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- Akiko Isono
編集者兼ライター。家庭菜園・ガーデニング専門誌の編集に8年間携わり、現在は雑誌やムック、WEBを中心に、植物、農業、環境、食などをテーマとした記事を執筆。好きな野菜はケールとにんじん。…続きを読む
健康野菜・ケールを毎日食べたいという方には、家庭菜園やプランターで育てることをおすすめします!ベビーリーフからどんどん収穫できて、長く楽しめるお得な野菜です。
1. ケールの栄養素って?
ケールは地中海沿岸が原産のアブラナ科野菜で、キャベツの野生種に近い植物だと言われています。100g中に含まれる主な栄養素を見てみると、ベータカロテンが2900μg(マイクログラム)、ビタミンCが8.1mg、ビタミンEが2.4mgと、ビタミン類の多さは野菜の中でもトップクラス。これらは体内の活性酸素を抑える働きがあり、生活習慣病予防やアンチエイジングなどの効果が期待できます。この他、食物繊維も100g中3.7gと豊富で、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類もバランスよく含まれています。これだけの栄養素を一つの食材で摂取するのは難しく、スーパーフードとしてケールが注目を集めるのも、なるほど、うなずけます。
2. おいしい食べ方は?
ケールといえば、青汁の材料としてよく知られていますね。少し前には、バナナやパイナップルなどのフルーツと一緒にミキシングした、グリーンスムージーも話題になりました。スムージーは手軽にケールの栄養を丸ごと取れるので、忙しくて調理の時間がないときにも、是非おすすめです。ケールの葉は放っておくと30~40cm以上の大きさに成長しますが、大きくなるほど繊維がかたくなり、苦みを感じるようになります。生でサラダにするなら、長さ15~20cmほどの軟らかい葉を使うのがポイント。食べやすく刻んで、好みのドレッシングを掛けるだけでサラダが完成します。他の野菜やナッツ、ゆで卵やベーコンなどをプラスすれば、栄養バランスもアップします。
大きく育って硬くなったケールは、加熱調理がおすすめ。炒め物などの油を使う調理なら、より効率よくベータカロテンを摂取できます。味や食感はキャベツの外側の葉に近いので、野菜炒めに加えたり、スープの具にしたり、ロールキャベツをケールで作ったりと、いろいろな応用ができます。
3. 注目のケール品種
おなじみのグリーンケールの他に、赤葉や葉がフリル状のものなどがあります。味はあまり変わりませんが、フリルのものは盛り付けたときにボリュームがあり、食感にも変化がつきます。青汁ケール
ケール カーリータイプ(緑葉)
カリーノケール・ミスタ
カリノケール・ミスタ 種
カーリータイプのケールで、緑葉と赤葉のミックス種子。食用に栽培するのはもちろん、花壇や庭のアクセントにもぴったりです。
・内容:20粒×2種
(カリノケール・ロッソとカリノケール・ヴェルデ)
・内容:20粒×2種
(カリノケール・ロッソとカリノケール・ヴェルデ)
カーヴォロネロ
4. ケールの苗作り
ケールの種まきのチャンスは、春(2~4月)と夏(7~9月)の年2回。本葉5~6枚まで苗を育てて、菜園やプランターに植え付けます。種を多めにまき、間引きを兼ねてベビーリーフを収穫しながら、残した株を大きく育てていく方法もあります。- 直径9cmポリポットと種まき用の培養土、ケールの種を用意します。ポットの縁から2cmほど下まで培養土を入れ、表面をならします。
- 深さ1cmの穴を3カ所あけ、1粒ずつ種をまきます。
- 土をかぶせて手のひらで軽く押さえ、種が動かないようにそっと水やりします。その後は土が乾かないように水やりをしながら、発芽を待ちます。
- 発芽したら、本葉2~3枚のときと、本葉3~4枚のときに1本ずつ間引きをして、最も元気のいい株を1本残します。
