夏においしい「ネバネバ野菜」。オクラやモロヘイヤなどが代表的ですが、実はほかにもたくさんあるんです。ここでは、それぞれの特徴やおすすめの食べ方、栽培方法を解説。初心者でも育てやすい種類もありますよ!
夏バテ予防に!ネバネバ野菜の効能とは?
ネバネバ野菜で食欲増進
食べると独特の粘りを感じる、オクラやモロヘイヤといった「ネバネバ野菜」。食欲が減退しがちな暑い季節にも、ツルツルと食べやすいですね。沖縄の野菜はネバネバが多い?
島オクラ、ジービン(つるむらさき)、ハンダマ(金時草)など、沖縄県産の野菜にはネバネバ野菜がたくさんあります。沖縄の暑い日差しに負けない秘密は、ネバネバ野菜にあるのかも。ネバネバ野菜の種類
ネバネバ野菜にどのような種類があるのかを見ていきましょう。オクラやモロヘイヤが代表的ですが、それ以外にもたくさん種類があります。それぞれの特徴やおすすめの食べ方、栽培方法までご紹介します。古代エジプト時代からの健康野菜 | モロヘイヤ
刻むと粘りの出る葉っぱが特徴。栄養価はとても高く、古代エジプトで王様が病気の際、モロヘイヤのスープを飲んで回復したという逸話も。特にカロテンの含有量が多く、老化の原因となる活性酸素を抑える効果があるとされています。おすすめの食べ方
ざく切りにしてコンソメスープ、鰹節と醤油でお浸しにしていただくのがおすすめ。卵やベーコンと一緒に炒めて、塩胡椒やマヨネーズと和えればご飯のおかずにもなります。栽培方法
種まきは5~6月。暑さに強く、気温の高い真夏に元気に育ちます。7月から秋にかけて、花が咲くまで収穫可能。生育が旺盛で虫もつきにくく、初心者でも簡単です。主枝を摘心して側枝を出させると、たくさん収穫することができます。→詳しくはこちらの記事で
ネバネバ野菜の代表格 | オクラ
女性の指先に似ていることから「レディースフィンガー」とも呼ばれます。ペクチンの含有量も豊富。消化器官の活性化のほか、コレステロールの吸収抑制作用もあるといわれています。
おすすめの食べ方
塩をまぶしてうぶ毛を取ったら、沸騰したお湯に入れて固めに茹でます。そのまま出汁と合わせてお浸しにするのがお手軽。また、炒め物もおすすめで、オクラに含まれるカロテンは油と一緒に摂取すると吸収率が高まるとされています。栽培方法
4~5月に水はけの良い土に種を蒔きます。寒さに弱いので、肌寒い季節にはビニールマルチをしておくと効果的。また、傷が付いて腐らせないようにワラを敷き詰めましょう。収穫時期は7~9月。身の長さが4~5cmが収穫の目安で、とり遅れると固くなるので注意です。→詳しくはこちらの記事で
つるの色が名前の由来 | つるむらさき
夏に旬を迎えるつるむらさき。つる(茎)が紫色をしていることが名前の由来です。ビタミンA、ビタミンC、カルシウムなどを豊富に含む健康野菜として注目されています。おすすめの食べ方
茹でてからお浸しにするのが一般的。少々土臭さが残るのでクセがありますが、苦手という方には油で炒めると美味しくいただけます。いずれにしても加熱しすぎるとビタミンが壊れやすいので、短時間でささっと調理しましょう。栽培
種まきの時期は4~5月。日当たりの良いところで育て、ツルが伸びてきたら支柱を立てましょう。真夏の乾燥する時期にはワラを敷くのがおすすめ。7~9月に収穫できます。病害虫が少なく、無農薬でも栽培できるため、初心者さんでも育てやすい野菜です。→詳しくはこちらの記事で
葉っぱに宿る生命力 | 明日葉
葉を摘んでも、明日には芽が出る。そんな繁殖性の高さから名付けられた、日本原産の野菜。房総半島、伊豆諸島、紀伊半島の太平洋岸では自生しているのを見かけられます。健康食品やサブリメントにも活用されることが多い野菜です。おすすめの食べ方
セリのような香りがあり、葉・茎を食べます。スープや炒め物にするのが一般的ですが、天ぷらでいただくのもおすすめ。ほどよい苦味がくせになり、ビールの肴にも合いますよ。明日葉の食べ方はほかにもいろいろ!
