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ライター - 間瀬 めいこ
故郷はお茶と野菜の農家で、小さいときの遊び場はビニールハウス。子どもが野菜好きになることを願い、家庭菜園をしながら、ライフスタイル・教育関連の執筆をするWebライター。…続きを読む

出典:写真AC
ラッキョウは病害虫に強く、プランターでも比較的簡単に栽培できる野菜です。収穫したラッキョウは漬け物にするのはもちろん、煮物やいため物にしてまたひと味違うおいしさが。早採りするとエシャレットとしても食べられますよ!野菜栽培家監修のもと、種球の植え付け方法から土寄せ、追肥のコツなど家庭菜園でのラッキョウの育て方を紹介します。
ラッキョウを畑や庭で育てたい人はこちら
秋から翌春にかけて土の中でゆっくり育つ!プランターでのラッキョウ栽培のポイント

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- ラッキョウの栽培適温は15~20℃。9~10月に種球を植え付け
- 10号程度のポット、もしくは65型プランターでラッキョウを7株栽培できる
- 植え穴1カ所につき種球を2つずつ植えると、収穫量アップ!
- 2月から収穫までは月に1回、追肥する
- エシャレットとして食べるなら3~4月、ラッキョウなら6~7月に収穫する
ラッキョウの詳しい育て方はこのあと解説していきます!
プランターでの冬越しも平気!ラッキョウの栽培時期・気温

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ラッキョウは9~10月に植え付けて、翌春の収穫まで土の中で冬を越します。寒さに強い性質を持つため、冬の間も防寒対策などせずに、屋外での栽培が可能です。
ラッキョウを育てると「エシャレット」の収穫もできる!
エシャレットは、早採りしたラッキョウのことです。家庭菜園のラッキョウも早めに収穫すると、エシャレットとして味わえます。ヨーロッパで栽培されているエシャロットは、別の品種です。
プランターで育てるラッキョウの栽培時期

イラスト:rie
・植え付け:9~10月
・エシャレットとして収穫する場合:3~4月
・ラッキョウとして収穫する場合:6~7月
※年間平均気温が、15~20℃の温暖(中間)地基準
プランターで育てるラッキョウの栽培適温
15~20℃
ラッキョウ栽培に適したプランターの置き場所

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ラッキョウを栽培するときは、
日当たりと風通しが良い場所にプランターを置きます。ベランダで育てる場合は、エアコンの室外機の風がプランターに直接当たらないように気を付けましょう。
ベランダでプランター栽培を始めるときの注意点はこちら
ラッキョウ栽培に必要な道具|最適なプランターのサイズや土・肥料の種類など

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ラッキョウのプランター栽培に、防虫ネットや支柱などは不要です。
ラッキョウの種球とプランター、野菜培養土、鉢底石、肥料があれば栽培を始められます。ラッキョウ栽培に適したプランターのサイズや深さ
ラッキョウは丸形プランター(ポット)と長方形プランター、どちらでも栽培OK!丸形プランターを使う場合は、
直径30×高さ25cm程度の10号サイズで7株程度のラッキョウが育てられます。長方形プランターを使う場合は、
幅65×奥行20×深さ20cm程度の65型サイズで7株程度の栽培が可能です。
ラッキョウ栽培におすすめの丸形プランター
スリット鉢 10号
サイドに入ったスリットが、プランター内の通気性と排水性を促進させます。
・サイズ:直径30×高さ27.5cm
・容量:9.6L
ラッキョウ栽培におすすめの長方形プランター
NBプランター65型
サイドスリットと鉢底ネットが付いて通気性・排水性が抜群。軽いため持ち運びにも便利なプランターです。
・サイズ:幅65×奥行23.5×高さ19cm
・容量:12L
ラッキョウのプランター栽培におすすめの土・鉢底石

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プランターで育てるラッキョウは、一般的な野菜培養土で育ちます。あらかじめ肥料が含まれた元肥入りの培養土を使いましょう。
根腐れ防止のため、プランターの底には鉢底石を敷きます。ラッキョウは水はけが悪いとさび病にかかりやすくなるので、排水性の良い土を選ぶのもポイントです。
プランターのラッキョウが元気に育つ野菜培養土
花と野菜の有機培養土
野菜の栽培に欠かせない栄養分がバランス良く配合された培養土。豊富な有機質が根の生長を促進させます。
・内容量:12L
根腐れを防ぐ!プランターの底に敷く鉢底石や赤玉土の記事はこちら
プランターの水はけに注意!さび病に関する詳しい記事はこちら
ほかの野菜を育てたあとの土を使う場合
ほかの野菜を栽培したあとの土は、野菜の生長に必要な栄養分が失われています。再利用したいときは、
10号ポットの土の量に対して堆肥(腐葉土)10%と、苦土石灰・油かすを一握り程度、土に混ぜ込みましょう。土に肥料を足すことで、次に育てる野菜が元気に育ちます。
▼土の力を復活させる肥料についての関連記事はこちら
ラッキョウのプランター栽培におすすめの肥料

