家庭菜園をカラフルに♪プランターでの完熟パプリカの栽培方法と必要な支柱・土などもアドバイス！

ピーマン・シシトウ・トウガラシの仲間でありながら、苦味も辛みもなく、見た目のカラフルさと肉厚でジューシーなおいしさが人気のパプリカ。ピーマンやシシトウなどと同じく、手軽にプランターでも育てることができ、病害虫にも強く手入れも簡単なので、家庭菜園初心におすすめです。家庭菜園で人気の夏野菜のトマト・ナス・キュウリとも、種まきから植え付け、収穫時期が一緒！ぜひチャレンジしてみてくださいね。

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家庭菜園初心者でもできる！プランターでのパプリカ栽培の時期や特徴

パプリカは、トウガラシ属の中でも甘味にあたる大型種のカラーピーマンです。完熟ピーマンを粉にしたスパイスをパプリカといったり、ハンガリー語でトウガラシのことをパプリカといったりするので、少しややこしくなることも。

プランターでのパプリカ栽培のポイント

育て方はピーマンやシシトウとほぼ一緒ですが、実を大きくすることと、完熟まで色づかせるのに少し時間がかかることが、パプリカの栽培特徴です。プランター内でのびのび育てれば、初夏から秋までの長い期間、たくさんのカラフルなパプリカを収穫することができますよ！

パプリカの栽培時期

・種まき：4～5月
・植え付け：5月中旬～6月上旬
・収穫：7月初旬～9月下旬

※年間平均気温が12〜15℃の温暖（中間）地基準

パプリカのプランター栽培に適した温度や設置場所

パプリカの栽培適温は、25～30℃です。花が咲いて実がつき出すころまでは、日当たりや風通しの良いところにプランターを置きましょう。日当たりの悪いベランダや窓辺で栽培する場合は、高い位置におくなど工夫が必要です。
花が咲いてからは、実に直射日光が当たらないように半日陰にプランターを置くようにしてください。

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パプリカ栽培に必要なプランターのサイズ・支柱の長さ・肥料の種類など

パプリカをプランターで育てるには、支柱、肥料なども必要。プランターの大きさは収穫量などにも影響するため、土が十分に入るサイズを選ぶのが大切です。

プランターの深さや大きさは？サイズ選びのポイント

・A：直径30cm以上
・B：深さ30cm以上

根の発育に十分な土の量が入る容量20Lで、深さが30cm以上の野菜専用のプランターがおすすめです。1つのプランターに1株を植え、伸び伸びと育ててあげましょう。
パプリカは浅いところに根を張るのが特徴で、プランター栽培では土の量が限られるため、根から吸い上げる養分の量も決まってしまいます。プランターが小さ過ぎると根も葉も広がらないため、収穫量が少なくなる原因にもなります。

スリット入り！おすすめのプランター

水はけや通気性を考慮して底にスリットが入っているタイプを選びましょう。支柱ホルダー付きだと便利です。

素材や大きさもいろいろ！プランターの種類をチェック

パプリカのプランター栽培に適した土

パプリカのプランター栽培には、通販やホームセンターなどで購入できる一般的な野菜栽培専用の培養土であれば問題ありません。

プランターに入れるだけ！おすすめの培養土

パプリカのプランター栽培に適した肥料

肥料があらかじめ入っている野菜栽培用の培養土であれば、元肥は必要ありません。パプリカの生長に不安があれば、実付きの良くなるリン酸が配合された油かすを追肥として与えましょう。

天然原料！おすすめの油かす

パプリカ栽培は支柱も必要

パプリカやトウガラシ類は、2本仕立てで育てるので、1株につき支柱は2本必要です。支柱の長さは、60～90cm程度のものを用意しましょう。

伸縮が可能！おすすめの支柱

乾燥や多湿に注意！プランターでたくさん採れるパプリカの育て方

パプリカを家庭菜園で栽培するには、種から苗を育てる方法と、苗を購入して植え付ける方法があります。育苗は温度管理などが難しいので、苗が販売されていれば、購入して育てるほうが手軽です。

