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- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
そこでこの記事では、ニンジンの種まきの方法と発芽率をアップさせるためのポイントを紹介。種のまき方がよくわかる動画も、ぜひ参考にしてみてくださいね!
ニンジンの種まき時期は、春・夏・秋の年3回!
ニンジンは3~4月の春まきと、7~8月の夏まき、11月の秋まきが可能です。秋まきは苗のまま越冬させるので、トンネル被膜などの防寒対策が必要になります。初心者であれば、夏まきと春まきがおすすめですが、特に気温が高くなる時期の夏まきよりは、春まき栽培のほうが比較的発芽しやすいですよ。ニンジンの発芽適温
ニンジンの発芽に適した温度は15〜25℃前後。最低でも8℃は必要で、35℃以上の暑さになると発芽させるのが難しくなります。適温の時期に種まきをしないと、発芽しなかったり、芽が出てもすぐ枯れてしまったりしてうまく育たないので、タイミングを逃さないように気をつけましょう。ニンジンの種まきから発芽までの目安は?
ニンジンは、ほかの作物と比べて発芽するまで時間がかかります。発芽に適した気温下では7〜10日ほど、寒い時期になると1カ月近くかかってやっと発芽することもあります。ニンジンの栽培カレンダー
・春まき:種まき/3〜4月、収穫/6〜7月・夏まき:種まき/7〜8月、収穫/11~翌3月
・秋まき:種まき/11月、収穫/翌4〜5月
ニンジンの品種はさまざま!時期や栽培環境に合わせて選ぼう
ニンジンの主流品種は「五寸ニンジン」です。「春まき」や「夏まき」など、種まきの時期が品種名になっているものもあります。このほか「長ニンジン」、短いタイプの「三寸ニンジン」や指サイズの極小のもの、また長さだけでなく、黄色や紫色のものまでバリエーションは豊富。好みの品種を選んでみましょう!おすすめのニンジンの品種はこちらをチェック!
まずは種まきの準備!ニンジン栽培に大切な土づくり
ニンジン栽培は、土づくりも重要なポイントです。土が急激に乾燥したり、湿ったりするとニンジンの根が割れてしまう「裂根(れっこん)」の原因になります。そのため、保水性・排水性のバランスの良い土に整えておくことが大切です。また、土の中に石や土のかたまりなどの異物があると、ニンジンの根が当たって「又根(またね)」になってしまうことがあります。そうなるのを避けるためにも、種まき前に土の中の障害物を取り除き、よく耕しておきましょう。
ニンジンをプランター栽培する場合
ニンジンが十分育つように、できるだけ大きなプランターを使いましょう。直径・深さともに、30cm以上あるものがベターです。10号プランターであれば、五寸ニンジンは4〜5本、三寸ニンジンやミニニンジンなど小さな品種なら10本ほど栽培できます。土は、市販の野菜用培養土が手軽でおすすめです。目の細かいふるいにかけ、なるべく土をきめ細かくしてから使いましょう。
ニンジンの種まきにおすすめのプランターと土
家庭菜園の土づくりの基本は、こちらをチェック!
ニンジンの発芽を成功させるポイント
まずは、ニンジンの種を発芽させるためのポイントを押さえておきましょう。ちょっとしたコツで発芽率はアップしますよ!もし、それでも発芽しなかったら、被せる土や与える水の量を加減して、再チャレンジしてみてくださいね。Point1. ニンジンの種の上には、土は薄くかける
ニンジンの種は、光が当たることで発芽が促進される「好光性種子」です。くれぐれも土は厚くかけずに、種がちょっと隠れる程度にしましょう。Point2. 発芽するまで乾燥させない
乾燥に弱いニンジンの種は、土が乾くと発芽率が下がってしまいます。特に夏まきやプランター栽培は土が乾きやすいので要注意。毎日水やりし、適度な水分を保つようにしてください。Point3. 古い種は使わない
ニンジンの種の寿命は、だいたい1〜2年くらいといわれています。古い種は発芽率が下がるうえ、発芽もそろわなくなるので使わないようにしましょう。ニンジンの種まき方法|畑・プランター
ニンジンの種まき方法は、土につけた浅めのすじに種をパラパラとまく「すじまき」と、一定の間隔であけた穴に種を数粒ずつまく「点まき」があります。畑に種を「すじまき」する方法
Step1. 畝の表面をならす
角材などを使って、畝の表面を平らにならします。長めの角材があると、土をならしたり、溝を作ったりするのに便利ですよ!Step2. 畝に溝をつける
畝の表面に角材を当て、V字型の溝を作っていきます。ニンジンが大きく育つように、溝と溝の間は15cmほどあけましょう。Step3. 種をまく
溝の底に、約1cm間隔で種をまきます。Step4. 種の上に土を薄くかぶせる
種の上に土をかぶせます。ニンジンの種が発芽するには光が必要なので、種が隠れる程度に薄く土をかけてください。指でつまむように、軽く土を寄せるようにするといいですよ。Step5. 手で土を軽く押さえる
土をかぶせたら、軽く手で押さえて種を土に密着させましょう。Step6. 水を与える
最後にたっぷり水やりします。種が流れてしまわないように、はす口をつけたじょうろでやさしく水をかけてくださいね。このあとは、発芽まで土を乾燥させないように、様子を見ながら水やりします。雨がしばらく降らないときや、気温が高くなる夏場は毎日水をあげましょう!畑に種を「点まき」する方法
ニンジンの種を点まきにする間隔は15cm
・A/畝の幅:70cm・B/畝の高さ:10cm
・C/種まきの間隔:15cm
・D/条間15cm(平行で5条)
Step1. まき穴をあける
指で1cmぐらいの穴をあけていきます。穴と穴の間隔は、15cm間隔を目安にしましょう。点まきする場合は、穴あきマルチを利用するのもおすすめです。「9515マルチ」なら、あらかじめ15cm間隔の穴があいているので、いちいち間を測る必要がなく便利ですよ!Step2. 穴の中に種をまき、土を薄くかける
穴に種を2~3粒落とし、土を薄くかけて手で軽く押さえます。Step3. 水を与える
最後にまんべんなく水やりしたら、作業は完了です!その後の水やりはすじまきと同様、発芽まで土を乾燥させないように、適宜水を与えましょう。プランターへ種を「点まき」する方法
ニンジンの種をプランターに点まきにする間隔
土に指で穴をあけ、種をまきます。一カ所にそれぞれ5〜6粒の種をまきましょう。まき穴の数の目安(10号プランターの場合)
・五寸ニンジン:4~5カ所
・小型の品種:10カ所程度
ニンジンの種まき後の管理
日がよく当たり、風通しも良い場所で管理しましょう。台風や梅雨の時期は、プランターを軒下に移動させてください。長雨で土の過湿が続くと病気が発生しやすくなるので注意してくださいね。ニンジンのプランター栽培の方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています!
ニンジンの種まき方法を動画でチェック!
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AGRI PICKでは、家庭菜園初心者にもわかりやすい!さまざまな野菜の栽培方法を、手軽に視聴できる動画もあります。野菜を育てるときの困りごとや、失敗を防ぐワンポイントアドバイス付きの「AGRI PICKチャンネル」も合わせてご覧ください!