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実も栄養豊富な「桑の木」の特徴と育て方!鉢植えでも地植えでもOK


桑の木ですが、葉や実にはビタミンやカリウムなどの栄養成分が豊富!桑の葉はお茶、桑の実はジャムやジュースでも人気です。桑の木の見分け方や鉢植え、地植えでの育て方、種類や特徴、挿し木による増やし方、剪定方法、販売されている苗なども画像付きで紹介。

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MitsuyaNao

埼玉県の山奥で、約1反のブルーベリー畑を管理しています。ハイブッシュとラビットアイを約20品種栽培中。野菜、花、ハーブなども育てています。AGRI PICKでは、家庭菜園や園芸の初心者に向けた記事を中心に担当。他メディアでも多数執筆中。…続きを読む

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桑の木

出典:PIXTA
昔は蚕の飼料としても有名で、今は山や公園でも見かける「桑の木」。とても丈夫でたくさん実が付き、収穫した実は生のままでもおいしく食べられます。初心者でも育てやすく、葉も実も栄養豊富なので、手軽に果樹栽培を楽しみたい人におすすめです。ここでは、桑の木の特徴と育て方を紹介します!

桑の実の栄養や保存方法、レシピなどを知りたい方はこちらをチェック!!

桑の木とは?

桑の木の葉
出典:写真AC
桑の木とは、クワ科クワ属の果樹の総称で、世界に1000以上の品種が存在します。日本では古くから、「ヤマグワ」や「カラヤマグワ」という種類が蚕の飼料として育てられてきました。赤から黒へと熟す果実は英語で「マルベリー」と呼ばれ、甘酸っぱい味わいで、葉はお茶や漢方としても有名です。

桑の木の特徴・見分け方

桑は落葉樹なので、冬になると葉を落とします。樹皮の色はグレー、葉の形はさまざまで、切れ込みのないものもあれば、3~5つに先端が分かれているものも。たくさんの品種が交雑しているため、葉の形で品種を見分けることはできません。桑の実は、ブラックベリーや木いちごによく似た楕円形です。赤からだんだん黒へと熟した頃が食べ頃。

桑の木の種類

養蚕に使われていた葉っぱを収穫するために育てられる「ヤマグワ」と、果実の収穫を目的とする「西洋桑」に大別されますが、中国から伝わった種類と日本在来の種類が混ざったり、改良された品種や変種がたくさん存在しています。
家庭で実まで収穫したいときは、1本で結実しない(自家受粉できない)品種の苗ではなく、「自家結実性」があるか確認するのを忘れずに!「ララベリー」のような1本で結実する品種がおすすめです。

甘くておいしい!「ホワイトベリー」

ホワイトベリー 2年生接ぎ木苗

白い実を付ける品種です。糖度は25度以上と非常に甘いので、果実の収穫目的で育てたい人におすすめですよ。丈夫であまり土を選ばず、育てやすいのもポイントです。

・内容:ビニールポット、2年生接ぎ木苗

たっぷり収穫できる「ララベリー」

ララベリー 苗木

収穫量の多さが魅力!放置していてもよく育ち、高い土壌適応性を持ちます。果実は3g前後、糖度10度前後。育てやすさと収穫量重視の人におすすめです。

・内容:プラスチック鉢、苗木

育てやすい晩生品種「カタネオ」

カタネオ 苗木

イタリア原産の品種で、実付きがよく旺盛に育ちます。晩生なので、早生の品種と組み合わせれば長く収穫を楽しむことも可能。果重は2~4gほど、糖度は9~11度前後です。

・内容:5号(直径15cm)ポット、苗木

桑の木の栽培カレンダー

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
肥料
剪定
収穫
挿し木

桑の木の育て方|植え付け・水やり・肥料



スコップと土
出典:StockSnap

植え付けの時期と土の配合

植え付けに適した季節

植え付けは3~4月が適期ですが、寒さに強いので、10~4月の間であれば問題なく植え付けできます。

うまく育つ!土の配合

容器栽培では、市販の園芸培養土か、赤玉土6:腐葉土4くらいの割合で混ぜた土を使って植えましょう。地植えする場合は、植え穴に腐葉土を2~3割混ぜておきます。保水性と排水性のバランスが大切です。


水やり

桑の木は水を好みます。土の表面が乾いてきたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やりしましょう。地植えの場合は基本的に水やりなしで育ちますが、根が土に定着するまでの期間や、極端に乾燥する時期は、人の手で水やりしてあげると枯れにくく元気に育ちます。心配な場合は株元をマルチングしておくといいでしょう。