Step1. 種まきをして、パプリカの苗を育てる

パプリカの種まきと苗の育て方

1. 直径7.5cm、2.5号程度の育苗ポットに、種を10粒くらいパラパラとばらまきます。その後、5mmほどの厚さで土をかぶせます。日当たりの良い場所で毎日水やりをすれば、発芽して生長していきます。
2. 双葉が出たら、元気なものを1本ずつ、同じぐらいの大きさの別の育苗ポットに移して育てます。
   

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外気温にあわせて栽培環境を変えよう

4月からの種まきなら、昼間は外気で育ちますが、温度が下がる夜間は室内に取り込みましょう。2～3月に種まきするなら、25℃程度に設定できる育苗器が必要です。

育苗時には、アブラムシに注意！

パプリカの幼い葉っぱはアブラムシがつきやすく、放っておくとモザイク病などのウイルス病にかかってしまいます。毎朝の水やりのときに、葉の裏や新芽のところにアブラムシがいないかチェックしましょう。見つけたら、被害がひどくなる前に駆除します。

パプリカの苗を購入する場合｜選ぶときのポイント
パプリカの苗は、色が濃くて節と節の間が間延びしていないものを選びます。葉っぱが少しでも縮れていればウイルスに感染しているので、新芽が縮れていないかもしっかりと確認しましょう。

Step2. パプリカの苗を植え付ける

5月中旬〜6月上旬ごろ、日差しが弱い早朝や夕方に、苗の植え付けを行います。

1. プランターに鉢底石を敷き、縁から2cm程度下のところまで土を入れましょう。
2. 育苗ポットから取り出した苗は根が固まっているので、優しくほぐしておきます。プランターの中心に苗と同じくらいの大きさの穴をあけ、苗の根に傷がつかないようそっと植え付けます。
3. 土に隙間ができないように、株元に土をかぶせます。

Step3. 植え付け後、すぐに仮支柱を立てる

苗を植え付けたら、風で倒れないように仮支柱を立てます。仮支柱のままでは風で倒れてしまうので、パプリカの苗が生長してきたら、長い支柱を立て直します。

1. 茎から5cm離れたところに、30cm程度の長さの支柱を立て、ひもで固定しましょう。
2. 植え付けを行う5月の中旬以降でも夜の気温は低いため、苗を守る保温キャップ、寒冷紗（かんれいしゃ）、肥料袋などを支柱の周りに行灯のようにかぶせて、夜風から守ってあげると元気に育ちます。

寒冷紗はどんな効果がある？使い方を詳しくチェック

Step4. 葉っぱにかからないように、水をたっぷりとあげる

土の表面を触って、指に土がつかなくなったら水やりのタイミングです。
パプリカの葉はあまり水分を吸収しないので、ぬれたままにすると細菌が発生しやすくなります。そのため、 葉に水がかからないように株元に水やりします。
植え付け後、根が土に活着するまで1週間程度は、プランターの底から水が出てくるぐらいしっかり水やりしましょう。さらに高温になりやすい夏場は、朝夕2回の水やりが欠かせません。

Step5. 支柱の立て方・誘引・わき芽かきの方法

苗が生長し一番花のつぼみがついたら、その上から2股に枝分かれしていくので、その2本を伸ばしていくように2本仕立てで育てましょう。土の量が限られているプランター栽培では摘芯はせず、2本仕立てを伸ばせるだけ伸ばすのがポイントです！

支柱の立て方

仮支柱を抜いて、長さ60cm程度の支柱をXの形でクロスさせ、伸びていく2本の枝に沿わせて支柱同士を結び固定します。

誘引の仕方

風や実の重さに耐えられるように、麻ひもや誘引ばさみなどで、枝をところどころ支柱に結び付けます。

わき芽かき

葉が増え過ぎると日当たりや風通しが悪くなるので、一番花から下に出てくるわき芽は適時取り除きましょう。

Step6. 花が咲いたら、追肥と遮光をしよう

追肥のタイミングと量

培養土の肥料の含有量にもよりますが、花が咲きだしたら一握りの油かすを与えます。または、花の咲く数が少なくなってきたら一握りほど追加しましょう。一週間後にはパッと花の咲く数が増え、目に見えて油かすが効いているのがわかります。

