたらすぐが効果的です。

UV剤入りで劣化しにくい

ITEM
シンセイ 農業用不織布 らくらくガードスーパー
農作物を害虫や鳥から守ることができる不織布です。UV剤が入っているので、日光による劣化がしにくく長く使用することができます。霜除けや保温にも役立つので、家庭菜園をする方には必須アイテムです。

・サイズ:幅1.8×長さ10m
・材質:ポリプロピレン
・色:白

虫が入らなくなりましたし、カバーしたままで、雨も掛かりますし、水も掛けられるので助かります。


1mmの細目でしっかり防ぐ

ITEM
シンセイ 防虫ネット 1mm目
減農薬栽培におすすめの防虫ネットです。シルバーの縞模様が太陽光線を反射し、嫌がる虫を作物から遠ざけます。トンネル用・べたがけ用の両方で使え、掛けたまま水やりもできるのでとても便利です。

・サイズ:幅1.8×長さ5m
・材質:ポリエチレン
・色:白

キャベツの防虫を目的に購入。苗を植えてから、収穫までの長期間被せっぱなしです。他の畑のキャベツが虫食いだらけですが、我が家のキャベツは虫食いの影響はありません。防虫薬を全く使っていませんので、安心して差し上げることが出来ます。


防虫の他にも保温・遮光効果も

ITEM
マルソル ポリエステル寒冷紗
害虫を避けるだけでなく、保温もしてくれるので霜除けにも。黒い寒冷紗なので遮光をしたい場所に使うこともできます。

・サイズ:幅1.8×長さ5m
・材質:ポリエステル
・色:黒



コンパニオンプランツを利用する

レタス 畑
出典:写真AC
コンパニオンプランツとは、種類の異なる植物を混植することでお互いに良い影響を与えることができる農法のこと。レタスや春菊などのキク科や、ニンジンなどのセリ科の植物をアオムシは嫌うため、これらの植物がコンパニオンプランツとして適しています。

キク科の中でも特におすすめなのがレタスで、アブラナ科の野菜の近くに植えるとモンシロチョウなどの飛来を防ぐことができます。また、レタスの害虫のタバコガはアブラナ科を嫌うので、混植すればお互いに害虫を防除することができます。

アオムシ(青虫)の天敵は?

アシナガバチ
出典:写真AC
アオムシの天敵は、クモ類や寄生蜂類、アシナガバチ類。これら捕食性・寄生性の天敵の働きにより、アオムシの発生が抑制されていることも多いです。

アシナガバチ

アシナガバチの親バチはアオムシを捕獲し、噛み砕いて肉団子状にしてから巣に持ち帰り、子供たちの餌にします。

アオムシコマユバチ

アオムシコマユバチは名前からも想像できる通り、アオムシに寄生する蜂です。親蜂がアオムシの体内に産卵し、孵化したアオムシコマユバチの幼虫がアオムシを食べ殺してしまいます。

アオムシ(青虫)から作物を守るために

出典:写真AC
人間にとっておいしい野菜は、アオムシも大好物!農作物を育てる人にとって、アオムシとの戦いは終わることはありません。この記事で少しでもアオムシから野菜を守るお手伝いができたら幸いです。ぜひ取り入れやすいものから試してみて下さい!

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