- MitsuyaNao
埼玉県の山奥で、約1反のブルーベリー畑を管理しています。ハイブッシュとラビットアイを約20品種栽培中。野菜、花、ハーブなども育てています。AGRI PICKでは、家庭菜園や園芸の初心者に向けた記事を中心に担当。他メディアでも多数執筆中。…続きを読む
レモンマートルとは?
レモンマートルとは、ティーツリーやユーカリと同じフトモモ科の常緑樹です。樹勢が強く、レモンマートルの原産地であるオーストラリアでは3m以上の高さに生長します。6~7月ごろに咲く白い花は、おしべが花びらから大きく飛び出すほど長いのが印象的。日本では庭木や観葉植物として育てられています。なんといっても最大の特徴は、名前の通り、葉からレモンの香りがすること!摘み取った葉は乾燥させて、お茶にして飲んだり、香りをアロマとして楽しんだりできますよ。アイスクリームやチーズケーキといったお菓子、石鹸やシャンプーといった化粧品の香料・抗菌剤としても使われています。
花言葉
レモンマートルの花言葉は「愛」や「幸運」です。花だけでなく、アロマオイルを贈り物にしても喜ばれそうですね。香りの秘密は「シトラール」
レモンマートルには、リラックスやリフレッシュ効果があるといわれている「シトラール」という、レモンの香りがする成分が含まれています。含有量は本物のレモンよりもずっと多く、「レモンよりレモンの香りがする」「レモンハーブの女王」といわれることも。ちなみに、レモングラス、レモンバーベナ、メイチャンなども、シトラールを含んでいてレモンの香りがする植物です。寒さに注意!レモンマートルの育て方
レモンマートルを育ててみましょう!温度管理には注意する必要があるものの、育てるのはそう難しくありません。大きく生長する木なので、コンパクトに管理したいなら、肥料は与え過ぎないようにしてください。栽培カレンダー
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
植え付け | ● | ● | ||||||||||
剪定 | ● | ● | ||||||||||
開花 | ● | ● | ● | |||||||||
挿し木 | ● | ● | ● | ● |
植え付け
風通しが良い、広めのスペースを選んで植え付けます。冬に霜が降りる地域では、室内に取り込めるよう、鉢植えで育てるのが無難です。土はあまり選びませんが、地植えの場合、赤玉土・腐葉土・パーライトを配合します。鉢植えの場合、一般的な「花と野菜の培養土」でOK。室内で育てるなら、臭いが気になりにくい観葉植物用の土もおすすめです。おすすめの苗
日当たり
レモンマートルは日当たりのいい場所を好みます。熱帯出身の植物なので暑さにはとても強く、40℃くらいまで耐えてくれますよ。室内で育てるなら、明るい場所に置き、定期的に日光浴させてください。また、室内から外に出すときは、いきなり日当たりのいい場所に置かず、半日陰で何日か慣らしてから移動させましょう。
水やり
土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。土が乾いていないのに水やりすると、根腐れの原因になるので気を付けてください。室内で育てているときも同様に、鉢の表面が乾いてから水やりします。肥料
もともと生長の早いレモンマートルですが、肥料を多く与えると、さらにぐんぐんと育ちます。コンパクトに管理したいなら肥料は与えなくても大丈夫です。大きく育てたいなら、栄養を多く必要とする4~10月に、液体肥料を月に1回程度、水で希釈してあげてください。
葉の収穫
いつでも好きなときに、葉っぱを収穫して楽しめます。自家製ハーブティーや、レモンの香りがするお菓子や料理に使ってみましょう!冬越し
高温で枯れる心配はほとんどない一方で、寒さへの耐性は低く、5℃以下になると枯れてしまうこともあります。冬は室内に取り込むと安心です。霜が降りない温暖な地域では、戸外での越冬も可能ですよ。剪定
ある程度の木に生長し、葉や枝が混み合ってきたら、5~6月にしっかり剪定します。樹高を抑えたい場合は、まず木のてっぺんの枝を好みの高さまでカット。それから、混み合った部分や元気のない葉を間引くように切りましょう。自然樹形を活かした形に整えます。植え替え
レモンマートルは生長の早い植物です。根がどんどん伸び、鉢の中で根詰まりしやすいので注意!鉢底穴から根が出ていたら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。頻度は年に1回が目安です。病害虫
レモンマートルは葉に抗菌成分があるためか、ほとんど病気の被害を受けません。カイガラムシなどの害虫も、風通しのいい場所で育てることで予防できます。挿し木
レモンマートルは挿し木で増やせます。5~6月か9~10月ごろの、暑過ぎず寒過ぎない温暖な時期がおすすめです。枝を10~15cmの長さで、切り口が斜めになるように切り取ります。1~2時間ほど切り口を水に浸けたら、小粒の赤玉土やバーミキュライトといった無菌の土を湿らせて、そこに挿しておきましょう。根と葉っぱが伸びるまで、土が完全に乾かないよう注意して管理します。おすすめの赤玉土や使い方はこちら!
レモンマートルの主な使い方|手軽に取り入れるには?
ハーブティー
定番の楽しみ方の一つがハーブティーです。いろいろな茶葉とブレンドしたものもありますが、まずはシンプルな、レモンマートルティーを味わってみてはいかが?摘み取った葉っぱをそのまま使うこともできますが、電子レンジで数分加熱して乾燥させ細かく砕いておくと、保存も効いて便利。ポットに入れた茶葉に熱湯を注ぎ、味と香りを抽出して楽しみます。生の葉っぱは5~6分、乾燥させた葉っぱの場合は3分程度待ちましょう。