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反収とは?|約10a当たりの収量
反収とは
反収とは、1反(約991.74平方メートル・約10a)当たりの収量のことです。「反」は日本で昔から使われてきた尺貫法という単位のしくみによるもので、戦後、法律により廃止されましたが、現在でも農業の現場では反収という言葉が日常的に使われています。反収の計算方法と「収量」の考え方
反収の計算方法は「収量÷耕作面積」で、一反あたりの収量を求めます。収量は、植物の中で収穫利用する部分の量を意味します。植物のどの部分までを「収量」にするのかは作物の種類によって異なり、農林水産省が行っている作物統計では、その基準が「収量基準」として定められています。例えば、農林水産省が公表した「作物統計調査 令和3年産水陸稲の収穫量」によると、収量は「1.70mmのふるい目幅で選別された玄米の重量」との基準が示されています。
「反収」と「単収」の違いは?
同じ読み方の「単収」という言葉は、ある単位あたりの収量を示しています。例えば、ha当たりなど、どの広さに対する収量なのかが別に示されます。主な反収は?野菜・米の一覧をチェック|1反あたりの収益を計算
それでは、主な野菜と米の反収を見ていきましょう。品目選びには収量だけでなく収益も重要です。そのため、農林水産省の作物統計の「10a当たりの収量」に、青果物卸売市場調査の「1kg当たりの卸売価格」・水稲については米の相対取引価格を参照し、1反当たりの収益も計算してみました。(※データはいずれも令和2年のものを使用しています。)
品目 | 反収(10a当たりの収量)(kg) | 1kg当たりの卸売価格(円) | 収益(円) |
はくさい | 5,380 | 77 | 414,260 |
だいこん | 4,210 | 84 | 353,640 |
にんじん | 3,490 | 140 | 488,600 |
かぶ | 2,520 | 136 | 342,720 |
ごぼう | 1,730 | 227 | 392,710 |
みずな | 1,610 | 337 | 542,570 |
れんこん | 1,400 | 507 | 709,800 |
水稲 | 531 | 252 | 133,812 |
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新規就農者が取り組みやすい露地野菜|にんにく・ブロッコリー・サツマイモ・ほうれん草・ネギの反収をチェック!
新規就農者でもチャレンジしやすい露地野菜の反収を見ていきましょう。サツマイモやネギは収量が多く収益があがりますが、にんにくは反収が少なくても卸売価格が高く収益率が良いことがわかります。品目 | 反収(10a当たりの収量)(kg) | 1kg当たりの卸売価格(円) | 収益(円) |
サツマイモ(かんしょ) | 2,080 | 256 | 532,480 |
ネギ | 2,010 | 384 | 771,840 |
ほうれん草 | 1,090 | 525 | 572,250 |
ブロッコリー | 1,050 | 364 | 382,200 |
にんにく | 838 | 840 | 703,920 |
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新規就農者に人気の施設野菜|キュウリ・トマト・ピーマンは反収が多い!
新規就農者に人気があり、ハウスで育てられることが多い野菜の反収を見ていきましょう。ハウスを導入するため初期投資はかかりますが、収量も収益も露地栽培野菜と比較して多くなっています。なお、農林水産省が作況調査で指定する41品目の野菜のうち、収量が最も多いのがトマトで、きゅうりは4位、ピーマンは6位となっています。品目 | 反収(10a当たりの収量)(kg) | 1kg当たりの卸売価格(円) | 収益(円) |
トマト | 6,190 | 341 | 2,110,790 |
きゅうり | 5,340 | 330 | 1,762,200 |
ピーマン | 4,520 | 515 | 2,327,800 |