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スイスチャードの特徴と栽培時期
スイスチャードは、真冬以外はほぼどの時期でもぐんぐん成長します。耐熱性があるため、夏場の太陽光に負けることなく収穫に至ります。日当たりが悪い場所でも生育に大きな支障がないため、初心者の方でも比較的に栽培しやすい野菜の1つです。栽培カレンダー
生育適温
15~20℃が適温です。【畑編】スイスチャードの育て方
スイスチャードの種は、3つまとまって1つになっている珍しいタイプです。そのためしっかり間隔をあけて種まきしないと、間引きが困難になり生育にも影響が出てしまいます。栽培のポイントを把握して作業しましょう。Step1. 用意するもの
スイスチャードの種と土作りや栽培に必要な道具を用意しましょう。Step2. 土作り
1. 種まきの2週間前までに1平方メートルあたり200gの苦土石灰をまき、土に混ぜ込みます。2. 種まきの1週間前までに1平方メートルあたり2kgの堆肥と100gの化成肥料をまき、土に混ぜ込みます。
3. 高さ10~15cm、畝幅60~70cmの畝を作成しましょう。
Step3. 種まき
1. 畝の横幅と平行に、支柱などを利用して深さ1cmの溝を作ります。2. 15cm間隔で同様の溝を作っていきます。
3. 溝に沿って、種を2cm間隔ですじまきします。
4. まき終わったら、土を薄めにかけます。
【ワンポイント!】
スイスチャードは発芽しにくいため、種まきの前日に水に一晩つけておくといいでしょう。
Step4. 間引き
1. 本葉が1枚出たら、葉が触れ合うようになった生育が悪い芽を中心に4~5cm間隔で間引きをします。2. 1回目の間引き後は、株元の土を寄せます。本葉まで埋めないようにしましょう。
3. 草丈が5~6cmになったら、葉が重ならないように2回目の間引きをします。株元を押さえながら抜きます。
4. 2回目の間引き後は、株元の土を寄せます。
5. 草丈が10cmになったら、1平方メートルあたり10gの追肥を行いましょう
間引きしたスイスチャードもベビーリーフとして食べられます。
Step5. 収穫
高さ15~20cmくらいになって来たころから、間引きの感覚で収穫をしていきます。株元からはさみでカットします。葉は30cmくらいまで大きくなります。その場合は、株間30cmくらいまで間引くようにしましょう。【ワンポイント!】
収穫が遅れるとえぐみが出てしまいます。なるべく早めに収穫するよう心がけましょう。
【プランター編】スイスチャードの育て方
スイスチャードは、ほうれん草や小松菜と同様の方法でプランター栽培ができます。色鮮やかなスイスチャードを自宅のベランダや室内で育てれば雰囲気が出ます。ぜひ試してみてください。Step1. 用意するもの
スイスチャードの種と土作りや栽培に必要な道具を用意しましょう。Step2. プランターを準備する
1. プランターは深さ20~30cmの物を準備しましょう。2. 根腐れを防止するため、鉢底石を底に敷き野菜用培養土を縁から2cm下の高さまで入れます。
3. 日当たりが良い場所に置き、プランターの下にすのこなどを置き風通しを良くしましょう。
Step3. 種まき
1. プランターの横幅と平行に、割り箸などを利用して深さ1cmの溝を作ります。2. 10cm間隔で同様の溝を作ります。
3. 溝に沿って、種を1cm間隔ですじまきします。
4. まき終わったら、うすく土をかけて軽く鎮圧します。
5. ジョウロを使いたっぷりと水やりをしましょう。発芽まで毎日あげるのが理想です。
【ワンポイント!】
種まき前日に種を水につけておくと発芽率が良くなります。
Step4. 間引き
1. 本葉が出たら生育が悪い芽を中心に2~3cm間隔になるように間引きをします。2. 1回目の間引き後は、株元の土を寄せます。本葉まで埋めないようにしましょう。