追肥をまくときのポイント

根と葉の広がりは同じくらいまで伸びるといわれています。根がしっかりと栄養分を吸収できるように、油かすは葉の先の位置にまきます。

パプリカをおいしくするには、日差しに注意！

パプリカは直射日光が当たり過ぎると、日焼けや黒いシミができてしまうので、花が咲いてからは半日陰になる場所が適しています。できれば、遮光ネットの下で育てるとやわらかいおいしいパプリカに。雨の日はパプリカの葉っぱに雨がつかないよう、軒下などに移動させましょう。

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Step7. 実の生長を促すため、摘花・摘果をする

花を咲かせてしまうと生殖生長に切り替わり、葉や茎が伸びる栄養成長が止まってしまいます。5〜7番花くらいまでは摘花をして、株の生長を優先させましょう。

生育の勢いが足りない場合は摘果する

花や実を付けてからあまり新芽が出てこない場合は、苗に負担がかかっています。小さな実を摘み取る摘果をして、苗への負担を軽減させましょう。肥料を与え、生育に勢いが出てきてから実を付けさせます。

Step8. 収穫のタイミング

パプリカをおいしく完熟させてから収穫するには、開花後2カ月程度かかることも。収穫の適期は品種によって違いますが、実の色ツヤが良くなってきたら収穫のタイミング！枝からヘタの少し上を、はさみでカットしましょう。

Step9. 残渣を再利用！パプリカ栽培後の片付け

栽培が終わった後の葉や茎などの残渣は、再利用が可能です。葉は袋に入れてパリパリになるまで乾燥させると堆肥になります。木のように硬くなった茎は鉢底石代わりに使えるので、剪定ばさみで5cm程度に切りふるいで土をおとしておきましょう。

安藤さんおすすめ！プランター栽培におすすめのパプリカの品種

赤いパプリカはピーマンの成熟果で、赤はリコピンとカロテンの色。ビタミンCは、緑のピーマンの2倍ともいわれています。黄色のパプリカは赤の薄色種で、ゴールデンベル系などの品種が有名です。赤や黄色以外にも栽培途中で紫や白になるもの、ミニサイズのもの、とても甘いものなど、本当にたくさんの品種の種が売り出されています。

スイートカメレオン ロング｜ロングサイズのパプリカ

13cmにもなる実は、白→オレンジ→赤色と色が変わり、どの段階でも収穫がOK！生でも、加熱してもおいしいパプリカです。

スイートカメレオン ミニ｜パプリカの色が変わっていく楽しさ♪

上で紹介したスイートカメレオンロングより小さく、7cm程度のコンパクトなパプリカ。色は紫→オレンジ→赤と変わっていくので、両方育てるとさらにカラフルな家庭菜園に！

サラピーシリーズのイエローとレッド｜ジャンボサイズのパプリカで色鮮やか

実の重さは、なんと約250〜300gにもなるというビックサイズの品種です。ビビッドカラー＆果肉は厚くジューシーで、食べ応えあり！
e-taneya「サラピー（ピーマン・パプリカ）」

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パプリカの実がならない…プランター栽培でのトラブル

実がならないということは、うまく花が咲かなかったり、咲いても落ちてしまったりしているはずです。パプリカは、低温・極端な高温・湿度が苦手。日照時間・水・肥料の量のバランスが悪くなると、草勢が弱くなって落花もしやすくなります。また、苗作りのときに幼葉にアブラムシがつくと、葉が縮れて育たなくなります。
日当たりと風通しの良いところで、水はけの良い土で育てていれば、ほとんど病気にはならず、ある程度大きくなってしまえばアブラムシなどの虫もつかないので、手間なく育てやすいですよ。

プランターでパプリカの栽培にトライしてみよう！

夏野菜の定番のパプリカは寒さに弱いので、温度管理はもちろん、摘花やわき芽かきなどをしっかりして収穫量を増やしましょう。育て方のコツをつかめば、家庭菜園で採れたての完熟パプリカが味わえますよ！