栽培
4月下旬から5月上旬に苗付け。植えつけたあとは、乾燥防止に堆肥や腐葉土を敷いておくのがポイントです。生育が早く、初心者でも栽培しやすい野菜。摘んでも摘んでも新しい葉が出てきて、真冬以外はいつでも収穫できます。開ききっていない、光沢のある若葉を優先的にとっていきましょう。15品目ある加賀野菜のひとつ | 金時草
葉っぱの表が濃い緑色、裏が紫色が特徴的な葉野菜です。紫色の正体は、ポリフェノールのひとつである「アントシアニン」。強い抗酸化作用があり、アンチエイジング効果を期待できます。ちなみに、沖縄ではハンダマ、熊本ではスイゼンジナ、金沢市付近でキンジソウと呼ばれます。おすすめの食べ方
若い茎葉を食べます。お浸しや天ぷら、炒め物など、幅広い料理に活用可能。茹でるとヌメリが出てきますが、アクや苦味がほとんどなく、ネバネバ野菜のなかでも食べやすい部類に入ります。栽培方法
4~6月に苗を購入し、株間40cmくらいで植え付けましょう。7~10月の間に15cmくらいに伸びた若い茎葉を5~6回は収穫できます。春・秋はお日様に当てて、夏は半日陰で育てるのがポイント。葉っぱが柔らかく育ち、より美味しくいただけます。背丈の長さは長寿の証 | 長いも
秋・冬に旬を迎えるネバネバ野菜。でんぷん分解酵素のアミラーゼが豊富で、消化を促進。また、ディオスコリンというタンパク質はインフルエンザウィルスの活性を抑えると言われています。おすすめの食べ方
長いもといえば、生の状態ですりおろした「とろろ」が代表的です。お腹への負担が少ないので、食欲がないときでも効率よく必要な栄養素を摂取できます。そのほか、短冊切りでシャリシャリとお刺身感覚もおすすめですし、輪切りにして豚バラ肉と一緒に炒めるとホクホクといただけます。栽培方法
長いもの栽培は土作りが重要です。収穫する前の年から畑の準備を始めて、よく発酵した堆肥を使いましょう。4月になったら種芋を植え付け、10月下旬頃に葉や茎が黄色く枯れてくると収穫の合図です。小さいものでしたらプランターやポリバケツなどでも育てられますよ。岩手県産 長芋の種芋
・種芋×1本
・サイズ:S~L
・参考価格:100円前後
・サイズ:S~L
・参考価格:100円前後
長芋(種芋)
・内容:種芋×5本
・参考価格:1400円前後
・参考価格:1400円前後
グリーンカーテンで熱中症対策 | オカワカメ
つる紫の仲間で、気温や湿度が高い場所で成長します。雲南百薬(うんなんひゃくやく)という別名があり、百薬の代わりとなるほど栄養価が高い野菜。ミネラルやビタミンA、葉酸を豊富に含んでいます。おすすめの食べ方
コリコリとしたワカメのような食感と粘りが特徴。熱湯で湯どうししてから冷水にとります。和え物やお味噌汁に入れたり、細かく刻んで卵焼きにして食べるのもおすすめです。栽培方法
5月に苗植えをし、6月下旬~10月に収穫できます。病害虫がなく、無農薬で栽培可能。一杖ると根塊ができるので、毎年収穫できます。つる年性多年草の植物で、厚みのある葉、支柱に巻きつくつるが特徴的。生い茂れば、緑のカーテンとして熱中症対策に利用できます。秋~冬のネバネバ野菜 | 里芋
いも類の中で最も低カロリーなのにも関わらず、栄養価はとても高いです。カリウムの含有量が豊富で、食物繊維と水分も多いため、便秘対策に良いとされています。おすすめの食べ方
甘辛く煮付けたり、シンプルに塩や醤油をつけたり、和食料理が一般的。でも、牛乳やコンソメと一緒に煮込むとトロトロしてくるため、ホワイトソースの代わりにもなります。チーズをふりかければ、低カロリーのグラタンの完成です。栽培方法
4月に種芋を植え付け、10~11月に収穫できます。乾燥に弱い作物なので、ワラを敷いたり、雨の少ない時期にはこまめな水やりが必要。日当たりがよく、近くに水場がある場所で育てましょう。→詳しくはこちらの記事で