- 本葉5~6枚まで育ててから植え付けます。
5. 菜園での育て方
種まきから植え付けサイズの苗になるまでは、3~4週間。植え付けから2カ月ほどで収穫が始まります。大きく育った葉から少しずつ収穫するのが、長く楽しむコツです。Step1. 用意するもの
・ケールの苗*その他必要なものは、こちらの記事を参照してください。
Step2. 土作り
栽培する区画の土壌酸度を測り、pH6.0~6.5になるように、石灰をまいて調整します。1週間ほど空けて堆肥と肥料をまき、よく耕して畝(うね)を立てます。さらに1週間置いて土となじませます。*詳しい土作りの方法はこちらを参照してください。
Step3. 苗の植えつけ
畝の表面をよくならし、苗のポットと同じ深さの植え穴を掘ります。2株以上植える場合は、間隔を40cmあけましょう。ポットを外して苗を植え付け、周りの土を寄せて軽く押さえ、ジョウロで水やりします。Step4. 害虫対策
アブラナ科のケールは、アオムシなどの害虫が付きやすいので、植え付け後はすぐに防虫ネットを掛けておくと安心です。虫が入り込まないように、ネットの裾は土に埋めるなど、隙間を作らないのがポイントです。Step5. 追肥
植え付けの2~3週間後に、固形肥料または液体肥料を追加で与えます。散布する量や回数は製品によって違うので、肥料のパッケージを参照してください。以降は2週間に1回を目安に追肥を続け、葉の数を増やします。Step6. 収穫
株の下の方から葉が大きくなるので、長さ20~30cmになったものからはさみで切り取って収穫します。一度にたくさん取り過ぎたり、肥料切れさせたりすると、早く収穫が終わってしまうので、上部の葉を10枚以上残し、収穫中も追肥を続けましょう。6. プランターでの育て方
朝のスムージーや野菜ジュースにケールを使うなら、プランターで身近に育てるのがおすすめです。毎日、新鮮な葉が収穫できますよ。Step1. 用意するもの
・ケールの苗・深さ30cm程度のプランター
*その他必要なものは、こちらの記事を参照してください。
Step2. プランターの準備
プランターの底に鉢底ネットを敷き、底面が見えなくなるくらい鉢底石を入れます。その上に、培養土を縁から2~3cm下まで入れ、ジョウロで水を掛けてよく湿らせます。Step3. 苗の植えつけ
苗のポットと同じ深さの植え穴を掘り、ポットを外して苗を植え付け、もう一度水やりします。2株以上植える場合は、間隔を30~40cm空けます。Step4. 害虫対策
プランターの場合も、虫が入ってくる環境なら、植え付け後すぐに防虫ネットを掛けましょう。ネットの裾は、ひもなどでしっかり固定します。Step5. 追肥
植え付けの2~3週間後から、定期的に液体肥料や野菜用の固形肥料を追肥します。Step6. 収穫
大きく成長した葉から順に収穫します。収穫中も追肥を続けることで、新しい葉がどんどん成長します。7. ケールに多い病害虫とは?
キャベツと同じアブラナ科のケールは、アブラムシやシンクイムシ、アオムシ、コナガ、ヨトウムシなどの害虫に狙われやすい野菜です。植え付けの際には防虫ネットを設置するなど、防除対策が必要です。また株間が狭く風通しが悪くなると、べと病や灰色カビ病にかかりやすくなるので、密生させないように注意しましょう。
「アブラムシ」「ヨトウムシ」などの害虫対策はこちらをチェック!
「べと病」「灰色カビ病」についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
8. ケールは健康づくりの強い味方!
栄養価の高さから大注目のケール。硬い、苦いというイメージが先行してしまいますが、少し小さめで収穫したものはパリパリの食感で癖がなく、ハマる人は多いはず。カットするだけですぐに食べられて、調理の手間が不要なケールは、忙しくてもきちんと野菜を取りたい人の、強い味方です!紹介されたアイテム
カリノケール・ミスタ 種
¥400 税込