3. 本葉が3~4枚になったら8~10cm間隔になるように2回目の間引きをします。株元を押さえながら抜きます。
4. 2回目の間引き後は、株元の土を寄せます。このとき10g程度の追肥を行います。
Step5. 収穫
高さ20cmくらいになってきたころから収穫をしていきます。株元からはさみでカットします。【ワンポイント!】
収穫が遅れるとえぐみが出てしまいます。なるべく早めに収穫することを心がけましょう。
スイスチャードの病害虫
スイスチャードは病害虫に強く、育てやすい野菜ですが、環境によっては「立枯病」や「ヨトウムシ」などの被害を受けることがあります。立枯病
カビ(糸状菌)が原因となる、土壌伝染性の病気です。感染すると根は褐色に腐敗し、下葉から黄化して葉は枯れ上がります。気温がやや高い時期に、湿度が高い土壌で発生が多くなります。立枯病が発生した場合は、土壌を消毒するか入れ替えを行います。また、水はけのよい土作りを心がけましょう。
「立枯病」についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
ヨトウガ(ヨトウムシ)
葉裏に産卵され、孵化したヨトウガの幼虫(ヨトウムシ)が葉を食害します。日中は株元の土中に潜って隠れており、夜間に活動するため、見つけにくい厄介な害虫です。放置すると株全体が食害されてしまうこともあり、早めの対策が必要になります。「ヨトウガ(ヨトウムシ)対策」はこちらをチェック!
pH値に注意!スイスチャード失敗の原因は?
スイスチャードは酸性土壌に弱い品種です。近年、酸性雨などの影響もあって長年栽培している土地が酸性土壌に変化したなどの事例もあるようです。直播栽培を行う際は畑のpH値に注意して栽培しましょう。スイスチャードに適切なpH値は?
スイスチャードはほぼ中性土壌を好みます。pH値6.0~7.0の土壌で栽培しましょう。pH値を調整する場合
苦土石灰を入れる際には、測定機を使ってpH値を確認するようにしましょう。栽培編では1平方メートルあたり200g加えるとしましたが、適切な石灰量を調整しながら土づくりしていきましょう。真冬でも栽培する方法!ポットで苗を作ろう!
真冬にスイスチャードを栽培する場合は、ポットで苗を作っておきましょう。移植する際に保温ビニールとマルチビニールを使用して栽培すれば、十分収穫物が取れます。ポットから移植する場合は、本葉が4~5枚になったタイミングで行いましょう。根付くまでの1週間は頻繁に水やりします。育苗について詳しい解説はこちら!
スイスチャードの種の種類
スイスチャードは年間通じて栽培できるため、作付けに困ったときに栽培品目に入れるといいでしょう。えぐみが少ないものなど、人気の品種をご紹介します。カラフルで鮮やか|アイデアル
赤・黄色・白・紫など色とりどりのスイスチャードが収穫できる品種です。生育が盛んで夏場もよく育ちます。鮮やかさを活かしてプランターや花壇で観賞用に育てられることも。アクが少なくて食べやすい|ブライトライト
アクが少ないため、おひたしなどでも食べやすい品種です。炒め物や煮物など幅広く使え、使い勝手がいいのがおすすめポイントです。3種の色を楽しめる|ビエトラ・トリコロール
ビエトラは和名でフダンソウ、トリコロールは3色の旗を意味します。ビエトラ・トリコロールは、赤、白、黄色の3種の色をそれぞれ分けて栽培することができます。スイスチャードで食卓をカラフルに!
スイスチャードは色とりどりで、栽培段階から楽しめる野菜です。何より収穫後に料理をより一層鮮やかにすることに適しているため、味だけでなく見た目にもこだわりたい方には特におすすめです。まだ見慣れてない方も多いので、ホームパーティの一品に加えると一目置かれるかもしれませんよ。【AGRI PICKチャンネル】
AGRI PICKでは、家庭菜園初心者にもわかりやすい!畑でも手軽に視聴できる動画もあります。
野菜を育てるときのお困りごとや、失敗を防ぐワンポイントアドバイス付きの「AGRI PICKチャンネル」も合わせてご覧ください!