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「ビーツ」とは?「おばあちゃんの知恵」に学ぶ、栄養たっぷりのカラフル野菜の簡単養生ごはん

ビーツは栄養価が高く甘味もあって食べやすい野菜ですが、「使い方がわからない」という声も少なくありません。そこで、ビーツの魅力や栄養をご紹介するとともに、ビーツの基本的なゆで方や、ビーツのピクルスなどビーツを使った簡単養生ごはんをお伝えします。


ビーツ

出典:PIXTA
鮮やかな紅色がひときわ目を引く「ビーツ」。旬の時期になるとマルシェやスーパーなどで見かけることもありますが、「食べ方がわからない」という方も多いのではないでしょうか。実はビーツは栄養価が高く、甘味があって食べやすい野菜のひとつです。そこで今回は、ビーツの魅力と栄養、ビーツを使った簡単養生ごはんなどをご紹介します。

ビーツとは

ビーツ
出典:Pixabay
ビーツの原産地にはいろいろな説がありますが、主に地中海沿岸、ヨーロッパからアフリカ北部地域といわれています。ビーツはロシア料理「ボルシチ」に使われていることでもよく知られている野菜で、その鮮やかな色が大きな特徴です。よく見かけるのは紅色のビーツですが、オレンジ色や黄色、白色、うずまきなどいろいろな色があります。

ビーツの形はカブにもよく似ていますが、実際にはほうれん草と同じ「アカザ科」に属しています。また、ビーツは砂糖の原材料「サトウダイコン(テンサイ)」の仲間でもあるため、生のまま食べても素材自体に自然な甘さがあります。ビーツは加熱調理することによって、甘さがより引き立ち食べやすくなります。

ビーツが日本にやってきたのは江戸時代

ビーツの栽培には寒い地域や寒暖差のある地域が適しています。私の暮らす愛知県でもビーツを生産する農家さんがいたりと、全国的にビーツの栽培が広がっているようです。種まきから2~3カ月で収穫することができ、6~7月と11~12月の年2回出荷されています。輸入食材店や大きなスーパーなどには加熱処理がされた外国産ビーツの缶詰もありますが、収穫時期には国産の生のビーツもスーパーなどに出回るようになります。

ビーツは「最近日本に入ってきた野菜」というイメージが強いかもしれませんが、実は日本に到来したのは江戸時代といわれています。江戸時代は、ビーツのことを「火焔菜(かえんさい)」と呼んでいたそうです。

ビーツの栄養は?

ビーツは、マグネシウムやカルシウム、カリウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。ビーツは海外では「食べる輸血」「奇跡の野菜」とも呼ばれています。ロシア料理のボルシチに使われることで有名なビーツですが、そこには「栄養たっぷりのビーツを食べて、寒い冬を元気に乗り切れますように」という意味が込められているのかもしれません。

ビーツの調理方法|基本のゆで方

ビーツ
写真提供:養生キッチンふうど
ビーツは生でも味わうことができますが、一般的には火を通した方が食べやすく加熱調理に向いています。まとめてゆでておくと、その後いろいろな料理に使うことができ便利です。もし長期間使わないという場合には、ゆでた後で小分けにして袋などに入れ冷凍保存してください。冷凍保存のものは、1~2カ月を目安に食べ切るようにします。


ゆで方(鍋を使う方法)

旬の時期に生のビーツを見つけたら、まずはゆでて食べてみましょう。気を付けたい点は、「丸ごとゆでてから切る」こと。切ってからゆでようとすると、せっかくの栄養や色が水に流れ出てしまいます。自分でゆでたビーツは、缶詰などでは感じられない独特の土の香りや風味が楽しめます。

〈材料〉作りやすい分量
・ビーツ 2個
・水 適量(ビーツがひたひたに浸かる量)
・酢 少々


作り方

1.ビーツはしっかりと洗い土を落とす。
2.鍋に入れて、ひたひたに浸かる量の水と酢を加える。
3.鍋を火にかける。沸騰したら弱火にして、竹串がビーツにすっと入るようになるまで煮て、火を止める。
4.粗熱が取れるまで待ち、皮を剥いて、適度な大きさに切る。

ポイント

・少し固めにゆでておくと、その後の料理にも使いやすくおすすめです。
・ビーツを切る際に、洋服などに色が付くとなかなか落ちない場合があるので、注意してください。手に付いた場合は、水などで洗い流せば色が落ちることがほとんどです。