    肥料

    桑の木の栽培に便利なサンアンドホープ ぼかし完熟有機100%肥料 3月と6月に速効性の化成肥料、12月に緩効性肥料を与えます。桑の木は丈夫なので、肥料を与えなくても枯らさずに育てることは可能ですが、収穫目的であれば、ぜひ年に2回与えて新芽や花芽の増加を促しましょう。樹勢回復や根張りの強化にも効果的です。

    3月・6月

    休眠から目覚める3月は生長を促すため、結実時期の6月は着果や結実の促進のために化成肥料を与えます。化成肥料は速効性があるので、施してからすぐに効果を実感できるのが魅力です。

    アイリスオーヤマ 有機入り化成肥料

    まきやすい粒状タイプ。葉を茂らせる窒素、実を大きく育てるリン酸、根を丈夫にするカリの各成分をバランスよく8%ずつ配合しています。化成肥料と有機肥料を混ぜてあるので、速効性と持続性があり使いやすいです。

    ・容量:10kg

    12月

    冬に与える肥料は「寒肥(かんごえ・かんぴ)」と言います。この時期の桑の木は休眠しており、ほとんど生長しませんが、土の中で肥料が植物に吸収されやすい形に変わり、成長期である春に効き目を発揮してくれます。

    サンアンドホープ ぼかし完熟有機100%肥料

    チッ素4:リン酸4:カリ2の配合です。完全醗酵させてあるので肥料焼けが起こりにくく、土もふかふかになります。ゆっくり効果を発揮させたい元肥、追肥、置き肥、お礼肥、寒肥に最適です。

    ・容量:5kg


    剪定の仕方と時期

    出典:PIXTA
    桑の木は樹勢が強いため、大きく育ち過ぎて近くの植物を圧迫してしまうこともあります。定期的に剪定を行い、管理しやすいサイズで育てましょう。剪定は収穫直後と、1月上旬~2月下旬頃に行います。

    収穫直後

    桑の花芽は新梢の葉腋に付きます。なので収穫直後の剪定では、結実した古い枝を切り、新しい枝を残すのが基本です。今年実を付けた母枝は2芽残して切り返し、枯れた枝も整理しましょう。

    1月上旬から2月下旬頃

    1月上旬~2月下旬頃の冬剪定では、込み合っている部分の枝を間引き、内部までよく日が当たるようにします。春になればどんどん新しい芽が出てくるので、たくさん枝を切ってしまっても枯れることはほとんどありません。主枝を左右に二本伸ばすことでコンパクトな樹形が保てる「一文字仕立て」もおすすめです。

    桑の木の剪定におすすめ

    タカギ 剪定鋏

    人間工学に基づいた、握りやすい流線形デザインです。とても軽いので疲れにくく、支点と刃元の距離を短くすることで省力化も実現しています。

    ・重量:約175g
    ・切断許容サイズ:直径1.5cm



    摘果や収穫の時期



    出典:写真AC
    桑の木の収穫時期は6月です。実が赤から黒へと変化したら、完熟のサイン。日持ちしないので、収穫したら2~3日で食べ終えるようにしましょう。また桑の木は実付きがいいため、果実にばかり栄養が取られてしまい、株が消耗してしまうこともあります。一つひとつの実を大きく育てるためにも、実がたくさん付き過ぎたときは摘果を行いましょう。

    桑の実の食べ方やレシピはこちらをチェック!

    桑の木の増やし方・挿し木の仕方

    黒い桑の実(ブラックマルベリー)がついた桑の木
    出典:写真AC
    桑の木は2~3月中旬と6~7月に挿し木で増やします。2~3月中旬の挿し木は冬越しした枝を使うので「古条挿し」、6~7月は新しく伸びた枝を使うので「新芽挿し」です。
    15~20cmほどの長さに切り取った枝の葉は2枚ほど残し、残りを取り除いておきます。赤玉土などの挿し木用土に挿し、日が当たり過ぎない場所で管理します。切り口から生えてきた根が土に定着したら成功です。


    桑の木は丈夫で育てやすい

    桑の木は、病害虫の心配が少なく丈夫でありながら、おいしくて栄養のある実などたくさん収穫できるなど、育てる楽しみも多い果樹ですね!寒さに強いので、寒冷地でも栽培できますよ。上手に育てて、生の桑の実のおいしさを味わってみてくださいね。

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