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プランター野菜栽培家
安藤 康夫自宅のベランダと屋上のプランターでさまざまな野菜や果樹を栽培し、50品目達成。栽培の様子や採れたて野菜を使った料理などを、「Hanna-papaの菜園日記」にて発信しています。 現在は、プランターの限られた土の量で、どれだけ高品質な野菜が育てられるかを探求中! ■関連サイト:Facebook「Hanna-papaの菜園日記」、 2019年5月以前のブログ「Hanna-papaの菜園日記 2」 ■著書:『プランターで有機栽培1』(農文協)、『プランターで有機栽培2』(農文協)…続きを読む
サトイモを畑や庭で育てたい人はこちら
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春から秋まで土の中でゆっくり育つ|プランターでのサトイモ栽培のポイント
- サトイモ栽培は4~5月にスタート。5号程度の育苗ポットに種イモを植え付ける
- 12号の丸形プランターで、サトイモ1株が栽培可能
- 多湿を好むため、盛夏の水やりは1日3回!
- 子イモが地上に出てきたら、土寄せ&追肥で生長を促す
- サトイモの収穫時期は10~11月。1株で約5~6個の実が採れる
乾燥には要注意!プランターでのサトイモの栽培時期・気温
プランターで育てるサトイモの栽培時期
・植え付け:4~5月・収穫:10~11月
※年間平均気温が、15~20℃の温暖(中間)地基準
プランターで育てるサトイモの栽培適温
25~30℃サトイモは熱帯原産のため、温暖な気候を好みます。
サトイモ栽培に適したプランターの置き場所
サトイモのプランターは、日当たりと風通しが良い場所に置きましょう。乾燥に弱いため、ベランダで育てるときは室外機の風がプランターに直接当たらないように注意しましょう。サトイモ栽培を始めるときの準備|最適なプランターのサイズ・土・肥料など
サトイモは草丈がおよそ120~150cm、葉は30~50cm程度まで生長するため、大きめのプランターで育てます。プランターのほかには、種イモと野菜培養土、鉢底石、肥料があればOKです。防虫ネットは必要ありません。サトイモ栽培に適したプランターのサイズや深さ
サトイモは、直径36×深さ30cm程度の12号の丸形プランター(ポット)で1株栽培します。土中の栄養が1株に集中するように、なるべく大きめのプランターでゆったり育てましょう。サトイモ栽培におすすめのプランター
サトイモのプランター栽培におすすめの土・鉢底石
サトイモは一般的な野菜培養土で育ちます。野菜の生長に必要な栄養があらかじめ含まれている、元肥入りの培養土を使いましょう。根腐れを防止するために、プランターの底には鉢底石を敷きます。おいしいサトイモが育つ!元肥入り野菜培養土
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サトイモのプランター栽培におすすめの肥料
サトイモの生長には、肥料が必要です。追肥用として、リン酸入りの油かすと草木灰を準備しておきましょう。プランターのサトイモの生長を促す肥料
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【サトイモの種芋から芽が出ていない場合】ポットで芽出しをしよう!
購入した種イモから芽が出ていれば、そのままプランターに植え付けてOKです。芽が出ていない場合は、まずビニールポットで芽出しをしましょう。サトイモの芽出しの手順
1. 5号程度の育苗用ポットに土を入れ、種イモが1つ入る程度の穴をあけます。2. 種イモのとがっている方を下、芽が出る方を上に向けてポットに植え付けます。このとき、種イモが少しだけ地上に顔を出すようにして、土をかぶせましょう。
3. たっぷり水を与えたあと、ポットにビニールや不織布などをかぶせて保温します。サトイモが発芽し、葉が2~3枚付いたらプランターに移しましょう。
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種イモを購入するときのポイント
園芸店などで種イモを購入するときは、よく太って傷が付いていないものを選びましょう。すでに芽が出ている種イモを使うと、芽出しの手間がありません。その場合は、ピンと張った元気な芽が出ているものを選びましょう。【サトイモの種芋から芽が出ている場合】プランターへの植え付け方法
芽がしっかり出ているサトイモの種芋は、プランターへ直接植え付けましょう。サトイモがたくさん採れる安藤さんの裏技も必見!プランターへの植え付け手順
1. プランターの底に5cm程度鉢底石を敷き、その上に半分程度まで培養土を入れます。サトイモは苗の生長とともに土を足しながら育てるため、始めの土の量はプランターの半分でOKです。2. 種イモのとがっている方を下に向けて、プランターの中央に植え付けます。サトイモの芽や葉が出ている株元が、土から少し顔を出す程度に土をかぶせましょう。
3. プランターの底から水が流れ出るまで、たっぷり水を与えます。
動画でよりわかりやすい!畑へのサトイモの植え付け方も参考に
プランターでのサトイモの育て方|水やり・土寄せ・収穫のタイミングなど
サトイモは、水やりの頻度と追肥のタイミングが大切です。栽培のポイントをおさえて、おいしいサトイモを収穫しましょう!サトイモ栽培中のプランターへの水やり
熱帯雨林原産のサトイモは、高温多湿の環境を好みます。葉が大きく蒸散作用が激しいため、朝晩たっぷり水を与えましょう。水不足が起こると葉や茎がダメージを受けて、サトイモがうまく育ちません。盛夏は1日3回水やりをしましょう。追肥&土寄せをしてサトイモの収穫量アップ!