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2月ごろ、ラッキョウのプランターにリン酸入りの油かすを一握り程度まくと、春以降の生長が良くなります。その後、収穫までは月に1回程度の追肥をしましょう。
プランターのラッキョウが大きく育つ!油かす
醗酵油かす
さまざまな植物に使える有機肥料。野菜が元気に育ちます。
・容量:1.8Kg
プランター栽培におすすめ!ラッキョウの種球
ラッキョウの種球は、販売期間が限られています。9〜10月の植え付けの時期になったら園芸店などをチェックしてみましょう。
ラッキョウの種球選びのポイント
園芸店などで種球を購入する際は、以下の点に注意して選びましょう。
・ラッキョウの球の部分がしわしわになっていない
・表面に傷や変色がない
・球が固く締まっている
プランターで育てやすいラッキョウの種球
島らっきょう 種球
小粒でピリッとした辛みが強い品種。耐病性・耐寒性などに優れています。
・内容量:100g
らっきょう 球根
らっきょうの種球の販売開始時期は、植え付け時期の夏ごろ。売り切れにならないうちに、予約などをしておくといいですよ。
・内容量:300g
・予約開始時期:7月後半
ラッキョウの種球をプランターに植え付ける方法

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1. プランターの底面から5cm程度まで鉢底石を敷き、その上に野菜培養土を8分目程度まで入れます。
2.
株間が10cm程度になるように、直径4~5cm程度の植え穴をあけ、種球を2つずつ穴に入れます。 3. ラッキョウは日光が当たらないと発芽せずに枯れてしまう場合があるので、
種球の先端が土から出るように土をかぶせて、手のひらで軽く鎮圧しましょう。
4. プランターの底から水が流れ出るまでたっぷり水を与えます。
ラッキョウの種球の皮は、剥かずにそのままプランターに植え付けてOKです。もし植え付けの時期が遅くなってしまったときは、皮を剥がして植えると早く発芽するので、遅れを取り戻せますよ。
プランターでのラッキョウの育て方|水やり・土寄せ・収穫のタイミングなど

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ラッキョウは、こまめな水やりと追肥を行うことで元気に育ちます。エシャレットとラッキョウを採るタイミングの違いなども、チェックしておきましょう。
Step1. プランターの土が乾いたら水を与えよう

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ラッキョウには、基本的にプランターの土が乾いたらたっぷり水やりします。
気温が低い時期は、日中の暖かい時間帯に水やりをしましょう。ラッキョウは栽培期間が長いため、季節によって水やりの頻度は変わります。プランターの土の様子をよく見て、水やりをしましょう。真冬は1週間に1回くらいでもOKです。
Step2. 2月になったら月に1回追肥する
ラッキョウは2月に入ったら収穫まで月に1回追肥をしましょう。
リン酸入りの油かすを、根元に一握り程度与えます。肥料分が多いと黒アブラムシが付きやすくなるため、与え過ぎないように注意してくださいね。
Step3. きれいなラッキョウにするために土寄せしよう

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春先になると、ラッキョウの株元が太り始めます。
白くてきれいなラッキョウを収穫するためには、株元に土を足して土寄せしましょう。Step4. 収穫開始!エシャレットやラッキョウを採るタイミング

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ラッキョウは、葉が青い3~4月に収穫するとエシャレットとして食べられます。ラッキョウとして収穫したい場合は、6~7月まで待ちましょう。
ラッキョウの葉が半分近く枯れ始めたら、収穫のタイミングです。株の脇の土を掘って、優しく引き抜きましょう。
収穫したラッキョウは次の栽培に使える?

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収穫したラッキョウは、次の栽培に使えます。風通しの良い日陰で干して乾燥させてから、根と葉を落として冷暗所で保管しましょう。9月ごろになったら、種球としてプランターに植え付けます。
ラッキョウの花が咲いたらそのままにしてOK!

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ラッキョウは10~11月ごろになると、紫色の小さな花を咲かせます。
花が咲いてもラッキョウの生長に影響はないので、摘み採らなくてもOKです。ラッキョウの花はきれいなので、鑑賞用に育ててみるのもいいですよ。
ラッキョウ栽培が終わったら?次に育てるのにおすすめの野菜とプランターの土の再利用方法

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ラッキョウを育てたあとのプランターの土を再利用する場合は、
キュウリやカボチャなどウリ科の野菜を育てるのがおすすめです。ラッキョウのようなヒガンバナ科の野菜を育てた土はネギ臭がするので、ウリ科の野菜に付きやすいウリハムシを忌避(きひ)できます。
ウリ科の野菜のプランター栽培についてはこちら
プランター栽培に使った土を休ませる場合は?
すぐに土を再利用しない場合は、
ふるいで細かい根やゴミを取り除き、袋に土を入れて保管しておきましょう。腐葉土や堆肥など、次に育てたい野菜に応じて肥料を混ぜ込めば、再利用できますよ。
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プランターでおいしいラッキョウを栽培しよう!

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ラッキョウは栽培期間が長いものの、追肥と土寄せをすれば、病害虫の被害も少なく管理も楽なのでプランター栽培しやすい野菜です。収穫する時期をずらして、エシャレットとラッキョウの両方を食べ比べてみるのも楽しいですよね。採れたてのみずみずしいラッキョウのおいしさを、ぜひ家庭菜園で味わってみてください。