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山都町でしかできない町づくり、ものづくりを
設立のきっかけは山都町が主催した「食農観光塾」という地域リーダーの育成を目的とした勉強会。農家を中心に、山都町を引っぱる若手リーダーの多くが参加し「山都町の何が価値で、何が課題なのか」を掘り下げ、自分たちの手でより良い町づくりのアイディアを模索しました。
メンバーの心が一つになり、盛り上がりを見せている最中に熊本地震が発生。幸い、山都町は周囲の町に比べて被害が少なかったため、塾のメンバーで炊き出しなどの復興支援活動を行いました。一緒に汗を流し、同じベクトルで活動した仲間たちと「山都町にしかない価値を形にしよう」と「株式会社山都でしか」を設立しました。
若手で町を盛り上げよう!株式会社山都でしか設立
地元の人が楽しめる町づくり事業
1. 大好評だった「レストランバスツアー」
山都町は平成の大合併の際に、矢部町・蘇陽町・清和村の3町村が合併してできた町。実は自分の住む地域以外のことはよく知らないという人も珍しくなく、バスツアーを終えて「自分たちの住む町はこんなに良いところだったのか」という感想が多く寄せられたそう。あらためて山都町の豊かさを、視覚・味覚を通じて感じられる時間となりました。
2. 毎年恒例「山都de呑みフェス」
「地元のものを地元の人が食す機会を作りたい」という思いから企画されたこのイベントは、山都でしかが目指す「地産地食」の一環。おいしい食事に加え、音楽の力もあって会場は大盛り上がり。通潤橋を眺めながら行われるこのフェスは、町民だけでなく町外からもファンが訪れるようになりました。
3. 親子で楽しむ食育体験
4. 畑のコンシェルジュ
コンシェルジュは訪問者を連れて農家を訪問し、農法の説明をしたり農業体験のサポートをしたりします。訪れる方は「忙しいのに申し訳ないな…」と恐縮することなく、たくさんの農家さんの声を聞くことができ、満足度も上がります。農家側も「本当はもっとしっかり説明したいんだけど…」という消化不良感がありません。
現在、より良いサービスを提供するために、プロフェッショナルなコンシェルジュを育成中。自治体頼みにならずに、民間で受け入れ体制を作ってしまおう!という行動力が、山都でしかのおもしろさですね。
山都でしかの今後の展開は?
農泊の実現に向けて
山都でしかが取り組む事業は、地域が抱える課題解決につながっています。その一つが、宿泊施設の問題です。山都町に観光などで訪れる人の滞在時間が短いという課題に対して、力を入れているのが”農泊”事業です。現在、農家の家にただ寝泊まりするだけでなく、農業体験も一緒にできるようにコンテンツを増やし、稼働に向けて準備を進めています。「ワクワクするような体験ができますよ」と自信をのぞかせる八田さん。まるで田舎の親戚の家に遊びに行くように、アットホームに滞在できる農泊が実現できる日が近いかもしれません。目指すは農業テーマパーク!
実は、山都でしかが目指すのは、町全体を農業テーマパークにするということ。有機栽培の野菜を採って、食べて、飲んで、遊んで、泊まるという一連の流れを山都町で満喫してもらいたいという思いがあります。農業が町の産業の多くを占める山都町ならではの観光誘客の方法です。前述したイベント企画、食育体験、宿泊施設の整備や山都町の食材の販売店や飲食店の整備も全て、この農業テーマパーク構想実現のための準備を一つひとつやっている、というところです。山都町に住む人の魅力を伝えていきたい
近年移住者が増えてきている山都町ですが、「移住を決めるポイントとなっているのは人だ」と八田さんは言います。一度山都町の人に出会うと、みんなに熱意があり、キラキラと輝く様子にほれ込んでしまうのです。もちろん山都町は空気も水もおいしいし、星は美しい。だけど一番の良さは「人」だと移住者の方からよく言われるのだそう。山都町の人、観光、農業などさまざまな資源を活用しながら今後どういった町づくりをし、過疎の地域を盛り上げていくのか。民間企業である山都でしかと行政が一体となり、同じ熱量を持って町を盛り上げていくことが重要だと語ります。
「人の良さが山都町の良さ」を筆者も実感!
全国に先駆け有機農業を推進してきた山都町には、有機農業を通じて広がるあたたかい人の輪が確かにありました。
山都でしかについて
名称:株式会社山都でしか
住所:熊本県上益城郡山都町大平301−1
HP:https://www.yamatodesica.com/
Facebook:https://www.facebook.com/yamatodesica
【番外編】山都町のおすすめ観光スポット
阿蘇外輪山に囲まれた豊かな自然、そしてのんびりとした里山の雰囲気が観光スポットとして人気の山都町。日本を代表する石橋「通潤橋」など歴史的な建造物や文化は、今も地元に根付いています。そしてお隣の宮崎県・高千穂地方とともに、知る人ぞ知るパワースポットでもあります。そんな山都町で定番の観光スポットをご紹介します。山都町を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。通潤橋
名称:通潤橋
住所:熊本県上益城郡山都町長原
公式・関連サイトURL:https://www.town.kumamoto-yamato.lg.jp/kanko/kiji0033616/index.html
弊立神宮
名称:幣立神社
住所:熊本県上益城郡山都町大野698
公式・関連サイトURL:https://www.jalan.net/kankou/spt_43427ag2130011585/
服掛松キャンプ場
名称:服掛松キャンプ場
住所:熊本県上益城郡山都町長崎361
公式・関連サイトURL:http://fukukake.com/
<取材>たかきあゆみ日々の営みを撮るのが大好きなフォトグラファー。興味の矛先はもっぱら「人」。 中でも農家さんはヒーローで、畑にいる人を見つけては声をかけて写真を撮らせてもらうということを趣味で続けてきました。どういう想いをかけているのか、何に人生を使っているのかをお聞きしながら撮影をする瞬間が何より幸せです。
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