サトイモは9月ごろになると、子イモがポコポコと地上に顔を出し始めます。子イモは日光にさらされると味が落ちてしまうため、地上に出てきたタイミングで土寄せと追肥をしましょう。培養土に油かす一握りと、サトイモを大きくし、根の発育を促す草木灰を一握り混ぜ込み、子イモが隠れるように土寄せします。サトイモの葉が枯れてきたら収穫OK
サトイモの葉が黄色く枯れ始めてきたら、収穫のタイミングです。サトイモは寒さに弱いため、霜がおりる前には掘り起こして収穫しましょう!収穫したサトイモは種イモに使える?
熱帯原産のサトイモは低温に弱いため、収穫後から冬を越えて翌春まで保存しておくのは難しいかもしれません。採れたサトイモは、なるべく早めに食べてしまいましょう。プランターのサトイモがかかりやすいトラブルと対策
病気や害虫の被害は、比較的少ないサトイモ。しかし植え付け後になかなか芽が出なかったり、サトイモが大きく育たなかったりと生育上のトラブルに見舞われることがあります。種イモから芽が出ない
サトイモは発芽までに3~4週間程度かかります。それ以上過ぎても発芽しない場合は、土の中で腐っているか虫に食われている可能性も。種イモを選ぶ際は、大きめで張りがあるか、傷が付いていないかなどを確認しましょう。さらに植え付けの際は、深植えし過ぎないように注意が必要です。風でサトイモの株が倒れる
サトイモの葉は大きいため、強風にあおられて茎が折れたり、株ごと倒れたりする場合があります。生長して株が不安定になってきたら、株元に支柱を立てて麻ひもなどで茎と結び付け、固定しましょう。サトイモが大きく育たない
サトイモは初夏になるとわき芽が生えて、子イモが付きます。大きいサトイモを収穫したい場合は、わき芽を摘み取って子イモが付く数を減らし、残った子イモに栄養を集中させるのも一つの方法です。プランター栽培におすすめ!サトイモの品種
サトイモのプランター栽培では、小ぶりでやわらかい子イモを収穫するタイプがおすすめです。種イモは販売期間が限られているため、時期をチェックして園芸店などで購入しましょう。石川早生|淡白でやさしい味わいが特徴
ズイキ|キメの細かさとシルキーな口溶け
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サトイモ栽培が終わったら?プランターの土を片付ける方法
サトイモは生長にたくさんの養分を使うため、栽培後のプランターの土はパサパサになっています。ふるいなどで細かい根やゴミを取り除いてから、腐葉土と堆肥を土に混ぜ込み寝かせておくと、翌春の夏野菜栽培に使えますよ。野菜が枯れたり、病気になった土をリセットする場合
栽培していた野菜が枯れたり病気になった土を再利用する場合は、熱消毒しておくと安心です。土に含まれている病害虫や菌が死滅します。
1. 大きめのビニール袋にゴミを取り除いた土を入れて、なるべく平らにしてから密閉します。
2. 土の入った袋は、炎天下のコンクリートなどの上で半月ほど放置しましょう。