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ライター - たかはしひろみ
千葉大学園芸学部で造園を学び、卒業後は住宅メーカーの外構部門で設計・施工管理を担当。現在は自宅の庭をコツコツ改造しながら、庭づくりや花の育て方などの記事を執筆している。大好きなクスノキをなんとかして寒い地方で育てられないか、模索中。…続きを読む

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「モミジ」というと、赤やオレンジに美しく色付いた葉の色が思い浮かびますが、風に揺れる細やかな枝先の、柔らかな自然樹形も魅力的な庭木です。生長が早いモミジの樹形を保つためには、剪定が不可欠。剪定の時期やポイントを知って、モミジの繊細な美しさを楽しみましょう!
モミジの剪定の時期は11月下旬〜2月上旬

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モミジの剪定は、葉が落ちて木が休眠している11月下旬~2月上旬に行うのが基本。しっかり剪定して樹形を整えましょう。前年に大掛かりな剪定をしたときや、基本的に樹形が大きく乱れていないときは、5~8月に風通しを良くしたり、枝先をとめる軽めの剪定をしてもOKです。
モミジの鑑賞や剪定など手入れの時期

- 開花期:4〜5月
- 結実期:7~9月
- 鑑賞期(紅葉):10〜11月
- 植え替え、植え付け:12~3月
- 肥料:12〜1月(庭植え)12~2月、6月(鉢植え)
- 剪定:11月下旬〜2月上旬
モミジの剪定は年1回

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モミジは比較的生長が早い種類が多いので、剪定をしないで放っておくと樹形が乱れてしまいます。また、モミジ特有の、柔らかくしなるような細い枝を保つためにも、こまめにに剪定することが大切。
年に一回は剪定をして、美しい樹形をキープしましょう。モミジの剪定は遅くとも、2月上旬には終わらせよう

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モミジはほかの落葉樹に比べて、比較的早く休眠から目覚め、水を吸い上げ始めます。水を吸い上げているときに剪定すると、切り口から水を吹いたり、樹皮がはがれてしまったりすることも。
モミジの剪定は遅くとも、2月上旬までには終えるようにしましょう。もし、この時期に剪定できなくても大丈夫です。代わりに5~8月に軽めの剪定をして、風通しや日当たりを確保しておき、その年の冬にまたしっかり剪定をしてください。
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モミジの剪定の仕方|樹形の整え方、透かし剪定の方法を図解付きで解説!

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モミジの剪定は、
落葉期にする樹形を整える剪定と、生育中に混み合っている枝を間引いて枝葉の密度を下げる透かし剪定の2種類があります。どちらも基本的な剪定の仕方は同じで、違いはしっかり剪定するか、軽めに剪定するかです。
Step1.まずは不要な枝を整理しよう

イラスト:たかはしひろみ
剪定の基本は、徒長枝などの不要な枝の整理から。これを切るだけでもだいぶすっきりとした樹形になりますよ。
1. やご:根元から出ている勢いがある枝
2.胴吹き:太い幹の途中から吹いている小さい枝
3. 立ち枝:真上に伸びている枝
4. ふところ枝:樹の内側にある細い枝
5. 逆さ枝:下向きなど、ほかの枝とは違う方向へのびている枝
6.徒長枝:上に向かって真っすぐ伸びている勢いのある枝
7.平行枝:上下に並んで同じ方向に伸びている枝の一方
8.絡み枝:ほかの枝に絡んでいる枝
9.枯れ枝:枯れている枝
不要な枝など剪定の基本に関する記事はこちら
Step2.混みあっている部分の枝を抜いていく

イラスト:たかはしひろみ
全体のバランスを見ながら、
混みあっている部分の枝を間引くように剪定していきます。下の方の太い枝から順に剪定していき、徐々に上の方の細い枝先へと進んでいくと、二度手間になりません。
下から覗き込むようにして確認すると、どこが重なっているのかわかりやすいです!