圧力鍋を使った加熱方法

時間がない時などは圧力鍋を使って加熱する方法もあります。ビーツの大きさにもよりますが、圧をかけてから8~10分程度で柔らかくなります。

オーブンを使った加熱方法

ビーツは、オーブンで柔らかく調理することもできます。皮付きのままアルミホイルなどに一個ずつ包み、時々様子を見ながら180℃で30分程度加熱します。

ビーツを使った簡単養生ごはん

ビーツ
写真提供:養生キッチンふうど
ドキッとするほどの鮮やかな色合いながら、素朴な味わいがあり食べやすいビーツ。ピクルスなどの保存食、サラダ、スープなどいろいろな料理に活用できます。

ちなみに私がビーツのおいしさに目覚めたのは、ポーランドを訪れた時に食べた「バルシチ」という伝統的なスープがきっかけでした。ボルシチが具だくさんのスープであるのに対して、バルシチは具はほとんどなく真っ赤なスープだけをいただく料理です。ビーツはロシアだけでなく、中欧や東欧の国々でも日常的に食べられています。「ビーツを使った料理をもっと知りたい」という方は、現地のレシピを調べてみるのもいいかもしれません。

ビーツのピクルス(保存食)の作り方

ビーツ
写真提供:養生キッチンふうど
ゆでたビーツは、ピクルスにすると毎日少しずつ味わうことができます。ビーツの甘味はお酢の酸味との相性も良く、真っ赤に染まったピクルス液は和え物など他の料理にも使えて重宝します。

〈材料〉作りやすい分量
・ゆでたビーツ 1個
・酢・水 各80cc
・蜂蜜 大さじ1
・自然塩 小さじ1/3


作り方

1.ビーツは食べやすい大きさに切っておく。
2.小さい鍋に酢・水・自然塩を入れて火にかける。沸騰直前で火を止めて、蜂蜜を加えて溶かす。
3.1のビーツを清潔な保存容器などに入れて、2のピクルス液が温かいうちに上から注ぐ。味がなじむまで、冷蔵庫に入れて半日~1日程度置く。


ビーツのスープ(ボルシチ風)

ビーツ
写真提供:養生キッチンふうど
ビーツに、お豆やきのこ類、玉ねぎ、お肉などを加えて煮込んだボルシチ風のスープです。唐辛子などで辛さを加えたり、ハーブなどで香り付けしたりするのもよく合います。真っ赤な色合いで食卓が明るくなり、心も身体も温まります。

ビーツのサラダ

ビーツ
写真提供:養生キッチンふうど
ビーツににんじんやりんごを組み合わせて、塩やオリーブオイル、レモン汁などと和えてサラダにします。ビーツ独特の甘さがあり、子どもにも食べやすい一品です。お好みで、ヨーグルトを混ぜてクリーミーな仕上がりにしたり、マスタードを加えてアクセントを付けたりするのもおいしいです。

ビーツのスムージー

ビーツ
出典:Pixabay
ビーツにお好みの野菜や果物を加えて、ミキサーなどにかければ真っ赤なスムージーができあがります。野菜や果物の栄養がぎゅっと凝縮しているので、時間がない日の朝食メニューにもぴったりです。寒い時期には軽く温めて「ホットスムージー」にするのもいいですね。レモンなど柑橘類の搾り汁を加えると、変色を抑えることができます。

カラフルなビーツで、身体の内と外から元気になろう

ビーツ
写真提供:養生キッチンふうど
カラフルな色と独特の風味が特徴的なビーツ。日本ではまだ親しみの薄い野菜かもしれませんが、栄養価が高くて海外ではよく食べられており、ピクルスやスープなどをはじめいろいろな料理に使いやすい食材のひとつです。ビーツを使った鮮やかな色合いの料理が食卓を明るくし、身体の内と外から元気にしてくれます。旬の時期の新鮮なビーツを見かけたら、ぜひ調理してその味わいを楽しんでみていかがでしょうか。

ビーツは家庭菜園で育てることも可能です。栽培方法についてはこちらをご覧ください。
有機種子も販売されています。

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松橋 佳奈子

早稲田大学を卒業後、企業とNPOにてまちづくりの仕事に10年以上携わる。その間にバックパッカーとして35カ国を訪問・視察し、世界各地の風土と食文化について考察を深める。2014年に薬膳とおばあちゃんの知恵をベースに「養生キッチンふうど」を立ち上げる。現在は愛知県を拠点に、風土食をのこす・つくる・伝える活動をしている。主な資格は、国際薬膳師。

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